海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

午後6時半過ぎまで、埋め立て土砂の投入が行われる

2020-07-10 22:39:09 | 米軍・自衛隊・基地問題

 10日(金)は朝、カヌー10艇を名護市安和の琉球セメント新桟橋まで運び、ゴムボート・ハクイとともにガット船への土砂積み込みに抗議しようとした。しかし、1隻目の第八高砂丸の出航を見計らって海に出たものの、波が高くてカヌーを固定するのは難しいと判断し、浜に引き揚げた。

 2隻目のmarumasa1号の出航まで波の様子を見たが、午後も高いままだったので、この日は海上抗議行動は中止とし、新桟橋の出入り口で行われている抗議行動に午後2時まで参加した。

 昼食は弁当の差し入れがあった。いつも心遣いをいただき、感謝している。

 辺野古に戻ってカヌーを片付けたあと、道路脇の草刈りを行った。作業を終えて、午後4時56分頃に豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。K8護岸にはランプウェイ台船・屋部5号が接岸し、土砂の陸揚げが行われていた。土砂は仮設道路の中央付近やK2・K3護岸側から投入されていた。

 いつもなら午後5時前には工事が終わっているのだが、5時を過ぎても土砂を積んだダンプカーがひっきりなしにやってくる。土砂投入の残業が行われているのは初めて見た。

 午後6時前になって、仮設道路中央付近からの土砂投入が終わった。しかし、K2・K3護岸側からの投入はさらに続いた。

 午後6時半にK8護岸からの土砂陸揚げが終了した。最後のダンプカーが土砂を投入し終えたのは、午後6時33分頃だった。ダンプカーの前のK2護岸上では嵩上げ工事が行われていて、L字型擁壁の鉄筋が組まれている。

 土砂投入と並行してK2・K3護岸の嵩上げ工事も行われていた。上の写真が午後4時58分頃に撮ったもので、下は午後6時36分頃に撮ったもの。L字型擁壁の型枠づくりが進められている。

 安和の琉球セメント新桟橋では連日、午後8時まで土砂積み込みが行われている。辺野古でも残業で土砂投入が行われているのは、新型コロナウイルスの感染拡大で工事が中断したので、その遅れを取り戻すためだろう。

 午後6時48分頃、瀬嵩の海岸から大浦湾の様子を見た。ガット船は5隻(寿鷲丸、第八丸喜丸、松龍丸、聖嘉、清明)が停泊していた。土砂の積み込み、海上搬送、陸揚げ、投入が時間、量ともに増している。

 新型コロナウイルスの全国的な感染拡大が止まらない。安倍政権の無為無策ぶりが際立つ。経済活動を優先するため、都合のいい解釈を並べ立て、現実から目をそむけている。沖縄では米軍関係者の感染が続出しているが、基本的な情報すら公開しない。日本政府、沖縄県はどこまで馬鹿にされているのだろうか。

 しょせん、悪しき隣人でしかない米軍のために、莫大な予算を使って新しい基地を造ってやろうとする。ほんとにバカバカしい。米軍関係者から県民に感染が広がった場合、誰がどう責任を取るのか。

 米軍と日本政府のでたらめな対応を許してはならない。沖縄県民の命と安全を犠牲にしてもかまわない、という対応をするなら、全基地撤去の運動を強く進めるべきだ。黙っていればなめられ、さらに差別と犠牲を強いられる。現実は容赦ない。自分の身を守るには闘うしかないのだ。


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