海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

キャンプ・シュワブのゲート前抗議行動と辺野古の浜の米軍訓練

2014-07-16 21:44:43 | 米軍・自衛隊・基地問題

 16日は午前中、キャンプ・シュワブのゲート前で行われている監視・抗議行動に参加した。午前8時から午後5時までの行動なので、それ以降夜間にブイを搬入される可能性がある。しかし、何もしなければ朝からどんどん資材が運び込まれ、作業が進む。時間の限界はあっても、こういう行動を取り組むことによって、埋め立てに向けた準備作業も制約を受ける。今やれることに力を尽くすことが大切だ。

 ゲート前で工事車両を監視しながら、県道を通過したり、ゲートに入る米軍車両に抗議を続けた。

 1時間おきに15分ほどゲート前でデモ行進し、工事車両への警戒を続けながら、休憩の合間には参加者の皆さんが、それぞれの思いを語っていた。

https://www.youtube.com/watch?v=JT8LxliDOYs

 連日厳しい暑さが続いている。日傘やブルーシートで日陰を確保し、氷で体を冷やしながら、監視・抗議行動は続けられている。午前でも午後でも、時間の都合がつく方はぜひ参加して、これ以上沖縄に新基地を造らせない、という意思を示してほしい。

 多くの人が集まれば、日本政府・防衛省も思うように工事が進められなくなります。県知事選挙までに急いで工事を進め、県民にあきらめムードを作り出して、辺野古の問題を選挙の争点からはずそうとしている安倍政権の思惑を打ち砕きましょう。

 昼食をとってから辺野古の浜に行った。今日も海の青、空の青が広がり、浜を分断するフェンスにくくりつけられた抗議のリボンが、風にはためいていた。この海でジュゴンのはみ跡が見つかった、という記事が最近よく載っている。

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=76627

 こういう海を埋め立てて新しい基地を建設しようというのだ。ジュゴンが生息できる環境というのは、もちろんほかの海洋生物にとっても良好な場所であり、沖縄島に残された数少ないちゅらうみ(清ら海)である。その海で、今日も殺戮と破壊のための訓練が行われている。

https://www.youtube.com/watch?v=-EZBKEZ50jM

https://www.youtube.com/watch?v=sUoS_gFfNM0

 基地のフェンスの向こうには、水陸両用車(AAV7)が13台並んでいた。午前11頃、浜にやってきたという。午後1時半過ぎにはハンビー8台がやってきて、海に向かって並んで止まった。午後4時頃に浜を引きあげたが、それまでに上陸訓練は行われず、兵士たちはミーティングをしたり、車両の周辺で休んだりしていた。

 今回の訓練は7月14~17日の間行われるようだ。これだけの水陸両用車が訓練を行えば、ジュゴンのエサ場である藻場や魚介類をはぐくむ珊瑚礁が、かなりの規模で破壊されるだろう。

 住民が生活するすぐ隣でこういう訓練が行われている異常さ。トラックやハンビーに乗って基地に入っていく米兵たちは、ゲート前での抗議を笑って見ている。だが、イラクやアフガニスタンで一般市民をも巻き添えにして殺戮をくり返している米兵たちもまた、戦場で殺され、傷を負う。笑って儲けているのは軍需産業とそれにたかる政治家、官僚どもだけだ。

 この浜で鍛えられた兵士たちによって、どれだけの人が殺されたか。そして、どれだけの兵士が戦死したのか。私たちは想像しなければならない。この海はたんに命を育む海ではなく、はるか彼方の戦場とつながっている海である。

 


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