二期会:金閣寺(2/24)

2019-02-24 | コンサート
なんともモヤモヤした公演でよく言えば洗練の極致。
終幕での盛り上がりを含めて金閣寺ではほとんど感じたことのないスッキリした聴きやすい音楽。

黛のゴリゴリしたところから上澄みを集めてみましたみたいな印象。
最後に音のカオス状態でもあれば印象は随分違うと思うのだが。
美しい舞台も音楽の古さを際立たせたようだ。

キャスト陣が大変素晴らしかっただけに煮え切らない感覚が残る。

NNTT:紫苑物語(2/23)【駄文注意】

2019-02-23 | オペラ
紫苑物語の読み替えとして、過去のオペラへのオマージュとして大変興味深く鑑賞。原作の先入観がないのが幸いしたのだろう。
開幕直後のバッカナールであっさり裏切ってくれたのをかわきりに石川作品のイメージを見事に砕いていく。

これが100年前、50年前だったら「日本オペラ」の誕生だとか確立だとかの命題が課せられたのだろうが音楽・台本・演出揃って解き放たれたのかもしれない。

舞台装置は日本的な印象は薄いのだがその代わりではないだろうが黒子が丁寧に処理していく。おかげで舞台はスムーズに展開されていくのだが、そこの小道具どうすんだ的緊張感は希薄に。
(そうこうするうち高橋留美子風、艦これ風、ロビン・フット-魔弾-ウィリアム・テル-St.セバスチャン風と妄想は広がる…

歌手陣は技巧的な歌唱を聴かせたが、特に男声陣はキャラクターが似通っていたのがやや気になる。

明日もう1公演あるので迷っている方は是非。
ウエノ方面は日本オペラの最高峰なので長生きすれば高い確率で観ることができるでしょう(プロダクションは異なるでしょうけど)。次いつかわからないと思ったら意外と早く4年だっけ? 一方、ここの委嘱作の再演は…。


あっぱれ あっぱれ あっぱれ あっぱれ あっぱれ あっぱれ あっぱれ あっぱれ… しか残っていない?

ツァグロゼク/読響

2019-02-22 | コンサート
なんてことだ。こともあろうにブルックナーでこんなに幸福感を得ようとは!
そもそも、ブルックナーはWAB25さえあればあとはどうでもいいと思ってたしこれからも基本的にはかわらないと思う。
「紫苑」「金閣寺」に備えて振替を考えていたのだがリームがあったので(ちょいと長いが空間系の楽しい作品)。
日下がコンミスの時の読響はなんだか華やかな印象があるのだが、ツァグロゼクのもとより一層クリアに、ブリリアントに響く。
次回はいつ日本のステージに立ってくれるのだろうか。