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▲不耕起農業の見学をしてきました

■新城市の「福津農園」へ行ってきました。

 福津農園の松沢さんとは、10年ほど前からのお知り合い。7月27日、名古屋の友人である阪野さん、津島高校の恩師の平先生、そして地元で一緒に活動している仲間と一緒に見学に伺いました。

 農園の広さは、3町歩(1町歩=10反=3000坪)。60種類の野菜と40種類の果物を栽培。

 
↑松沢さんと

↑農業に使われている湧き水。飲めます!飲みました!おいしかった!

↑250羽の鶏が平飼いに。卵のおいしさは天下一品!

○エネルギーと農業

 松沢さんは、エネルギーと農業の話しをしてくれました。「地球規模の問題として、CO2や資源、地球温暖化など問題がある。農業にも関連があるのに、論じられていない。ハウスでのエネルギー消費は大きく、ピーマンは露地栽培の30倍、ナスは20倍のエネルギーがかかる。ハウスへの補助金を無くしたり、天日干しの米作農業の推進をせねば・・・」と。また、就農支援資金が無利子で借りることができるが、その使い道の条件がエネルギーとか環境負荷のことが加味されていないことも問題です。

○農業の生産効率


↑草がはえたまま作物をつくる農法

 松沢さんの農業は、草は生えたままで、種を撒くところだけを掘っる。作物に直接邪魔にならない草は、土壌表面に被わせて、地中に根を這わせるようにしている。 草は、土壌中の微生物が利用できない無機の肥料分を吸い取り、微生物の餌として利用できる有機物に変わり、枯れていく訳であり、結果として、土壌を良くしていくという。

 春草を刈らずに残すことにより、夏草が生えにくくなるそうで、畑の隅にはドラム缶が転がっていました。「あれは何?」と聞くと、転がして草を倒すのだそうです。私たちは、秋にこどもたちに芋掘りをさせてあげようと、3年前から畑の草取りと悪戦苦闘している。夏場の草取りボランティアは集まらず、悩みの種だったので、この農業をみて、これならできると思いました。早速実践してみようと、1昨日、ドラム缶を2個購入し、畑を楽しく転がし初めました。

 全国的に、セイダカアワダチソウが生い茂った畑など休耕畑がめにつきます。お年寄りだけで農業を支え、たいへんな負担になっています。松沢さんの農業は、高価な農機も使わず、身体も楽な農業だと思いました。今の日本の農業の現状から、単位面積当たりの生産量を上げる必要があるのか、ますます疑問に感じました。

○生態系を利用した農業と環境問題


↑ツバメが電線にぎっしりと

 草が生えていたり、枯れ草が敷かれているとクモなどの生き物が棲息します。そのクモは、野菜についたアブラムシなどの害虫を捕らえて食べます。生態系が豊かになると、鳥もたくさんやってきます。鳥が、大きな虫を食べます。松沢さんの農園の上の電線には、ぎっしりとツバメがとまっていました。そして、松沢さんの里芋は、虫一つつかず、きれいな葉をしていました。

 農薬に依存せず、生態系をよく知り、天敵で害虫を駆除する農業が増えれば、農業地域でのこどもたちの健康問題は大きく改善されると思いました。


↑水田の水面には、ぎっしりと水草が浮いていました。光を遮断することにより、草が生えるのを防ぐそうで、除草剤を使わず、自然の知恵を生かしての米作りがされていました。この水草は、最後は、稲の肥やしになるそうです。

↑山羊。

↑ウコッケイです。帰りに卵を頂いてしまいました。デパートでは、1個500円ですが、松沢さんは50円で売っていらっしゃるそうです。漢方にも使われるとか。

 

 

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▲廃棄物の『捨て得』を許してはならない!静岡市吉津の焼却灰放置問題

 フェロシルト問題では、石原産業が「廃棄物だけど安全だから撤去しない!」と愛知県を提訴しました。こんな事を認めれば、『捨て得』が横行。
 同じような臭いを感じたので、吉津の問題をご紹介します。こちらは、物は焼却灰でダイオキシンも検出されている。そして、何故か行政が業者側を擁護しているように感じてしまいます。

■静岡市吉津の野焼き焼却灰放置問題。地元の方から相談が来ました。

 現場には、何度かお伺いしました。

 家屋解体業者が建築廃材等を野焼きし、その焼却灰が民家まで押し迫っている現場をみたり、井戸水を使っての生活がされている様子などをお聞きしました。

 その後、地元の皆さんも頑張られ、現在、静岡市を相手に静岡県に公害調停を起こされています。そんな状況下、お便りを頂いたので、了解を得て紹介させて頂きます。

▲おたよりの概要と私の感想

 昨年4月、当地問題が日本テレビのニュース特集「憤激リポート・放置17年焼却灰の山」として、首都圏1都6県で大きく放映されましたが、肝心の静岡市では、なぜか放映されませんでした。

 その後も静岡市は「環境条例」「清流条例」を矢継ぎ早に施行し、市の広報紙では毎回「清流の街・環境都市静岡」の美辞麗句と市長のにっこり顔がカラー写真で全戸配布されます。ほとんどの市民は吉津問題を知りません。

 こうして 静岡市は、一貫して臭い物に蓋をして終らせるつもりなので、去る4月10日、わたしたち市民181人の申請人は、吉津地区A,B,両地点の有害産廃の行政代執行による完全撤去を求め、静岡県公害審査会に公害調停を申請しました。被申請人の静岡市長から、6月7日、以下の内容の答弁書が出されました。

  今までの静岡市が行ってきた立入調査等の公文書では、「野焼きの事実」や「ゴミ処分場なみの状況」であることが記載されているにもかかわらず、市長答弁書は、煤塵の存在と土に混ぜ合わせたことを否認するなど、今までの事実を無視しその論旨はほぼ以下の7点です。

  1. 市長が産廃業者を指導監督すべき立場であることは認める。
  2. しかし、市長は指導監督義務に違反しておらず、大橋解体の違法行為に加担もしていない。
  3. なぜなら大橋解体は、不法投棄はしておらず、自己所有地に保管しただけだから。
  4. A・B地点の現状も、不法投棄でなく保管である。
  5. 市は大橋解体を指導し、大橋解体も市の指導に従ってきた。
  6. 生活環境の保全上の支障が生じまたは生じるおそれが認められなかったし、今後も認められない。
  7. 以上から改善命令や措置命令を出す必要はなく、市長は指導監督責任を果たしてきたので、本調停に応じない。

というものです。

  なお、ご参考までにお忘れかもしれないので付け加えると、当該廃棄物は、家屋解体物をそのまま野積みしたものではなく、O解体業者が自己所有地に、大規模な野外焼却を繰り返した結果生まれた燃え殻(焼却灰)を中心とする有害産廃であるということです。

 環境総合研究所による住民側検査で、A地点土壌から3326pg―TEQ/gのダイオキシン類が検出されています。(市がO解体業者にやらせた検査ではA地が600ピコ、B地が150ピコです)

 また、本件A・B両地点の約6000立米(市推計)の産業廃棄物は一朝一夕に堆積したわけではなく、情報公開された文書に限っても住民が約40回以上、10年以上にわたり、指導改善の訴えの努力を被申請人に対し継続した結果で、市の産廃課の出動日録にもちゃんと毎回記録が残っています。

 7月27日に第二回調停が開かれましたが、市の態度は極めて強硬で、「付近の井戸水6井の年二回の水質検査だけは続けるが、基準値以下安全なのでそれ以外のことは一切しない。」とのこと。

私の感想:現場に伺ったとき、一滴の水も通さないようにと、現場には大きなブルーシートが掛けられていました。その理由は、雨ざらしでは危険との判断が、静岡市にあったからではないしょうか。業者によるダイオキシン600ピコの検出値も大変問題な数値であると思います。
 以前、愛知県廃棄物対策課で聞いたのは、土をかけた段階で「不法投棄」となるということ。私は、今まで「土を掛けた保管」の事例など聞いたことがありません。また、静岡市が、現状を保管と定義しているならば、近い将来、廃棄物の処分場への搬出が必要と考えていることになります。静岡市が、廃棄物処理法をどう解釈しているのか、どう考えても理解できません。
 廃棄物の保管基準である「業者の運搬能力の7日分」の限度を超え、かつ、覆土をした廃棄物の状況を「保管」と解釈するならば、この世の不法投棄は、すべて保管で片づけられてしまいます。
 このような間違った解釈が認められるなら、全国のゴミ問題へ与える影響は多大。今後の静岡県の調停と静岡市の答弁には、目が離せません。

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