新国『黒船』(2日目)

2008-02-23 | オペラ

2日目ともなると先読みしなくていいだけ余分な事に気がいく。

吉を腰越が歌っため、妄想はおのずと高木東六へ。

留学先がドイツとフランスという事もあってか両者の音楽から受ける印象は大分異なる。しかし、この二人のオペラにはどこか似た印象がある。

一昨年102才で逝った高木は『春香』(1939~1941)を完成させるが1945年空襲により焼失。書き直して1948年に初演している。「夜明け」の後山田は「香妃」を高木は「唐人お吉」を書いた。「香妃」は1981年團によりオーケストレーションされ初演。一方で高木の「春香」は2002年に再演されるまでに53年かかっている。

ここらあたりまで、帰りの車中で書き年代を調べるためごそごそやると『春香』の初演に山田がほぼ同じようなことを寄せていた。どこかで、記憶していたのでしょうなあ。

(未完)


新国『黒船』

2008-02-22 | オペラ

作曲年代を考えると、とてつもないオペラだ。

一幕が降りるまでは。ニ幕になると一気に耕筰ワールド突入。

冒頭にはったりかますなんざあ、シュトラウス流?

もっとも、受け入れ側としてももう少し下地が必要であることも痛感。

演出は折り目正しくはあるものの蝶々亭風。所作は流石に美しい。振付も由緒正しい、歌謡ショーで楽しい。 釜洞が二幕以降持ち直す。

キャスト的には2日に期待。


読響『復活』

2008-02-12 | コンサート

読響をある程度定期的に振っている指揮者のとしては最も期待値の高いのがホーネック。 これまでどれも予想以上の演奏だったが復活も見事。最近復活はX線写真のような録音を聴く事が多いがその逆と言うのはやや大袈裟だが。mp以下がないというのは贅沢なのか? アルトは決して悪くはないのだがボーイアルトのようで4番だったらどうだったろう。 合唱は抑えてはいるが緊張感のないほとんどハミングのように入るが響きの落ちたソプラノソロがその空気感を乱してしまう。