赤毛のアンちゃん

赤毛の柴犬アンちゃんは2014年11月、14年5カ月の生涯を閉じました。『決してリードは放しま宣言』発信中のブログです♪

オードリーが好き[21] レイ エンドロール

2005-02-09 22:08:32 | (2)オードリーが好き

サングラス姿で身をのけぞらせ、満面の笑みで歌う。黒人音楽エンターテイナーの先駆的存在として最後まで一線で活躍したレイ・チャールズ。(写真⑥)
「アイ・ガット・ア・ウーマン」「我が心のジョージア」などのヒット曲はもとより、彼が残した楽曲はまさしくアメリカという国への魂の遺産となることでしょう。

”Soul is a way of life,but it is always the hard way"
ソウルは生き方だ。だが、それはいつでも困難な道だ。―Ray Charles

73年の生涯をかけて綴られた一篇の物語は、エンディングロールを迎えます。観客の誰一人も立ち上がろうとしません。館内に静かな余韻が残っていました。 (上映時間:2時間32分)

■作品評価 ★★★★(★4つ・・・観る価値あり)


Genius Loves Company
Ray Charles
Concord/Hear Music

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オードリーが好き[21] レイ 後編その2

2005-02-09 21:17:17 | (2)オードリーが好き

きっとこうだったのでしょう。
レイ・チャールズにとって、生きるために音楽があったのではなく、音楽があったからこそ生きられたのだと。

新しいリズムやサウンドに民衆がとびついた1950~60年代、時代が迎え入れたのはもちろん彼だけではなく、エルヴィス・プレスリーやザ・ビートルズなど、のちの世に「巨人」と呼ばれるアーティストたち。彼らが脚光を浴びたこの時代こそ、音楽界にとってのまさに珠玉の時代であったといえます。

人々はレイの斬新な音楽に酔いしれます。天才レイ・チャールズが即興で作り上げた『ホワッド・アイ・セイ』(1959年)は、まさにそんな時代の象徴的な曲となりました。(写真⑤)

オードリーが好き[21] レイ 後編その1

2005-02-09 20:47:32 | (2)オードリーが好き

作品を観るにつけ、なによりも感心させられたのは「生きること」への執着といおうか執念にも似た生命力の強さでしょうか。一コマ一コマにさりげなく描かれているのが、なんとも複雑な気分にさせるのですが、こんなシーンに思わず「なるほど!」
17歳のレイ・チャールズ・ロビンソン(ジェイミー・フォックス)は、バスでシアトルに向かおうとしていた。黒人はバスの席が隔離されていた時代に、目の見えないレイはバスの運転手にバカにされ、暴言を吐かれる。窮地に陥ったかのように見えたが、機転の利いた「嘘」の切り替えしで逆に見方につけてしまう。「嘘も方便」を生きるための手段として、終生どれほど使ったことでしょう。

『ハレルヤ・アイ・ラヴ・ハー・ソー』1957年の記念すべきデビュー作(レイ・チャールズ27歳)を発表する10年前の出来事でした。(写真④)