goo blog サービス終了のお知らせ 

海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

えびせんじょーぐーのわらばーたー

2009-06-10 16:34:33 | 2009年 南洋群島慰霊墓参団
 スーパーでバドワイザーと韓国製かっぱえびせんを買い、浜辺で海を眺めながら飲んでいたら、近くで遊んでいた女の子が寄ってきた。かっぱえびせんに目をやっていたので袋を差し出すと、手を入れて一つかみ取り離れていった。それから兄と弟も一緒にやってきて、一つかみ取っては食べ、また一つかみのくり返しで、結局ほとんど食べられてしまった。名前は忘れてしまったが、七歳、六歳、五歳のてぃーちみし(一つ違い)の兄姉だった。 
 子どもの頃、私たちも同じようなことをしたと思うが、今では沖縄でもそういうことは簡単にできなくなった。ちなみにスーパーで売っていたバドワイザーの350ml缶は1ドル50セント。ホテル内の店が2ドル。ホテル近くの軽食店が3ドルだった。沖縄の施政権が返還されたのが小学校6年生の時で、それまでドルを使って生活していたのだが、子どもの頃の一日の小遣いが5セントだった。それでアイスクリームが一個買えた。子どもにとって1ドルは大金だった。今は1ドルは100円程度だから、アイスクリーム一個の価値しかないわけだ……などと、たまにドルを使うとあれこれ考える。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奉安殿の弾痕 | トップ | わんねーウチナンチューるえ... »
最新の画像もっと見る

2009年 南洋群島慰霊墓参団」カテゴリの最新記事