新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
写真の無断使用はお断りします

濱嘉之「警視庁情報官・ゴーストマネー」

2016-11-23 17:17:40 | 読書
昨日有楽町へ行ったときに、交通会館の三省堂で見つけました。発効日が15日になってます。頻繁に書店に立ち寄る私にとって、1週間遅れで新刊を見つけたことは大変びっくりです。警視庁情報室長の黒田純一シリーズの新刊です。

【物語】
「サイバージハード」での万世橋署署長から事件後、3年間の海外研修から帰国した黒田は、創設された総合情報分析室長を命じられました。
その最初の仕事は特命で2件。大手コンビニチェーンのATMから十七都道府県で偽造クレジットカードで18億円引き出された事件。
と帯に書かれた通りの日銀から廃棄対象の紙幣が裁断も廃棄もされないまま1500億円分、大型コンテナ1両分が不明になった事件の解明です。

本題に入る前に、彼が3年間海外視察で体験した世界情勢が詳しく紹介されます。この濱嘉之の小説では、我々が知ることのないもう一つの世界の情報がたっぷり出てきます。落ち着いて考えればそんなこと知らないで過ごせは幸せかもしれませんが、知っていてもいいのかもしれませんとも思ってしまいます。
毎回登場する中国や北朝鮮、アメリカ情報だけでなく今回は彼はISやヨーロッパも視察に行っています。EUについても各国の思惑や弱点が解説されます。またEUが崩壊していく可能性や、脱退していく国があるとするとどこの国々なのか解説されていきます。またフランスやロシアと中国との関係なども解説されていきます。

また新技術などの紹介もふんだんにあります。
一つ面白そうな技術を紹介します。「GPS位置情報偽装ソフト」が開発されているそうです。これによってスマホの位置情報で犯人を捕まえるといった捜査が難しくなる可能性があるそうです。またポケモンGOで、現地に行かなくても自宅にいたままポケモンを捕まえることが可能だそうです。

ストーリーは世界情勢の分析や新技術の紹介の分量が多いせいでしょうか、犯人逮捕の記述が物足りませんでした。
でもその辺は他のシリーズに任せるとしますか。

いつもの癖ですが、新しい知識が多いストーリーの場合、付箋を付けていくのですが、本日紹介するために捜査の章に入る前に20枚を超えてしまいました。
今日の様に寒い暗い日の手仕事にはちょうどいいかもしれません。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 有楽町で | トップ | 「鶴の子」見つけた! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

読書」カテゴリの最新記事