時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

亡霊「細川護熙」の妄言

2008年03月04日 | 政治問題
「細川護煕」という名の亡霊が帰ってきた、という書き出しの記事が紹介されていた。
これまで神奈川県湯河原町に引きこもって陶器や書画製作にいそしんできた細川氏が2月1日から三重県菰野町の美術館で作品展を開いた。同地で地元紙記者らと久しぶりに「政治談議」を交わしたのだ。10年前の5月に突然、衆院議員引退を宣言、以来、表舞台からプッツリと姿を消した。この日、細川元首相は問わず語りで「日本も先進国として政権交代ができるようにならなければいけない」と発言、同席した記者たちを驚かせた。
実は、この細川発言には伏線がある。先月下旬、密かに小泉純一郎元首相と会談、衆院の中選挙区制度復活を前提とした政界再編で一致したという。細川氏が創立した日本新党に参加した小池百合子前防衛相、伊藤達也元金融相、鴨下一郎環境相は自民党で要職を経験し、一方、鳩山由紀夫幹事長、前原誠司前代表、枝野幸男元政調会長、野田佳彦元国対委員長、小沢鋭仁前幹事長代理は民主党中枢を占めている。
年内の解散・総選挙が有力視されているが、05年の「郵政解散」で当選してきた、いわゆる「小泉チルドレン」の一部と旧日本新党の一部が合流し、「細川・小泉新党」が結成されたら、政界再編の起爆剤になるに違いない。小泉氏が同じ神奈川県選出の甘利明経済産業相と菅義偉自民党選対副委員長に「党内で中選挙区制度復活論議を巻き起こせ」と助言したとも伝えられる。
細川、小泉両氏の「再登板」説は現実味が乏しいが、両氏を後ろ盾にした新党結成は夢物語ではない。福田康夫首相と小沢一郎民主党代表の2人が「大連立」を諦めていないだけに、中選挙区制復活を軸に結集する「細川・小泉新党」の動きが注目される、という記事だ。
しかし、細川ほどいい加減な人物はいない。
自らが首相を務めていた時に、政権交代可能な選挙制度として「小選挙区制」を導入しておきながら、今になって、中選挙区に戻そうというのだから節操がないこと甚だしい。編集長は、小選挙区制は、民意が正確に反映せず、大量の死票を生む制度であることから、この制度には反対である。まだ中選挙区制の方がましであり、願わくは、完全比例代表制が望ましいと思っている。しかし、小選挙区を導入した張本人がそれを否定するという節操のなさには驚くばかりである。
さらに、懲りずに「政権交代」などといっているが、自民党政治に代わって細川政権ができて、いったい何が変わっただろうか?
「非自民政権」と呼ばれたように、外見は変わっても、中身は自民党型の政治という本質には何ら変化はなく、国民の期待に応えられず、結局は短命に終わったのが細川政権である。
その証拠に、当時の日本新党に参加していた議員は、前述のように、自民党や民主党に散らばっている。
そのような人物が、新党を作って、中身は自民党と同じだが、看板だけが違う「非自民」政権を再び作って一体何になろう。
まさに、亡霊の妄言というにふさわしいのではあるまいか。


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