荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

石風呂へ行く

2015年06月24日 | 散文
今回も帰省時の報告です。

木々の緑が太陽を遮って暗くなった、切り通しの向こうに小屋が見えます。



ここが「石風呂」です。
昔の夏の保養所です。
子供の頃、母の実家の祖父、伯父家族と来た記憶があります。

生家は保養に来られるような経済事情ではありませんでした。
少し大きくなってからは、よく釣りをしに来ました。

(案内板の説明内容)
文化七年(1870年)に「膳藩後学 中川安世済美 撰」の文章が掲示されていますが、難しい(非当用漢字が多く、そのまま写して書くのが)ので、もう一方の案内板を紹介します。

「石風呂 
この石風呂は、平安の昔、弘法大師が石窟を開いて里人の病気を治したのが始まりといわれ、近郷の人ばかりでなく、はるばる京都から、公家や高僧が業病・難病の治療に訪れたといわれています。
岩にできた自然の横穴を利用した約50㎡の洞窟の中でシダを焼き、その上に海水を浸したムシロを敷きつめ、穴にこもった蒸気と熱で体を温める、いわば天然のサウナです。
神経痛のほか美容にも効くとあって、7月中旬から8月中旬までの開設期間には、多くの入浴客でにぎわいます。」

汗をかいた後は、この出入り口から、


この海に入って汗を流し、体を冷まします。

沖には、平地島と小平地島が見えます。
堤防では釣りをしています。

反対側の浜でも釣りをしています。
子供の頃よく釣れる浜でしたので、今でも人気があるようです。

ここに来る間の浜でも、平日にも関わらず、数人が釣りをしていました。
中には、テントを張った夫婦連れも居ました。

石風呂の上に、お堂があります。



50年振りくらいで登ってみます。

新しく石段が造られています。

途中に、昔活躍した地元の政治家の名前がありました。

もう故人になっていると思います。

お堂から見下ろした風景です。



先ほどの堤防と、右端手前に石風呂の「プライベートビーチ」が見えます。



石風呂の施設の全容を見下ろしています。
向こうに見えるのは納涼席兼簡易宿舎です。

行ってみます。

こんな風に納涼席兼簡易宿舎が並んでいます。





ちょっとした湯治場の雰囲気があります。



共同炊事場もありました。



石風呂を振り返った風景です。
のんびり感が漂っています。

ちょっと好いでしょう?

カニが巣穴に入ろうとしています。
好い所でしょう?

この好い所が、6、7年前に閉鎖されています。


コメント
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