フェルミリオン:亡き子・大地

2012-03-30 | コンサート

フェルミリオンは「復活」に続き、今度は大地。

全声域においてムラなくなめらかでしかもオケに負けないだけの声量もある。

誠にすばらしい。

惜しむべきはもう少しいい席を押さえるべきだった。。。

指揮者はあの人でしたが、音がかわりましたかねぇ。

もっと、緻密で精緻な音楽を聴かせてくれていたと思うのだけれど。。。


スペインの時/フィレンツェの悲劇

2012-03-11 | オペラ

かつて修了公演は演目が魅力的(アルバート・ヘリング、カルメル派、サンドリオン・・・)だったこともあり、毎年のように駆けつけたものだったがここのしばらくは観ていなかった。
今年の新国の研修所公演は、ツェムリンスキーとラヴェル。
オペラパレスは「オランダ人」だったので、ワーグナーとツェムリンスキーが隣の劇場で上演されるなど四半世紀前に誰が想像できただろう。

声には不利な席だったが各歌手は健闘していたとはいえ声に力がなくかなりの部分オケにマスクされていたように思う。
テノールは概して軽い声ではあったが、支えのないひょろひょろ、ぺらぺら感を拭えない。個人的には重い声よりははるかに好ましいのだが。
ビアンカの立川清子も悪いとは思わなかったが、ソプラノにはビアンカは重過ぎないか?
きょうの最大の収穫は、コンセプシオンの吉田和夏。
(唯一の女声キャストであるから当然といえば当然なのだが)彼女には華がある。今後が楽しみだ。

演出は三浦。公演の性格上、キャストを増やさなければならないのはわかるが、「古の都の物語」には無理がありすぎる。
各オペラの前にプロローグとして芝居が必要なのだろうか?
プロローグをつけるならそれなりの配慮(芝居を先行させ指揮者を後からピットに入れる等)は必要だったろう。

「ばらの騎士」のホルン吹き上げの前の寸劇はみたくない(勿論みたい人もいると思うが。。。)

執拗で露骨な演出はわかりやすくはあるが、直接的なものの積み重ねは「演出」としてはいかがなものか。
奇しくも三浦を最初に意識したのは研修所の修了公演だったように思う。
個人的には、かなり期待していた歌手だったのだが。。。

去年の今頃は帰宅難民だったことよのう。。。