日本の外交政策を考えるとき、
アメリカとの関係は確かに重要である。
今まで色々あったにしても、そこまでアコギなことはしないだろうという、ある程度のアメリカへの信用はあった。
しかしコイズミ・タケナカ構造改革の失敗を考えるとき、
その背後で糸を引いていたものとして、アメリカの存在は見過ごすことはできない。
なぜコイズミがあれほど郵政民営化にこだわったのかという理由も、そこを見ればわかる。
アメリカはアメリカのことを考えているだけで、日本のことを考えているわけでは決してない。
アメリカとズルズルべったりでは、日本はまたいいようにしてやられる。
日本は敗戦国である。
そのことは過去のことではない。今も敗戦国である。
アメリカとの外交スタンスをいかに見直すか、
それが一番重要で、一番根本にあることである。
しかし一番難しいことである。
自民党はそれを見直そうとしないし、民主党も腰砕けである。及び腰である。
日本の首都は東京ではないという人がいる。
日本の首都はワシントンである。
ワシントンを見れば日本がわかるというのである。
良い悪いは別として、このことは当たっている。
アメリカの考えていることは結構怖いことである。
日本はいいように利用されている。
コイズミは自ら進んでそのことにのった。
そのことへの不満が今回のこういう選挙情勢を生んでいる。
しかし自民も民主もアメリカに敢然と立ち向かわない。
メディアもほとんど取り上げない。
コイズミはそそくさと引退してしまった。
ではコイズミ改革は過去のことなのか。
そうではないだろう。
コイズミ改革の失敗こそが今の日本のこのどうしようもない閉塞感を生み出していることに変わりはない。
そのことへの問題意識が希薄なのではないか。
自民のマニュフェストも、民主のマニュフェストもあえてそのことから目をそらそうとしているように見える。
メディアの放送もそうである。
肝心なことには触れず、どうでも良いようなことばかり政治の争点にしようとしている。
その結果、票を入れる政党がなくなっている。
第三極に期待をかけるしかないのか。
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