新国:パゴダの王子

2011-10-30 | アート・文化

ブリテン唯一(?)のバレエ音楽「パゴダの王子」。
異国情緒に富むが、底抜けに明るいバレエでも陰惨なバレエでもない。
録音に聴くこの作品にはこの作曲家の多くの作品に通奏低音のように感じられる「闇」のような世界が希薄さを感じていた。
皇帝、王子といったブリテン好みの影のありそうなキャラクターが存在するもにかかわらずだ。
今回の上演により「闇」の部分を確認できるのではないかと思っていたが西洋人の見た日本テイストを基調としたような初日の舞台を見る限り「闇」の部分に踏み込んだものではなさそうだ。
オペラに比べると舞台上表現手段が限られ、保守的な傾向のある形式にブリテンの「闇」はこの作品になかったかのように。

音楽だけでストーリーを追う個人的には無謀とも思われる行為から開放された喜びは大きい。

次シーズン、「ピーター・グライムズ」で幕を開けるのは朗報。
(指揮者に現芸術監督の名がクレジットされていないが、スーザン・グリットンが出るし、演出はデッカー!)

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