桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

江戸川堤まで

2011年03月27日 20時55分20秒 | のんびり散策

 昨日、流山市の思井(おもい)というところに薬師堂があるのを地図上で見つけたので、何月の薬師詣でにするかは別として、様子だけ見ておこうと探索に出かけました。
 最寄り駅はつくばエクスプレスの流山セントラルパークですが、ここに到るまでには、南流山経由にせよ柏経由にせよ、二度も乗り換える必要があるので、歩いて行くことにしました。
 地図で最短距離を検索すると、坂川を幸田(こうで)橋で越えて行くのが一番近いようです。途中、あんず通りを横切ることになるので、急ぐ行程でもなし、杏(アンズ)の花を愛でてから、少し坂川沿いを歩いて、幸田橋の一つ下流に架かる大金平橋あたりまで行ってみようと思いました。



 庵を出てすぐ本土寺の参道を横切ります。仁王門前数十メートルは雪柳(ユキヤナギ)の植え込みでした。

 
 


 あんず通り。
 杏の並木が終わると、道は坂川に向かって下り坂になります。
 三日前のブログで最後に辛夷(コブシ)の花を撮った小金北中学校の
先・八木乃橋の手前から坂川左岸を歩き、大金平橋を渡って、今度は右岸を少しだけ引き返します。川沿いに東洋学園大学のキャンパスがあります。
 


 柳も随分緑が目立つようになってきました。



 住宅街の中に忽然と現われた宮園池。
 家に帰ったあとで調べると、もともとは坂川の氾濫に備えた調整池で、立ち入り禁止であったために、野鳥が飛来する池となりました。そのころは坂川の水質が劣悪だったようですが、水質改善が進むと、川のほうが栄養分が豊かなのでしょう。坂川にはたくさんのカルガモがいましたが、この池には一羽もいませんでした。

 碁盤の目に区切られた住宅街を過ぎると、道は高台に分け入って行きます。



 坂を上り詰めると、やや交通量の多い道に出ました。南流山まで地下で進んできたつくばエクスプレスがこのへんから地上に出て高架を走るようになります。

 


 薬師堂?
 私はこのお堂の背後から歩いてきました。「あった!」と思って前に廻り、中を覗くと、安置されていたのは薬師如来ではなく、右手に独狐(とっこ)を持った弘法大師の坐像です。掲げられた扁額には昭和五年という年号があり、風雨に晒されて非常に読みづらいのですが、「新四國江戸川第六十一番薬師院」とありました。
 地図会社が「院」と「堂」を取り違えたのだろうと思いました。が、もしかしたらもう一つ別の祠があるのかもしれない、と考えてなおも進むと、地図では薬師堂の先にある「中」という交差点に出てしまいました。やはり地図会社が取り違えたのでしょう。

 わざわざきたのに……と、本来ならガッカリするところですが、交差点のある場所は高台の端になっていて、前方の視界が開け、意外に近いところに平和台のイトーヨーカドーを望むことができたので、ガッカリすることはありませんでした。
 ここまで随分歩いてきていることはきているけれども、とても歩いて行けるところではないと思っていた流山市の中心部に、いとも簡単に着いてしまうことになるのです。
 イトーヨーカドーが近いということは江戸川も近いということです。江戸川堤まで行ってみようと思い直すと、むしろ元気が出てきました。



 近くに見えたとはいっても、中交差点からイトーヨーカドーまでは十三分かかりました。
 イトーヨーカドーを過ぎると、流山街道の向こうに小山が見えてきます。何度か訪れている赤城神社ですが、初めて裏手から上ることになりました。
 拝殿右奥。何を祀っているのかわかりませんが、超ミニサイズの狛犬がありました。左にスイカを入れたパスケースを置いてみました。



 こちらは本殿前の吽形の狛犬。
 ふーむ、これまで見たことのない面相です。阿形のほうは顔の部分が欠けて補修されていました。

 正面の急な石段を下るのを避けて、女坂を下ると、赤城神社の別当・光明院の境内に出ます。



 去年は工事中だった本堂が完成していました。左は葉裏に文字の書ける多羅葉(タラヨウ)の樹です。



 辛夷の花が満開でした。山門から道路に出て、もう一度赤城神社を訪ねます。

 


 赤城神社の無患子(ムクロジ)です。
 ちょうど一年前、埼玉県上尾の龍山院というお寺へ無患子を見に行き、帰りにこの神社に寄ったのでした。



 流山寺。
 我が宗派のお寺なので、歴住のお墓にお参りして行こうと墓所をくまなく歩きましたが、見つかりません。


 捜すのは諦めて立ち去ろうとしたら、本堂の真ん前にありました。



 流山寺と江戸川堤は指呼の間です。
 堤は今年も一面の菜の花です。ゴールデンウィークが過ぎたころ、種をもらいにきて、いま我が庭で春を咲き誇っている摘み菜と交互に播いてみようかと思います。



 帰りは電車に乗るつもりだったので、流山橋(388メートル)で江戸川を渡りました。自動車専用の橋の下流側に歩行者と自転車専用の橋が架かっています。
 去年の無患子紀行では逆方向から渡っていますが、明確な記憶がありません。つまり、とくに印象に残るようなこともとなく渡っているのです。
 しかし、今回は大違い。途中から高所恐怖症が出たのです。ことに昨日は風速6~8メートルという風の強い一日でした。
 風が強いので帽子が飛ばされそうになります。両手で押さえようとすると無防備な格好になるので、ますますいけない。

 道幅は3メートルぐらいか。
 遙か下を流れる川は見ないように歩くのですが、直下だけを見ていると、いつの間にか道の端っこに寄ってしまうのです。気づくたびにゾッとして、魂までどこかに持って行かれそうです。
 地震の後遺症が残っていたこともあって、もしここで地震がきたらどうしようと突然考えてしまう。
 莫迦! なんでこんなときに地震のことなんか思い出すのだッ! 足も竦みがちで、しゃがみ込みたくなるような心境でありました。
 引き返すか、と思わないでもなかったけれど、高所恐怖症の者にとって、高いところで後ろ向きに姿勢を変えるということには、想像を絶するような勇気が要るのです。

 まあ、とんだ茶番でありました。この写真は渡り終えたあと、やっと人心地ついて埼玉県(三郷市)側から取った画像です。



 三郷駅から武蔵野線に乗りました。

↓この日歩いたところ(あんず通りから三郷駅まで)。
http://chizuz.com/map/map86718.html



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