こうして同じばしょから見ると、
たった1日でも、開花は進んでいるみたいだ。
駆け昇っていく桜前線。
満開の季節はすぐそこまで来ているのだね。
日が良く当たる桜の傍には
太陽の匂いと、桜の匂いと、春風の匂いが
程良く混ざり合って
そよそよぽかぽか…と風景を包みこんでいた。
小さな黄色い蝶も、漆黒のカラスも、茶色の猫も
春の中で日向ぼっこをしていて
気持ち良さそうで微笑ましかったっけ。
川沿いの小さな公園では、親子連れやカップルが
お弁当を広げていたり
ベンチに座って話し込んでいたり
大きな桜の木の下で、思い思いの時間をすごしていて
動物も人間も、みんな
それぞれのばしょで、それぞれの桜の下で
それぞれ思いのままに
春を楽しんでいるようだった。
ベンチのカップル、とても良い雰囲気でね
『そのままずっと仲良くいてほしいなぁ』なんて思う位
2人は桜色に染まっていて
公園で遊ぶ子供たちは
植物たちと一緒で生き生きとしていた。
どちらもやっぱり、微笑ましい。
春という季節は、
あらゆるものを光輝かせる力が溢れているのだな。
なんて思う
春の風景でした。
そこは、どんな春の景色なのと
春の空に問えば
そっと目を閉じて
見ようとすれば見える
絵の中の桜は
春風を肩越しに受けて
水辺で燃えるように座っている
答えなど聴こえなくても
そこは、君が放つ光が春を造っていると
車窓、流れる景色が教えてくれる
光は立ち上がって伸びをして
謳い出す春の歌