FASTER/CARMINA BURANA など

2014-04-26 | コンサート

オペラやコンサートは明らかに回数が減っているのに対しこのところ増加傾向にあるのがバレエ。単に過去殆ど0だっただけなのだが。

FASTERはマシュー・ハインドソンの作曲のロンドン五輪に合わせて制作されたスポーツもの。
音楽は、派手目なバーンスタインといった風のとっつきやすく音響的にも楽しいがそこまで。
舞台上で、夏季オリンピック各種競技が再現されていくのだが、陸上競技などはバレエとして構成してるのはわかるけど、体操・床なんてのは、真面目にトレースされても、バレエ・ダンス・体操ここらあたりの境界が素人には・・・。

お目当てのオルフは、初演時に観てるはずだが、殆ど記憶がない。ストーリーはあるのだが、歌詞とは完全にリンクしていないのだろう字幕なし。バレエ公演なので、音楽はあくまで伴奏ということなのだろう足さばきを考慮してか全編を抑え目なテンポ。曲間も転換にあわせるといったところで、演奏会で聴くのとはやや異なる印象。
安井と高橋のソリスト(声楽)は楽日のためなのか頑張りすぎの感あり。現在日本を代表するような二人なのでピットからでも十分といったところか。一方で児童を含まない合唱はちょっと規模が小さすぎか。


マシューズの『ベンジャミン・ブリテン』読了。
ブリテンが技法の発展に心血を注いだとか、時代の波に揉まれたというタイプではなく(わけではないのだろうけど)、ナイーブではあるが日々きちんと処理していくといった印象でやや物足りない印象。


ノイホルト:ヴォツェック 初日

2014-04-05 | オペラ

2009年のプレミエから早くも再演。
前回はヴォツェックの子供(役名はマリーの子供のはず)を印象付けられたように記憶しているが今回の再演では、
演技は前回同様子役を感じさせないものであったが、
アイデンティティーの形成前といった感が強い。
幕切れは子供の「意志」の現れではなく遺伝子的影響・因果応報的に受取れた(音程が安定しないことも大いに関係しているだろう)。

タイトル・ロールのニグルは声や歌唱ではなく、精悍過ぎヴォツェックの「狂気」というより寝取られ夫の悲劇の感が強い。
その一方で、マリーが蓮葉な女の悲哀を力強く演じた。
ツィトコーワには声域的に少々きついのではないかと危惧していたのだが全く問題なし。
幅が広がるのはうれしいがお気に入りメゾが1人減ったような気もする。
テノール陣に若干の不満が残る。特に大尉は不調だったのか高域は殆どがか弱いファルセット。
ノイホルトは軽快にオケを捌いたように思う。オケも初日から好調。