無線室

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りんかい線で防護発報、JR各線に影響

2013-09-11 12:58:18 | 鉄道無線
 昨晩21:52ころ、りんかい線新木場駅で線路内に人立ち入りがあったため防護無線を発報。りんかい線は10分ほどで運転を再開しましたが、思わぬところに影響が出てしまいました。りんかい線の防護発報を受けて、JR各線で列車が停止してしまったのです。

 りんかい線は、埼京線と直通運転するまでは独自の防護無線を装備していました。JRに検査を依頼していたこともあり、JRとりんかい線双方の防護無線を運転台に取り付けていたのです。
 それが、埼京線との直通運転に際し防護無線を共通化。りんかい線内でもJRの防護無線を使用することとし、りんかい線独自の防護無線を撤去しました。そうなってしまえば、りんかい線内で防護無線を発報すると近隣のJR各線が受信してしまうのです。

 今回も、その例にもれず近隣のJR各線も防護無線を受けたのですが、問題はその範囲。ツイッターによると、山手線、京浜東北線、中央快速線、常磐緩行線、常磐線快速線、中央・総武緩行線、総武快速線、京葉線、武蔵野線の計10線区に影響があったようです。これだけの線区に影響したのは、1986年11月26日に常磐緩行線綾瀬駅駅付近での防護無線の誤操作以来ではないでしょうか。
 今回の場合も、新木場駅付近が高架で、なおかつ臨海部で電波を遮断する建物などが皆無の場所です。そのため、わずか1Wの防護無線の電波が広範囲にわたって飛んでしまったと思われます。

 ある意味、電波の飛びの不思議を考えさせられるようなできごとでした。