時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

アメリカの凋落

2009年02月21日 | 政治問題
今回のアメリカ発の経済危機を見ていると、アメリカという国の経済的な脆弱さが見えてくる。
ビッグスリーの製品群を見ると、どれも燃費の悪い大型車ばかりである。
これでは、売上げが伸びないのは当たり前、トヨタに抜かれて当たり前だと感じてしまう。
昔、ソ連という国があったが、この国では、各工場の製造量を評価するのに、製造した製品の総重量を用いて評価していたらしい。だから、田んぼに入れるとズブズブと沈んでしまって役に立たない重い田植え機がどんどん作られた。性能などはどうでもいい、とにかく、重い物が評価(消費者からではなく、政府から)される国だったそうだ。こんなことをしていたのでは、国そのものが消滅するのも当たり前である。
さて、米ソ対決時代には、ソ連の対極にあったアメリカであるが、冒頭に書いたように、実態はソ連とほとんど変わらない。これがアメリカの経済的な脆弱さの象徴の1つである。
もう一つは、マネーゲームに酔い痴れるその国民性である。
楽なことをしてもうける方法はないか、成功する方法はないか、それを象徴するのがウォール街である。マネーゲームの結末がどうなろうと、その責任には頬かむりし、自分の高い報酬だけは確保する、こういう経済はまさに砂上の楼閣であろう。
未だに、ウォール街の金融マン達は、4000万円程度の端金(はしたがね)で働いて何かいられない、と述べているぐらいだ。
当たり前のモノづくりの力が衰え、マネーゲームに勤しむアメリカ経済の実態が見えてくる。
超大国の凋落は、意外に早いかもしれない。

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