NNTT:神々の黄昏(5日目)

2017-10-14 | オペラ
思いつくままに。

・anniversary
トンネル・リングから30年、小屋が出来て20年ということですが、もうそんなになりますかねえ。そう言えば、あちこちの座席がギシギシ軋んでましたなあ。

・自己矛盾
それぞれが矛盾を抱える黄昏の登場人物なんだけど矛盾をそのままにしたかのような演出だったのか?その辺がなんとなくしっくりいかない理由なのか。
ジークフリートは、最後にハーゲンに盛られた時点で正気になり自らハーゲンに背を向けるわけないか。

・なんちゃって自己犠牲
なんとなく含みを残す、幕切れ。火遁の術で逃れたブリュンヒルデは「人」として力強く歩み始める(「風と共に去りぬ」の前半のエンディング)?

・緊張と弛緩
オケは今日も鳴っていたようだ。読響定期で言うと、先月がタコ4で、フランチェスコ、マラ3と続く。これってすごいことだ!
飯守の指揮は個人的にどうもしっくりこないのだけれど、なんとなく緊張と弛緩のバランスが理由なのかもしれないと思った。

・マイヤー
マイヤーは別格には違いないんだけど、出番が少なく残念。ラングとの丁々発止はやはり圧巻(このシーン、ブリュンヒルデは指環してるんだから呪いがかかってもおかしくないよなあ。刺客ヴァルトラウテが姉を襲いライン川に指環を返すと90分で黄昏が終わる・・・)。
2幕を蹴ってマイヤーのサインを貰いに行った猛者もいたとかいないとか。

・合唱団
ほとんどの公演で想像を超える演奏をしてくれる合唱団なのだが、本公演ではやや不調。歌唱も演技も。

・カーテンコール
黄昏の終演って、このプロダクションを思い返してみたり、次のリングはいつ・どんななのか、はたして今後幾つリングを観れるのか・・・と複雑な心境なのだけれど、今回は、30年前のカーテンコールでのリゲンツァが甦る。

NNTT:神々の黄昏(4日目)

2017-10-11 | オペラ
注目はラングのブリュンヒルデ。クンドリーのイメージからすると予想外に軽い声。神性の薄い前半は好印象。ミス・キャストと思う人もいるだろうけど、重い役でも軽い声で聴きたい方なので大歓迎。主に金管の咆哮によってマスクされる部分も散見されたのは誠に残念。開演前にexcuseがあったがホント?