赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

石原氏が本当にやるべきこと コラム(210)

2017-03-16 22:49:44 | 政治見解



コラム(210):石原氏が本当にやるべきこと

石原慎太郎氏が最近になって体調を理由に「百条委員会は一時間にしてほしい」「医者が一時間でも厳しいと言っている」などと言いはじめています。このままでは、当ブログの既報通り、体調不良と入院を理由に百条委員会を欠席する可能性が高くなってきました。

また、息子の石原伸晃氏らが、文芸評論家や政治評論家に依頼して「高齢者をいじめるな」とか「石原氏の決断は正しかった」と論評させてはいるのですが、それでも、石原氏に対する根本的な不信感をぬぐう材料にはなっていません。


自民党都議団は石原氏を利用しただけ

豊洲問題の百条委員会は、反対していた自民党都議会が都民の目を恐れ、自己保身目的で設置したものです。したがって、基本的にはやる気がなく、自分たちに火の粉が及ぶことのないよう進めようとしています。

都合のよいことに、百条委員会の最大の関心事項は「石原氏の豊洲移転への関与の有無」で、しかもメディアは石原氏の責任論ばかりをクローズアップしているので、彼らが隠していることが晒されずに済むと考えているようです。豊洲問題を石原氏と浜渦氏の責任と結論付けたいのです。


知事の不在を利用した人びと

都知事時代、石原氏の出勤は週二回程度でした。内田氏をはじめ利権に関わる自民党都議団や都庁職員にとっては都合よく物事が進み都政をほしいままにできたのです。

これは、歴代の都知事が不在の時の出来事を見ても同様です。

たとえば、猪瀬氏と舛添氏の空白期間(2013年12月25日~2014年2月10日)に五輪組織委会長が森喜朗氏に決まり、さらには、豊洲建設の第一回入札の予定価格が大幅に引き上げられたことがありました。

舛添知事と小池都知事の空白期間(2016年6月22日~8月1日)では、選挙期間中にもかかわらず、築地の解体工事の入札が行われました。

知事の行政への無関心や不在の時期を利用して、都合よくことを進める人たちがいたのです。


石原氏は戦うべき相手を間違えている

利権を専らとした自民党都議団とそれに連なった都の職員にとっては、石原氏が「記憶にない」と言うたびに安堵しているのです。

石原氏は最初から戦うべき相手を間違えているのです。

石原氏は小池都知事を攻撃の対象とするのではなく、都政を壟断し続けた者たちを告発すべきなのです。



なお、識者から以下のご意見を頂きましたのでお伝えします。


石原慎太郎は弟の石原裕次郎に対し、強い劣等感を持っていました。

裕次郎は俳優として成功しただけではなく、実は慎太郎と比べ頭もよく人に好かれる性格でした。

慎太郎の本業である作家活動も、裕次郎人気によって支えられていました。実際には人気小説家と言っても文学的価値がある作家とまでは言えないのです。

また、国会議員選挙や都知事選挙の際も、結局は裕次郎の人気と石原軍団の協力によって票を獲得することが出来たわけです。

そういった経緯があることから、弟裕次郎に対する嫉妬や劣等感は強く残り、その後の慎太郎の言葉や行動の端々にも見られます。

裕次郎人気に頼っていた慎太郎は「小池都知事は人気があるからと言って、混乱させるのは卑怯だ」と述べています。まさに人気に対する嫉妬です。

また、この心理状態が逆に作用した場合は、自分の権威や権限を使い、息子たちを特別扱いにさせたり、息子たちの立場を守ろうとするのです。

息子を議員にしたり、特別な役職に就けたり、息子の会社に公金を使って優遇措置をしたりしているのはそのためです。

慎太郎にしてみれば当然のことなのかもしれませんが、この行為がいかに身勝手なものかを自己認識する必要があります。

残された時間の中でしっかりと考えてみてはいかがでしょうか。







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