ちくわブログ

ちくわの夜明け

東京拘置所と城崎勉の裁判

2016-11-19 02:42:26 | 映画制作
2ヶ月ほど前、頼まれて久しぶりに東京拘置所に行ってきました。


元赤軍派、世間には元日本赤軍と言われている城崎勉さんの裁判が始まるので、ズボンを差し入れてくれと。
こういう用事がないとなかなか行く場所でもないので、ちょっと暇があったからこれも取材だ、と行ってきました。



最寄り駅の小菅で降りる。雨が降っていた。
この駅の雰囲気好きで、雨と相まってなんとも言えない風情。

なんかたまに「東京拘置所」で検索してこのブログ見て「どうやって行けばいいのですか!」とよく分からないことを聞いてくる方がいるのですが、ググるかなんかして下さい。

それかこちらをご参照の上どうぞ。

おなじみの信号を曲がり



まっすぐ歩けば

到着です。





「明日までに入れて欲しいんですが」
と差し入れの窓口にお願いすると「明日は基本的にはちょっと無理かと…」と。
事情を説明してお願いすると「分かりました。お約束はできませんが、努力してみます」とのこと。
「すいません、ありがとうございます。本来なら何日前に入れればいいですか?」と聞くと「5日前にはお願いします」ということでした。
勉強になった。

ついでに、拘置所内の売店でお菓子やゆで卵等を差し入れする。
差し入れで迷う方がけっこうおられますが、ここで買うものは基本的に全て入るものなので、お菓子、軽食、雑貨、雑誌等で差し入れしたい場合は、ここで買えば簡単安心です。

わたしは使用したことありませんが、拘置所前の有名な差し入れ屋さん。

帰りに隣の喫茶店でコーシーを飲む。ここに寄るのもちょっとした楽しみ。




さて、裁判は始まり、支援者の方によるとズボンは翌日無事間に合ったようです。
差し入れ担当の方、ありがとうございます。ナイス権力。
わたしも何度か傍聴しました。



初めての裁判傍聴。緊張したぜ。

今回、「日本赤軍」「ジャカルタ事件」というキーワードも含め、「公安事件として初の裁判員裁判」ということでちょっとした注目を集めました。

ジャカルタ事件 21日に初公判 城崎勉被告裁判員裁判
http://mainichi.jp/articles/20160921/k00/00m/040/113000c

その後、懲役15年が求刑される。
ジャカルタ事件 城崎被告に懲役15年を求刑
http://mainichi.jp/articles/20161102/k00/00m/040/070000c

判決は今月(2016年11月)24日。


色々と事情を分かっていたり、相手側(CIAなのか何なのか分かりませんが)のやり方を踏まえると、ジャカルタ事件は「でっち上げ」という城崎さん側の主張も分かるんですよね。
傍聴席でメモを取っていたのですが、城崎さんはダッカ事件で出国した後、革命へのあり方を巡って日本赤軍には入らず、そのままPFLPの義勇兵に。その後ロケット部隊に配備され、目を負傷します。その頃ジャカルタ事件が起きました。

さて、同じようないわゆるテロ組織を相手にしたでっち上げで、よど号グループの田中義三さんのケースがあります。田中さんはカンボジアで偽ドル札偽造容疑で逮捕、拘束されるが後に無罪が確定しました。
ただこれは、別件でもなんでも、逮捕拘束できればいいんだと思います。そういう意味では権力(相手)側の勝ちではないかと。

一方でこの主張というのは一部「ある程度事情が分かっている人」にしか通用しない部分もあるため、特に「裁判員裁判」においては不利だと思います。
また、日本赤軍に合流後、離反というケースではクアラルンプール事件等の和光晴生さんが上げられます。それでも尚、こういった元メンバーが日本赤軍と接触していたのは簡単なことで、そういう日本人とパレスチナ側の接点・要衝になっていたからだと思われます。
日本赤軍といえば「テロリストである」という点がクローズアップされがちですが、当事パレスチナに来ていた文化人や看護師、そういったボランティアメンバーとも繋がっていたようです。


どちらにしろ、どのような判決が出ても「捕まった」以上は敗北を意味し、これからは獄中で独自の闘争をしていくのが現実的なやり方のような気がします。
一方、アメリカで20年近く服役していたのに日本でまた何年も入れられるのか、と思うとそれはちょっとおかしいだろ、という気もしますが。
テロリストであり、また「奪還」メンバーであることは、日本とその権力機構においてい著しく忌むべき存在であることは分かりきっています。多分、まともな状態で「出す」事はないのではないでしょうか。



--------------------------------------------------------------------

塀の中の懲りない面々 (新風舎文庫)
クリエーター情報なし
新風舎

塀の中の懲りない面々 [VHS]
クリエーター情報なし
松竹

日本赤軍とは何だったのか―その草創期をめぐって
クリエーター情報なし
彩流社
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ビッグになりたい | トップ | 紅葉狩った。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画制作」カテゴリの最新記事