Schreib mal wieder!

自分の感じるままに...それがクレームと言われても

親知らず

2006-09-26 22:33:10 | Weblog

弟がまだ小学生だったころ、通訳と称して歯医者に付いていったことがある。矯正大国のドイツでは、あごの骨格の割りに歯の数が多いと診られ、可哀想な弟はまともな歯を3本抜くことになってしまったのだ。

今思うと3本同時に抜こうという発想自体がすごい。かなり痛がっていたのを今でも覚えているが、それよりも、熊のような先生が、ペンチやらマイナスドライバーやらで力ずくで抜いた歯が、白く、根が見えていた部分の倍以上あるほど立派だったのがすごく印象的だった。健全な歯ってこんなにしっかりしてるんだ、子供ながらにすごいと思ったのを今でも鮮明に思い出せる。

2・3週間前に口を大きく開けると顎が痛くなってしまい歯医者を訪れると、残っている親知らずを抜きましょうということになった。日程を調整して連絡しますと言ったものの、しばらくすると痛みもなくなったので、逃げていたのだが、しつこい受付のおねーさんに根負けして、抜くことにした。今回は笑気ガスを使って楽にやりましょうとはいうものの、7年前に抜いたときにたいそう痛くて2週間の転職休みがパーになった記憶が頭から離れず、しばらく暗ーい気持ちでいた。

笑気ガスは面白かった。痛みや恐怖感をやわらげ...などといううたい文句だったが、ピークは全身がしびれるような感じで、何をされても無抵抗になってしまうようで逆に怖かった。痛かったら左手を上げてくださいなんて言われるものの、「動くわけねーだろ」っていうくらいの感じ。でも実際はそんな感覚にもかかわらず身体は自由に動く。「そうだ、抜いた歯をくれって言うのを忘れた...」遠ざかる感覚の中で、後の祭りと思ったものの、後から言えばいいんだと気が付くのも少し時間がかかった。

そんな中、さぁこれからと思って思わず構えると、「あっもうすぐ終わりますから、身体の力を抜いて楽にしてください」と言われすぐに終わってしまった。まともに上を向いている歯だったのもあって、2本抜くのはほんの数分だった。

術後、ぼーっとした感覚の中で、歯科助手が「親知らずお持ち帰りになられます?」というので、ここぞとばかりに激しく首を縦に振った。「あの歯が見れる」、そう思うと少しワクワクするような変な気持ちがした。

しかし、起き上がってもらった歯を見て、正直ショックだった。なんとボロいんだろう。根が弱々しい。広がっていない。何より弟のときのように白くもない。元気もない...。

立派な白い歯を抜いたところを子供に見せたら教育上よくないかな、なんて前日に考えたりしていたが、そんな気もまったく失せた。

痛み止めを飲んでいれば、少しも痛くもない。むしろ医者の言うとおり当たらなくなった分、噛み合わせがらくになったような気すらする。技術は進化したものだ。あるいは先生の腕がよかったのか。明日からもうまともな生活ができそうだ。あの暗い気持ちは杞憂に終わりそうだ。



大人の遊び

2006-09-24 23:51:53 | Thoughts
 
子供が見たいというのでウルトラマン映画を見てきた。ボウケンジャーなんかと一緒で子供だましの映画かと思いきや、実はこれは大人向けというより、いい大人たちが寄ってたかってやりたい放題で作った大人のロマン映画だった。

平たく言えば現在進行形のウルトラマンメビウスを、ウルトラ兄弟が助けるという話なのだが、20年前に現役で変身していた俳優たちが、白髪交じりで登場するのだ。これにはこの世代を一緒に生きた者にとっては、子供だましを超えて引き込まれる。みんなそれぞれかっこよく歳を取っている。そんな彼らが現役のルーキーを迎え、諭し、育てる。

エンドロールに登場するパーティーのシーンは、かつての出演者、すべてのウルトラマン勢ぞろいで、映画にかこつけて本気でパーティーを楽しんでいる。彼らの表情を見ればそれは誰の目にも明らかだ。一時代を築き上げた人たちが、掛け値なしで、道楽で作った映画。真っ暗闇の中のスクリーンで、大音量で見たというのを割り引いてもそういう映画だと思った。

子供が言うより先に、出演者の詳細が見たくて、パンフレットを買ってしまった。普段ウルトラマンにそれほどの感慨は感じないのだが、それでもそんな風に思える映画だった。

映画

2006-09-23 23:46:32 | Weblog
久しぶりにスクリーンで映画を見た。ほんとに何年ぶりだろう。結婚してから一度行ったことがあるような気がするから10年は経ってないだろうけど、5-6年は堅い。

訪れたのは浦和美園のワーナーのシネコン。映画館今は昔。雰囲気はまるで空港のようだった。いくつもあるゲートの入り口には次の上映開始時刻とタイトルがテレビ画面に映し出されている。ヘッドレストまである座席は余裕のあるシートピッチで隣とひじ掛けの取り合いをする必要もない。席の予約もWebででき、利用したクレジットカードでチケットを受け取る仕組みも自動チェックイン機さながら。昔から変わらない値段だが、中身は確実に豪華な雰囲気の娯楽に変化を遂げていた。

最近DVDを借りてきてひとつ映画を見てあらためて、映画っていったいなんなんだろうと思った。そもそも普段の生活に対する必然性がまったくない。言ってみればただ単なる娯楽。そこに大の大人が何百人と集まって、何十億、何百億というお金をつぎ込む...。もちろんそこに需要があるから供給があるのだが、そんな莫大な資金を投下するのを正当化できる理由は何なんだろうか。トップアクターにはアシスタントだけで3人も4人も付く。そこまでしても作る。
冷静に考えれば不思議な世界だ。

でも今回、真っ暗な中、大きなスクリーン、大音量で見て、それが少しわかるような気がした。そりゃぁテレビやPCの画面で見るのとはまったく違う迫力がある。隣で見ていた家族連れは、予告編を見るたびに、これは面白そうだね、次見たいねと通いつめている様子。確かにはまる人がいるのもわかる気がした。

ただそれでもやっぱり、無のために数百億円を掛けるというのは、まだ合理的に理解するには至らない。面白いものだなと思う。

りんごの絆

2006-09-22 23:06:07 | Restaurant
 
山本シェフ、奥様

昨日はありがとうございました。本当に心満たされる嬉しい時間を過ごすことができました。今朝も朝飯を食べて、コーヒーを飲んでも、どこかほのかにあのワイン(ブランデー)の香りが残っているようで。昨日やり損ねた仕事もしっかりやろうと思って片付けることができて、今日は一日幸せな気分でした。はい、朝飯もばっちりいただきました。昼もがっちり食べたいと思いましたがこちらは自粛しました(笑)。

ぜひまた寄らせてください。でも、なんか気軽に伺うのが悪いような...ちゃんと襟を正していかないとシェフの心意気に応えられないのでは...なんて思わせるお店です。また大切な友人と伺うのを楽しみにしています。

21.Sep.06 Yh


とカードに書いて、投函した。水曜日はTさんと、ほんとに楽しい時間を過ごすことができた。

値踏み

2006-09-21 12:59:45 | Weblog
 
店員はお客が来れば、必ず値踏みをする。こいつは買う気があるのか、金を持ってるのか、ものを知っているのか...。Tさんと出かけるといつも面白くて仕方ないのがその瞬間。

昨日はIsetan Men'sも見に行ったのだが、着荷はしているものの、まだ並べられていないマフラーを出してもらおうというときにその瞬間がきた。

Tさんの言葉はいつも少ないのだが、的確に何がほしいのかを伝える。なんか大柄な男が2人、セットで何しに来たんだろうといういぶかしげな店員の顔が見る見る変わっていく。たいてい最初は小ばかにしたような態度なのだが、見る見る顔つきが真剣になり、「わかりました。あなたの言うもの以上のものを出してきましょう」とプロとしてのプライドがむき出しになる。

「お色は?」
「なるべくいろいろ見たいのですが...」

僕が言ったところで数枚でてくればいいところだと思ったが、すでに居合い抜きで完全に信頼を勝ち取ったTさん相手に、店員は在庫している色全部じゃないかと思うくらい両手いっぱいに十数種類のマフラーを持ってきた。

Tさんは決してえらそうに話したりはしないし、べらべらと知識をひけらかすわけではないのだが、プロ同士が話すとわかるのだろう。僕がひとりで出かけたときには見ることのない表情で真剣勝負をしだし、普通なら話すことのない意見を述べたりする。

これをその真横で、客観的に見ることができるのは面白くて仕方ない。普段店員にやられっぱなしの僕には「ざまぁみろ」ではないが、小気味いい、気持ちいい瞬間だ。


コミットメント

2006-09-20 23:57:04 | Weblog
 
忙しい中、またTさんが時間を作ってくれて、秋冬物の買い物に行ってきた。スーツ2着、シャツタイ3組、コート、名刺入れ。すごく楽しく、ほんとにいいものが買えたのだが、正直、相当なお買い物。

このまま会社勤めを続けるのか...なーんて半分冗談で考えたりすることもあるが、これだけ買った以上はしばらくこの仕事を続けなければならない。この買い物は、僕にとってまさしく仕事対する大きなコミットメントだな。

仕方がない。選んでもらったスーツでかっこよく仕事しよう。Tさん、ありがとう!!

お知らせ

2006-09-19 01:21:01 | Weblog

「小泉今日子親衛隊」でYahooってみてください。なぜか私のblogがヒットします。それも1ページ目に...。

http://search.yahoo.co.jp/search?p=%BE%AE%C0%F4%BA%A3%C6%FC%BB%D2%BF%C6%B1%D2%C2%E2&fr=top_v2&tid=top_v2&search.x=1&x=5&y=12

今月14日に検索して辿りついてしまった方、Oに成り代わってお詫び申し上げます。>O、お前も一緒に謝れっ?!(笑)




なぜ書くのか

2006-09-18 07:37:54 | Thoughts
ブログを書き始めたときは何人が読むんだろう、もしかしたらバカウケするかななどとアホなことを考えたこともあったが、書いていくうちになぜ書くのかという根源的な命題にぶち当たった。そのときにはいろいろ考えたが、結局行き当たった結論は「スピーチのネタ帳代わり」に書こうということ。

じゃぁなぜ公開するのか。それは公開することによって少しでも文章に緊張感が出るからというのもあるし、何よりすぐにコメントもらえるのが大きい。これは張り合いがある。

いずれにしても、後から読むと、あんなことをしたんだ、あんなことを考えてたんだと、ほとんど忘れていたことが書かれていることがあって面白い。また、そのときには何とも思わなかったコメントが、そういう意味だったのかとわかったりするのも大きな発見だったりする。

その意味では、自分の成長の記録として書き残すことも重要だなと思う。自分の中で、あったことを書くときには基本的に日付を合わせるようにしている。

というわけで、

9月 3日分 夏の終わり
9月10日分 夏の終わりⅡ
9月12日分 走る

Upしました。




走る

2006-09-12 23:51:39 | Weblog
昨日は久しぶりにスポーツクラブで走った。走るって何年ぶりだろう。後で股関節が痛くなってしまったけど、走っているときというより、走り終えて汗がジワっと出てくるのはなんともいえず爽快な気分だ。

そもそも、僕が走るなんていうのは考えられないことだった。マラソン大会はいつもビリから何番目、持久走は大嫌い、サッカーもいつもキーパーで走ることはなかったし、それに泳ぐのもままならず、そうどちらかといえばスポーツは得意ではなかった。

その僕が走るなんてことを始めたのは、審判を始めてから。どうしても12分間で2800m走りたかったから。どうしても90分間グランドを走り回りたかったから。結局その(小さな)夢こそかなわなかったけど、今でもこうして走ることを楽しめるというのはありがたいことだ。

そもそも審判に興味を持ったのは、小5からの4年間を過ごしたドイツでサッカーに触れ、その威厳ある姿に惹かれたから。。杉並区の区報で4級審判員の講習会のお知らせを見たのか21歳のとき。それからスポーツクラブに通ったり、近所をランニングするようになった。

というわけで、今日はすこし身体が痛いけど、どこか身体が楽な感じがする。最低週に一度くらいは通うようにしよう。

夏の終わり II

2006-09-10 23:51:10 | Weblog
近所の銭湯で、夏休みの間子供向けにヨーヨー釣りをさせてくれていた。何個もらっても同じなのに、今日は赤がいい、今日は白と毎回もらったヨーヨー。小さくしぼんで洗面台に並べられてる。

家の中を通り抜ける風はすっかり涼しい。