海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

沖縄のネット右翼の動き 4 ー 目取真俊がひき逃げをしたというデマをまき散らす者たち 

2014-07-19 22:56:50 | 沖縄のネット右翼

 インターネットを使って、自分が気に入らない相手(個人、団体、地域、民族)についてのデマを拡散し、相手の社会的信用を落とす。いまやネット右翼の常套手段となった手法だが、沖縄のネット右翼たちもそのやり方は同じである。

 今年に入って沖縄のネット右翼の何人かが、目取真俊がひき逃げをした、というデマをたれ流している。インターネットで「目取真俊」と検索すると、ひき逃げ云々、という記事がいくつか出てくるが、その一つが「狼魔人日記」というブログの1月7日の記事だ。同ブログを書いている江崎孝氏は宜野湾市在住で、チャンネル桜沖縄支局の常連メンバーとして、火曜日の「沖縄の声」のキャスターを務めている。

 江崎氏が情報を得たのは「光と影」というブログの1月7日の記事らしく、さらにそのネタ元は『選択』という情報誌である。この情報誌から私が取材を受けたことはない。雑誌の性格や記事の内容からして、沖縄防衛局・防衛省関係者が情報を流し、記事を書かせたのではないかと考えている。その記事が沖縄のネット右翼によって拡散されるのも計算尽くで、それが一番の狙いだったはずだ。

 実際、日頃から沖縄の反基地運動やマスコミ叩きに熱心な江崎氏が食いつき、さらに手登根安則氏も自身がキャスターを務めるチャンネル桜沖縄支局の番組で、相方に『選択』の記事を読み上げさせて、訳知り顔で批判をしている。これらを見ると、日頃から繋がりのあるネット右翼グループが連動しながら、デマを拡散していく様子が分かる。

 おそらくは、これをネタに目取真を叩けると思ったのだろう。しかし、日ごろは執拗に批判を続ける江崎氏が、なぜか1回しか書かなかった。ほかも同じだ。理由ははっきりしている。「光と影」というブログが追記で書いているように、ひき逃げという事実はなかったことを彼らが知ったからだ。

 もし『選択』の記事が事実なら、刑事事件として逮捕され、運転免許証を取り消されるのは必至である。去年の12月以降、高江や辺野古に車で通い、反対運動を続けることはできなかったはずだ。しかし、実際にはどうだったか。私のブログを見てもらえれば明らかである。また、事故は全治1週間の軽傷事故として処理され、罰金はなく減点となった。すでに示談も済んでいる。当然、迷惑をかけた相手には謝罪した。ひき逃げが事実なら、こういうことはあり得ないはずだ。

 昨年の11月末から12月初旬は、「魂魄の道」という小説の執筆や福岡の講演会などでしばらく高江を離れ、ブログを更新する余裕もなかった。その期間について『選択』や手登根氏は、あれこれと言及しているが、すべて憶測に過ぎない。相手をおとしめるのが目的だから、自分で取材し事実を確認をする必要もなかったわけだ。ジャーナリスト気取りでデマを拡散している者たちの水準がよく分かる。

 沖縄のマスコミが記事にしない云々と騒いでいるのも、でたらめな話だ。まともな記者なら裏を取らないで書き飛ばすことはしない。ひき逃げをしたというなら、そのことを具体的に証拠を挙げて示すべきだが、江崎氏も手登根氏もそれはしない。最初からできないからだ。それでいて、自分たちが大手メディアが触れない隠れた真実を暴く、と大ぼらを吹いているのだから呆れる。

 江崎氏や手登根氏ら沖縄のネット右翼にとっては、事実か否かの裏取り(確認)などどうでもよく、「沖縄左翼」や「沖縄マスコミ」が叩ければそれでいい、と考えているのだろう。しかし、事実か否かの検証もせずデマをなぞり、あるいは事実に反することを承知でデマを流し、相手の社会的評価を下げる行為は、名誉毀損の罪となる。

 インターネットだから何を書いても許される、と思ったら大きな間違いである。インターネットに匿名はあり得ない。通信記録から発信者は容易に特定される。ブログやフェイスブックに限らず、掲示板やコメント欄への書き込みでも、相手を誹謗中傷する文章を書いてインターネットに投稿すれば、それは相手の社会的信用を傷つける。しかもインターネット上に残ることによってその影響は長期に及ぶ。その責任を投稿者は負わねばならない。

 辺野古や高江の工事に向けて、日本政府が警察や海上保安庁、民間警備会社を動員して反対運動潰しに乗り出している。そういう動きとも連動しているのだろう。沖縄のネット右翼もインターネット上でのデマの拡散、誹謗中傷だけでなく、運動現場での嫌がらせ、暴力行為がエスカレートしている。これにきちんと対処しないとさらに増長し、反戦・反基地運動破壊のために挑発をしかけてくる。

 私もユーチューブに投降された大山ゲート前での「命どぅ宝・さらばんじぬ会」のAさんへの暴力場面を見て、認識を新たにした。無視してやり過ごせばいいという状況ではない。相手のもくろみを見抜いて、的確に対処しましょう。

 


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