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「日本人の心に刺さる映画」をメッセージする行定勲監督は「僕はこの作品で、侍の誇りを捨てきれなくてしがみついた男の哀しみ、夢や希望を信じることだけで道を切り開いていった女の強さを描きたいと思った。・・・」
志乃がきびすを返し敵方になった夫英明に「夢は、信じれば叶えられます」・・・「女は強い!」
近年、・・記念や・・大作という冠の付く映画で満足したことは残念ながらありません。冒頭のエピソードの中で書いた「観る映画を間違えたかな」のもう1つの理由がここにあります。大監督やら大スターと呼ばれてくると映画が映画でなくなっていく傾向になりがち、いわゆる自己満足な芸術作品(すべてとは言いません。誤解のないように)に見えてくるからです。芸術祭参加作品ならそれで結構ですが、娯楽としての映画を観てもらいたいのなら、それは大間違いです。観客が観終わって下す評価こそがすべてです。
この映画も私にとっては試金石だったのですが、前述の視点からみれば一歩手前で踏みとどまった作品であったように思います。ちなみに、冒頭の観客の一人が席を立つときにしみじみ言った一言を紹介して閉じたいと思います・・・「よかったなぁ」(上映時間:2時間48分)(写真⑦)
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■作品評価 ★★★(★3つです)
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