昨日取り上げた王毅のインタビュー記事、中文からでは論旨がつかめなかった。珍しくその日のうちに人民日報に邦訳が載っていたので全文を読んでみた。やはり論旨は分からなかった。
そもそも質問と回答がかみあっていない。そのなかで、現在改善されるにいたったという話の流れの上でとはいえ、靖国参拝批判のくだりだけは言わんとしていることが実に明確。
http://j.people.com.cn/2006/12/12/jp20061212_65868.html
王毅に合わせてか、またそぞろ「靖国」の文字が新華網に見られるようになってきた。
日本国民の対中高感度上昇、日本マスコミは安倍のおかげと(中文)
http://news.xinhuanet.com/world/2006-12/13/content_5478374.htm
9日に発表された内閣府の世論調査結果を日本ではどのように報道しているか、を紹介する環球時報の記事。別に外国の国民が自国の事をどう思っていようと、ましてや外国のマスコミがそれをどう報道しようと勝手だと思うのだが、更にその記事を紹介しているわが身をみればなんとなく納得はする。
注目したいのはこの記事の締めくくり方で「安倍は靖国に参拝しないとは表明せず、教育基本法改革、防衛省昇格などの一連の動きを一般民衆に見せている、駐日関係の前途は未知数である」で終えている。
一時期靖国の「や」の字も見えなくなったのからすると、注目すべき変化。
外交の舞台裏でなにかあったか、中共の中でなにかあったかと考えるとわくわくするが、日本同様中国も人間社会である以上多分にいいかげんなので、たまたま反日的な人が書いた記事が出てきただけだと思われる。
関係ないが、このタイトルでいっている「対中」原文では「対華」と表現している。こういった、臆面なく自分で自分を「華」と呼べる感覚を見ると、生の人民を見るような気がして楽しい。
もちろん、13億人全員がこのセンスでいるわけではない。
別件
中国の銀行:業績拡大「5年で資産倍増」
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1213&f=business_1213_009.shtml
中国銀行の朱民・副行長は12日、「中国では銀行の資産が過去5年間で2倍になった。今後5年間でも倍増する見込みだ」と述べた。更に「5年以内に中国の銀行業界の総売上高は世界2位になる」と語った。13日付で上海証券報が伝えた。(編集担当:菅原大輔)
特にくだくだしく書くような事象でもないと思われる。副行長と【情報局】の意図は不明だが、どう考えてもバブルの傍証でしかない。