護衛艦「やまゆき」に並ぶように係留されていた砕氷船「しらせ」にせっかくですから、見学することにしました。
乗船料が500円です。関係者の方々が若い方が多く、さらにウエザーニュースのロゴがあちこちに登場しています。さらにタラップ前のグッズ売り場では、気象関係の書籍などが並んでいます。びっくりしたのは携帯の気象観測機器が販売されていることです。これはウエザーニュースの会員が、地元の気象を報告するとき使用している機器によく似ています。
帰宅後調べて分かったのですが、お役御免になった「砕氷船しらせ」を、ウエザーニュースが購入していたのです。
2009年11月、南極地域観測本部が「しらせ」を「スクラップになるのはもったいない」し「気象や環境問題の情報発信や議論の場として活用したい」と、購入を文部科学省に提案していた気象情報会社「ウェザーニューズ」に売却していたのです。知りませんでした。
◎折角ですから、しらせのマストの信号機の意味を調べてみました。
上から、「U.M.2.」の3字信号だそうです。意味は「歓迎」です。UMだけですと、「ご安航を祈る」だそうです。
でかいですね。排水量が4倍ですし、こちらは研究船です。護衛艦とは目的が違いますのからその大きさの違いが際立ちます。
船内の職員スペースなど一部見学できるようになっていました。エンジンルームやデッキが見学できないのは残念です。特に砕氷の時の運転操作が分るようになっているといいのですが。
ウエザーニュースの情報発信機関としての使用ですから、要所要所に、自然現象のクイズなどがモニターで挑戦できるようになっていました。
それぞれのクイズに回答すると、船首のコーナーで、何かカードがもらえるようになっていました。
自然現象の好きな子供たちには、たまらない仕掛けのようです。「宇宙」「気象」「水象」「海象」「地震」のテーマになっています。
砕氷船しらせのヘリコプター3機の格納庫でそれぞれのテーマ別にクイズコーナーがありました。
一つ気が付いたのは、クイズコーナーやたとえば医務室の見学案内などに、多くの若い外国人が日本語で対応していたことです。
ウエザーニュース社と言う事で、多分日本の最新の気象観測技術を海外から学びに来た若い研究者たちかもしれません。
そんな格納庫の奥で見つけたものは!!!
今日1の出来事はですね。
あの、「江戸っ子1号」の触ることが出来たのです。
大阪の「まいど1号」(人工衛星)に負けじと、東京の中小企業の皆さんが挑戦したプロジェクトです。
江戸っ子1号は、日本の深海用小型遠隔操作無人探査機で、2013年に開発されたのです。報道で知っていらっしゃる方も多いと思います。
2013年11月日本海溝の水深7800m地点に潜行・着底し、海底の生物のビデオ撮影に成功し、無事浮上帰還したのです。
江戸っ子1号プロジェクトは、東京都・千葉県の中小企業5社からなるそうです。開発はメンバー会社と支援団体(大学・研究所・支援企業・ボランティアなど)によって行われたのです。
なんとすごい事ではありませんか。むかし、追浜の施設で、「しんかい」を見学したことのある海中マニアとしては是非見てみたい潜航装置でありました。
この独特の構造と色彩ですぐに、江戸っ子1号とわかりました。真っ先に駆けつけたのです。丁度解説準備をしていた方に声を掛けました。
このガラス玉が、最大の特徴です。肉厚12mmで直径30センチのガラスの球です。この中に撮影装置や照明装置や無線装置が入っているのです。
この置いてあったガラス球を持たせていただきました。空ですから軽いものでした。まんざらガラスに関して門外漢ではない私は、あらゆる知識を総動員して、いろいろ質問させていただきました。
真球に近く作るための苦労は日本の高度の金型技術のおかげとか、ガラス球を半分づつ作成しぴたり合わせて球にするにはとか、さらに完全に独立したガラス球の間の情報連絡をどうするかとか大変面白く勉強になりました。
ガラス球について特に熱心に教えて頂いたので、この説明をしてくれた人は、開発メンバーの中のガラス会社の方ではないかと思うのですが。
最高に楽しい1日でした。
江戸っ子1号のプロジェクトの詳細は、ネットで読んでくださいね。
これで、マリンフェスタ2014イン船橋、護衛艦やまゆきの見学報告を終わります。
長い間ご覧いただきありがとうございます。