alternativemedicine

Studies about acupuncture and moxibustion and Massage.

岡田式静座法研究の最前線

2018-06-30 | メモ
「霊動をめぐるポリティクス : 大正期日本の霊概念と身体」
栗田英彦
『東北アジア研究センター報告, 8号ー身体的実践としてのシャマニズムー』2013年
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I024659420-00
これは、明治期・大正期の日本の精神療法のナゾを解き明かす論文です。

野口晴哉の「野口整体」に不随意運動を起こさせる「活元運動」があります。私も西宮市で行われた「活元運動」の集まりに参加してビックリしました。人間の身体が勝手に動き、ピョンピョン飛び跳ねます。

おそらく、その起源となった岡田虎二郎(1872-1920)の「岡田式静座法」の「振動」、
田中守平(1884-1929)の太霊道・霊子術の「霊動」、
大本教の浅野和三郎(1874-1937)の「鎮魂帰神」、を、この論文は詳しく解説しながら、その3者がお互いにどのような影響を与えたのかを解き明かしていきます。

 著者の日本学術振興会特別研究員・栗田英彦先生は、2016年3月18日に中外日報社の第12回「涙骨賞」を「岡田虎二郎の思想と実践―越境する歴史のなかで」で受賞しました。
 
 栗田英彦先生は、岡田虎二郎(1872-1920)を現在まで伝える団体である「静座社」の資料を発掘し、研究した「岡田式静座法」研究の第一人者です。

  岡田虎二郎(1872-1920)の「岡田式静座法」は、中国の「気功」をはじめとして、後世に多大な影響を与えたのですが、岡田虎二郎の生涯や普及の過程が謎でした。
   実際には1900年代のアメリカ遊学から帰国して、岡田虎二郎は「岡田式静坐法」を普及し始めます。栗田英彦先生の研究により、戦前の日本で流行した「霊術」「療術」の歴史の研究の視界が一気に広がりました。

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