【中国情報局】というポータルは、時折素人芸を見せたりして憎めない面もあるが、報道内容分析は中共寄りである。
逆に【中国情報局】の内容を見ていると、中共がなにを望んでいるかが見えてくる事が多い。
【社説】SK-IIとプリウス:外資選別時代の予兆
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1206&f=column_1206_005.shtml戦略製品の現地生産に積極的なスタンスを取る企業と必ずしもそうではない企業。つかみどころのない影のようなチャイナリスクに対して、どちらが防御に優れているかは論じるまでもない。もちろんそのような事業経営上のスタンスの差を理由に差別的な扱いを受けるいわれは今のところどこにもない。しかし中国のマーケティングに詳しい専門家も「外資歓迎の時代が終わった中国では、製品の最上級ラインを中国製造することが陰に陽に求められている」(北海道大学:渡辺浩平助教授)と言うように、実際には外資に対する「選別」政策は顕在化しつつある。
日本企業関係者としては、「SK-II」事件を機に、そんな動向の変化に対して更に敏感になる必要があるだろう。日本で開発・生産された既存の成熟製品を中国で生産・販売するという方式はこれまで、中国進出に際しての「常識」だった。しかしそれがむしろ「非常識」とされる時代は意外に早く訪れるかもしれない。今のうちに中国戦略を徹底的に見直すことが、結果的に最大のチャイナリスク対策になるかもしれないのである。
P&Gは「最高級戦略ブランド」のSK2を中国で生産せずに今回いちゃもんをつけられた。一方トヨタは「最新鋭戦略製品」のプリウスを現地で生産しいちゃもんをつけられるようなことにはなっていない。という文面に続く上の文章。
ところどころ論理的整合性が不明瞭な文節が見られるものの「この先も中国でモノを売りたければ、最新製品を中国内で作れ」と書いているようにしか見えない。これを脅迫という。
問題が多数あり。
SK2とプリウスが、それぞれ「」でくくったものに位置づけられているのかどうかの説明がないのはいいとして。化粧品は知らないが、車の場合製品が問題なのではなく技術が問題なのだ。
次に、苦しくごまかしているとおり。戦略製品を現地生産することは、基本的に防御において劣る。
最後に、前提となっている「巨大な中国市場」そのものの根拠がない。
中共が先端製品の国内生産を渇望するあまりこのような社説を書かせたのだろうが、いかんせん展開が未熟としか言いようがない。
12/7追記:
経営的に決断すればすぐに海外のラインで流せる、という製品でもない。そのような製品はとっくに海外に移管済である。更に付け加えるなら海外工場は中国だけにある訳でもない。