学生時代、世話になっていたバイト先がある。ガン吹き塗装をしている一人親方の助手をしていたのだが、その元請だった小さな会社が大宮にある。大宮バイパスからほんの少し入ったところだったとおぼろげながら憶えている。大宮バイパスを通るたびに、この辺だったかなと気になって探していたが、最近この路地に間違いないだろうとあたりをつけていた。
今日は買い物の帰りに思い切って寄ってみた。このハンバーグの店を左に入り...バイパスからハンドルを切った。なんとなく憶えている風景のような気がするが、目的の家はない。細い道を車で一周して探してみる。
ハンドルを握りながら、ふと何を探しているんだろうと思った。感傷にひたりたいのか、大人になった自分を自慢したいのか、ただ世話になった人たちに挨拶したいのか...。
どうしても見つけることができず、車をとめて降りてみた。やっぱり違ったのか...。庭仕事をしている人が怪訝そうにちらちら見ている。自分でも何を探しているのかわからないので、なんとなく声を掛けられない。
もしかしたらこの先に...
駄目でもともとと思って車で入るにはちょっと細い路地を入ってみた。するとそこには懐かしい風景がまだあった。当時に比べると随分小さく見えたが、家も、看板も、前の空き地を利用している駐車場も何も変わってなかった。よく考えればほんの15年前の話だ。当時のおやじだって、引退こそしてもまだ生きていてなんの不思議もない。
あの親方とは結局けんか別れしてしまい、それ以来連絡先も知らない。だから?
僕は何を探しているだろう。
今日は買い物の帰りに思い切って寄ってみた。このハンバーグの店を左に入り...バイパスからハンドルを切った。なんとなく憶えている風景のような気がするが、目的の家はない。細い道を車で一周して探してみる。
ハンドルを握りながら、ふと何を探しているんだろうと思った。感傷にひたりたいのか、大人になった自分を自慢したいのか、ただ世話になった人たちに挨拶したいのか...。
どうしても見つけることができず、車をとめて降りてみた。やっぱり違ったのか...。庭仕事をしている人が怪訝そうにちらちら見ている。自分でも何を探しているのかわからないので、なんとなく声を掛けられない。
もしかしたらこの先に...
駄目でもともとと思って車で入るにはちょっと細い路地を入ってみた。するとそこには懐かしい風景がまだあった。当時に比べると随分小さく見えたが、家も、看板も、前の空き地を利用している駐車場も何も変わってなかった。よく考えればほんの15年前の話だ。当時のおやじだって、引退こそしてもまだ生きていてなんの不思議もない。
あの親方とは結局けんか別れしてしまい、それ以来連絡先も知らない。だから?
僕は何を探しているだろう。
純真な自分を探していたのさ
昔住んでいた処の近くを通り過ぎたので、
ドキドキしながら、自分の住んでいたところに行ってみたものの、
「何がしたいんだ、オレは?」
と、急に冷めてしまいました。
過去への憧憬と、嫌悪でしょうか。