時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

クラスター爆弾の禁止条約

2008年06月01日 | 憲法・平和問題
クラスター(集束)爆弾の禁止条約づくりを目指す有志国の「オスロ・プロセス」で一部の最新型爆弾を除き禁止する条約案が同意されたことを受け、日本政府も同条約案を受け入れることを正式に表明した。自衛隊が保有する同爆弾の廃棄についても「いずれそういうことになろうかと思う」と述べた。
政府はこれまで、他国からの侵略を水際で食い止める際にクラスター爆弾が不可欠との立場から、禁止の一部除外や一定の移行期間を置くことなどを主張してきた。ただ、今回の条約案では非加盟国と加盟国との「軍事協力や作戦」は可能とし、同爆弾を使う米国との共同軍事作戦に支障が出るとの懸念が薄れたほか、これまで慎重だった英仏独などが賛同したため、受け入れに転じたと報じている。
これらの条約には、アメリカやロシア、中国などのクラスター爆弾の所有国は含まれていないが、まずは一歩前進ということであろう。
過去に、世界は毒ガス兵器の禁止などでも合意を得ることに成功してきた。クラスター爆弾についても禁止に向けた合意が得られたことは重要である。
同時に、大量殺戮兵器である核兵器については、まだ禁止に向けた合意が得られていないのは大変残念なことである。
被爆国である日本の政府のイニシアチブが最も発揮されるべき事項であるが、残念ながら、アメリカのご機嫌を伺う外交姿勢に立つ限り、日本がこの点でイニシアチブの発揮を期待することは困難と思われる。
米軍艦隊が日本に寄港する際に、核兵器を搭載していることは、日本政府にとって暗黙の了解である。
今後、国際社会の中で、核兵器の廃絶、あるいは非核三原則を国是とする国が増えることを望むものである。


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