赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

習近平の愛国心強制

2023-12-13 00:00:00 | 政治見解



習近平の愛国心強制 :231213情報

今、中国から外国企業がどんどん逃げ出しているのをご存知ですか? 「世界の市場」と呼ばれていた中国ですが、不動産バブルが崩壊し、今や経済はボロボロの状態。外国企業は相次いで中国投資をやめ、ビジネスを撤退させています。それでも日本人の中には中国を「見捨てない」ご仁もいるようです。

さて、当事者である習近平はなんとか中国経済を立て直そうと必死になっている、と思いきや、彼には経済復興よりも力を注いでいる仕事があるそうです。本日は、中国情勢に詳しい台湾独立運動家の方に、習近平が最重視している「独裁体制の強化」について詳しく解説していただきました。


◼️「国を愛せ」という強制

7月、習近平は中国国内向けに新しい法律の創立を提起しました。それが「愛国主義教育法」、要するに「国を愛せよ」という法律です。本来、愛情は自然に生まれてくるものなので、愛するための法律など必要ありません。しかし、実際のところ、愛国教育は、世界のいくつかの国で存在しています。そして、それらの国はほぼ例外なく独裁国家です。

民主主義国家は、愛国教育にあまり熱心ではありません。歴史を学ぶことを通じて、自然と自国への敬意や愛情が育まれることを期待しているからです。愛国心とは、本来、そのような自然な感情です。しかし、中国共産党は愛国心を強制しようとしています。


◼️ 習近平思想はゆりかごから墓場まで…

「愛国」と言っていますが、実際には国に対してではなく「中国共産党」への愛を教育することが目的です。この法律の中で謳っているのは
・マルクス・レーニン主義
・毛沢東思想
・鄧小平理論
・習近平思想
この全てを愛するべきということなのですが

実際、現存しない指導者への愛を強制することは困難です。だから、習近平は「ただ一人、私の思想を学びなさい」と主張しています。

具体的にいうと、小学校から中学校、高校、大学まで全ての教育機関でこの法律を実行せよと命じています。習近平思想を全ての科目に入れなければならないのです。例えば国語、歴史や地理といった従来の科目はもちろん、数学や理科など自然科学の内容にも習近平の思想を取り入れるということです。

学校だけではありません、部活動や家庭教育にまで愛国教育は入り込んできます。まだおむつをしているような小さな子供にも習近平思想が叩き込まれ、社会に出てからも、民間企業や民間団体で習近平思想の教育が続きます。新聞、テレビ、ラジオ、インターネットもこの愛国教育を遂行します。違反すれば、刑事責任が発生するからです。


◼️「愛国主義教育法」5つの影響

そもそも、なぜ今、このような法律が必要なのでしょうか? 過去にはこのような法律がなくても問題なく機能していたのではないでしょうか?

その理由は、習近平の権力の正当性が疑われているからです。江沢民時代や胡錦濤時代の権力の正当性は「経済成長」でした。中国共産党が経済を豊かにしてくれたことにより、権力の正当性が認められていたのです。

しかし、習近平政権では特に3期目以降、経済が低迷しています。このような状況下で、彼の権力の正当性は次第に失われていきます。の恐れから習近平は自分への崇拝体制を強化するような法律を生み出したのです。この法律によりどのような変化がもたらされるか。大きく5つの影響が挙げられます。

① 巨大朝鮮化
「教科書の隅々にまで愛国思想が掲載される」これってどこかの国に似ていると思いませんか? そう、まさに北朝鮮の金一族崇拝と同じ現象なのです。

② 逆淘汰
知識ある優秀な人間が登用されず、習近平と同じ知的レベルの人がトップになります。

③ 人材流出
もうこんな中国ではやってられない、と思う人材の流出が加速することでしょう。

④ 西側文明との断絶
習近平思想が強い人が優秀、いろんな知識、価値観を持つ人は不要という思想により、文明は途絶えます。

⑤ 外国敵視
中国の価値観と外国の価値観のかけ離れにより外国を敵視するようになります。

この愛国主義教育法により中国が孤立の一途を辿ることは間違いないでしょう




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