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●《炎上を恐れずに、地雷を踏みに行く――。…小田嶋隆さんの鋭い批評》《安倍政権は「ヤンキー的」…『一つになろう』って空気が大嫌い》

2022年07月03日 00時00分27秒 | Weblog

(20220626[])
毎日新聞の訃報記事【コラムニスト・小田嶋隆さん死去 65歳 政治や社会を鋭く批評】(https://mainichi.jp/articles/20220624/k00/00m/040/074000c)によると、《政治や社会を反権力の立場から鋭く批評したコラムニストの小田嶋隆(おだじま・たかし)さんが24日、病気のため死去した。65歳。葬儀は近親者のみで営む。東京都生まれ。早稲田大卒。食品メーカーを退社後、ラジオ局アシスタントディレクター、作詞家などを経験する。雑誌「噂の真相」(2004年休刊)でコラムを連載し幅広い支持を得た。最近ではツイッターでも積極的に発言。19年に脳梗塞(こうそく)を公表し、その後入退院を繰り返していた。今月、自身初の小説集「東京四次元紀行」を刊行したばかりだった。著書に「日本語を、取り戻す。」「小田嶋隆のコラムの切り口」「超・反知性主義入門」など多数。》

 とても、とても残念だ。ご冥福をお祈りいたします。


   『●『1984年のビーンボール ~オダジマタカシ スポーツコラム大鑑~』読了
   『●『テレビ霊能者を斬る ~メディアとスピリッチュアルの蜜月~』読了(1/3)
   『●『テレビ霊能者を斬る ~メディアとスピリッチュアルの蜜月~』読了(2/3)
   『●『テレビ霊能者を斬る ~メディアとスピリッチュアルの蜜月~』読了(3/3)
   『●『人はなぜ学歴にこだわるのか。』読了
    「小田嶋隆著。《…旧弊な身分制度社会の桎梏から近代の人間を
     解放する役割を果たしてきたはずの学歴システムが、いつの間にやら
     階級固定の道具になっている現実…》。《…子供の学力は、低年齢で
     あればあるほど、親の教育水準および経済状態をストレートに反映…》。
     《…学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない…》。
     斎藤貴男さんの『機会不平等(※1) と同じ指摘。」

   『●『テレビ救急箱』読了 (1/2)
   『●『テレビ救急箱』読了 (2/2)
   『●「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」
               (『カナエール福岡応援ページ』)

     「番組を見て、そして、そのWPの一つのフレーズ
      「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」を見て、
      小田嶋隆さんの本の言葉を思い出しました……
      「子供の学力は、低年齢であればあるほど、
      親の教育水準および経済状態をストレートに反映
      学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない…」
      http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2a1cb2eb9e660199cf4fcdc12a4a8d1f

   『●小田嶋隆さんの『偉愚庵亭憮録』
   『●新手の愉快犯?…と言えば、言い過ぎか
   『●アベ様らが《霞が関官僚》を支配して堕落させ、《国会の質疑、
     ひいては、国権の最高機関たる国会の存在価値それ自体を貶め》た
    「日経ビジネスのコラム【小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」
     ~世間に転がる意味不明/「募集」と「募る」の違いはどうでもいい】」
    「#募ってはいるが募集はしてないの両者の違いよりも、小田嶋隆さん、
     《募集に応じて応募した人間はどこからどう見ても「選ばれた人」
     ではないからで、とすると、「安倍事務所の募集に応募して会に
     参加した後援会のメンバーは、言葉の正確な意味において絶対に
     「招待客」ではあり得ないからだ。当たり前の話だが、
     「招待客を募集するという言い方自体が、そもそも矛盾している》、
     そりゃぁ~そうだ。」

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、
     学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの……
     そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の
     著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップ
     だけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候
     広がりつつあるという》
    「アベ様らだけが「反知性主義」者ではなく、《そういう政権を
     選んだ国民にも危険な兆候》を見てとる小田嶋隆さん。
     青木理さんや内田樹さんが仰っていることも、
     そういうことなのかもしれない」
    《ユネスコの記憶遺産に南京大虐殺が登録された時、菅官房長官は
     分担金を減らすことを示唆しました。驚天動地の発言で、昔だったら
     クビが飛んでいると思う。虐殺した数についての議論はあってしかるべき
     だが、虐殺の事実そのものを否定したり、分担金を減らしてユネスコに
     圧力をかけるのは別次元の話でしょう。しかし、菅官房長官がああ言うのは、
     国民の方に『ユネスコはケシカラン』という応援の声があるのを感じたから
     だと思う。ああいう発言ができちゃう空気が、すでに存在しているんですよ》

   『●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を
            造りたい強権的政治手法好きな二人
    「…う ん ざ り。「反知性主義者たちが「反日」といって
     思考停止してしまうように安倍晋三やその支持者たちを
     反知性主義者だと非難するだけでは思考停止してしまう
     ことは分かっているのだけれども…。
      青木理さんも仰ってます、
     「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している
      高橋源一郎想田和弘小田嶋隆は、反知性主義に
     ついて語ることのむずかしさを指摘している」

   『●アベ様お得意の《政治の私物化》の極致…《「桜を見る会」…
            公的イベントを支援者接待と政治資金集めに利用》
    「アベ様の私的文化的?な《安倍総理のサクラになる会》(©小田嶋隆さん、
     https://twitter.com/tako_ashi/status/1178523901380317184)」
    「「桜を見る会」前夜祭という立派な政治資金パーティーについて、
     《政治資金規正法違反の疑い》だそうですよ。あぁ、でも
     《自民党の最近のルールは「返せば問題ない」と、なかったことに
     できるというもの》でしたねぇ。あれぇ~、もし「資料は破棄した
     といったことになると、「返し」ようもないですよね…」

   『●萩生田光一文科相《テロ予告や脅迫で「表現の不自由展」を
     中止させた勢力に加担する行為…表現の自由を圧殺する暴挙》
    「《萩生田氏自身のゆがんだ歴史観や嫌韓感情、憲法が保障する
     表現の自由への無理解…「表現の不自由展」を中止に追い込んだ
     勢力と同じ思想・感情》…《検閲国家》へと着々と。《文化庁の
     補助金7800万円全額》不交付の一方で、アベ様の私的文化的?な
     《安倍総理のサクラになる会》(©小田嶋隆さん、…)には
     《予算3倍…5700万円もの血税》が飲み代へとドブガネ。」

   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
    「【安倍政権が残したもの/類を見ない「言葉」の空疎さと不誠実さ
     小田嶋隆さんが見た7年8カ月】…《コロナ対応などでは適切な判断を
     する自信がないのに、後継者選びに関しては判断ができる、というのは
     矛盾しています。つまり、次にどんな政権ができて、自分をどう断罪する
     のかを見極める余力を残しての辞任だったということです》」

   『●小田嶋隆さん《行政の担当者としてのあたりまえの習慣を、
     安倍晋三氏とその追随者たちは…この8年の間に完膚なきまでに破壊》
   『●武田砂鉄さん《小田嶋隆さん…予言めいたもの…〈日本学術会議から
     学術を追放すると日本会議になることからも、学術の必要性は明らか〉》


 毎日新聞の記事【「炎上恐れず、地雷を踏みに」 小田嶋隆さんの発言振り返る】(https://mainichi.jp/articles/20220624/k00/00m/040/161000c)によると、《社会や政治、そして世相を絶妙な文章技でバッサ、バッサと斬ってきた小田嶋さん。その数々の発言を毎日新聞に掲載された記事から振り返った》。

 今のこの悲惨な「政」小田嶋隆さんの素晴らしき結論…《結論を述べる。安倍政権は外交と経済をしくじり、政治的に失敗しただけではない。より重要なのは、彼らがこの国の文化と社会を破壊したことだ。私はそう思っている。一刻も早くこの国から消えてもらいたいと思っている》。
 最後の言葉《上から目線で他人の命の価値を測るな》という言葉も重く、勁い。

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https://mainichi.jp/articles/20220624/k00/00m/040/161000c

「炎上恐れず、地雷を踏みに」 小田嶋隆さんの発言振り返る
毎日新聞 2022/6/24 17:25(最終更新 6/24 22:02)

     (インタビューに答えるコラムニストの小田嶋隆さん=
      東京都千代田区で2015年11月30日、小出洋平撮影)

 炎上を恐れずに、地雷を踏みに行く――。6月24日に65歳で亡くなったコラムニストの小田嶋隆さんの鋭い批評を、毎日新聞の見出し(2015年10月20日東京本社夕刊)はこう表現した。社会や政治、そして世相を絶妙な文章技でバッサ、バッサと斬ってきた小田嶋さん。その数々の発言を毎日新聞に掲載された記事から振り返った。【デジタル報道センター】


安倍政権は「ヤンキー的」

 17年7月、東京都議選の街頭演説で「辞めろ」コールを浴びた自民党の安倍晋三首相(当時)は「こんな人たちに皆さん、私たちは負けるわけにはいかない」と言い放った。この発言を、小田嶋さんは「国会で民進党(当時)や共産党を相手に言うのとは意味が違います。自分に賛成しない人間を『国民とは別のカテゴリー』に分けたようなものですから」と強く批判。そんな安倍政権の姿勢を「ヤンキー的」と表現した。

     (都議選で自民党候補者への支持を訴える安倍首相
      =東京都千代田区のJR秋葉原駅前で2017年7月1日
      午後5時3分、藤井達也撮影拡大)

 そのうえで「最近の若い人たちは『雰囲気を壊さず、仲間を大切にしよう』という考えを重んじる傾向が強い。仲間内では意見を主張せずに、我慢して秩序を保とうという気分と『ヤンキー志向』は無縁ではないと思っています」と指摘してみせた。

 その安倍首相が20年8月に辞任を表明すると、「病気の再発を辞任の理由として挙げているが、『今、逃げるしかなかった』というのが実情ではないか」とバッサリ。

 「アベノミクスでは株価をつり上げることで好景気を演出してきたが、新型コロナウイルスの影響で不況が本格化すれば、フェイクだったことが国民にばれてしまう。東京オリンピックの開催も見通せない。『森友問題』もくすぶったままで、河井克行前法相(当時)らの選挙違反事件買収の原資を巡って自身に飛び火する恐れもあった。政権が火だるまになることが分かっていたのではないか」


菅氏は「一貫した『麦踏み』の発想」

 安倍氏の後任として首相になった菅義偉氏についても手厳しかった。21年9月に菅氏が退陣の意向を表明すると、在任時の所信表明演説などで目指す社会像として「自助・共助・公助」と強調したことについて、自らの病気の体験も踏まえてこう語った。

 「何か困ったときや、苦しいときに公である国が手を差し伸べてくれることが、国が国としてあり、私たちがその国の住人であることの意味じゃないですか。そこを、まず自助、つまり転んだら自分で起きろよと言うんだったら、その国の住人である必要はありません

     (自民党総裁選不出馬について表明する菅義偉首相
      =首相官邸で2021年9月3日、竹内幹撮影拡大)

 「菅さんに一貫していたのは、弱い立場の人への感受性の乏しい『麦踏み』の発想ではないでしょうか。弱い麦は踏んでいるうちに死ぬけれど、強い麦は生き残る。だから麦畑全体の麦の強度はやがて上がるんだと。だけど、それを人間社会に応用したらダメなわけで、だから国民皆保険制度があって、年寄りだって病人だって生きている限りは面倒を見ますよ、という建前で今まで動いてきたわけです。人が生きるってそういうことじゃないですか。でも菅さんは、そういうところに対する感受性が非常に乏しい人なのかなと思ってしまいます」


「『一つになろう』って空気が大嫌い」

 批判を恐れずに、鋭い批評を繰り返した小田嶋さん。「一つになろうって空気が大嫌いなんです」。安倍政権が掲げた「1億総活躍」という言葉も「まるっきり戦前的なキャッチフレーズ」と批判し、こう案じた。「今の日本には個人主義に対する嫌悪感のようなものが徐々に広まっている。元来、周囲の空気から浮き上がることを嫌い、周囲と同じように振る舞うことを内面化している国民です。多様性より秩序の方が心地よいという人が増えているのではないか」

 「音楽に政治を持ち込むな」。16年にこんな批判がネット上でわき起こり、大きな論争になった時にはこう言った。「音楽は純粋なもので、政治はあしきもの、忌まわしいもの、場違いな場所で持ち出してはいけないもの、という空気が背景にあるのではないか。皆が楽しんでいるところで政治的な主張をすると、葬式にアロハシャツで来たヤツみたいな扱いを受けてしまう」

 そして続けた。「自由や平和や憲法や人権など党派色とは無縁と思われていたものが段々と『政治的』『偏っている』と受け止められる時代になっている」「怒りや異議申し立ての歌より『人生賛歌』が好まれる。人とのあつれきを極度に避けようとし、論争や異議申し立て自体が嫌われる風潮も強まっている。しかし過度に『中立性』を求め、論争的な話題を避けることは結局、表現の豊かさや意見の多様性を狭めてしまう


「上から目線で他人の命の価値を測るな」

     (小田嶋隆さん=東京都千代田区で2020年10月6日、
      武市公孝撮影拡大)

 16年のリオデジャネイロ五輪。日本選手団主将でレスリング女子53キロ級の吉田沙保里選手が決勝で惜敗し、「主将として金メダルを取らないといけないところだったのに、ごめんなさい」と泣いて謝罪したことについては、こう指摘した。

 「実績があって、ある程度年齢が高く責任感のありそうな人が主将になるが、本人に要らぬ重圧を与えている印象を受ける。アテネ五輪で主将を務めた井上康生さんも負けるはずのないところで負け、すごく責任を感じていた。4年後の東京五輪では、主将はまったく要らないと思う」

 「安楽死」を希望する難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に頼まれ、薬物を使って殺害したとして、医師2人が20年に嘱託殺人容疑で逮捕・起訴された事件についても発言。「最近は『生きているだけで価値がある』『弱者に寄り添おう』『人権を守ろう』などの正論が『偽善』とされ、反発を受ける場面が目立って増えている。ポリティカルコレクトネス(政治的公正さ)が広まり、差別的な発言をしにくくなった社会に、人々が閉塞(へいそく)感を覚え、反発しているのかもしれない」

 そのうえで語った。「そもそも、一度や二度、死を考えた経験のある人は少なくないだろう。それでも、自死をしなかった人には『あの時死ななくてよかった』と振り返る機会がありうる。自死を願う人に死を提供することは、その機会を永遠に奪う、取り返しのつかない行為なのだ」「健康な人の物差しで、病と闘う人生を測ってはならない。『寝たきりでかわいそう』『さぞやつらいだろう』と上から目線で勝手に推し量り、他人の命の価値や意味を勝手に判定するのはとても暴力的な行為だ
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コメント
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●武田砂鉄さん《小田嶋隆さん…予言めいたもの…〈日本学術会議から学術を追放すると日本会議になることからも、学術の必要性は明らか〉》

2020年12月14日 00時00分42秒 | Weblog

[※ ↑【夕食会5年間900万円分の領収書破棄か 安倍前首相の政治団体宛てに発行<桜を見る会問題>】(東京新聞 2020年11月26日)]



リテラの対談、前後半【『災間の唄』出版記念 小田嶋隆武田砂鉄対談 前編/小田嶋隆はツイッターで安倍政権とどう向き合ったか? 武田砂鉄が選んだ傑作ツイートで振り返る“政治と言論の劣化”】(https://lite-ra.com/2020/11/post-5704.html)と、
【『災間の唄』出版記念 小田嶋隆武田砂鉄対談 後編/糸井重里と松本人志を小田嶋隆・武田砂鉄が改めて語る「“機嫌の悪い人って嫌だよね”で糸井村のムードに」「松本に笑いが上納されている」】(https://lite-ra.com/2020/11/post-5705.html)。

 《毎日ニュースが駆け巡り、炎上が起こり、侃々諤々の議論が繰り広げられているTwitter。その140文字の世界で、直球・変化球、時に暴投と角度を変えて球を放り込み、日々起こる事象に切り込んでいるコラムニストの小田嶋隆氏。》
 《2011年の東日本大震災にはじまり、今年のコロナ禍にいたるまでを“災間”と位置づけ、稀代のコラムニスト・小田嶋隆氏の10年分のツイートを気鋭のライター・武田砂鉄氏が選り抜き、この時代を読み解いた異色作『災間の唄』が発売された》

   『●小田嶋隆さん《行政の担当者としてのあたりまえの習慣を、
     安倍晋三氏とその追随者たちは…この8年の間に完膚なきまでに破壊》
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?

 武田砂鉄さんは《近場から放たれる「病人なんだから」という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》と? 一方、小田嶋隆さんは《類を見ない「言葉」の空疎さと不誠実さ》と。さらに、以前、小田嶋隆さんは《行政の担当者としてのあたりまえの習慣を、安倍晋三氏とその追随者たちは…この8年の間に完膚なきまでに破壊》とも。 

   『●アベ様《国会でも「事務所側が補填したという事実はまったくない」
     「後援会としての収入、支出は一切ない」…やはりあれは真っ赤な嘘》
   『●《秘書のミスとして収支報告書の修正、最悪でも秘書が起訴されるだけ。
         告発に対しての検察のポーズで捜査の体裁を取っただけ》!?

 大好きなお二人のコンビによる本が出版されるそうだ。

   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
    「【安倍政権が残したもの/類を見ない「言葉」の空疎さと不誠実さ
     小田嶋隆さんが見た7年8カ月】…《コロナ対応などでは適切な判断を
     する自信がないのに、後継者選びに関しては判断ができる、というのは
     矛盾しています。つまり、次にどんな政権ができて、自分をどう断罪する
     のかを見極める余力を残しての辞任だったということです》」

 今回の対談では、《小田嶋さんのツイートには予言めいたものもたくさんあります。たとえば、これとか。日本学術会議から学術を追放すると日本会議になることからも、学術の必要性は明らか。〉》《最後から2番目にあるツイートも予見的でした。〈次からは首相もパソナからの派遣でまかなうことにしたら良いのではないか。〉(2020年8月29日)》《小田嶋 まさか竹中平蔵が表舞台に復活するとは思っていなかったですよねえ。菅さんの油断ならないところは、あいつを引っ張り出してくるってところですよ》。

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https://lite-ra.com/2020/11/post-5704.html

『災間の唄』出版記念 小田嶋隆・武田砂鉄対談 前編
小田嶋隆はツイッターで安倍政権とどう向き合ったか? 武田砂鉄が選んだ傑作ツイートで振り返る“政治と言論の劣化”
2020.11.22 11:00

     (『災間の唄』を発売した小田嶋隆氏と武田砂鉄氏(写真/尾藤能暢))

 毎日ニュースが駆け巡り、炎上が起こり、侃々諤々の議論が繰り広げられているTwitter。その140文字の世界で、直球・変化球、時に暴投と角度を変えて球を放り込み、日々起こる事象に切り込んでいるコラムニストの小田嶋隆氏。「プロの文筆家」たる氏は、「私はこの十年間、寝ても醒めてもツイッターにどんな言葉を書き込んだらウケるのかということばかりを考えてきた」という。
 そんな小田嶋氏の10年分のツイートが、厳選の上、このたび一冊の本にまとめられた。ツイートを選り抜いたのは、文芸誌からファッション誌まで幅広く連載を多数抱え、「80年代雑誌文化のラストランナー」と小田嶋氏が評するライターの武田砂鉄氏だ。
 しかも、本のタイトルは『災間の唄』。2011年の東日本大震災にはじまり、今年のコロナ禍にいたるまでを“災間”と位置づけ、この10年を小田嶋氏のツイートから読み解こうというのである。
 安倍政権の誕生と終わり、東京オリンピックに向かう狂騒、震災からコロナ禍まで強まっていった同調圧力──。本書が浮かび上がらせるのは、この10年の日本の社会・政治は同じ問題を繰り返しつづけ、悪化していっているという事実だ
 今回、巷にあふれる「Twitter本」とは一線を画したまったく新しい時事評論を生み出した小田嶋氏・武田氏のふたりに、この10年とは何だったのか、本書に収められたツイートを振り返りながら語ってもらった。前後編の2回にわたって公開する。


──今回、小田嶋隆さんのツイート10年分を一冊にまとめるという大仕事を任されたわけですが、武田砂鉄さんに白羽の矢が立った経緯というのは何だったんですか?

武田 おそらく「小田嶋さんに作業を任せていたらいつまでも終わらない」と編集者が考えたのでしょう。これまで、小田嶋さんと何度かお話する機会もあったし、自分自身、小田嶋さんのコラムやTwitterを以前から読んできました。そういう第三者が選ぶほうが本になるまでの時間が短くなるだろう、と。

小田嶋 武田さんの元編集者として培われた悪文耐性の賜物でしょうね。応募作の下読みとかをずっとされてきた方ですから。本になったのは全体の2.5%だって言うじゃないですか。400万字を4万字ですよ。完成品の40冊分くらいの量を読み込んで、クズの山からこうやって拾ってくださったというのは、なかなかできることじゃないですよ。

武田 堪能してしまいそうになるところを、編集者の目線でやりました。つまり、残酷な選別作業です。「なんだこれ、こんなのいらねえ、こんなのいらねえ」って(笑)。そうしないと終わらないですから。

──本のタイトルにある「災間」というのは、2011年の東日本大震災から今年の新型コロナという意味合いだと思うんですが、もうひとつ、本を読み通して浮かび上がってくるのは、安倍政権のはじまりから終わりまでという意味合いです。

小田嶋 狙ったわけではまったくないんですよ。ほんとうはもっと早くに出るはずが、私があとがきを全然書かなかっただけです。それで刊行時期が延びたら、その間に安倍さんがやめちゃったという。

武田 結果、「災いの間」という感じがより強調されました。これで終わるかな、と思いきや、また新たな災いが始まった感じがありますけども。


「小田嶋さんの頭の中に浮かんだ言葉遊びに、実際の出来事が追いついちゃった」

──たしかに、小田嶋さんのツイートを10年分、本を通して振り返ると、同じことを繰り返していることに気付かされます。たとえば、このツイートとか。

〈「対案」を出せという言い方は、改革に反対する側に挙証責任があるかのように見せかける議論のすり替えです。政治的な決断によって何かを変える場合、変えようとする側の人間が、メンバーの一人一人を説得しなければなりません。〉(2012年2月22日)

──小田嶋さんのこのツイートは当時、大阪市長だった橋下徹氏が〈批判をするのであれば、対案を示すべきです。職員基本条例、教育基本条例が悪いと言うのであれば、ではどうしたら良いのか?どのコメンテーターも対案は絶対に示しません〉とつぶやいたことに対するものだったわけですが、その後も、安倍政権による安保法制でも同じ主張を自民党だとか維新だとかの政治家、松本人志などの安倍応援団コメンテーターたちが「対案を出せ」と合唱し、事あるごとに繰り返されています。

小田嶋 似たようなことがずっと繰り返されてきたというのは、この10年の印象ですよね。

武田 たとえば、2014年くらいのツイートを写メでもしてTwitterに上げたら、最近のものだと思う人は多いはず。選んでいたときも、とにかく反復しているな、と。あまりにも繰り返されると、読み物として面白くなくなるかな、と思いながらも、実際に起こっていたのが同じことの繰り返しだったので、途中からは意識的に選んでいきました。

──なるほど。でも、同じことを繰り返しながら状態は悪化していっていると感じます。たとえば、「政治的」という言葉について、小田嶋さんは2015年に〈「政治的に色のついていない人」が歓迎される風潮が蔓延し、それゆえに「支持政党無し層」が国民の半数以上を占めている現状は、「何か大きなアクシデントが勃発した時に一夜にして政治的な態度を変える人々」によって国策の将来が握られているということで、これはコワいことなのかもしれない。〉とつぶやいていましたが、2019年のツイートはこうです。

〈この5年ほどの間に「政治的」という言葉は、もっぱら「反政府的」という意味でのみ使用され、解釈され、警戒され、忌避されるようになった。政権に対して親和的な態度は「政治的」とは見なされず、単に「公共的」な振る舞い方として扱われている。なんとも薄気味の悪い時代になったものだ。〉(2019年6月11日)

小田嶋 「芸能人とかスポーツ選手は政治的発言をするな」と言われちゃうようになったという。

武田 つるの剛士さんの発言は「政治的発言」にはならないですもんね。あと、小田嶋さんのツイートには予言めいたものもたくさんあります。たとえば、これとか。

日本学術会議から学術を追放すると日本会議になることからも、学術の必要性は明らか。〉(2017年12月30日)

武田 これツイートしたの、2017年ですからね。こういう小田嶋さんの頭の中に浮かんだ言葉遊びに、実際の出来事が追いついちゃうという。

──小田嶋さんはほかにも、こう言及されていました。

〈自分より教養の高い人と話をすることに喜びを感じるためには、ある程度の教養が必要なのだと思う。〉〈で、思うのだが、人文系の学部をつぶそうとしているのは、教養のある人間と交流することに苦痛を感じるタイプの人たちなんではなかろうか。〉(2015年6月14日)
〈インテリ層をひとくくりにして敵視しようとする時代思潮みたいなものが形成されはじめている。〉(2012年7月2日)

武田 2012年の段階から、こうした流れが生まれていたということですよね。本に収録した、最後から2番目にあるツイートも予見的でした。

〈次からは首相もパソナからの派遣でまかなうことにしたら良いのではないか。〉(2020年8月29日)

小田嶋 まさか竹中平蔵が表舞台に復活するとは思っていなかったですよねえ。菅さんの油断ならないところは、あいつを引っ張り出してくるってところですよ。


■「志らくってバカだよねっていちばん言いたいんだけど、それはツイートしないで紙に書く」

武田 この本の巻末インタビューでもお話しされていましたけど、小田嶋さんは、ひとつのツイートをするのにやたらと時間をかけて、入念に振り絞っていますよね。

小田嶋 いちばん素朴な感想のどうでもいいものは、なんとか書かないように努力しているんですよ。たとえば「志らくってほんとバカだよね」みたいなベタな雑感とか。その工夫のなさが許せないから「毎朝目覚めて俺は自分が志らくじゃないことに安心する」とか、せめてその程度には書きたい。

武田 そのアレンジが、非常に小田嶋さんっぽいですね(笑)。でも、どうでもいいことを言いたい欲はあるわけですよね。テレビ観ていて、勢い任せに言いたくなる、っていう。

小田嶋 「志らくってほんとバカだよね」っていうのはそのとおりだし、いちばん言いたくなるのはそれなんですけどね。だから、俺は絵を描くためにいつも白い紙を置いてあるんですけど、「志らくってバカだよね」っていうのはツイートするのではなくて手書きで紙に書く。

武田 自分のためだけに書く。

小田嶋 うん。それで丸めて捨てる。

武田 今、政治の世界で起きている事象が半ばコメディと化している。なので、コラムの芸として茶化したり、突っ込んだりすることができず、あっちがコメディだから、こっちがついつい真面目に書いてしまう、って難しさがありますよね。

小田嶋 政治がいじる対象ではなく説教をする対象になっている。「違う角度から見るとこうだよね」というのがコラム芸としてのいじりなんだけど、向こうがグダグダだから説教しにいっている。説教をするタイプじゃないんだけど、「それは違うだろ。建前はこうだろ」みたいなことを上から「総合的・俯瞰的」に言わなくちゃいけない。それは本来自分の立ち位置じゃないんですけどね。これは政治の側がひどすぎるんですよ

武田 安倍さんにしろ菅さんにしろ、話していることの土台や背骨ってほとんどない。ぐにゃぐにゃしながら辛うじて立っている、みたいな感じ。むしろ、投じる側が土台を整えてあげる。「えっと、これこれこうだけど、こうですよね?」っていうときの「これこれ」を説明するのに140字では足りない。日本学術会議の105人のリストを菅さんは「見ていない」と言っていたのに、続いて、加藤官房長官に「詳しくは見ていないということです」と切り替えられちゃった場合、こっちからツッコむというのは難しいですよね。

小田嶋 難しい。難しいというか突っ込みどころがありすぎて。本来ツッコむという芸は、相手がストロングスタイルで、こちらはヒールとして足をひっかけにいったりとか変な技をかけられるんだけど、相手がぐにゃぐにゃ横になっている。

武田 本来、スーツをピシッと着こんで立っている人の鼻毛が出ていたらそれを指摘するのが面白かったんだけど、ほとんど全裸で寝そべっているような状況の時にこっちが何を突っ込めるかと言えば、「パンツを穿いてください」ですよね。でもこれって、突っ込みではなく、アドバイスとか説教とか、そういうものですよね。

小田嶋 「きちんとしなさい」としか言えないですからね。本来、建前を言っているはずの政治家が「だってしょうがないじゃん」みたいなことを言っているから、こっちが建前論を言わなくちゃいけなくなる。それがこの時代の不幸なんじゃないかなと。


■「森友と桜が逃げ切ったのは、ツッコミどころがありすぎたから」「まだやってるの?っていう話になる」

武田 説教を面白く読ませる、個性を打ち出しながら説教するって、なかなか大変なことですよね。直近の政治的な事象に反応してツイートしているだけでは、ただ文句言っているだけの人になってしまう。自分のツイートをスクロールしながら振り返っていると、やたらと怒っている人に思えてきて、自分はしないけど、「ずっと怒っている自分に見られたくないな」と、動物の動画を挟んだりしてバランスをとっている人は少なからずいると思うんです。

小田嶋 もふもふ動画を挟む人とか。

武田 「菅さんおかしい!」「菅さんおかしい!」「菅さんおかしい!」「もふもふ動画」「菅さんおかしい!」っていう。でも、「菅さんおかしい!」を4連投するときに、どのようにおかしいかを伝えていけばいいのか、なかなか難しい。

小田嶋 これだけ社会が直接的にとんでもないことが起きていると、技が求められるんですよね。たとえば、安倍さんの相手をするのも難しかったですよね。「アベガー」という言い方、あったでしょう? 

武田 あと「アベノセイダーズ」と。

──リテラがまさにそう言われています(苦笑)。

小田嶋 でも、傍観者から見ているとそう見えるんですよ。「この人、安倍さんに粘着しているストーカーだな」「あ、この人『アベガー』の人だ」っていうふうに思われちゃうのが大きなリスクで。だから安倍さんのことを言うために、しばらく迂回してから戻ってくるくらいのことをしないといけなかった。
 でも、「森友」と「桜」が逃げ切ったのは、ツッコミどころがありすぎたからじゃないかな。あまりにも露骨なツッコミどころが多すぎて、みんな同じところをツッコんでいる状態が3カ月とか続くと「まだやってるの?」っていう話になる

武田 あれは、よく出来た仕組みだなと思うんですよね。問題解決しないで、時間が経過し、「いつまでやってるの?」って言い方を始める。すると、なぜか、未解決のまま、次のステップに移行できるっていう。

小田嶋 「まだ桜って言ってるの? もう秋だよ」っていう。「あー、俺も桜、桜ってもう半年も言っていたのか」と自分で情けなくなっちゃう。そうすると相手の勝ちになる。時間切れで。

武田 日本学術会議も、このままのらりくらりとやりすごし、「コロナ対応を優先しなければいけないのに、まだ野党は学術会議か!」と言われて同じことになるんじゃないかと。小田嶋さんは〈「あまりにもバカすぎて反論する気にならない」ようなご意見にこそ、根気よく反論をぶつけて行かなければならない。でないと、あまりにもバカすぎるご意見はあまりにもバカすぎるがゆえに、ある日気がつくと世間の常識に化けていたりする。〉(2018年6月13日)と書かれていましたが、やっぱり根気よく反論をぶつけていくってことをやっていかないといけないですよね。
(後編に続く)

(構成=編集部)
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https://lite-ra.com/2020/11/post-5705.html

『災間の唄』出版記念 小田嶋隆・武田砂鉄対談 後編
糸井重里と松本人志を小田嶋隆・武田砂鉄が改めて語る「“機嫌の悪い人って嫌だよね”で糸井村のムードに」「松本に笑いが上納されている」
2020.11.23 11:00

     (『災間の唄』(小田嶋隆/武田 砂鉄 サイゾー刊))

 2011年の東日本大震災にはじまり、今年のコロナ禍にいたるまでを“災間”と位置づけ、稀代のコラムニスト・小田嶋隆氏の10年分のツイートを気鋭のライター・武田砂鉄氏が選り抜き、この時代を読み解いた異色作『災間の唄』が発売された。
 その発売を記念しておこなった小田嶋氏✕武田氏の対談前編では、いかにこの10年が同じ問題を繰り返してきたのか、建前さえも語らなくなった政治に対してツッコむことの難しさなどについて語っていただいた。
 そして、今回お届けする後編では、柔らかな言葉で人びとの「怒り」を抑圧しようと機能してきた糸井重里氏の問題や、松本人志をはじめとするいまの「笑い」が孕む権力性、さらには菅義偉首相がスローガンに掲げる「絆」まで、話題は多岐にわたることに。通底するのは、「同調圧力」という問題だ。前編に続いて、後編もお楽しみいただきたい。


──安倍政権下で問題が反復されてきたというのもそうなんですが、もうひとつ『災間の唄』を読んで印象的だったのは、糸井重里氏に対する言及です。小田嶋さんはツイートでも、2011年に出版された自著の『その「正義」が危ない。』というタイトルを後悔されていますよね。

〈2011年11月出版の拙著「その正義があぶない」(日経BP社刊)のタイトルについて、後悔している旨を何度か表明しているのだが、理由は、それがイトイ村の周辺から提案された書名だったからだ。考えの浅かった当時のオレは「それもそうだなあ」と了承しまった。とても後悔している。〉
〈糸井重里氏とその周辺の人々は、震災&原発事故以来、人々が「正義」を語ることや、政治的にふるまうことを時にはあからさまに時にはやんわりと攻撃し続けている。私はその立場にいつも強い違和感を抱いている。正直な話、卑怯な態度だと思っている。ま、オレがそう思っているというだけの話だけど。〉(2020年3月8日)


小田嶋 2011年に原発事故が起こったときに「原発いけないじゃないか」っていう正義の声が湧き上がったわけですよね。そして「自分が正義だと思ったときに人間は残酷になるんだよ」っていうのが反原発のカウンターとして出てきた。それを主導したのが糸井さんだと思っていて。

──糸井氏の、あの有名なツイートですね。〈ぼくは、じぶんが参考にする意見としては、「よりスキャンダラスでないほう」を選びます。「より脅かしてないほう」を選びます。「より正義を語らないほう」を選びます。「より失礼でないほう」を選びます。そして「よりユーモアのあるほう」を選びます。〉(2011年4月25日)という。

小田嶋 あれに全部乗っかって、福島への風評被害を責めるみたいな空気が生まれた。彼らが原発ムラからの誘導でやっているんだとは思わないし、原発を免罪するために言っていたんだとも思わないけれど、正義の言説をまっすぐに言うことの居心地の悪さをうまく利用されたんですよ。反原発というのを「お前ら正義ぶってねえか?」って言って打ち消す、相対化する動きで「怒ってる人ってダメだよね」って。「みんな許そうよ」というような空気にしていくための言説として、あの言葉はすごく使われました。だから、『その「正義」が危ない。』というタイトルが「アンチ反原発」にうまく利用されるところに着地しちゃったことが、自分のなかで釈然としないわけです。

武田 小田嶋さん、やたらと恨んでいますよね、そのタイトルを。

小田嶋 本自体は悪いものではないんですけどね。

──ただ、小田嶋さんが危惧されたように、「正義を疑う」とか「怒っている人ってダメだよね」という糸井的な価値観が、不満を抑圧することにつながる状況をつくり出したと。たとえば、小田嶋さんのこれらのツイートが現状を言い表していますよね。

〈参考意見として「よりスキャンダラスでないほう」「より脅かしてないほう」「より失礼でないほう」「よりユーモアのあるほう」を選ぶのはかまわない。ただ、「より正義を語らないほう」を無条件に選ぶと、結果として「より現体制維持に好都合な言説」を選ぶことになると思う。〉(2019年4月28日)
〈この30〜40年の間に、日本人が失った(あるいは「表明することを許されなくなった」)感情があるとすれば、それはなによりも「怒り」だ。怒りには大きな副作用があるし、社会の前提を破壊しかねないものでもある。でも、怒りを抑圧した社会は、それはそれで、うすら寒いディストピアだと思う。〉(2020年5月16日)


小田嶋 たとえば、良き人であろうとすることと糸井重里になっちゃうことというのは、表裏一体なんですよ。そこで良き人であろうと思っていることを、「みんな良き人であろうね」って呼びかけをはじめちゃうと糸井への道が生まれる。「みんな我慢しようよ」「みんなニコニコしていようよ」「機嫌の悪い人っていやだよね」ってことになっちゃうと、糸井村のムードになっちゃうんですよね。


■「松本人志は、織田信長が「あっぱれじゃ」と言うと「ほほー」みたいな世界に入っちゃっている」

──糸井氏の「ユーモアが大事だよね」ということともつながりますが、この本のなかで小田嶋さんはユーモアや笑いが持つ暴力性も繰り返し指摘されています。その代表格こそ松本人志ではないかと。

〈笑いは権力に抵抗するための有効な手段だと言われている。もちろんそういう側面もあるのだろう。でも、テレビ経由で流れているお笑いネタの大半は、強い者が弱い者をナブる時に起こるアクシデントを笑うパターン芸で、むしろ権力の作用そのものだったりする。〉(2017年10月17日)

小田嶋 私が若いころに面白かった人といえばだいたい左側の人で、野坂昭如とか青島幸男とか、あるいは橋本治とか。右側の人たちは喚いてばかりいて、いつも興奮していて、およそユーモアのない人たちだったんです。それで私自身は思想的に左だったわけじゃないけど、左側の人たちのほうが柔らかみや余裕なんかがあってかっこいいよねと思っていたわけです。ところが、吉本が笑いの中心になってから、批評的な笑いが一切消えて、後輩をいびってみんなで笑うような、ほもソーシャルのなかの笑いが主流になってしまった。松本人志はそのチャンピオンでしたからね。松本は地頭が良くて、教室の後ろのほうでときどき面白いことを言って混ぜっ返すタイプ。それが力を持ってしまったということが、なんていうのかな、真面目に考えることをバカバカしくしちゃう空気をつくり出したんじゃないのかな。

──2019年にも〈松本人志がヤンキーのヒーローたり得たのは、勉強漬けのインテリの知的武装をワンフレーズのボケで無効化してしまうその地頭の良さにあったわけなんだけど、この20年ほどのていたらくを見ていると、「勉強しない地頭」の劣化サンプルみたいなことになっている。〉とツイートされていましたよね。

小田嶋 松本人志がすごく面白かった時期は、とにかく不思議なアドリブの冴えがあったんですけど、でも、あそこから何も成長していない。

武田 たぶん、いまの小田嶋さんのたとえで言うと、これまで、教室の後ろでやんややんや騒いでいた人たちが、いまはもう、教壇に立っているわけですよね。で、その教壇から生徒に対して何を求めるかといえば、同調です。教壇でやっていること、言っていることの面白さに気付けとか、あるいは、いい感じに揺さぶってみろと迫る。僕はナンシー関さんのコラムが大好きでしたが、ナンシー関さんは生前、松本さんのことを高く評価されていた。それは、業界の仕組みに突っかかっていく一匹狼的なところへの評価だったはず。いま彼を見て一匹狼と思う人はいないでしょう。一匹狼ではなく、群れの長です。

小田嶋 それはビートたけしも同じで、軍団つくっちゃったでしょう? たけしがすごくつまんなくてもみんな笑う。松本周辺に起きている笑いも同じ。いつもパターンが一緒なんですけど、同じことを混ぜっ返すだけなのにすごく笑いをとるんです。ある若手芸人が「これ美味しくないですね」って言ったとすると、「それ『美味しくないですね』か?」って言うだけなんですよ。オウム返しするだけで笑いがとれる。あれはなぜ笑いがとれるかと言えば、その立場にいるからなんですよ。

──教壇に立っているから、と。

小田嶋 中小企業の社長がなんか言うとどっと受けるとか、織田信長が「あっぱれじゃ」と言うと「ほほー」みたいな。その世界に入っちゃっている。お笑いの世界じたいがそういうピラミッド構造のなかで、下の者は「私は笑っていますよ」というサインを出す。あれは権力関係の笑い。笑いが上納されているんですよ。

──視聴者もそこに組み込まれていますよね。

小田嶋 これを笑わないと笑いのセンスがないって言われてしまうことへの同調のなかで笑うという動作が発生している。

武田 EXILEグループの皆さんは、一斉に笑いながら、手を叩いて立ち上がります。全体で同意しているぞ、というのを作る、見せる、というのが大事なんでしょうかね。

小田嶋 彼らはTRIBEって言っていますからね。「部族」「種族」ですよ。


■「10年前は『絆』をからかえなかった」「一周回って今年『自助、共助、公助、そして絆』って言う人が」

──EXILEとかならまだましですけど、維新や安倍政権・菅政権も同じ構造になっています。

小田嶋 TRIBEの構造ですよ。同調圧力という言葉が流行りすぎて最近はあまり使いたくなくなっちゃったんですけど、でも、ある同調のなかで全員が一致してゆくんだっていうのは、2011年の「絆」の問題でもありますよね。2011年の震災から立ち直る段階で「絆」という言葉がクローズアップされて、それがオリンピックにつながっていく。この『災間の唄』という本は、武田さんが「絆」関連のところを少しずつ縫いながらよく拾ってくれたなと思っているんです。

武田 オリンピックの問題は、2010年代にずっと横たわっています。2013年、オリンピック招致運動の際に、「今、ニッポンには、この夢の力が必要だ。」というスローガンが出てきた。あまりに貧相でした。

──「今、ニッポンには、この夢の力が必要だ。」というスローガンについては、繰り返し言及されていますね。

〈「今、ニッポンには、この夢の力が必要だ」だとかいう恥ずかしいスローガンに乗っかって走り回った連中が責任とれよ。オレにはそんな夢はまるで必要なかったし、この先も他人と一緒に夢を見るつもりはまったくない。〉(2015年6月30日)
〈「民族には物語が必要だ」という百田尚樹の発言を見て思い出したのは2012年に「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」が、招致のために打ち出した「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ。」というスローガンだ。そっくりだよ。なにもかもが。〉(2019年6月2日)

小田嶋 「絆」という言葉が持て囃されたとき、僕はからかえなかったんです。いまでも覚えているけど、フジテレビが「ひとつになろう日本」ってキャッチコピーを女子アナに拳を握るポーズで連呼させていたんですよ。「うわ、すごいことになっちゃったな」と思って。あれをからかおうと原稿を書こうとしたんだけど、これをやっつけちゃうと俺のライター生命にかかわるかなと思ってやめたんです。

武田 当時、それぐらいの緊迫感があったんですね。2011年から約10年かけて、もう「絆」って連呼するのはちょっとね、という感じになってきたのに、今年、「自助、共助、公助、そして絆」って言う人が出てきた。一周回っちゃった。「まさかここで『絆』を使うのか」と多くの人が思ったはずですが、菅さん自身は表情変えずに、どうやら本気で言っている。この無力感、同じところを回っている感じというのは、今回の本を読むとよくわかると思うんです。政治が、とにかくずっとぐるぐる回っているんです。それが実証された本なんじゃないですかね。

小田嶋 「災間」という字もぐるぐる回っている感じがありますよね。はじめはピンとこなかったんだけど、いま思うと結果的に良いタイトルに着地しているなと思います。行ったり来たりしている、そのサイクルのなかに我々はいるという。

武田  そして、再び災いがはじまったと。『災間の唄 〜そして絆〜』というサブタイトルが欲しいですね。

(構成=編集部)
『災間の唄』出版記念 小田嶋隆・武田砂鉄対談 前編はこちら


【プロフィール】

小田嶋隆
1956年、東京都生まれ。一年足らずの食品メーカー営業マンを経てテクニカルライターの草分けとなる。国内では稀有となったコラムニストの一人。著書に『小田嶋隆のコラム道』『上を向いてアルコール』『小田嶋隆のコラムの切り口』(以上、ミシマ社)、『ポエムに万歳! 』(新潮文庫)、『地雷を踏む勇気』(技術評論社)、『ザ、コラム』(晶文社)、『友達リクエストが来ない午後』(太田出版)、『ア・ピース・オブ・警句』『超・反知性主義入門』(以上、日経BP)、『日本語を、取り戻す。』(亜紀書房)など多数。

武田砂鉄
1982年、東京都生まれ。出版社勤務を経て2014年からフリーライターに。2015年、『紋切型社会―言葉で固まる現代を解きほぐす』(朝日出版社)で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。そのほかの著書に『芸能人寛容論―テレビの中のわだかまり』(青弓社)、『コンプレックス文化論』(文藝春秋)、『日本の気配』(晶文社)、『わかりやすさの罪』(朝日新聞出版)など。新聞への寄稿や、週刊誌、文芸誌、ファッション誌など幅広いメディアでの連載を多数執筆するほか、『アシタノカレッジ』(TBSラジオ)金曜パーソナリティを務める。


『災間の唄』小田嶋隆・著/武田砂鉄・撰(サイゾー)
2011年の東日本大震災(福島原発事故)から2020年のコロナ禍までを“災間”とし、この間、誰から求められることもないのに日々魂の叫びともいえる熱い言葉をツイッターにはき続けた日本最強のコラムニスト・小田嶋隆のツイート10年分を、日本最強のフリーライター・武田砂鉄が選びに選び抜いた1冊。横書き・縦スクロールのツイートを縦書きで紙に落とし込み、10年で大きく変わっていった世界と現代の正体を読み解く。
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●中村敦夫さん《「反知性主義」…知識や教養、思考力の欠如。調査やデータの軽視。事実の隠蔽と改ざん。…わが国の内閣の面々》

2020年05月09日 00時00分45秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



日刊ゲンダイのコラム【中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議/阿呆の出る幕なし “反知性主義”のポピュリスト政治家たち】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268888)。

 《「反知性主義」という言葉があちこちで使われておる。学術用語でもないし、辞書にもない。「一体これは何なのか」と、閻魔堂会議の話題になった。結論。どうやら、ポピュリスト政治家たちを、揶揄する表現のようだ。彼らに共通しているのは、知識や教養、思考力の欠如調査やデータの軽視事実の隠蔽と改ざん依怙贔屓とエゴイズム嘘言癖人種差別女性蔑視こうしてみると、わが国の内閣の面々が、そのままスッポリ入っちまうような気もするな。もっとも日本の場合は「漢字が読めない」とかも共通しとるがの。》


   『●中村敦夫さん、《経済的に弱い地域が犠牲になって危険を
             引き受ける構図は、原発も基地も同じだ》
    「《権力にへたへた》しない中村敦夫さん、「経済的に弱い地域が
     犠牲になって危険を引き受ける構図は、原発も基地も同じだ
     と訴えたそうだ。《経済的に弱い地域》、そして、外国人労働者の
     ような弱い立場の人々への押し付け。」

 中村敦夫さんの仰る通り、《「反知性主義」…知識や教養、思考力の欠如。調査やデータの軽視。事実の隠蔽と改ざん。依怙贔屓とエゴイズム。嘘言癖。人種差別。女性蔑視。わが国の内閣の面々》…本当にそうです。
 番犬様の本国も含めて、《そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候》…。与党自公や癒着党お維を直接的に支持し、選挙にもいかない眠り猫な皆さんは独裁政権を間接的に支持。未だ内閣支持率が4割程度ときている。そういう悲惨な状況を生み出した元凶は、アベ様による《メディアコントロール》、アベ様の〝唯一上手く行っている〟「政」

   『●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を
            造りたい強権的政治手法好きな二人
    「『日本の反知性主義』は内田樹が依頼した9人と内田自身に
     よる論考からなる評論集だ。9人の顔ぶれはさまざま。
     作家の赤坂真理や高橋源一郎もいれば、精神科医の
     名越康文や映画作家の想田和弘もいる。最年長は
     哲学者の鷲田清一で、最年少は政治学者の白井聡。
     つまり、いろんな人がいろんな立場で反知性主義について考える」

   『●内閣法制局は最後の一線を越えていた: アベ様達と何を
                協議したのか「内情」をどう検証?
    《問題の閣議決定は安倍首相が設置した有識者懇談会の報告書を受けて、
     与党の幹部が横畠裕介内閣法制局長官と非公式協議を重ねた上で、
     与党協議会において文言が練られた。その議事録がないとは、
     反知性主義政権の正体をむき出しにするものだ》

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、
     学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの……
     そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の
     著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップ
     だけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候
     広がりつつあるという》
    「アベ様らだけが「反知性主義」者ではなく、《そういう政権を
     選んだ国民にも危険な兆候》を見てとる小田嶋隆さん。
     青木理さんや内田樹さんが仰っていることも、
     そういうことなのかもしれない」
    《ユネスコの記憶遺産に南京大虐殺が登録された時、菅官房長官は
     分担金を減らすことを示唆しました。驚天動地の発言で、昔だったら
     クビが飛んでいると思う。虐殺した数についての議論はあってしかるべき
     だが、虐殺の事実そのものを否定したり、分担金を減らしてユネスコに
     圧力をかけるのは別次元の話でしょう。しかし、菅官房長官がああ言うのは、
     国民の方に『ユネスコはケシカラン』という応援の声があるのを感じたから
     だと思う。ああいう発言ができちゃう空気が、すでに存在しているんですよ》

   『●「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」の行きついた先
                 …「平成の治安維持法」が衆院を突破

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268888

中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議
阿呆の出る幕なし “反知性主義”のポピュリスト政治家たち
2020/02/11 06:00

     (トランプ大統領(C)ロイター)

 「反知性主義」という言葉があちこちで使われておる。学術用語でもないし、辞書にもない。「一体これは何なのか」と、閻魔堂会議の話題になった。

 結論。どうやら、ポピュリスト政治家たちを、揶揄する表現のようだ。彼らに共通しているのは、知識や教養、思考力の欠如。調査やデータの軽視。事実の隠蔽と改ざん。依怙贔屓とエゴイズム。嘘言癖。人種差別。女性蔑視。こうしてみると、わが国の内閣の面々が、そのままスッポリ入っちまうような気もするな。もっとも日本の場合は「漢字が読めない」とかも共通しとるがの。

 反知性主義者の厄介な点は、選挙で多数を取れば、何をしても許されると勘違いしていることじゃ。これがOKなら、議会などいらないことになる。アホノミクスが延命してきたのは、国会の議論から逃げ出しマスコミも世論も深追いしなかったからじゃ。

 さて、これがアメリカともなるとスケールが全然違う。なにせ、大統領をやっておるのが、反知性主義の世界チャンピオンみたいな男じゃ。

 この男は、本来の意味での政治家ですらない。どこから見ても、怪しげなカジノ経営者であり、脱税と脅迫で財を築いた不動産業者だ。

 政治家は「交渉」によってものごとを決めるが、この男は「取引(DEAL)」する。勝ち負けと損得だけが価値観で、地上げ業者のやり口を政治に持ち込んだ

 その究極の手段が「殺人」ときた。アメリカ大統領の指示で、イラン軍司令官が殺害された。国際社会では、前代未聞の蛮行じゃ。自分が気に入らなければ、他国の高官を殺してもよいのか?

 仏教は殺生を禁じておる。殺すことで何かを解決するなんぞは、閻魔様が絶対にお許しにならぬ。

 イランは今のところ、ペルシャ帝国のプライドを胸に秘め、大統領選で不動産屋が落選するのを待っている。その結果次第で、報復の形が変わるじゃろう。

 一方、国とは別に、中東は強烈な血族社会である。一族の誰かの名誉が傷つけられたら、7代後の子孫まで、復讐を誓うと聞いたことがある。なんとも物騒な話じゃ。

 今や、イラン国内も分裂気味になってきた。

 金髪薄毛の不動産屋は、イランの反政府デモを外から煽り、事態を悪化させようと騒ぎ立てている。やることなすこと、行き当たりばったりじゃ。

 ここは、「反知性主義」など、出る幕ではない。

(筆者は2016年に出家得度)
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●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》

2018年08月19日 00時00分04秒 | Weblog

[筑摩書房WP(http://www.chikumashobo.co.jp/photo/book/large/9784480689665.jpg)↑]



『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)読了(2018年8月12日)。株式会社筑摩書房、2016年7月25日初版第二刷(2016年7月10日初版第一刷発行)。税別¥820。

 是非、本書の目次を見てみて下さい。以下のWPからのコピペには、章のタイトルしか出ていませんが、本体の目次の節の詳細を見てみると、読んでみたくなるはずです。

 第2章から第5章まで、二つの対立軸について分かりやすく説明されています。
 特に大事なのは、第4章《国家と個人》だと思います。全体主義個人主義。後者は利己主義とは別物。その次の章で説明される右翼と左翼にも関連。憲法の重要な一つである基本的人権を抑制しようとする自民党の壊憲草案…。世界の潮流で、個人主義を捨て、全体主義になびいている国は稀で、我がニッポンは…。

   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
    《斎藤 …しかも、共謀罪は安倍首相ととくに相性がいい。安倍首相の
     究極の願望は国民が一丸となり同じ方向を向くのは当然という
     全体主義だから、それを実現するには格好の道具になる》

   『●アベ様や自公お維も厭、小池氏やトファ・キトも嫌…
         民主主義・平和主義を愛する「こんな人」達が結集を!
   『●壊憲・専制政治・独裁反対、立憲政治を!  
       「頭の乏しい…こんな人たち」呼ばわりされた皆さん、結集を!
   『●高江破壊: 「沖縄・地域住民弾圧隊」による
      「市民に対する暴虐としか言いようのない異常な光景」
    《沖縄はとやかく言うな黙って犠牲となれ
     政府も、安倍首相や小池百合子氏といった
     極右議員も、ネット右翼も、結局は沖縄を戦中と変わらない「捨て石」だ
     と見ている。それは「国に、権力に楯突くな」という全体主義の空気と
     密接につながっている問題だ》

   『●ニッポンは民主主義国家? 《明白な事実や数字を権力者が
                   都合のいいように変え、信じ込ませようと》…

    《ジョージ・オーウェル 『1984年』だ。これは1949年に出版された
     近未来小説で、高度な全体主義が張り巡らされたディストピア
     (反ユートピア)がテーマとなっている》

   『●「安倍政権が旗をふる「極右プロパガンダ映画」が  
       世界中に発信されるという恥ずかしい事態が現実に」!?
    《■町山、想田が反論!“助成金もらったら国の批判するな”は全体主義
     ソ連と同じ …安倍政権が推し進める愛国心歴史修正主義植え付けの
     “明治”国策映画 その頭の悪さには呆れ返るしかないが、しかし、
     こうした発想をもっているのは彼らだけではない。安倍政権じたいがいま、
     映画のプロパガンダ化を推し進めようとしている

   『●本物を見分ける目
   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
   『●「あとの祭り」: 「巨泉氏の警告も虚しく、
     「アベノミクス」を釣り餌に圧倒的な議席数を獲得した」アベ様
    《特に日本国は危ない。民主主義、個人主義の発達した欧米では、
     戦争になっても生命の大事さは重視される。捕虜になって生きて帰る
     と英雄と言われる。日本では、捕虜になるくらいなら、自決しろと教わった。
     いったん戦争になったら、日本では一般の人は、人間として扱われなくなる
     それなのに安倍政権は、この国を戦争のできる国にしようとしている

   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
    《基本的人権についても、日本の風土には合わないと説明した上で、
     「いきすぎた『個人主義』を見直します」と宣言している…都内で講演し
     「草案は個人主義目の敵にしている国家より個人を大切にしたら
     戦争はできないからだ」と訴えた》

 二つの各対立軸で、政治的「中立」などはあり得ないこと。もちろん、本書では、斎藤美奈子さんの立ち位置が示される。
 エピローグ《リアルな政治を学ぶには》から、重要な一節を(pp.205-206)。《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、政治音痴になるのよ、みんな。》《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

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http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480689665/

学校が教えないほんとうの政治の話
斎藤美奈子


若者の投票率は低いのは「ひいき」がないからだ。「ひいきの政治チーム」を決めるにはまず「地元」を確かめよう。実践的政治入門。

シリーズ:ちくまプリマー新書
定価:本体820円+税
Cコード:0231
整理番号:257
刊行日: 2016/07/05
判型:新書判
ページ数:208
ISBN:978-4-480-68966-5
JANコード:9784480689665

この本の内容
選挙に行って誰に投票すればいいのか、わかりますか? 若者の投票率が低い理由、それは、「ひいきのチーム」がないからです。政治参加への第一歩は、どっちがホームで、どっちがアウェイか決めること。この本を読んで、あなたの政治的ポジションを見つけてください。

この本の目次
プロローグ 「選挙に行け」っていわないで!
第1章 二つの立場:体制派と反体制派
第2章 二つの階級:資本家と労働者
第3章 二つの思想:右翼と左翼
第4章 二つの主体:国家と個人
第5章 二つの陣営:保守とリベラル
エピローグ リアルな政治を学ぶには


著作者について
斎藤美奈子
サイトウ ミナコ
1956年新潟生まれ。文芸評論家。94年、『妊娠小説』(筑摩書房/ちくま文庫)でデビュー。文芸評論、社会評論、書評などを幅広く執筆。2002年、『文章読本さん江』(筑摩書房/ちくま文庫)で第1回小林秀雄賞受賞。他の著書に『読者は躍る』『モダンガール論』『文学的商品学』『誤読日記』『それってどうなの主義』(以上、文春文庫)、『紅一点論』『趣味は読書。』(ちくま文庫)、『物は言いよう』(平凡社)、『冠婚葬祭のひみつ』(岩波新書)、『たまには、時事ネタ』『ふたたび、時事ネタ』(中央公論新社)、『月夜にランタン』 (筑摩書房)など。
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●青木理さん『情報隠蔽国家』…「客観的な事実すら隠蔽し…ねじ曲げて恥じない為政者たちの姿」を報じも…

2018年05月13日 00時00分33秒 | Weblog

【↑(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51JcZRoa2mL._SX336_BO1,204,203,200_.jpg)】



AERAの田沢竜次氏による記事【さすらいのジャーナリスト、安倍政権の「隠蔽の構造」暴く】(https://dot.asahi.com/aera/2018042700005.html)。

 《『情報隠蔽国家』は、安倍政権による「隠蔽の構造」を暴き、警察権力と政権中枢が結びつく恐るべき社会に警鐘を鳴らす時評コラム、ルポ、インタビューだ。著書に『日本の公安警察』『国策捜査』などがある著者の青木理さんに、同著に寄せる思いを聞いた》。

   『●「「トカゲのシッポ切り」ではなく、「頭の切り離し」」(森裕子さん)。
                          佐川事件でなくアベ様御夫妻案件
   『●菅義偉・最低の官房長官は、今なぜ、アベ様に向かって 
           「地位に恋々としがみつく」とは言わないのですか?
   『●すべては「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」に始まった
                  …五日後の「秘密会議」に太田充氏も

   『●「新聞をお読みにはならない」財務相: 切り離し不可の「頭」…
                     「責任」なんて言葉はそのオツムには無し
   『●壊憲への暴走: シビリアンが暴走し、
      アベ様の「我が軍」も既に暴走を始めているようだ…戦慄を覚える
   『●「真相解明は大切。だが、ウソをつくのは認めて」
        →「首相…のためなら、自民党はどうなっても」(筆洗)
   『●「なぜ面会したのか。首相はどう関与しているのか。
        まさか、そこのところはどうも思い出せぬでは」ネェ?
   『●斎藤貴男さん「家柄だけのボンボン爺さんの
      チョイ悪ぶりっ子ほどみっともないものはない。恥を知ろう…」
   『●「謝罪会見の場に、被害女性を散々おとしめた
      麻生氏の姿はなかった」…ウルトラ差別者の責任は有耶無耶?

 最悪の官房長官らが沖縄ではやりたい放題に「森」や「美ら海」を殺し続け、市民を分断し、反対派を乱暴に「檻」に閉じ込め、ときに、(山城博治さん、目取真俊さんら)不法拘束しようがどうしようが「本土」ではほとんど問題視しない、《前川スキャンダル》をマスコミが垂れ流す、行政府の長やウルトラ差別主義者を放置して何の責任も問わない、野党のせいで国会が不正常であるかような言説で囃し立て、行政府の長らや与党のおかげで1年以上も空転していたことには触れもしない、等々々々々…腐りきった政権や与党を放置…《政治の劣化に言論で対峙するのはジャーナリズムの役割》ではないのか? 《客観的な事実すら隠蔽し、時にねじ曲げて恥じない為政者たちの姿》を報じず、報道やジャーナリストの意味はあるのか?

 「大竹メインディッシュ」ゲストが青木理さん(01:08:00辺り)のこの「大竹まこと ゴールデンラジオ」も必聴もの。室井佑月さんも含めての、金曜恒例「大竹紳士交遊録」の金子勝さん(1:47:00辺り)の部分も、是非。


【大竹まこと ゴールデンラジオ 2018年05月11日
 (https://www.youtube.com/watch?v=HgF99trtUg0)】

   『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
     「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」
   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
   『●最後っ屁に期待する: 古舘伊知郎さん、
      この際ですから全部ぶちまけてから降板を! 矜持を示して!
   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
    「青木理さん、「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、
     かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」」

   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
      刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●古舘伊知郎・岸井成格・国谷裕子・青木理さん… 
      アベ様に「厳しい立場だった人」達は偶然の一致なのか?
   『●スガ殿が「粛々」とジャーナリズムを破壊していく
            ~「安倍政権の圧力、狡猾なやり口」~
   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?: 
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●異常過ぎる非情な自己責任論者達…
      安田純平さんの「罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したこと」?
   『●「あとの祭り」: 「自民党きっての極右議員」「極右思想」大臣
                    …こんな防衛相が誕生しちゃいました
   『●青木理さん『日本会議の正体』…「民主主義体制を
        死滅に追い込みかねない悪性ウィルスのようなもの」
   『●アベ様、稲田・高市氏「この国の政権の重要閣僚が
       ヘイト団体と仲良し」…どの辺が「インテリジェンス」?
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
         「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
   『●ソレは既に彼らの手中…「大量監視の始まり。
      日本にこれまで存在していなかった監視文化が日常のものに」
   『●2017年都議会議員選挙: 「「安倍政治」を許さない」
      →自民党亜種・トファや公明に投票? 理解不能
   『●青木理さん、逃れられない歴史的責任…
      「朝鮮半島が平和になるために日本は努力をしなくてはいけない」
   ●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
        「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」
   ●内田樹さん「泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識」…
             国権の最高機関という素朴な願望も打ち砕かれる
    「青木理さん、前川喜平・前文科事務次官インタビューについて。
     「特定秘密保護法もそう、通信傍受法も強化された。そして、ついに
     共謀罪。…思い出したいのは、前川さんが出会い系のバーに行っていた、
     なんてことをなぜ官邸がつかめたのか? …警察である可能性が高い。…」
     (『サンデーモーニング』2017年6月25日)」

   『●「自衛隊、防衛出動か。射殺ですか」=
      「聴衆の問題意識を喚起する趣旨」…等々の「ト」な閣議決定を乱発
   『●国会審議形骸化: 与・(癒党込み)野党の国会質問時間の配分は
                        実質「9.5時間対4.5時間」なのね?
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」からの
      この1年間の無駄…泥縄で有耶無耶にするつもり?
   『●「2大ファシスト」「独裁者」のための憲法違反の
       「ト」な「デモ封じ条例」=東京都迷惑防止条例壊悪案
   『●「新聞をお読みにはならない」財務相:
      切り離し不可の「頭」…「責任」なんて言葉はそのオツムには無し
   『●青木理さん「特定のメディア組織に属してはいても、
       記者が本来奉仕すべきは、広い意味での読者や視聴者」

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https://dot.asahi.com/aera/2018042700005.html

さすらいのジャーナリスト、安倍政権の「隠蔽の構造」暴く
田沢竜次
2018.5.5 11:30 AERA #安倍政権 #読書

あおき・おさむ/1966年生まれ。共同通信記者を経てフリージャーナリスト、ノンフィクション作家。著書に『日本の公安警察』『国策捜査』『絞首刑』『日本会議の正体』『安倍三代』など(撮影/写真部・青木理


【↑(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51JcZRoa2mL._SX336_BO1,204,203,200_.jpg)】
(情報隠蔽国家 青木理 著)

 『情報隠蔽国家』は、安倍政権による「隠蔽の構造」を暴き、警察権力と政権中枢が結びつく恐るべき社会に警鐘を鳴らす時評コラム、ルポ、インタビューだ。著書に『日本の公安警察』『国策捜査』などがある著者の青木理さんに、同著に寄せる思いを聞いた。

*  *  *

   〈すべての事象に共通するのは、政権の都合や行政の自己保身を
    優先するあまり、客観的な事実すら隠蔽し、時にねじ曲げて
    恥じない為政者たちの姿である〉
    (第1章「日米同盟の暗部と葬り去られた国家機密」から)

 本書が世に出て以降の現在進行形の事態、暴かれつつある事実の数々は、まさに「情報隠蔽国家」というタイトルをダイレクトに体現しているようだ。本書は「サンデー毎日」誌上で発表したルポや連載コラムをベースに、加筆・修正や書き下ろしを加えた「さすらいのジャーナリスト」(TBSラジオから)青木理さんの時評&インタビュー、状況への発言などを一冊にまとめたもので、出るべくして出た必読の書といえる。

   「安倍政権の特徴は、官邸中枢を占める人脈を経済産業省人脈
    警察人脈で固めているところ。特に警備・公安警察の人脈が
    政権のど真ん中に突き刺さっているのは、政治への警察の位相が
    ものすごく上がっていることを意味します」

 青木さんは1990年代、共同通信記者時代に公安警察の暗躍を追い続け、『日本の公安警察』を上梓した。以降、特定秘密保護法改正通信傍受法共謀罪法などが次々と成立し、「安全・安心」のための監視カメラの増加など、治安当局の権限は増すばかりだ。「共謀罪と公安警察と前川スキャンダル」の章でも、官邸と結びついた公安警察の一部門が政治家や官僚などの「身辺調査」に動き回る衝撃的な実態が描かれている。

 〈従順に屈服する者は優遇して褒美を与える一方、従わない者は容赦なく切り捨て、踏みつけ、果ては個人攻撃を加える現政権の薄暗い横暴と独善は一種の恐怖政治であり、民主主義とは最も遠い地平にある〉との指摘は、本書に収められた現役自衛官や元・公安調査官の実名告発、北海道警の組織犯罪にも通底する。

   「治安維持に法律が必要だというのであれば、どこかで歯止めを
    かけるシステムを確立しておかないとまずい。本来そうした議論を
    するのが政権の側であるはずです。何の歯止めもなく警察に武器を
    与えている今の政治はすごく劣化していると思いますよ」

 政治の劣化に言論で対峙するのはジャーナリズムの役割である。〈私たちはまさに暗闇の中に立たされていないか〉という青木さんの警鐘は、読後ますます深刻に響く。試されているのは一人一人が事実を見極める力だ。本書はそのための一助となり得るだろう。(ライター・田沢竜次)

※AERA 2018年4月30日-5月7日合併号
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●加害者性と被害者性…「私たち一人一人が被害者となり、加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も…」

2017年12月11日 00時00分23秒 | Weblog

[※ 『NNNドキュメント’17記憶の澱』(2017年12月3日(日))↑]



【記憶の澱/NNNドキュメント’17】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-73.html)。

 《先の大戦の記憶を、今だからこそ「語り、残したい」という人々がいます。…心の奥底にまるで「」のようにこびりついた記憶には「被害」と「加害」、その両方が存在しました》。

   『●「竹やりで…」「特攻艇・震洋」「人間機雷・伏龍」…
      「最も戦争に接近した八月」に「愚かな戦争に学ぶ」
   『●加害者性と被害者性の両面…
     米兵に《「ゴーホーム」と言ったが、「ご両親が待ってるよ」と付け加えた》
    《息子は元米兵。4回のイラク戦争派遣の合間に、名護市辺野古の
     キャンプ・シュワブに駐留した。そのゲート前で、米国在住の
     長島志津子さん(67)は1カ月間、戦争の愚かさを訴え続けた。
     「政治家にだまされないで」。息子の後遺症という被害者性と、
     歓迎されないまま沖縄に駐留した加害者性と》

 「強姦…、強姦…、強姦…、姦淫…」「殺さなくてもいい中国人を殺した…」「自分の子どもが、もしあんな殺され方をしたら、と思うと…」「22~23歳、25歳までの若い者が、戦車に対して急造の爆弾で飛び込む…これが沖縄戦の戦い」。
 そんな人殺しに、子や孫を行かせたいという親の気持ちを理解できない。戦争などという最悪な愚かな行為を肯定する政治屋の気が知れない。《戦争がもたらすもの》に何の想像も働かせない人達。

   『●自公お維キト支持者、「どうして、危険を回避してくれるような
                    リーダーがほしいとならないのだろうか?」

 リテラの記事【明石家さんまが「戦争のために税金を納めてるんじゃない!」「武器に金使うなら税金収めない」と国税局に抗議】(http://lite-ra.com/2017/12/post-3636.html)によると、《戦争に予算を使う政府に憤り、税務署に文句を言いに行ったことがあるというエピソードを語った。「一度、俺は税務署に文句言いに行ったことあるから。湾岸戦争のときにね、日本が何億って、アメリカに武器をつくる代金として渡したことがあるんですけど、そのときは税務署行って、『俺はね、人殺しのアシストしたくて働いてるんじゃない』と。『こんなもんに金使うんだったら、俺は納めません』って言うて。ほんなら、コーヒー出してくれはって、『それはうちじゃなくて、違うところに言ってください』って。で、コーヒーいただいて、『お疲れさーん』言うて帰ってきた。それは、もっと上のほうに、法律をつくる人に言わなあかんから」》。
 証拠隠蔽・虚偽答弁で昇格された佐川宣寿国税庁長官殿に聞かせてやりたいよ、全く。

 偽ウヨクや偽極右がいくら否定しても拭えぬ「加害者性」と、ロシア兵にによる《性の接待》による「被害者性」…。樹木希林さんの重いナレーションは…「私たち一人一人が被害者となり、加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も続いています…」。
 《戦争がもたらすものとは―。人々の記憶から、反戦を訴えます》。《記憶の澱》な歴史を正視せず、何の教訓も得ず、「加害者性」に対する反省も無く、《反戦を訴え》ることもしない…。

   『●『本田靖春/「戦後」を追い続けたジャーナリスト』読了
    「斎藤貴男さんの、少し悲壮感漂うエッセイ「囚われだらけの時代に」。
     『カルト資本主義』。『誘拐』や『不当逮捕』、『』。立松和博
     斎藤さんや本田さんがなぜ文春にという疑問?が・・・、《文春論調も
     体質も、しかし明確な保守であり、どうしても相容れない一線があるのを、
     本田さんは知っていた。鈴木明氏の「『南京大虐殺』のまぼろし」が
     一九七三年の大宅壮一ノンフィクション賞さえ受賞するに及んで
     彼は文春を離れていく》」

   『●「こりゃ違憲!」『週刊金曜日』
      (2012年11月23日、921号)についてのつぶやき
   『●原発推進: 国民が見えているとは思えない政権
    《また、行政改革相に就いた稲田朋美氏は「南京大虐殺」を否定し、
     東京裁判を「不法無効な裁判」と批判してきた。河野談話や
     村山談話の見直しは「戦後レジームからの脱却」を
     唱える安倍氏の持論だ》

   『●「日本の恥と呼ぶべき存在」
   『●「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」
    《河村たかし市長は、友好都市である南京市の共産党幹部が
     訪問した際に南京大虐殺は無かったのではないかと発言した
     その問題意識について、市長は記者会見で「子孫のため(歴史認識を)
     真実へと正すのは六十三歳のじいさま(市長)の社会的、政治的使命だ
     と思っとります」と述べた。…
      二〇〇六年の安倍晋三・胡錦濤首脳会談の合意を受けて
     スタートした日中歴史共同研究委員会は二年前、南京事件について
     「虐殺行為に及んだ日本側に責任があるとの認識では一致した」
     との報告を公表した。一方、犠牲者数は、中国側の「三十余万人」、
     日本側の「二十万人を上限に四万人、二万人などさまざまな推計がある」
     と両論を併記し》

   『●『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210)についてのつぶやき
   『●ジャーナリズムの矜持無きこんな「公共」放送なんて要らない!
    《…と語ったのは、作家の百田尚樹氏だ。南京大虐殺については
     「そんなことはなかった」と否定もした。しかも、東京都知事選の
     立候補者の応援演説の場だった》

   『●一国の首相が歴史修正主義者なんて恥ずかしいし、
            羞恥心の無さと自覚の無さという救いの無さ
    「《1937年の日本軍による南京大虐殺がなかったといまだに主張
     という記事に対して反論したそうです。ここの部分については
     歴史修正主義者ではないのかもしれません。世界に向けて
     発せられたその点のみは良かった」

   『●首相からして歴史修正主義者な国の文科大臣の「食言」
   『●日本社会は歪んでる: ネオナチやヘイトスピーチ集団に
                    「信奉」される議員が取り巻くアベ様
    《第2次安倍内閣の命取りになりかねないのが女性大臣や党幹部と
     極右活動家とのつながりだ。高市早苗総務相と稲田朋美政調会長が
     「国家社会主義日本労働者党」の代表者・山田一成氏と撮った
     ツーショット写真が海外メディアに報じられてしまった
      山田氏はヒトラーを崇拝する活動家。「民族浄化を推進しなければ
     ならない」「在日朝鮮人殲滅」など、ナチそっくりのスローガンを掲げ
     HPにカギ十字によく似たマークを掲げている。ユダヤ人への
     ホロコーストを「日本の南京大虐殺とまったく同じで、戦勝国がつくったデマ」
     と否定している。まさに日本版「ネオナチ」だ。一体、どんな人物なのか》

   『●『朝日』の「誤報」よりも、 
      誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?

   『●「吉田調書と原発」 『週刊金曜日』
       (2014年10月10日、1011号)についてのつぶやき
   『●「「慰安婦」問題と言論弾圧」 『週刊金曜日』
          (2014年11月14日、1016号)について
   『●「業界の失いつつある信頼」の回復への第一歩:
         NNNドキュメント’15『南京事件 兵士たちの遺言』
   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
             「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《ユネスコの記憶遺産に南京大虐殺が登録された時、菅官房長官は
     分担金を減らすことを示唆しました。驚天動地の発言で、昔だったら
     クビが飛んでいると思う。虐殺した数についての議論はあってしかるべき
     だが、虐殺の事実そのものを否定したり、分担金を減らしてユネスコに
     圧力をかけるのは別次元の話でしょう。しかし、菅官房長官がああ言うのは、
     国民の方に『ユネスコはケシカラン』という応援の声があるのを感じたから
     だと思う。ああいう発言ができちゃう空気が、すでに存在しているんですよ》

   『●アレらの「ウヨク雑誌」「ウヨク広報機関」と比較にならぬほど、
      この真っ当な「左翼雑誌」=『通販生活』

   『●ウヨクが「揶揄」した《赤い宮様》の死…、
      血で「赤」く汚れた歴史修正主義者は、いま、何を思う?
    「『LITERA 本と雑誌の知を再発見』…の宮島みつや氏の記事
     【逝去した三笠宮が語っていた歴史修正主義批判! 日本軍南京での行為を
     「虐殺以外の何物でもない」と】」

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http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-73.html

NNNドキュメント’17
2017年12月3日(日) 25:05【拡大枠】
記憶の澱



先の大戦の記憶を、今だからこそ「語り、残したい」という人々がいます。性暴力、捕虜の殺害、民間人の殺害、性の接待―。心の奥底にまるで「」のようにこびりついた記憶には「被害」と「加害」、その両方が存在しました。日本人女性が性暴力を受ける現場を目の当たりにした人にも、大陸を侵攻した元日本兵にも、性の接待をせざるを得なかった満洲開拓団の人々にも。戦争がもたらすものとは―。人々の記憶から、反戦を訴えます

語り/樹木希林 制作/山口放送 放送枠/55分

再放送
 BS・CSの再放送なし
 ※10/8放送の「放射能とトモダチ作戦」を再放送します。
   12月10日(日)11:00~ BS日テレ
   12月10日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24」
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●「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」の行きついた先…「平成の治安維持法」が衆院を突破

2017年06月09日 00時00分53秒 | Weblog


東京新聞の社説【「共謀罪」衆院通過 戦前の悪法を思わせる】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052402000136.html)。

 《「共謀罪」法案が衆院を通過した。安倍晋三政権で繰り返される数の力による横暴だ。戦前の治安維持法のような悪法》。

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、
     学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの……
     そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の
     著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップ
     だけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候
     広がりつつあるという》
    「アベ様らだけが「反知性主義」者ではなく、《そういう政権を
     選んだ国民にも危険な兆候》を見てとる小田嶋隆さん。
     青木理さんや内田樹さんが仰っていることも、
     そういうことなのかもしれない」

 2017年5月24日に「平成の治安維持法」が衆院を通過しました。自公お維議員やその支持者、無関心派「眠り猫」の皆さん方の大好きな超管理・監視・密告社会へと真っ逆さま。達也さんが予想した通り《法案はさくさくとすべて通る》…情けない国会。そして、《反知性主義なのは野蛮政権のトップだけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候が広がりつつある》。さて、参院が機能するか、期待してはいるものの…。

   『●森達也さん、「僕はもうあきらめた」「これから4年間で
           この国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」
   『●「日本国民の相当数は基本的人権を制限すると公言している
          この政権を「逆らうことのできない全能者」と信じている」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052402000136.html

【社説】
「共謀罪」衆院通過 戦前の悪法を思わせる
2017年5月24日

 「共謀罪」法案が衆院を通過した。安倍晋三政権で繰り返される数の力による横暴だ戦前の治安維持法のような悪法にならないか心配だ。

 警察「自然に手を入れる行為自体に反対する人物であることをご存じか」

 電力会社子会社「以前、ゴルフ場建設時にも反対派として活動された」

 警察「自然破壊につながることに敏感に反対する人物もいるが、ご存じか。東大を中退しており、頭もいい。しゃべりも上手であるから、やっかいになる」


監視は通常業務です

 岐阜県大垣市での風力発電事業計画をめぐって、岐阜県警が反対派住民を監視し、収集した情報を電力会社子会社に提供していた。二〇一四年に発覚した。

 「やっかい」と警察に名指しされた人は、地元で護憲や反原発を訴えてもいる。ただ、ゴルフ場の反対運動は三十年も前のことだった。つまりは市民運動というだけで警察は、なぜだか監視対象にしていたわけだ。この問題は、国会でも取り上げられたが、警察庁警備局長はこう述べた。

 「公共の安全と秩序の維持という責務を果たす上で、通常行っている警察業務の一環」-。いつもやっている業務というのだ。

 公安調査庁の一九九六年度の内部文書が明らかになったこともある。どんな団体を調査し、実態把握していたか。原発政策に批判的な団体。大気汚染やリゾート開発、ごみ問題などの課題に取り組む環境団体女性の地位向上や消費税引き上げ反対運動などの団体も含まれていた。

 日本消費者連盟。いじめ・不登校問題の団体。市民オンブズマン、死刑廃止や人権擁護の団体。言論・出版の自由を求めるマスコミ系団体だ。具体的には日本ペンクラブや日本ジャーナリスト会議が対象として列挙してあった。


◆監視国家がやって来る

 警察や公安調査庁は常態的にこんな調査を行っているのだから、表に出たのは氷山の一角にすぎないのだろう。「共謀罪」の審議の中で繰り返し、政府は「一般人は対象にならない」と述べていた。それなのに、現実にはさまざまな市民団体に対しては、既に警察などの調査対象になり、実態把握されている

 監視同然ではないか。なぜ環境団体や人権団体などのメンバーが監視対象にならねばならないのか。「共謀罪」は組織的犯罪集団が対象になるというが、むしろ今までの捜査当局の監視活動にお墨付きを与える結果となろう。

 国連の特別報告者から共謀罪法案に「プライバシーや表現の自由の制限につながる。恣意(しい)的運用の恐れがある」と首相に書簡が送られた。共謀罪は犯罪の実行前に捕まえるから、当然、冤罪(えんざい)が起きる。政府はこれらの問題を軽く考えてはいないか。恐るべき人権侵害を引き起こしかねない。

 一九二五年にできた治安維持法は国体の変革、私有財産制を否認する目的の結社を防ぐための法律だった。つまり共産党弾圧のためにつくられた当初はだれも自分には関係のない法律だと思っていたらしい

 ところが法改正され、共産党の活動を支えるあらゆる行為を罰することができるようになった。そして、反戦思想、反政府思想、宗教団体まで幅広く拘束していった。しかも、起訴されるのは少数派。拷問などが横行し、思想弾圧そのものが自己目的化していったのだ。

 共謀罪も今は自分には関係がないと思う人がほとんどだろう。だが、今後、法改正など事態が変わることはありうる。一般人、一般の団体なども対象にならないと誰が保証できようか。国会審議でも団体の性質が一変すれば一般人も対象になるとしている何せ既に警察は一般団体を日常的に調査対象にしているのだ

 少なくとも「内心の自由に官憲が手を突っ込んだ点は共謀罪も治安維持法も同じであろう。

 捜査手法も大きく変わる。共謀となる話し合いの場をまずつかむ。現金を下ろすなど準備行為の場もつかむ。そんな場面をつかむには、捜査当局は徹底的に監視を強めるに違いない。政府は「テロ対策」と言い続けたが、それは口実であって、内実は国内の監視の根拠を与えたに等しい


◆「デモはテロ」なのか

 何よりも心配するのが反政府活動などが捜査当局の標的になることだ。「絶叫デモはテロ行為と変わらない」とブログで書いた自民党の大物議員がいた。そのような考え方に基づけば、反政府の立場で発言する団体はテロ組織同然だということになる。共謀罪の対象にもなろう。そんな運用がなされれば、思想の自由表現の自由は息の根を止められる
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●「日本国民の相当数は基本的人権を制限すると公言しているこの政権を「逆らうことのできない全能者」と信じている」

2017年06月08日 00時00分19秒 | Weblog


アサヒコム(AERA)の内田樹さんの記事【内田樹「『共謀罪』法案の衆院通過に、権力者の全能感が見える」】(https://dot.asahi.com/aera/2017052300043.html)。

   『●戦争、環境破壊の最たるもの
    《二十世紀の初めごろ、デンマークの陸軍大将が、こんな法律が
     あれば、戦争をなくせると考えて起草した法案がある。
     題して「戦争絶滅受合(うけあい)法案」…▼思想家の
     内田樹(たつる)さんは戦争を車の運転に例える。政府は
     「行き先」を決め、将軍たちは「運転」をする。「国民」の任務は
     「憎悪と敵意をエネルギー源として、「戦争機械に供給すること
     だという(『ためらいの倫理学』)》

   『●大滝詠一さんを悼む
    《asahi.comの記事【日本語ロック源流膨大 内田樹さん、
     大瀧詠一さんを悼む】》

   『●「有形無形の圧力となって、現場の刃がそがれていく」・・・
                 カラスはやっぱり「黒い」と言えなくなる日
    《nikkan-gendaiの記事【著名言論人が緊急声明
     「今の日本は翼賛体制の第2段階だ」】》

   『●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を
            造りたい強権的政治手法好きな二人
    「『日本の反知性主義』は内田樹が依頼した9人と内田自身に
     よる論考からなる評論集だ。9人の顔ぶれはさまざま。
     作家の赤坂真理や高橋源一郎もいれば、精神科医の
     名越康文や映画作家の想田和弘もいる。最年長は
     哲学者の鷲田清一で、最年少は政治学者の白井聡。
     つまり、いろんな人がいろんな立場で反知性主義について考える」

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、
     学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの……
     そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の
     著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップ
     だけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候
     広がりつつあるという》
    「アベ様らだけが「反知性主義」者ではなく、《そういう政権を
     選んだ国民にも危険な兆候》を見てとる小田嶋隆さん。
     青木理さんや内田樹さんが仰っていることも、
     そういうことなのかもしれない」

 《権力者が全能感を覚えるのは、不合理で、不適切なことをしても誰もそれを咎(とが)めない時である。だから歴史上の独裁者たちはまったく無意味な苦役をその臣民に強いることでおのれの全能を確認しようとしたのである》。

 《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの》、そんな《反知性主義》なデンデン王国「裸の王様」が「全能の神」として振る舞う恐怖…。そんな恐怖・脅威にさらされ続けて、ブログ主の精神はどうにかなりそうです。《日本国民の相当数は基本的人権を制限すると公言しているこの政権を「逆らうことのできない全能者」と信じている》そうです、あぁ…。もはや宗教の域。アベ様は《全知全能の》を気取る恐怖。

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https://dot.asahi.com/aera/2017052300043.html

内田樹「『共謀罪』法案の衆院通過に、権力者の全能感が見える」
by 内田樹 (更新 2017/5/24 16:00)

     (思想家・武道家の内田樹さんが共謀罪について語る)

 思想家・武道家の内田樹さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、哲学的視点からアプローチします。

*  *  *

 この原稿が掲載される頃には、「共謀罪」の衆院審議は終わっているかもしれない。共謀罪は法としての瑕疵(かし)、審議の異常さにおいて政治史上でも例外的なものだ。安倍首相はこれをテロ対策のための立法であり、成立させなければ国際組織犯罪防止条約を批准できず、国際的な批判を浴びると説明し、これなしでは「東京五輪は開催できない」とまで言い切ったが、いずれも無根拠な発言だった。

 穴だらけの、不要不急の法案を、ずさんな審議を通じて成立させようとするのはなぜか。それは穴だらけの、不要不急の法案を、ずさんな審議を通じて成立させることで、「整合的な法案を、丁寧な審議を通じて、必要なときに成立させるよりも大きな政治的効果を得られると官邸が考えているからである。彼らがめざしているのは誰も安倍に逆らえないという事実を日本国民に受け入れさせることである。

 権力者というのは、単に権力を持っている人間のことではない。どれほど権力があろうと、その人が理性的にその権力を行使し、合理的な政策を適切な手続きを経て実現している限り、人々はその人を敬愛することはあっても、恐れることはない。交渉の相手とみなすことはあっても、おもねることはしない。権力者が全能感を覚えるのは、不合理で、不適切なことをしても誰もそれを咎(とが)めない時である。だから歴史上の独裁者たちはまったく無意味な苦役をその臣民に強いることで、おのれの全能を確認しようとしたのである

 メディアが言う「安倍1強」体制とは彼が適切な政策を次々と実現したことがもたらした成果ではない。彼がどれほど日本の国益を害しても、どれほど日本国民の権利を侵害しても、誰も彼を制止することができないという現実の魔術的な効果なのである。共謀罪は立憲デモクラシーの空洞化をめざす法律である。だが、日本国民の相当数は基本的人権を制限すると公言しているこの政権を「逆らうことのできない全能者」と信じている。「他に適当な人がいない」という消極的な政権支持理由は首相に逆らう人が見当たらないという事実認知の単なる言い換えに過ぎないのだが。

※AERA 2017年5月29日号
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●ウヨクが「揶揄」した《赤い宮様》の死…、血で「赤」く汚れた歴史修正主義者は、いま、何を思う?

2016年11月01日 00時00分42秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の宮島みつや氏の記事【逝去した三笠宮が語っていた歴史修正主義批判日本軍南京での行為を「虐殺以外の何物でもない」と】(http://lite-ra.com/2016/10/post-2651.html)。

 《右派の“南京大虐殺なかった”という歴史修正主義に対する強い批判…こうした“数字”の論に対して“むごたらしく殺せば人数は関係ありません”と、はっきりと批判…満州にいた日本の舞台の実写映画…ほんとうに目を覆いたくなる場面でした。これこそ虐殺以外の何ものでもないでしょう》。

 ウヨクが《「左翼」と批判》し、「揶揄」した《い宮様》の死、鮮血で「」く汚れた歴史修正主義者は、いま、何を思う?
 『サンデーモーニング』(2016年10月30日)の「風をよむ」のコーナー、《偽りを述べる者が/愛国者とたたえられ/真実を語る者が/売国奴とののしられた世の中を/私は経験してきた (中略)/それは過去のことだと/安心してはおれない/つまりそのような先例は/将来も同様な事象が/起こり得ることを示唆している/「日本のあけぼの」より》。さて、《い宮様》は、現在進行形のキナ臭いアベ様の「政」を、どう思っておられたのだろう?

   『●『本田靖春/「戦後」を追い続けたジャーナリスト』読了
    「斎藤貴男さんの、少し悲壮感漂うエッセイ「囚われだらけの時代に」。
     カルト資本主義』。『誘拐』や『不当逮捕』、『立松和博
     斎藤さんや本田さんがなぜ文春にという疑問?が・・・、《文春論調も
     体質も、しかし明確な保守であり、どうしても相容れない一線があるのを、
     本田さんは知っていた。鈴木明氏の「『南京大虐殺』のまぼろし」が
     一九七三年の大宅壮一ノンフィクション賞さえ受賞するに及んで
     彼は文春を離れていく》」

   『●「こりゃ違憲!」『週刊金曜日』
      (2012年11月23日、921号)についてのつぶやき
   『●原発推進: 国民が見えているとは思えない政権
    《また、行政改革相に就いた稲田朋美氏は「南京大虐殺」を否定し、
     東京裁判を「不法無効な裁判」と批判してきた。河野談話や
     村山談話の見直しは「戦後レジームからの脱却」を
     唱える安倍氏の持論だ》

   『●「日本の恥と呼ぶべき存在」
   『●「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」
    《河村たかし市長は、友好都市である南京市の共産党幹部が
     訪問した際に「南京大虐殺は無かったのではないかと発言した
     その問題意識について、市長は記者会見で「子孫のため(歴史認識を)
     真実へと正すのは六十三歳のじいさま(市長)の社会的、政治的使命だ
     と思っとります」と述べた。…
      二〇〇六年の安倍晋三・胡錦濤首脳会談の合意を受けて
     スタートした日中歴史共同研究委員会は二年前、南京事件について
     「虐殺行為に及んだ日本側に責任があるとの認識では一致した」
     との報告を公表した。一方、犠牲者数は、中国側の「三十余万人」、
     日本側の「二十万人を上限に四万人、二万人などさまざまな推計がある」
     と両論を併記し》

   『●『自然と人間』(2013年12月号、Vol.210)についてのつぶやき
   『●ジャーナリズムの矜持無きこんな「公共」放送なんて要らない!
    《…と語ったのは、作家の百田尚樹氏だ。南京大虐殺については
     「そんなことはなかった」と否定もした。しかも、東京都知事選の
     立候補者の応援演説の場だった》

   『●一国の首相が歴史修正主義者なんて恥ずかしいし、
            羞恥心の無さと自覚の無さという救いの無さ
    「《1937年の日本軍による南京大虐殺がなかったといまだに主張
     という記事に対して反論したそうです。ここの部分については
     歴史修正主義者ではないのかもしれません。世界に向けて
     発せられたその点のみは良かった」

   『●首相からして歴史修正主義者な国の文科大臣の「食言」
   『●日本社会は歪んでる: ネオナチやヘイトスピーチ集団に
                    「信奉」される議員が取り巻くアベ様
    《第2次安倍内閣の命取りになりかねないのが女性大臣や党幹部と
     極右活動家とのつながりだ。高市早苗総務相と稲田朋美政調会長が
     「国家社会主義日本労働者党」の代表者・山田一成氏と撮った
     ツーショット写真が海外メディアに報じられてしまった
      山田氏はヒトラーを崇拝する活動家。「民族浄化を推進しなければ
     ならない」「在日朝鮮人殲滅」など、ナチそっくりのスローガンを掲げ
     HPにカギ十字によく似たマークを掲げている。ユダヤ人への
     ホロコーストを「日本の南京大虐殺とまったく同じで、戦勝国がつくったデマ
     と否定している。まさに日本版「ネオナチ」だ。一体、どんな人物なのか》

   『●『朝日』の「誤報」よりも、
      誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?

   『●「吉田調書と原発」 『週刊金曜日』
       (2014年10月10日、1011号)についてのつぶやき
   『●「「慰安婦」問題と言論弾圧」 『週刊金曜日』
          (2014年11月14日、1016号)について
   『●「業界の失いつつある信頼」の回復への第一歩:
         NNNドキュメント’15『南京事件 兵士たちの遺言』
   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
             「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《ユネスコの記憶遺産に南京大虐殺が登録された時、菅官房長官は
     分担金を減らすことを示唆しました。驚天動地の発言で、昔だったら
     クビが飛んでいると思う。虐殺した数についての議論はあってしかるべき
     だが、虐殺の事実そのものを否定したり、分担金を減らしてユネスコに
     圧力をかけるのは別次元の話でしょう。しかし、菅官房長官がああ言うのは、
     国民の方に『ユネスコはケシカラン』という応援の声があるのを感じたから
     だと思う。ああいう発言ができちゃう空気が、すでに存在しているんですよ》

   ●アレらの「ウヨク雑誌」「ウヨク広報機関」と比較にならぬほど、
      この真っ当な「左翼雑誌」=『通販生活』


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http://lite-ra.com/2016/10/post-2651.html

逝去した三笠宮が語っていた歴史修正主義批判 日本軍南京での行為を「虐殺以外の何物でもない」と
宮島みつや 2016.10.28

 昭和天皇の末弟で、今上天皇の叔父にあたる三笠宮崇仁親王が、昨日27日、心不全により逝去した。享年100歳だった。一部メディアは、崇仁親王の先の戦争に対する反省の念や、戦争反対への思いなどを伝えているが、その発言は、マスコミが報じている以上に踏み込んだものだった。崇仁親王は、いまこの時代を支配している右傾化に対して、早くから警鐘を鳴らしてきたとさえ言える。
 それを象徴するのが、右派の“南京大虐殺はなかった”という歴史修正主義に対する強い批判だろう。
 1915年生まれの崇仁親王は、陸軍士官学校に進み、軍人となり、日中戦争時の1934年1月から1年間、「若杉参謀」の名で参謀として中国・南京に派遣された。このとき崇仁親王は「支那派遣軍総司令部」で「支那事変に対する日本人としての内省」という文書を書き、日本の侵略主義を批判したのだが、その文書が発見された1994年には、月刊誌のインタビューで“南京大虐殺はなかった”という論についてどう思うか聞かれ、このように述べている。

   「最近の新聞などで議論されているのを見ますと、なんだか人数のことが
    問題になっているような気がします。辞典には、虐殺とはむごたらしく殺すこと
    と書いてあります。つまり、人数は関係ありません。私が戦地で強いショックを
    受けたのは、ある青年将校から『新兵教育には、生きている捕虜を目標にして
    銃剣術の練習をするのがいちばんよい。それで根性ができる』という話を
    聞いた時でした。それ以来、陸軍士官学校で受けた教育とは一体なんだった
    のかという疑義に駆られました」(読売新聞社「This is 読売」94年8月号)

 このインタビューが収録された当時は、羽田内閣の永野茂門法相が毎日新聞のインタビューで南京大虐殺はでっち上げだと思う」「太平洋戦争を侵略戦争というのは間違っているなどと発言するなど、戦中日本の戦争犯罪を公然と否定する流れが、すでに一部の右派だけでなくかなりの勢いを持ち始めていた時期である。
 とくに、日中戦争初期の1937年12月の首都・南京陥落以降に日本軍が行った捕虜や民間人の殺害行為については、論者・研究者によってその人数に20万人から数百人、そしてそもそも虐殺は存在しなかったといういわゆるマボロシ論まで論じられていた。その“数字”をとりたてる流れは現在も続き、現日本政府もまた「被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難である」としている。
 だが、崇仁親王はこうした“数字”の論に対して“むごたらしく殺せば人数は関係ありません”と、はっきりと批判したのだ。さらに同インタビューでは、自身の南京での従軍経験としてこうも述べている。

   「また、南京の総司令部では、満州にいた日本の舞台の実写映画を
    見ました。それには、広い野原に中国人の捕虜が、
    たぶん杭にくくりつけられており、そこに毒ガスが放射されたり、
    毒ガス弾が発射されたりしていました。ほんとうに目を覆いたくなる
    場面でした。これこそ虐殺以外の何ものでもないでしょう」

 言うまでもなく、崇仁親王が戦争犯罪を正視し、歴史修正主義をけん制したのは、再びこの国が戦争をすることがないようにという強い思いがあったからだ。1956年の著書『帝王と墓と民衆』(光文社)に付した「わが思い出の記」のなかでも、南京に配属された当時を振り返り、こう記している。

   〈わたしの信念が根底から揺りうごかされたのは、じつにこの一年間であった。
    いわば聖戦というものの実態に驚きはてたのである。罪もない中国の
    人民にたいして犯したいまわしい暴虐の数かずは、いまさらここに
    あげるまでもない。かかる事変当初の一部の将兵の残虐行為は、
    中国人の対日敵愾心をいやがうえにもあおりたて、およそ聖戦とは
    おもいつかない結果を招いてしまった〉

   〈わたしがここで言いたいのは、聖戦という大義名分が事実とはおよそ
    かけはなれたものであったこと、そして内実が正義の戦いでなかったからこそ、
    いっそう表面的には聖戦を強調せざるを得なかったのではないか
    ということである〉

 昨年、ユネスコ世界記憶遺産に「南京大虐殺」が登録されたことに対して、ユネスコへの分担金を留保するという報復に出た安倍首相にこそ聞かせたい言葉だ。だが、そうした誠実な態度を貫き通した崇仁親王に対し、これまで右派はい宮様などと揶揄し、「左翼」と批判してきた。前述した著書の一部が新聞で紹介されたときには、“これは日本軍を傷つけるものだ”という趣旨の脅迫まがいの手紙が当時品川区にあった三笠宮邸に届いたこともあったという。
 しかし、崇仁親王はイデオロギーから発言したわけではない。崇仁親王がオリエント史などの歴史研究を愛し、大学の教壇にも立ったことはよく知られているが、その根本には、たとえそれがどれほど自分にとって正視し難い事実であったとしても、歴史には真摯に向き合わなければならないという覚悟があった。そしてなにより、崇仁親王自身が皇族という極めて特殊な立場にありながら、“権威”が大衆を惑わすことそして自由な言論が封鎖されることこそ民主主義にとって一番の障壁であると、60年以上前から指摘してきた。
 マスコミはあまり取り上げないが、崇仁親王の思いが、皇室と国民の垣根を越える“民主主義”にあったことは明らかだ。たとえば1952年の「婦人公論」(中央公論社、当時)2月号に掲載された「皇族と自由」と題した聞き書きのなかで、崇仁親王は、昭和天皇の地方巡幸の際に警官が万歳しない人に対して叱りつけたという話を受けて、「これでは少しも人間と人間との感情が流れてきません。こんなとき号令をかけられた人がなぜ抗議しないのでしょう」「同じ人間同しなのですからハダカとハダカでぶつかり合ってほしい」としたうえで、「これが民主主義の基礎であることはいうまでもありません」と語っている。
 あるいは1966年の「女性自身」(光文社)のインタビューでは、皇室の民主化の停滞を嘆きながら、侵略戦争の認識についてこう述べている。

   「太平洋戦争が終わったときには、もうこれで地球上から悲惨な戦争は
    いっさいなくなったのだと思いましたが、現状をみると、まことにあさはかな考え
    だったことがわかります。
      どんな大義名分をつけてもしょせん戦争は殺人です。人を殺すこと
    最大の罪悪です。戦争放棄を明記した新憲法の精神は、いつまでも大切に
    しなければなりません
 

 しかし、2016年の日本はどうか。安倍政権はメディアに圧力を加え、言論弾圧まがいの行為を繰り返し、さらに憲法を変えてこの国を戦争へと導こうとしている。そして、天皇の「生前退位」についても一代限りの特別法でお茶を濁し、抜本的な天皇や皇族の人権問題には決して触れようとしない。さらには、国民の多くはそんな安倍政権を支持し続け歴史修正やその強権政治への国内外の批判に対しては、束になって反日だと襲いかかる。まるで、みずから民主主義を手放そうとしているかのようだ
 非民主的な存在である皇族のほうが国民や政治家よりよっぽど自由や人権、民主主義について考えを巡らし、また、負の歴史を正面から見据えていた。その歪な現実を、わたしたちはよく受け止めなくてはならない。

(宮島みつや)
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●宜野湾市長選: 直近の沖縄主要選挙で5連敗目をアベ様に

2016年01月19日 00時00分42秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【園児が教育勅語を唱和…宜野湾市長が出席した大会の異様】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/173239)。

 《もっとも、それ以前にこんな人物を再選したら、宜野湾市民は常識を疑われることになりそうだ…日本最大の右翼組織「日本会議」の中地昌平・沖縄県本部会長が開会宣言し、宮崎政久衆院議員といった面々が「日本人の誇り」について熱弁を奮う》。

 番犬様に好き勝手やっていただくことが「日本人の誇り」? 中高生を「青田買い」…、それに続いて、宜野湾市では園児を「洗脳」。酷いモノである。是非、直近の沖縄主要選挙で5連敗目をアベ様に! 沖縄の皆様方ばかりに選挙のプレッシャーをかけて本当に心苦しいけれど、是非、選挙に行かれて、正しい選択をしてほしいと切に思います。

   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
   『●中学生を「青田買い」する自衛隊: 
      「体験入隊や防衛・防災講話」という「総合的な学習の時間」も
   『●「そんな曲が交じっていないか。耳をそばだてる」
       …聞こえるのは、アベ様らの勇ましき進軍ラッパのみ

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/173239

園児が教育勅語を唱和…宜野湾市長が出席した大会の異様
2016年1月14日

     (佐喜真市長(左)と園児たちの様子(ユーチューブから))

 今月24日に投開票される沖縄県宜野湾市長選。現職で与党推薦の佐喜真淳氏(51)の再選を阻めば辺野古移設の歯止めになることから、全国的な注目度も高い。

 もっとも、それ以前にこんな人物を再選したら、宜野湾市民は常識を疑われることになりそうだ

 2年前に宜野湾市民会館で開催された「沖縄県祖国復帰42周年記念大会」の動画がネット上で流れており、これに佐喜真市長も出席しているのだが、「まるで北朝鮮みたい」と突っ込まれるほどヒドイ内容なのだ。

 オープニングでは地元保育園の園児が日の丸のワッペンをつけた体操着姿で登場。猿回しの猿というか、北のマスゲームように「逆立ち歩き」「跳び箱」をさせられ、それが終わると、全員で〈立派な日本人となるように、心から念願するものであります!〉と教育勅語」を一斉唱和させられるのだ。

 それが終わると日本最大の右翼組織「日本会議」の中地昌平・沖縄県本部会長が開会宣言し、宮崎政久衆院議員といった面々が「日本人の誇り」について熱弁を奮う。この異様な大会の“トリ”を務めたのが佐喜真市長であり、やはり「日本人としての誇りを多くの人に伝えていきたい」と締めくくった。

 佐喜真市長が日本会議のメンバーかどうかは知らないが、善悪の判断がつかない園児に教育勅語を暗唱させ、一斉唱和させるなんて戦前そのものではないか
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●「そんな曲が交じっていないか。耳をそばだてる」…聞こえるのは、アベ様らの勇ましき進軍ラッパのみ

2015年12月10日 00時00分21秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015120802000116.html)。

 《「一九四一(昭和十六)年十二月八日。日本は太平洋戦争に突入した▼半藤一利さんによると、その日のラジオは、「臨時ニュースのないときには軍歌だけが流れていた」という。国民が口を開けさせられ、押しつけられていたのは「戦え」か▼二〇一五年十二月。そんな曲が交じっていないか。耳をそばだてる」》。

 聞こえるのは、アベ様らの勇ましき進軍ラッパのみ。恐ろしい世の中になったものだ。

   『●やはりアベ様「の頭は普通じゃな」かった:
     誰一人止めない、止めようともしない自公議員…決して忘れない
   『●そもそも、子どもたちのためにこそ
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、
                    「一番いけないのが戦争です」

 ニセウヨクに煽られて、アベ様らに喝采を送る読売系や産経系メディアも、正気ではない。

   『●テレ朝問題: 「これは圧力です」なんて答える訳がない!  
                  「私は辞める」なんて考える訳がない!!
   『●”テレ朝は今日、死んだに等しいと思います”
   『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●岸井成格氏を支持する: 「TBSは今日、再び、死んだに
             等しいと思います」なんてことが起こらぬために
   『●「TBSは今日、再び、死んだに等しいと思います」
      なんて方向に進んでいないか? 報道は見て見ぬふり?

 東京新聞の社説【開戦74年に考える 「サビタの記憶」が描くもの】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015120802000119.html)によると、「原田康子さん…戦争は本当にろくなものではありません。平和な日常しか知らない今の若い人たちは幸せだとは思うけれど、これが当たり前だと思い込んでしまったら、日本は大変なことになるのではと心配です」。
 ……自公議員に投票できる親御さんや祖父母ら……、まったくオメデタイ人達です。「城山三郎さん「戦争で得たものは憲法だけ」「平和の有難さは失ってみないとわからない」」。

   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
   『●中学生を「青田買い」する自衛隊:
      「体験入隊や防衛・防災講話」という「総合的な学習の時間」も

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015120802000116.html

筆洗
2015年12月8日

 「赤鼻のトナカイ」など、この季節、町中に溢(あふ)れるクリスマスソング。最近ではキリスト教徒ばかりではなかろうと、クリスマスの名称を消して、ホリデーソングなる言い方もあるそうだが、名はどうであれ、耳にすれば、自然と心が浮き立つものだ▼米国のラジオ局はクリスマスソングにこだわる。局の中には十一月の感謝祭が終わるやいなや、十二月二十五日まで二十四時間、クリスマスソングしか流さないという極端なところもある▼聞いてみたいと思う方もいるか。お薦めできぬ。米国赴任中の経験だが、あれだけ続くと、拒否反応も出てくる。無理に口を開けさせられ、陽気さ、楽しさ、幸福感を流し込まれている気にさえなる▼それでもクリスマスソングなら、まだましであろう。<ラジオは、けさから軍歌の連続だ。一生懸命だ。つぎからつぎと、いろんな軍歌を放送して、とうとう種切れになったか、敵は幾万ありとても、などという古い古い軍歌まで飛び出して…>。太宰治がその日について書いている。一九四一(昭和十六)年十二月八日。日本は太平洋戦争に突入した▼半藤一利さんによると、その日のラジオは、「臨時ニュースのないときには軍歌だけが流れていた」という。国民が口を開けさせられ、押しつけられていたのは「戦え」か▼二〇一五年十二月。そんな曲が交じっていないか。耳をそばだてる。
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●「TBSは今日、再び、死んだに等しいと思います」なんて方向に進んでいないか? 報道は見て見ぬふり?

2015年12月06日 00時00分55秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【TBSは圧力に屈するのか? News23岸井氏「降板説」の真偽】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170868)。

 《このまま岸井氏が降板すれば、TBS完全に“死んだ”ことになる…こんなムチャクチャな団体にビビって、岸井氏を降板させれば、TBSは報道機関としてオシマイだ》。

 《完全に“死んだ”ことになる》《TBSは報道機関としてオシマイ》《テレビの自殺行為》な方向に進んでるの? 「BSは今日、再び、死んだに等しいと思います」なんてことが起ころうとしているの?

   『●岸井成格氏を支持する: 「TBSは今日、再び、死んだに
             等しいと思います」なんてことが起こらぬために

 この国の報道機関は知らん顔ですか? (アベ様に“乗っ取り”されている読売新聞や産経新聞は報道機関ではありません)この国の報道機関は、大丈夫なんでしょうか?
 原因の一因を作った産経新聞なんて酷いモノだ。産経系アベ様広報機関は、TBS「NEWS23」を潰したくてしょうがないらしい……【産休の膳場アナと契約終了話出たTBS 後任は局アナで経費削減】(http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20151204/enn1512041105008-n1.htm)という記事によると、「膳場貴子アナ(40才)。今日3日、来年3月末での同番組降板を申し入れたと報じられたが、その後、本人がフェイスブックで「責任と愛着を持ってやってきた仕事です。降板申し入れはしておりません。このような誤報を、たいへん残念に思っています」と否定」。火をつけては、消して回る(ふりをする)マッチポンプぶり、呆れます。

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170868

TBSは圧力に屈するのか? News23岸井氏「降板説」の真偽
2015年12月3日


      (問題の意見広告(左上)と岸井成格氏(C)日刊ゲンダイ)

 TBSの報道番組「NEWS23」のメーンキャスター・岸井成格氏(71)の後任に、朝日新聞の特別編集委員・星浩氏が内定したという話が飛び交っている。来年3月交代だというのである。岸井氏といえば、番組内で安保法案に批判的なコメントをしたことから、一般紙に一面デカデカと意見広告を出されるという異例の個人攻撃受けたばかり。このまま岸井氏が降板すれば、TBSは完全に“死んだ”ことになる


安倍応援団の意見広告に右往左往

 TBSが「NEWS23」のメーンキャスター・岸井氏を更迭し、後任に星氏を充てることを決めたという話は、先週あたりからネットで出ている。TBS関係者は「微妙な話なので何も言えない」と言っているが、星氏サイドからはこんな裏話が聞こえてきた。

 星氏は朝日新聞を定年退職する予定で、実は桜美林大教授に転身する話があった。同じく朝日新聞OBで桜美林大の教授を務める早野透氏が70歳になるため同大を退職。星氏にその後任教授を打診したが、キャスター就任を理由に11月に断られたというのである。

 そんな折も折、先月、産経新聞と読売新聞に全面の意見広告が出た。岸井氏が今年9月16日の番組内で、「メディアとしても(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」と発言したのに対し、任意団体「放送法遵守を求める視聴者の会」が「政治的に公平であることなどを定める放送法に反する」とイチャモンをつけたものだ。

 ジャーナリストの斎藤貴男氏は本紙のコラムでこう言っている。

   〈放送法放送の自由を守るための法律だ。
    (政治的に公平を定めた)第4条も放送事業者の倫理規範で
    あって制限規範ではない。これを根拠に権力に批判的な放送を
    違法呼ばわりする発想は、立憲主義を否定し、憲法を国民の
    生き方マニュアルに変質させようとしている
      安倍晋三政権とまるで同じだ〉 

 「視聴者の会」には上智大名誉教授の渡部昇一氏ら“安倍応援団”が名前を連ねており、意見広告の背景には、官邸や与党の“圧力”が見え隠れする。TBSだって、このまま岸井氏を交代させたら、意見広告に屈したことになってしまう。だから、“微妙”なのだろうが、加えて、岸井氏の出身元である毎日新聞が先月30日付紙面で、この広告に“大反論”する識者のコメントを紹介した。ますますTBSが慌てているのが目に浮かぶ。

   「毎日新聞が怒ったのは訳があるんです。岸井氏が
    メーンキャスターに就任する際、TBSは“三顧の礼”をもって
    毎日新聞にお願いした経緯がある。それなのに権力に屈する形で
    TBSが“クビ”にすれば、毎日新聞のメンツは丸つぶれ。
    許すわけにはいかないのでしょう」(TBS関係者)

 「視聴者の会」は意見広告を出した後、会見もしており、TBSに対し「岸井発言がTBSとしての意見、すなわち社見であるのか」などと質問していた。こんなムチャクチャな団体にビビって、岸井氏を降板させれば、TBSは報道機関としてオシマイだ。政治評論家の山口朝雄氏はこう言う。

   「今の安倍政権がやっていることは、メディアの“乗っ取り”です。
    このまま政権批判が許されないとなれば、民主主義が破壊され
    全体主義になりかねない。岸井氏を降板させることは
    テレビの自殺行為です。TBSは徹底的に抵抗しなければならない
    もし屈すれば、ほかのメディアにも影響が出る。そうなれば、
    みな“右へ倣え”の報道なってしまう。恐ろしいことです

 TBSの武田信二社長は2日の定例会見で、岸井氏の発言について「長年のジャーナリストとしての経験と識見に基づく論評と理解している」とコメント。問題の団体からの公開質問状に対する回答については「今、検討している」としたが、さあ、どう出るのか。
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●岸井成格氏を支持する: 「TBSは今日、再び、死んだに等しいと思います」なんてことが起こらぬために

2015年11月30日 00時00分01秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【「NEWS23」岸井氏を名指し攻撃…異様な“意見広告”の真の狙い】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170376)。

 《今月14日付の産経新聞と15日付の読売新聞に掲載された全面意見広告が大きな話題になっている。「私達は、違法な報道を見逃しません」とデカデカ見出しの意見広告は、TBSの報道番組「NEWS23」のメーンキャスター・岸井成格氏を名指しで批判、問題視する中身だったからだ…呼びかけ人には作曲家のすぎやまこういち氏、上智大名誉教授の渡部昇一氏ら“安倍応援団”の面々》。

 面子もスッゴイし、異常な“安倍応援団”、それにも増して酷い報道(アベ様広報)機関……岸井成格さん、負けるな! 「TBSは今日、再び、死んだに等しいと思います」なんてことが起きてはならない。
 岸井成格さんが、暗示した「西山事件が示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。その時の権力によって必ず乱用される」、そういう世界になってしまった。佐高信さんが言う「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」を地で行く話し。

   『●”テレ朝は今日、死んだに等しいと思います”
   『●西山太吉さん密約事件が示すもの: 「一人歩きし、
      拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」
    「「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」
     (佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。また、
     「西山事件が示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。
     その時の権力によって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)」

 「表現の自由はとても大事…、でも、単なるデマの拡散に加担すること」を良しとせず、「河村たかし市長「南京虐殺事件」発言に関する広告を拒否」した中日新聞とは違い、読売産経は、「メディアの作法、矜持」を失っただけでなく、ニセ右翼やアベ様らに媚びまで売っている。広告料収入さえ入れば、アベ様に媚を売るためには何でも「広告」してくれるらしい、読売産経は。

   『●「赤とんぼの会」護憲広告掲載拒否
   『●河村たかし市長「南京虐殺事件」発言に関する広告を拒否
   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170376

NEWS23」岸井氏を名指し攻撃…異様な“意見広告”の真の狙い
2015年11月26日

     (岸井成格氏と問題の意見広告)

 今月14日付の産経新聞と15日付の読売新聞に掲載された全面意見広告が大きな話題になっている。「私達は、違法な報道を見逃しません」とデカデカ見出しの意見広告は、TBSの報道番組「NEWS23」のメーンキャスター・岸井成格氏を名指しで批判、問題視する中身だったからだ。

 全国紙の紙面を買い取って広告を出したのは「放送法遵守を求める視聴者の会」。呼びかけ人には作曲家のすぎやまこういち氏、上智大名誉教授の渡部昇一氏ら“安倍応援団”の面々が並んでいた。

 彼らが問題にしているのは岸井氏が安保法案成立直前の9月16日放送で「メディアとして(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」と発言したこと。コメンテーターならともかく、番組メーンキャスターである岸井氏がこう言うのは「政治的に公平であることなどを定める放送法に反する」と主張しているのである。

 岸井氏といえば、毎日新聞の特別編集委員。読売も産経も、よくもまあ、ライバル紙の個人攻撃広告を載せたものだが、驚くのは早い。自民党の礒崎陽輔前内閣補佐官は早速、「極めて冷静で妥当な意見です」とツイート。与党との二人三脚ぶりをうかがわせた。安倍政権との“連携プレー”のにおいがプンプンだ。

   「安倍政権や、そのお仲間は全局を“安倍サマのテレビ”に
    したいのでしょう。安保法案は国民の8割が、なぜ成立を
    急ぐのかと反対していた。岸井氏の発言は国民の声の代弁です。
    それなのに、政府に逆らうものはみなダメだと言わんばかり
    それもひとりに対して、全面広告を使って、集団で吠えて弾圧
    しようとしているのは極めて異常なことです。こんな広告を
    出されて、何も言わなければ、テレビが死んでしまいますよ
    (評論家・佐高信氏)

 安倍応援団の偏向キャスターは山ほどいるのに、まったくフザケた話である。このタイミングで、こんな意見広告が出てきたのは恐らく、放送倫理・番組向上機構(BPO)の存在があるのだろう。今月6日、BPOの番組検証委員会は自民党がNHKやテレ朝に事情聴取を行ったことを問題視、異例の政権批判を展開した。そうしたら、安倍首相が国会答弁で「(介入は)至極当然だ。まったく問題ない」と切れまくった自民党内には「BPOを潰せ」という意見がある。TBSは擁護派である。そうしたさなかでの意見広告は、TBSへの“牽制”にも見える。TBSは当然、大反論しなけりゃおかしいのだが、本紙の取材にこう言った。

   「番組にはさまざまな意見がさまざまな形で寄せられており、
    意見広告もその中のひとつと考えております」(広報部)

 まるで“他人事”なのである。

 TBS局内には「岸井更迭論」もあると聞いた。後任にはライバル紙の編集委員の名も浮上している。

 一方、「視聴者の会」の事務局長で文芸評論家の小川榮太郎氏はこう言った。

   「出稿のお金は基本的に有志の方の寄付です。
    (掲載紙が産経、読売になったのは)保守系という縁故関係
    からです。今後、発表紙が広がる可能性はあります。
    (また、放送法に反するようなことがあれば)何かしらの
    アクションはすると思います」

 安倍首相たちの言論圧力に屈すれば、テレビが“死ぬ日”は遠くない。
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●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」

2015年11月16日 00時00分05秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【コラムニスト小田嶋隆氏 「言論弾圧は自主規制から始まる」】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168014)。

 《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの……そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップだけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候が広がりつつあるという》。

 アベ様らだけが「反知性主義」者ではなく、《そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候》を見てとる小田嶋隆さん。青木理さんや内田樹さんが仰っていることも、そういうことなのかもしれない。

   『●『「非国民」のすすめ』読了(3/6)
    「「小泉首相をはじめ、与党議員の態度や物言いが、
     どうにも我慢できない・・・薄ら笑いを浮かべながら、
     木で鼻をくくった不誠実極まりない回答だけを繰り返してくる」。
     同感。「私語に雑談、薄笑い。汚い野次」。
     「人々の知性を破壊」する「反知性主義」、
     「それを許したのは誰あろう、私たち自身(※6※7)なのである」」

   『●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を
            造りたい強権的政治手法好きな二人
    「…う ん ざ り。「反知性主義者たちが「反日」といって
     思考停止してしまうように安倍晋三やその支持者たちを
     反知性主義者だと非難するだけでは思考停止してしまう
     ことは分かっているのだけれども…。
      青木理さんも仰ってます、
     「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している
      高橋源一郎想田和弘小田嶋隆は、反知性主義に
     ついて語ることのむずかしさを指摘している」

   『●内閣法制局は最後の一線を越えていた: 
      アベ様達と何を協議したのか「内情」をどう検証?
    「《…その議事録がないとは、反知性主義政権の正体を
     むき出しにするものだ》。
      2014年7月1日「7・1クーデター」、その議事録さえ
     ないそうです。歴史の検証もすることが出来ない
     「7・1クーデター」。 反知性的タカ派なアベ王様による
     独裁政治……アベ王国国王様の「人治主義国家
     「「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」…
     …アベ様達からして
」」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168014

 反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもので、社会学者の上野千鶴子・東大名誉教授は「立憲主義の危機だけではない。知性の危機、学問の危機、大学の危機だ」と訴えた。そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップだけではない。そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候が広がりつつあるという。


――この本は小田嶋さんの連載コラムをまとめられたものですが、もうバサバサというか、日本人の反知性主義が「これでもか」と出てきますね。生贄を求める社会、絆思考の危うさ、言論の自殺幇助……。世の中、全体が思考停止というか、反知性主義に毒されたというか。

 言論の自殺幇助でいえば言論弾圧って、憲兵がやってきて、言論の自由を掲げる闘士をしょっぴくみたいなイメージがあるじゃないですか。でも、実際は違って、公安や警察が直接手を出すことなんてまずあり得ない戦前もそうだったけど、自主規制なんですよ。このテーマを書くと編集長がいい顔しないよ、読者の抗議はがきが殺到するよって。こんなふうに外側からやんわりと圧力がかかって書きにくくなる。ある種、言論に対する民意が言論の自殺幇助になる。


――本の中には戦前の息苦しさを描いた「言論抑圧」(中公新書・将基面貴巳著)の引用が出てきます。〈いかなる官憲も、軍人も、私自身に向かって、この原稿が悪いとか、こういうことを書くなと命じ、または話してくれたこともない。すべてが雑誌記者もしくは新聞記者を通じての間接射撃であった〉という馬場恒吾氏の言葉です。この間接射撃をしている主体は国民なんですね?

 戦前の言論弾圧だって、そんなことを言うのは非国民だ、お国のためにならない、許すなって、そういう民衆がたくさんいたと思うし、今がまた、同じような社会になっていると思います。


――よく安倍政権の言論弾圧が話題になるけど、それをやらせているのは、国民であると?

 ユネスコの記憶遺産に南京大虐殺が登録された時、菅官房長官は分担金を減らすことを示唆しました。驚天動地の発言で、昔だったらクビが飛んでいると思う。虐殺した数についての議論はあってしかるべきだが、虐殺の事実そのものを否定したり、分担金を減らしてユネスコに圧力をかけるのは別次元の話でしょう。しかし、菅官房長官がああ言うのは、国民の方に『ユネスコはケシカラン』という応援の声があるのを感じたからだと思う。ああいう発言ができちゃう空気が、すでに存在しているんですよ。


■「政治家はタカをくくっているんです」

――戦前の「欲しがりません」みたいな国策標語も、むしろ民衆が率先したような気がします。

 標語にあおられて戦争が泥沼化したのではなく、民衆にこびるような標語が作られた。順序として国民の熱狂の方が先だったように思います。


――五輪招致の時も、賛成しないと「なんで水をかけるんだという空気がある」と言われてましたね。

 五輪招致に賛成ではないという国民が2、3割はいるんじゃないですか? でも少数派の意見は控えろみたいな。こういうのが言論の不自由の最初の兆候です。会議は全員一致、会社は全社一丸。これがよき社会の在り方であると。シラけるような行動はやめなさいって。


――そういうところ、本当にありますね。

 最初は招致活動に反対だったのが、始まっちゃうと、やるんだったら勝ちたいよね、となる。招致に成功すると、決まった以上、みんなで頑張ろうねとなる。戦争もそうなんです。誰も戦争なんかしたくないけど、始まったら、戦争反対の声はかき消されて、国策標語の世界になる


――危ない国民性ですね。

 だから、政治家はタカをくくっているんですよ。反対運動が多くても断固として信念を貫き通せば、日本人の場合、賛成に転じると思っている。安保法制もそうだと思います。


――お上のやっていることだから、しょうがねえかと?

 主体性がないんです。サラリーマンもそうです。これはおかしいと思って会社批判をしながら、しかし、最後は社の方針だからとかいって、黙ってしまう。理屈じゃなくて、最後は「だっておまえ、日本人だろ」「だって、同じ社員だろ」ってのが殺し文句みたいになる。


――集団になると、理性的な判断を棚上げしてしまうんですかね?

 日本人は集団になると変わってしまう。揃いのユニホームとか着ると、2割くらい下品になるじゃないですか。祭りの法被、慰安旅行での浴衣。そういうの着ると、途端に乱暴になったりするでしょう。個々の日本人は普段、控えめで温かいのに、チームになると、とても残酷になったりする。これがスポーツ観戦ならいいんです。あれはチケット買って、選手と同じユニホームを着て、人工的な一体感を買うゲームのようなもので、2時間くらいすれば覚めるから。しかし、この残酷さが社会の中で出てくると怖いと思う。お国のための一体感、陶酔感で、人が変わってしまった国民が、非国民探しを始めたりするんです。


――みんなで生贄を求めるような社会風潮も気になりますね。これも反知性主義として、ご本で取り上げられている。

 端的なのは佐野研二郎氏叩きですね。彼の仕事の中に、若干、コピペ、パクリを疑われる事例があったことは事実ですが、膨大な仕事の中から、疑わしいものを拾い集め、叩く。擁護すると「グルか?」となる。この先、新しいエンブレムができても、ネット検閲のゲシュタポが出てくると思いますよ。


■助け合う社会が美しいという勘違い

――お話を聞いていると、集団になると人が変わって残酷化する日本人と安倍政権の組み合わせが怖くなります。くしくも、この政権は個を否定しようとしている。1億総活躍とかいって、個人の利益よりも公共の利益を押し出そうとしている。それに対して、国民は反発するかと思ったら、のほほんとしている。
 国民の側も、自分たちが独立した個であることをそんなに望んでいないじゃないですか。歴史を振り返ってみても日本人ってそうでしょう。


――お上の言うことを聞いて、付和雷同の方が楽だから?

 戦後民主主義は人間が個人として尊重されるべきであり、それはいいことであると。アメリカから輸入した憲法にそう書かれていて、それをうのみにして信じてきた人は多いけど、そうした考え方は、日本の伝統を分断する悪の思想だと思っている人も決して少なくないと思います。


――最近はそういう人が増えてきた。あるいは目立つようになってきた。そこに安倍政権が登場して、個よりも国家を押し出している。

 キッカケは景気が悪くなったことでしょうね。景気がいい時は個だとか公だとか、どっちを優先すべきかなんて考えない。どういう原則で国が動こうが、おおむねうまくいっていればOKになる。しかし、20年、30年と不況が続くと、何がいけないんだろう? と考える。もしかしたら個人主義が国をむしばんでいるんじゃないか。そう思う人が出てくる。1億総活躍という言葉は「活躍」じゃなくて、「総」に力点が置かれている。1億人が一塊になるべきだという思想ですよね。私は活躍も嫌だけど、1億って言葉の方がもっと嫌です。その下にどんなすてきな言葉が入ろうが絶対に嫌ですが、そうじゃない人々が安倍さんの「日本を取り戻す」という考え方に変なところで呼応しているように感じます。


――「ALWAYS三丁目の夕日」の世界? みんなで助け合って頑張れば、もう一度、高度成長時代が来るって妄想?

 安倍さんは新著で、あの時代の日本は貧しかったけど人々のつながりがあったと書いていますが、この人は何も知らないなと思いました。あの時代、貧乏だから、助け合わなければ社会が回らなかった。相互扶助を本来の地域社会の美しい姿だというのは違いますよ。助け合わないのが悪いんじゃなくて、困れば、みんな助け合います。干渉しないで生きていけるようになったんだから、それはそれでいいんです。しかし、個人の利益よりも公の助け合いを強調すれば、息苦しい社会になる。町の治安を守るために隣組が監視するようになる。みんなと違う意見を言う人は黙れと言われる。そんな社会のどこがいいのかと思います。


▽おだじま・たかし 1956年生まれ、58歳。小石川高校から早大教育学部卒。ネトウヨを恐れない辛口コラムニストとして大活躍中
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