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●《杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動...「市民の戦い」…70年前、先人は声を上げ、局面を動かした…やすやすと諦めている場合ではない》

2024年02月29日 00時00分31秒 | Weblog

(2024年02月12日[月])
中島京子さん《杉並区は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし…さまざまな活動をしている区民が多いんです》。

   『●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域
     から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」
    「中島:私が素晴らしいな、と思ったのは、杉並で長く運動をして
        きた、いろいろな人たちがウワーッと集まって、みんなで
        選挙を作っていくのを目の当たりにできたことです。杉並区
        は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし、お母さんたちが
        学校給食の自校調理方式を守ったり、さまざまな活動をして
        いる区民が多いんです。
     岸本:私がレジェンドと呼んでいる方々です。」

 山田祐一郎記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/杉並から世界に拡散した「原水爆禁止運動 声を上げた一軒の魚屋、公民館を拠点にした「市民の戦い」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/308840)。《◆デスクメモ 不安定な世界情勢。核使用の懸念が消えない。日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになるうんざりする。でも、と思う。70年前、先人は声を上げ、局面を動かした。それも東京からだ。見習うべき姿勢やすやすと諦めている場合ではない。(榊)》

   『●鎌田慧さんらの「脱原発」署名呼びかけ
   『●社説:核廃絶と脱原発
    《しかし、本をただせば同じ核燃料と技術である。これまで分けて
     いたことが異常だったのかもしれない。そのことは安全神話が
     まかり通っていた原発が事故を起こし、思い知らされることになる
      田中氏は言う。「核と原発はつながっているが、背中合わせ
     
だからお互いが見えなかった」と。》

   『●呼び掛けに応じて ~原発なんて要らない~
   『●あれから3年半、広島市長までが、
     原発は「安全性を確保できれば再稼働するという方向が出ている」と
    《「核と人類は共存できない」という思想を75年に打ち出した
     哲学者・森滝市郎(1901~94)の次女だ。
      原爆で右目を失った父は戦後、原水爆禁止運動の先頭に立った。
     豪州のウラン鉱山で働く同胞の被曝(ひばく)の危険性を訴えた
     先住民の女性との出会いが、核の「絶対否定」を確信させた》

   『●人類は核と共存できるのか?
      『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議
    《これがきっかけで、原水爆禁止運動が国民的な広がりを持った。
     翌年八月六日、広島で開かれた「第一回原水爆禁止世界大会」には
     三千万を超える署名が集まった。展示館にはその署名簿の一部も
     展示されている。
      影響は海外にも広がった。哲学者バートランド・ラッセル
     物理学者アルバート・アインシュタインは「核兵器の廃絶と
     戦争の廃絶」を訴えたラッセル・アインシュタイン宣言を発表した。
     宣言を出す理由として、水爆実験で日本の漁船員が被ばくしたこと
     に触れている。宣言には、湯川秀樹博士も署名した。
      二年後の五七年、カナダの漁村パグウォッシュに、米、旧ソ連、
     西欧、東欧、中国などの物理学者ら二十二人が集まり、核兵器の
     危険性、放射線の危害、科学者の社会的責任について討議した。
     この後、パグウォッシュ会議のグループ名で毎年、開催されている》

   『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォードと
           東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…《安全神話、
      経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
    《原水爆禁止運動に生涯を捧(ささ)げた哲学者の故森滝市郎さん
     さえも「軍事利用はいけないが、平和利用だったらいいのじゃないか
     と考えたのです」…と、一時は評価に傾きました。
      五七年には茨城県東海村の実験炉に初の原子の火がともり、
     十年後には福島第一原発の建設が始まった》
    《◆夢はずっと夢のまま こうして被爆国日本は五十四基の原子炉を
     有する世界三位の原発大国になったのです。ところが、
     しょせん夢は夢。原子力の飛行機も鉄道も、超小型原子炉で
     十万馬力の鉄腕アトムも、使えば使うほど燃料を増やす夢の原子炉も、
     実現を見ることはありますまい
      核兵器の実相を糊塗(こと)するために陳列された空虚な夢は、
     安全神話経済神話クリーン神話三つの神話の温床には
     なりました》

   『●「ビキニ事件は遠い過去に終わったことではなく、未来の命にかかわる」
       ――― マグロ漁船「第五福竜丸」の船員・大石又七さんが亡くなる
    《ビキニ事件は原水爆禁止の国内世論を高めた一方で、日米両政府の
     政治決着により、翌年に米側の見舞金7億円余で「完全解決」とされた
      同じ海域で影響を受けた日本の漁船は約1千隻とされるが、
     公式の健康影響調査はされていない。80年代以降、船の約3割は
     高知県から出ていたことが地元の地道な調査で浮かんだ》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/308840

こちら特報部
杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動 声を上げた一軒の魚屋、公民館を拠点にした「市民の戦い」
2024年2月12日 12時00分

 太平洋のビキニ環礁で米国が水爆実験を行ってからまもなく70年を迎える。付近で操業していた日本のマグロ漁船が「死の灰」を浴び、放射能に汚染された「原爆マグロ」が大量に廃棄される騒動も起きた。原水爆禁止を求める統一的な署名運動は、東京都杉並区の魚商の呼びかけがきっかけとされる日本全国に広まり、世界的な活動へつながっていく運動の原点をたどった。(山田祐一郎


◆飲食店主、市場の仲間 みんな危機感があった

 「ある日を境にぱたっと魚が売れなくなった。付近の住民が遠巻きに怖い物を見るように店を避けていったのを覚えている」

 杉並区の竹内ひで子さん(81)が70年前の記憶をこう語る。当時は11歳。両親の菅原健一さんとトミ子さん(ともに故人)が営む鮮魚商「魚健」の店番や配達を手伝っていた。

     (署名運動に奔走した両親について話す
      竹内ひで子さん=東京都杉並区で)

 1954年3月1日、ビキニ環礁での水爆実験に静岡県焼津市の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が遭遇し、乗員23人全員が被ばくした。当時、周辺で多くのマグロ漁船が操業中で、850隻以上から放射能に汚染されたマグロが水揚げされた。ニュースで報道されると「日本の台所を預かる市場が大パニックに陥った」と竹内さんは振り返る。

 父健一さんの元には、すし店や干物店などの店主らが次々と相談に訪れた。同月中には、原水爆禁止を求める署名運動を行うことを地元の魚商組合が決定。健一さんは、築地市場に買い出しに訪れる東京中の魚商仲間にも声を掛けた。


◆店先の署名簿が1カ月で爆発的に広がった

 4月2日、築地市場であった大会は500人以上が集まり、米国の負担による損害補償や実験中止のための大国間の会議などを求める決議を採択した。杉並区にも地元魚商組合が陳情書を提出。文面考案の中心となったのは健一さんだ。「第五福竜丸の一報から1カ月もたたないうちに、米国や日本政府、区に意思を示したのは驚くべきこと」。竹内さんはそう思い返す。

 当初は魚商の店先に置かれていた署名簿。一気に署名運動が広がったのは、母トミ子さんの言動がきっかけだった。

     (菅原健一さん、トミ子さん夫妻=竹内ひで子さん提供)

 4月16日に杉並区立公民館で開かれた地元婦人団体協議会主催の婦人参政権行使記念講演会。講演が終わり、トミ子さんが手を挙げて発言した。「ビキニ水爆実験による放射能汚染で魚が全く売れず、困っています」。署名運動への協力を呼びかけた。後に講演会の参加者から伝え聞いた様子を竹内さんはこう話す。「母は震えながら手を挙げ、意を決して訴えたようだ」


◆日本政府は批准していない「核兵器禁止条約」

 戦時中から労働運動などを行っていた菅原夫妻。「子どものころから、戦争は絶対にしてはいけないと両親から繰り返し言われてきた。米国とソ連(当時)の核開発競争に日本が巻き込まれたことで再び戦争への道が開かれることを懸念した」。竹内さんは積極的に署名運動に関わった両親の原動力をそう語る。

     (杉並公民館の館長室で署名簿を整理する女性たち
      =1954年撮影(杉並区立郷土博物館提供))

 講演会翌日、杉並区議会は全会一致で水爆実験禁止を求める決議文を採択。5月に入ると「水爆禁止署名運動杉並協議会」ができ、区役所にも署名簿が置かれた。官民の垣根なく区民の運動として盛り上がり、当時39万人が住んでいた同区で2カ月余りのうちに27万以上の署名が集まった

 水爆実験からまもなく70年。2021年には核兵器禁止条約が発効した一方、日本政府が今も批准していない状況を竹内さんは残念がる。「かつての杉並から広まった核兵器反対のうねりが再び起こってほしい


◆「魚屋さんだけの問題だけではない」

 署名運動の中心には、杉並区立公民館の存在があった。講演会で署名への協力を呼びかけたトミ子さんに対し、安井郁(かおる)館長(故人)は「これは魚屋さんだけの問題ではない。全人類の問題である」と会場の参加者に呼びかけたという。

 安井さんは1954年5月にできた水爆禁止署名運動杉並協議会の議長に。署名簿に掲げられたスローガンと声明文は「杉並アピール」と呼ばれ、統一的な署名運動が全国に広がった。

     (三つのスローガンが掲げられた署名簿の表紙
      =杉並区立郷土博物館提供)

 8月に原水爆禁止署名運動全国協議会が発足すると、事務局が区立公民館に置かれた。安井さんが事務局長を務め、全国から寄せられた署名の集計を協議会の女性たちが行った。「当初から世界に訴えるという目標がスローガンにも表れている」と長男の妻の節子さん(79)は語る。

 大学教授でもあった安井さん。「専門は国際法。公民館は民主主義社会と平和主義のための基地であるという思いがあった」と節子さん。当時、公開講座や女性向けの読書会を企画。社会教育の場として区立公民館で多くの女性が学んだ。


◆女性たちのエネルギーが局面を動かした

 区内の署名運動で大きな役割を担ったのは、公民館でつながった女性たちだ。「署名は、女性の水爆禁止への意思表示の手段だった」。地域で平和活動や社会教育活動に関わってきた杉並ユネスコ協会顧問の林美紀子さん(84)はこう話す。「あの時代に何万という署名を集めるエネルギーには驚く」

 全国的な署名運動は、55年8月6日に広島で開かれた「第1回原水爆禁止世界大会に結実する。大会までに全国で集められた署名は3200万筆以上当時の人口の3分の1以上が署名したことになる

     (署名を呼びかけるポスター=杉並区立郷土博物館提供)

 こうした動きは、広島・長崎の被爆者の団結にもつながった。日本原水爆被害者団体協議会被団協)の田中熙巳代表委員(91)は「70年前の事件がなければ全国の原爆被害者は救われなかったかもしれない」と明かす。広島での世界大会後、各地で被爆者団体が結成され、56年に長崎で開かれた第2回大会で被団協が誕生。被爆者への補償や実相普及につながった。

 原水爆禁止の署名運動の中心となり、その後の運動に大きな影響を与えた杉並だが、当時を知る人が少ないのが現状だ拠点となった区立公民館は89年に廃館となり、跡地に建てられた記念碑には経緯が短く記されているだけだ。


◆多くの人が「連帯」できるノウハウ 継承できるように

 昨年3月には、区内の市民団体が平和資料館(室)を求めて署名活動を開始した。被爆者や戦争体験者、署名運動の関係者が所有してきた資料や証言記録を整理、保存、展示する施設の整備を訴えている。

 署名の呼びかけ人の一人で区内在住の武蔵大の永田浩三教授(メディア社会学)は当時の動きを「行政も地域の住民も頑張る中で、政党色がなく多くの人を巻き込んだ」と指摘する。

     (杉並公民館跡地に立つ「オーロラの碑」)

 「当時の資料からは、関係者が知恵を出し合い、工夫してきたことがうかがえる連帯のためのノウハウが詰まっている」と検証する場の必要性を強調する。

 安井さんが自宅で保管していた資料は2005年以降、有志らがデータベース化を行ってきた。一昨年、区立郷土博物館に資料を寄贈した節子さんは「今後、資料を研究者に役立ててもらうなどして、杉並区から世界に広がったこの運動の姿勢や精神を次世代へ語り継いでほしい」と願う。


◆デスクメモ

 不安定な世界情勢。核使用の懸念が消えない。日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになるうんざりする。でも、と思う。70年前、先人は声を上げ、局面を動かした。それも東京からだ。見習うべき姿勢やすやすと諦めている場合ではない。(榊)


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●賭博場開帳のためのお維「祭り」、眉唾な経済効果を上回る巨額な税金投入になりはしまいか? 「対案は、中止!」一択、それが最良の道

2023年12月13日 00時00分52秒 | Weblog

【↑ 『適菜収 それでもバカとは戦え真相究明と責任追及を“大阪ノーサイド”なんて冗談じゃない』 (2020年11月14日、日刊ゲンダイ)】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/281280


(2023年11月29日[水])
リテラによると、《問題となっている万博の会場建設費2350億円や「日本館」「大阪ヘルスケアパビリオン」などの建設費に、ここまで説明してきた夢洲のインフラ整備、IR予定地の土壌対策費、高速道路の整備費などを合計すると、なんと、維新がゴリ押ししてきた大阪万博・IRには、8000億円以上の公金が投入されることになるのだ》!

 どうやら1兆円越え間近ではないの? (リテラ)《しかも、ここにさまざまな関連事業の費用が加わり、さらなる工事費の上振れが発生していけば、万博・IRに注がれる公金が1兆円を超えることは十分考えられる》。賭博場開帳のためのお維「祭り」、チャチな万博。適当・法螺・眉唾な経済効果6兆円(2代目大阪「ト」知事)➙ 2兆円(現大阪「ト」知事)にトーンダウンしているのですが、経済効果が限りなくゼロ、あるいは、マイナスに近づいていないか? 今直ぐ、中止することが最良の道。加えて、2代目大阪「ト」知事は、カジノには「税金は1円も投入しない」と豪語し、(博打のアガリ)「むしろ、その収益で大阪が豊かになる」と…。
 リテラの記事【維新ゴリ押し 万博&カジノにかかる金はインフラ整備を含めると8000億円以上だった! 大半が国と大阪市の負担、巨額の税金も投入】(https://lite-ra.com/2023/11/post-6307.html)によると、《会場建設費が当初予算より約1.9倍の最大2350億円にまで膨み、批判が高まっている大阪・関西万博。この会場建設費は国が約780億円、大阪府市がそれぞれ約390億円を負担することになっているが、昨日27日におこなわれた参院予算委員会では、会場建設費以外にも、日本のパビリオンである「日本政府館」(日本館)の建設費に360億円かけるほか、警備費や途上国の出展支援、機運醸成などの費用を合わせて少なくとも837億円を国が負担することが明らかになった。しかも、「日本館」にかかる費用は、2024年度当初予算案の概算要求では308億円となっていたのだが、物価高を理由に360億円に上振れ。昨年には、大阪府市などが出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」の建設費も当初の74億円から99億円に増えた。この調子だと、どんどん青天井に費用が増えつづけ、血税が投入されていくことは必至だ》。


【爆笑スクープあり!中止一択⁉大阪万博(西谷文和さん)【The BurningIssues】20231117】
 (https://www.youtube.com/watch?v=XpqDt3hjBes

 賭場開帳のためのお維博 … 対案を出せ? 「対案は、中止!一択、「ミャクミャク」に代わる「パクパク」、税金をパクパク丸呑み (西谷文和さん)。
 デモクラシータイムスの映像番組【爆笑スクープあり!中止一択⁉大阪万博(西谷文和さん)【The BurningIssues】20231117】(https://www.youtube.com/watch?v=XpqDt3hjBes)。《お待たせしました!「対案は、中止!」 路上のラジオでおなじみの西谷文和さんの万博ワールド第5弾 「中止一択」 藤永のぶよさんのスクープも! お届けします! にわかに吹き出す万博中止の世論何のためにこんな無理して国民が身を切らないといけないのか。独走するデモタイ万博シリーズ、お楽しみください》。

   『●《カジノありきだった大阪万博 “カジノ用地不当鑑定疑惑”をめぐり「公
     文書隠蔽」》《大阪市港湾局がサーバーからメールを削除…組織的隠蔽》
   『●お維「ト」知事…《口利きビジネス…ついこの間まで地方自治体の首長を
     務めた人物が、こんなビジネスに手を染めることが許されるはず》もなく
   『●自称「第2自民党」のお維…《「第2自民党」と揶揄された政治勢力は
       あったが、自らそう認めるとすれば異例。自民の補完勢力》宣言
   『●あぁ、お維に投票できる人の気が知れない…《所属議員の不祥事が止む
     ことがなく、最近は「政界のビッグモーター」などと揶揄される始末だ》
   『●この東京新聞の《こちら特報部》の記事を見て最初に頭に浮かんだ問い
         ――― お維のデタラメに対して、在阪メディアは何やってんの?
   『●お維の言う「身を切る改革」とは? 「政界のビッグモーター」・
     自称「第2自民党」のお維自身の「身」は決して切らないデタラメばかり
   『●「昨秋に共有できていれば…」…日本国際博覧会協会副会長(理事)で
      ある吉村洋文大阪「ト」知事が何を仰っているのか理解できない…
   『●「ミャクミャク」が静かに、さらに、最近は「大阪・関西」という冠も
     消えつつある万博…《大阪…「興味ないわ」…「早よやめたらええ」》
   『●【吉村洋文知事の3つの大言壮語/今西憲之】《予算は膨張に膨張》
     《阪神・オリックスの優勝に便乗するも》《空飛ぶクルマもトーンダウン》
   『●ショボいお維「祭り」、今すぐ違約金を払って止めよう! 《大阪府が提供
      する生成AIの会話サービス…「万博は中止やって」と答える》そうだし
   『●【勤労感謝の日に職員3000人を7時間タダ働きさせようとする大阪府・大阪
     市のヤバさ これが「維新流」?】…お維万博、もう《中止でいいやん!》

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https://lite-ra.com/2023/11/post-6307.html

維新ゴリ押し 万博&カジノにかかる金はインフラ整備を含めると8000億円以上だった! 大半が国と大阪市の負担、巨額の税金も投入
2023.11.28 07:30

     (大阪万博公式HPより)

 会場建設費が当初予算より約1.9倍の最大2350億円にまで膨み、批判が高まっている大阪・関西万博。この会場建設費は国が約780億円、大阪府市がそれぞれ約390億円を負担することになっているが、昨日27日におこなわれた参院予算委員会では、会場建設費以外にも、日本のパビリオンである「日本政府館」(日本館)の建設費に360億円かけるほか、警備費や途上国の出展支援、機運醸成などの費用を合わせて少なくとも837億円を国が負担することが明らかになった。

 しかも、「日本館」にかかる費用は、2024年度当初予算案の概算要求では308億円となっていたのだが、物価高を理由に360億円に上振れ。昨年には、大阪府市などが出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」の建設費も当初の74億円から99億円に増えた。この調子だと、どんどん青天井に費用が増えつづけ、血税が投入されていくことは必至だ

 国民が物価高騰で苦しい生活を強いられているなかで、たった半年間のイベントのために、国費を1600億円以上も投入する──。だが、問題は巨額の負担を決めた政府だけではない。身を切る改革が謳い文句維新の態度だ

 日本維新の会は、これまでさんざん岸田政権の経済対策を批判していながら、衆院での2023年度補正予算案の採決では補正予算に万博関連予算が含まれていることから賛成に回るという言行不一致の醜態を晒した。

 そのうえ、350億円も費やす「大屋根リング」に対して「無駄遣い」という声があがっても、吉村洋文・大阪府知事は「(リングは)日本最高の木材建築技術を使った万博の象徴」「くぎを使っていない、国宝・清水寺の舞台でも使われている技術」などと主張。橋下徹氏もテレビやSNSで同様の主張をおこない、「単純な無駄ではなく芸術的な価値というところもある」などと擁護している。

 大阪府が所蔵する美術作品を地下駐車場に置きっぱなしにしたままだった吉村知事や、大阪市長時代、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている文楽世間とかけ離れた価値観、意識のもとに伝統に胡坐をかいてきたなどと攻撃し、文楽協会への補助金見直しを打ち出した橋下氏が、言うに事欠いて“伝統的・芸術的な価値”を強調し、無駄遣いではないと言い張る……。呆れてものも言えないが、ここにきて吉村知事・橋下氏の主張に嘘があったことが判明。

 というのも、24日の衆院予算委員会において、経産省は「(リングには)一部、くぎもボルト等も活用する」と答弁したからだ。

 ようするに、無駄遣い批判を封じるために“くぎを使わないんだぞ!すごいだろ”と喧伝してきたものの、それもだったことが露呈したというわけだが、いくら詭弁を弄しようが、膨大な血税投入、負担増を看過できるはずがない。

 しかも、国民や大阪府民、市民が押し付けられる万博関連の負担は、批判を浴びている会場建設費やパビリオン建設費だけでない。万博会場・IR建設地となる人工島・夢洲のインフラ整備費が別途、かかってくるのだ。

 そして、それはとてつもない金額だ。大阪市はもともと夢洲のインフラ整備費として930億円を計上していたが、これが現時点で2000億円近くまで膨れ上がっている。今後、新たに1000億円が必要になる可能性があり、さらに万博開催とセットになっていた高速道路整備にも約3000億円が費やされる。しかも、そのうち大半が国と大阪市の公費負担になるというのだ。


■夢洲駅、土壌対策…どんどん膨れ上がる費用に注ぎ込まれる公金 そのうえ事業者に撤退されるリスクも

 そのとんでもない無駄遣いぶりを、もう少し詳しく見てみよう。

 まず、大阪万博では、交通アクセス確保のために、大阪メトロ中央線を延伸して夢洲の万博会場に隣接するかたちで夢洲駅を新設するが、これにも税金が投入されるうえ、工事費が会場建設費と同様、どんどん膨れ上がっている

 当初は延伸と駅の新設で約540億円の工事費とされていたが、地中障害物の撤去やメタンガス対策により約96億円かかることが判明。さらに、駅の構造強化や通路拡幅などで33億円が必要となり、現時点で費用は669億円までアップしている計算だ。しかも、費用のうち、IRや鉄道事業者が負担するのは一部で、昨年11月時点の大阪市の説明では国費から88億円、大阪市の一般会計(税金)から88億円、同じく大阪市の港営事業会計から273億円。合計すると450億円の公金が投入されることが決まっていた。

 夢洲駅をめぐっては、周辺整備にも費用が発生している。改札前広場やエレベーターの設置について、市は当初、税金は使わず、事業者を募集して負担させるとしていた。ところが、公募しても応募事業者は一社もなし。その結果、これも市が約30億円をかけて整備することになってしまったのだ。

 さらに、大きいのは、万博開催予定地のそばで開業予定のIRカジノ建設をめぐる費用にかんする負担増だ。

 IRの建設予定地である夢洲は廃棄物の最終処分場だったため、当然、汚染土壌の改良が必要になるが、その対策に788億円がかかることが2021年に判明したのだ。

 IRをめぐっては、当時大阪府知事だった松井一郎氏が2016年におこなわれた説明会で「IR、カジノに税金は一切使いません民間事業者が大阪に投資してくれるんです」と断言していたが、この事実が発覚すると、788億円上限に土壌対策費を大阪市が負担することを決定してしまった。これまで大阪湾の埋め立て用地の販売でその対策費を市が負担したことはなく、これは異常な対応としか言いようがない。

 大阪市はカジノ用地の土壌対策費について一般会計でなく港営事業会計から拠出することを強調。「府民・市民の税で負担するものではなく、造成した土地の売却・賃料収入等により事業を実施している特別会計の港営事業会計で負担することとしており、賃料収入等で回収していく」と説明している。

 だが、市が事業期間の35年で見込む賃料収入は計約880億円。しかし、港営事業会計からは788億円のほかにも、前述の夢洲駅延伸工事や土地造成、道路工事、下水道整備などに400億円以上が使われることになっている。ほんとうにすべて港営事業会計で賄えるのか、疑問の声が噴出している。

 しかも、土壌対策はこの788億円だけで終わらない可能性がある。IR開業後に施設拡張がおこなわれる場合、やはり土壌対策費として約257億円の公費負担が必要だと市が試算している。

 そのうえ、〈万博跡地の一部は「国際観光拠点」とする計画で、市は跡地にもIR予定地と同様の対策をした場合、同程度の約766億円が必要と試算する〉(毎日新聞11月7日付)というから、今後、合わせて1000億円が必要になる可能性があるということだ。

 さらに問題なのは、この土壌対策費には地盤沈下のための対策費が含まれていないこと。現状は地盤沈下の対策はIR事業者が実施することになっているが、今年9月に大阪府市と事業者が締結した協定では「市が使用した埋立材が原因で通常の想定を著しく上回る大規模な地盤沈下や陥没が生じた場合市が費用を負担するとしているのだ。

 夢洲は廃棄物の最終処分場として大阪市が埋め立てて造成した人工島であり、すべての埋立材は市が使用したものにほかならない。大規模な地盤改良工事をおこなった関西国際空港でさえ地盤沈下をつづけていることを考えれば、巨額の地盤沈下対策費の負担を市が迫られる可能性は高いだろう。

 しかも、だ。府市とIR事業者が締結した協定では、事業者が違約金なしで撤退できる解除権」が3年間延長された。つまり、土壌対策などに巨額を投入したあとIR計画がご破産となる可能性まで出てきているのだ。


■万博へのアクセスルート「淀川左岸線」工事費用も激増 しかも万博に間に合わずさらに追加費用が…

 さらにもうひとつ、とんでもない費用増を生み出すことになるのが確実なのが、万博やIRへのアクセスルートとして大阪市が整備している高速道路淀川左岸線2期工事だ。

 「淀川左岸線」2期工事をめぐっては、2020年に松井市長が菅義偉官房長官(当時)と面会。万博会場への交通アクセスを向上させるため、淀川左岸線2期工事を前倒し、早期整備を図るために必要な財政支援を要望した。

 しかし、この工事はその後、とんでもない展開を見せる。「淀川左岸線」2期工事は当初、総事業費を1162億円としていたのだが、2020年11月になって大阪市が土壌汚染対策などが必要になったとして、最大700億円増の1800億円超に上る見通しであることが明らかになったのだ。

 ちなみに、この際、松井市長が党利党略のため費用増を隠蔽したのではないかという疑惑も持ち上がった。というのも、松井市長は2020年7月には費用増が見込まれることを市の担当者から報告を受け、同年9月には国交省にも報告されていたのに、この事実を市が公表したのは11月。大阪「都構想」住民投票を実施した後のことだった。ようするに、松井市長は住民投票が不利にならないよう、さらなる負担増となるこの情報の発表を意図的に遅らせた可能性がある、ということだ。

 しかし、「淀川左岸線」2期工事の費用増はこれで終わらなかった。2022年には地盤異常に対応するため工法の変更が必要となり、1000億円近い追加費用がかかることが明らかに。同時に、完成時期が予定より最大6年遅れることが判明。万博に間に合わなくなったため、本線とは別に万博へのシャトルバス専用の仮設道路が暫定的に必要となり、その工事費としてさらに50億円がかかることになった。

 結局、合計で1039億円が追加されることになり、「淀川左岸線」2期工事の事業費は当初の2.5倍となる約2957億円にまで膨れ上がってしまったのである。

 しかも、この2957億円は、国が約1600億円、大阪市が約1300億円を負担することになっている。

 いかがだろうか。問題となっている万博の会場建設費2350億円や「日本館」「大阪ヘルスケアパビリオン」などの建設費に、ここまで説明してきた夢洲のインフラ整備、IR予定地の土壌対策費、高速道路の整備費などを合計すると、なんと、維新がゴリ押ししてきた大阪万博・IRには、8000億円以上の公金が投入されることになるのだ

 しかも、ここにさまざまな関連事業の費用が加わり、さらなる工事費の上振れが発生していけば、万博・IRに注がれる公金が1兆円を超えることは十分考えられる

 前述したように、維新や松井市長らは一部の事業の財源を「造成した土地の売却・賃料収入等の港営事業会計」であることを強調し「府民・市民の税で負担するものではないと言い張っているが、これもごまかしだ。港営事業会計は直接税金ではないというだけで市の借金である。しかも、ここまであげてきたインフラ整備の多くは、港営事業会計だけでなく、大阪市の一般会計から拠出されるものも2000億円以上ある。つまり、2000億円以上の大阪市民の税金が注ぎ込まれるということだ。さらに、万博関連のインフラ整備には、国費からも3500億円以上が投入され、そのかなりの部分は国民からの税金が使われるのである。

 なぜこんな暴挙が許されるのか。そもそも、大阪万博で「税金の無駄遣い」が起こっているのは、インフラ整備に巨額が必要となることがわかっていた夢洲を会場としたことにも起因している。夢洲での大阪万博開催は、事実上、当時大阪府知事だった松井一郎によるトップダウンで決定したものだが、それはカジノだけでは税金投入に反対意見が出るため、万博という大義名分を使ってインフラ整備を図ろうという算段だったからだ

 無茶苦茶な話だが、しかし、それがいまゴリ押しされ、国民に多大な負担が押し付けられようとしているのだ

 維新は必死に万博は未来のレガシー」「大阪IRで経済が活性化」「万博の経済効果は2兆円などと喧伝しているが、こんな誤魔化しにだまされてはならないいますぐ万博と大阪IRを中止に追い込み、夢洲を万博会場にゴリ押しした松井氏らを含む維新幹部の責任を徹底的に追及する必要がある

(編集部)
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●まだ〝宿題〟をやってなかったのか…。国際的な信用を落とす一方だ…《自国の歴史観だけに拘泥すれば国際的な理解は得られまい》(東京新聞)

2023年10月28日 00時00分26秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


――――――《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね》(前川喜平さん)

―――――― 上野英信さん『追われゆく坑夫たち』には、《Yさん…「…」と鉄棒をさすりながら勤労係が言いました。こうして私は海のなかの恐ろしい監獄島――三菱端島炭鉱で働くことになりました》



(2023年10月4日[水])
まだ〝宿題〟をやってなかったのか…。国際的な信用を落とす一方。(リテラ)《日本が歴史修正主義による“ならず者国家”だと印象づける》愚行は止めてもらいたい。(東京新聞社説)《自国の歴史観だけに拘泥すれば国際的な理解は得られまい》。

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》
   『●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に
     …ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?
   『●〝宿題〟も提出せずに、佐渡島金山を持ち出す…《「約束破りな上、
     二枚舌を使う」という国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為》…
    「佐渡金山、その前に。軍艦島について、ユネスコでの日本側のアノ
     「約束」はどうなったの…? まずは、アノ「約束」から履行して
     みては如何だろうか? ニッポンに対して、2021年7月、
     《ユネスコが、守られていないと批判する決議を採択》したわけ
     ですが、その後、どうなったのですか? (リテラ)《こんな
     不誠実な態度、下劣な二枚舌を使えば、国際社会は呆れ返り、
     すでにガタ落ちしている信頼はさらに失墜し、相手にされないのは
     目に見えている》《「約束破りな上、二枚舌を使うという
     国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為にほかならず、日本が
     歴史修正主義による“ならず者国家”だと印象づけるだけの、
     愚行以外の何ものでもない。世界遺産登録をめぐって「歴史戦」
     などというネトウヨ用語が飛び交う状況こそが異常なのだ》
     …あぁ、情けなく、恥ずかしいニッポン。」

 東京新聞の【<社説>「軍艦島」遺産 歴史全体語る努力こそ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/281076?rct=editorial)によると、《今回の決議は、同センターに犠牲者を追悼するコーナーを設置するなど戦時徴用を巡る展示を充実させた日本側の対応を評価する一方、調査や検証をさらに行い、2412月までに追加報告するよう求めてもいる。これは、ユネスコが日本の対応にお墨付きを与えたわけでなく、今後も対応を注視する姿勢を示したことを意味する》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/281076?rct=editorial

<社説>「軍艦島」遺産 歴史全体語る努力こそ
2023年10月2日 07時32分

 国連教育科学文化機関ユネスコ世界遺産委員会が、長崎市の端島(はしま)(通称・軍艦島)を含む文化遺産「明治日本の産業革命遺産」に関する日本の取り組みを認める決議を採択した。

 朝鮮半島出身労働者に関する説明が不十分と指摘した2021年の決議から一転した形だが、韓国など関係国との対話の継続も促しており、日本政府は引き続き誠実な対応に努める必要がある。

 産業革命遺産が15年に登録される際、韓国が軍艦島の炭鉱などでの朝鮮半島出身者の強制労働を理由に反対したため、日本側は「犠牲者を記憶にとどめるために適切な対応を取ると約束した。

 日本政府は「産業遺産情報センター」を東京都内に設置したが、朝鮮半島出身労働者への差別的対応はなかったとする元島民の証言を紹介したため、韓国側が反発。ユネスコも21年の決議で日本側の説明に不備があるとして「強い遺憾を表明していた。

 今回の決議は、同センターに犠牲者を追悼するコーナーを設置するなど戦時徴用を巡る展示を充実させた日本側の対応を評価する一方、調査や検証をさらに行い、24年12月までに追加報告するよう求めてもいる

 これは、ユネスコが日本の対応にお墨付きを与えたわけでなく、今後も対応を注視する姿勢を示したことを意味する。

 韓国政府は「遺産の全体的な歴史を理解できるよう解説を強化する、という自らの約束を履行するよう期待する」と表明した。

 尹錫悦(ユンソンニョル)政権は日韓関係の強化を重視しており表現は控えめだが、負の側面を含む歴史の全体像を提示する取り組みを続けるよう、日本政府に求めている。

 日本が来年の遺産登録を目指す「佐渡島(さど)金山」(新潟)でも韓国側は徴用問題を指摘する。日本側には「日韓の関係改善が進み、影響は限定的」との楽観論もあるが、日本側の対応次第で韓国が態度を硬化させる可能性はある。

 自国の歴史観だけに拘泥すれば国際的な理解は得られまい。日本政府には引き続き丁寧な説明と対話継続の努力を求めたい。
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●《…歴史が凝縮されたような公園内には「眉屋私記」の文学碑が建つ。地域住民は…か弱き人々に光を当て続けた功績を大切に語り継いでいる》

2023年08月29日 00時00分59秒 | Weblog

[↑ ※上野英信さん【眉屋私記文学碑を除幕する屋部中学校生徒会の生徒=19日、名護市の屋部親水公園】(琉球新報、2021年5月21日)]


(20230808[])
苦難の近代沖縄民衆の歩みを描いている》、上野英信さんの『眉屋私記』。《日本が近代化を進める中、社会福祉は後回しにされた。苦難の道を歩まざるを得なかった沖縄の民衆の姿が丹念に描かれている》、《眉屋私記の時代から1世紀過ぎた沖縄では今も貧困が残る》。
 キシダメ政権は軍事費倍増し、軍事国家に。新軍事基地のために、辺野古や大浦湾に大量の土砂をぶちまけ、出来もしないのに血税という大金をドブガネ。普天間は返還されることも無く、辺野古は破壊「損」。一体何のための「血税」なのか。《標的の島》々となり、踏んだり蹴ったりではないか…。

   『●県内初の記録文学碑『眉屋私記』、上野朱さん「屋部の人の誇りや民衆史を
         後世に残すためのもの。英信も心から感謝し、喜んでいるだろう」
    《屋部支所に隣接する屋部親水公園で19日、「眉屋私記」の
     文学碑除幕式が開かれた。記録作家・上野英信さんが名護市屋部の
     山入端一族(屋号・眉屋)の歴史を記した代表作。
     県内初の記録文学の碑だ…▼「屋部の人の誇りや民衆史を後世に
     残すためのもの。英信も心から感謝し、喜んでいるだろう」。
     碑の前で上野さんの長男の(あかし)さんが語った》

   『●<金口木舌>《眉屋私記の時代から1世紀過ぎた沖縄では今も貧困が
     残る。聖人を待たずとも安心して暮らせるよう福祉の充実が必要だ》
    「琉球新報のコラム【<金口木舌>「眉屋私記」とサンタクロース】」

    《名護市屋部が舞台の上野英信の「眉屋私記」。1908年に
     炭鉱移民でメキシコに渡り、その後キューバに移った山入端萬栄
     妹のツルは、貧しさから辻に身売りされた ▼日本が近代化を
     進める中、社会福祉は後回しにされた。苦難の道を歩まざるを
     得なかった沖縄の民衆の姿が丹念に描かれている…
     眉屋私記の時代から1世紀過ぎた沖縄では今も貧困が残る

 琉球新報のコラム【<金口木舌>上野英信さんの功績語り継ぐ】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1761918.html)によると、《▼屋部地域の歴史が凝縮されたような公園内には「眉屋私記」の文学碑が建つ。地域住民は87年に亡くなるまで、か弱き人々に光を当て続けた功績を大切に語り継いでいる》。

   『●「「慰安婦」問題と言論弾圧」
     『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号)について
    「三木健氏【本 推理小説さながら心の闇に挑んだ労作/
     『上野英信・萬人一人坑 筑豊のかたほとりから』河内美穂=著
     現代書館】…《「筑豊の炭住長屋を改造して施設の「筑豊文庫」を設立
     …「英信は過去を忘れた訳ではない。…葬り去ったわけでもない。
     …過去を背負ったまま、天皇制のゴウカキ(業担き)として生きる。
     …その罪業を担い続けていく覚悟だったのだ」と》。上野英信さんは
     「「侵略する側」にいた過去に戦後、どう向き合った」のか?」

   『●『キジバトの記』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(2/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(3/3)
   『●上野英信さんは「「侵略する側」に
       いた過去に戦後、どう向き合った」のか?

   『●《エネルギーのルツボ》《火床》の《暗い地の底》にて…
     【セレクション (3)「地の底の声筑豊・炭鉱に生きた女たち」】
    「上野英信さんと筑豊文庫。《筑豊よ 日本を根底から変革する
     エネルギーの ルツボであれ 火床であれ 上野英信》…
     「暗い地の底」で。…そして、やはり、山本作兵衛さん。」

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》
   『●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に
     …ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?
   『●〝宿題〟も提出せずに、佐渡島金山を持ち出す…《「約束破りな上、
     二枚舌を使う」という国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為》…
    「上野英信さん『追われゆく坑夫たち』には、《Yさん…「…」と
     鉄棒をさすりながら勤労係が言いました。こうして私は海のなかの
     恐ろしい監獄島――三菱端島炭鉱で働くことになりました》」

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1761918.html

<金口木舌>上野英信さんの功績語り継ぐ
2023年8月8日 05:00
金口木舌 上野英信 渡波屋 眉屋私記 出ニッポン記

 名護市屋部の海岸沿いの公園に小さな岩座がたたずむ。「渡波屋(とわや)」と呼ばれ、地域の拝所であり、移民や出稼ぎで、屋部の地を離れる人々を見送る別れの場所でもあった


▼遠く海外を夢見て、旅立つ若者らを乗せた汽船が名護湾の沖を通ると、岩座の頂点で親族らが松の枯れ葉をたいた。別れの白い煙が立ち上り、航海の無事を祈ったという

屋部地域山入端一族の歴史をたどった「眉屋私記」の書き出しもここから。丹念な取材で近代沖縄の歩みを記した著者は記録文学作家の故・上野英信さん。7日で生誕100年を迎えた

炭坑労働の闇を数々の作品で描いた。「出ニッポン記」は沖縄民謡になぞらえ、南米に移住した炭坑離職者を「石炭ぬ喰ぇーぬくさー」と表現。沖縄移民と炭坑労働を日本移民史を血に染める、もっとも象徴的な二つの大集団と、その苦難を記した

屋部地域の歴史が凝縮されたような公園内には「眉屋私記」の文学碑が建つ。地域住民は87年に亡くなるまで、か弱き人々に光を当て続けた功績を大切に語り継いでいる。
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●戦争、環境破壊の最たるもの…ところで、海猿の皆さん、《職員が軍隊として組織され、訓練され…軍隊の機能を営むことを認める》でOK?

2022年12月04日 00時00分35秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(2022年11月18日[金])
番犬様の超デタラメ、文句も言わない主権なきニッポン政府。プーチン氏に嗤われ、蔑まされるはずだね。《植民地》ニッポンの中の沖縄。番犬様はやりたい放題だ。主権なき非《独立国家》の自公政権は、番犬様に沈黙。

   『●巨大新基地建設による辺野古破壊…プーチン氏に《主権を行使できて
                    いない実例》と指摘されてしまう始末
   『●和泉洋人首相補佐官…《日本の民間企業に建設協力を打診し、
     便宜供与を匂わせていた…徹底的に民意をないがしろにする政権の姿》
    「《これは安全保障政策ではない。日本をぼろぼろにすることと
     引き換えにした米国への隷従であり、「売国的」ですらある》…
     ホシュやウヨクの皆さんの大好きな売国奴という言葉。でも、一体誰が
     《売国》奴なのでしょうか? 皆さんのお嫌いなプーチン氏に
     《主権を行使できていない実例》と指摘されてしまう始末ですよ?」

   『●《日米地位協定…あからさまに主権を踏みにじられても、岸田首相は
      「現実的に最善の方法を考えていく」とゴマカし、改定に後ろ向き》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ

 琉球新報の記事【世界遺産やんばる「米軍廃棄物に対策を」 国際NGOが報告、日米に働き掛け強化も】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1612333.html)によると、《…沖縄県国頭、大宜味、東の3村の世界自然遺産に接する米軍北部訓練場での廃棄物が撤去されず、土壌汚染も除去されていないとして、日米両政府に調査と対策を求める報告が掲載された。…報告は(1)米軍機騒音による生物への影響が調査されていない(2)遺産に関わる問題が日米合同委員会環境分科会で議論されていない(3)遺産に関する日米合意文書の全文が公開されていない(4)米軍廃棄物が撤去されず、土壌汚染も除染されていない―など六つの問題を指摘。日米政府に調査、対策と情報公開を求めている。OEJPの吉川代表は「WHW報告を活用し、やんばるの森を米軍廃棄物がない『真の世界自然遺産』にするために取り組んでいく」と説明。IPPの河村代表は「米国・米軍から具体的な解決策を引き出すことで、基地問題を解決していく枠組みをつくることにつなげていきたい」と述べた》。

   『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
        《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)

    《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
     米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
     残っている
ことを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
     抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
     威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》

   『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
        …《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至

 やんばるの森での番犬様の超デタラメ、文句も言わない主権なきニッポン政府。
 沖縄タイムスの【社説[戦争と環境破壊]危機の拡散 食い止めよ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1053547)によると、《50年前の1972年6月、スウェーデンのストックホルムで、第1回国連人間環境会議が開かれた。ホスト国のパルメ首相は、講演で、ベトナム戦争を念頭に「戦争こそが最大の環境破壊である」と指摘し、大きな反響を呼んだ。50年後の今年3月。ロシアによるウクライナ侵攻の直後に、日本環境教育学会は同じ表現を用いて軍事侵攻を批判し、「発への攻撃は地球規模の環境汚染を生む恐れがある」と危惧した》。

   『●戦争、環境破壊の最たるもの
    《二十世紀の初めごろ、デンマークの陸軍大将が、こんな法律があれば、
     戦争をなくせると考えて起草した法案がある。題して
     「戦争絶滅受合(うけあい)法案」▼戦争の開始から十時間以内に、
     敵の砲火が飛ぶ最前線に一兵卒を送り込む。順序はまず国家元首、
     次にその親族の男性、三番目は総理、国務大臣、各省の次官、
     そして国会議員(戦争に反対した議員を除く)、戦争に反対しなかった
     宗教界の指導者…▼妻や娘は従軍看護師として招集し、最前線
     野戦病院で働く。権力を持つ者から犠牲になるなら、自らは
     安全地帯にいてナショナリズムをあおる政治家は姿を消すだろう


 琉球新報の【<社説>国際NGO対策要求 米軍の環境破壊を止めよ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1612909.html)によると、《世界遺産の保全に取り組むNGO「ワールド・ヘリテージ・ウオッチ(WHW)」は、国頭、大宜味、東の3村の世界自然遺産に接する米軍北部訓練場で廃棄物が撤去されず、土壌汚染も除去されていないとして日米両政府に調査と対策を求める内容を2022年次報告に掲載した》。

   『●辺野古「この風景は戦争」:
      誇り高き「海猿」の実像は番犬様の飼い主「アベ様のイヌ」

 ところで…、辺野古「この風景は戦争」な、破壊「損」な辺野古を想うと複雑な心境だね…誇り高き「海猿」どころか「アベ様のイヌ」。現実は脇に置くとして、法的にも《その職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認める》わけだ。法律が、現実に追いつく、ホントにいいの?、「海猿」の皆さん?
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/防衛大綱「多次元統合防衛力」とは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211150000048.html)によると、《安保3文書改定で消え去る運命にあるであろう海上保安庁法第二十五条を書き留めておく。「この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解釈してはならない」。海保設立の誇りと独立性をついえさせるべきなのだろうか。》

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1053547

社説[戦争と環境破壊]危機の拡散 食い止めよ
2022年11月8日 05:00

 50年前の1972年6月、スウェーデンのストックホルムで、第1回国連人間環境会議が開かれた。

 ホスト国のパルメ首相は、講演で、ベトナム戦争を念頭に「戦争こそが最大の環境破壊である」と指摘し、大きな反響を呼んだ。

 50年後の今年3月。ロシアによるウクライナ侵攻の直後に、日本環境教育学会は同じ表現を用いて軍事侵攻を批判し、「原発への攻撃は地球規模の環境汚染を生む恐れがある」と危惧した。

 ベトナム戦争時の枯れ葉剤による自然生態系の破壊。湾岸戦争時の原油流出による海洋環境汚染…。

 戦争で使用された枯れ葉剤や劣化ウラン弾クラスター爆弾などの兵器は、その影響が後々まで残り、人々の生活を脅かし続ける。

 ロシアによるウクライナ侵攻も、環境への影響は甚大だ。公共施設や住居が破壊されただけではない。

 砲弾やロケット弾など兵器という兵器が攻撃のために使用されているが、金属破片はどう処理されているのか。

 大気、水質、土壌への影響が懸念される。

 荒廃した街の復興にいったい、どのくらいの時間と経費がかかるものなのか。

 戦場には多くの戦車や戦闘機、兵員輸送車両などが投入され、ガソリンやディーゼルなどの化石燃料を大量に消費する。

 軍事行動によって大量の廃棄物が生じるだけでなく、温暖化の原因となる温室効果ガスを大量に排出しているのである。

■    ■

 ウクライナへの軍事侵攻が長期化する中、エジプトで、地球温暖化対策を話し合う国連の気候変動枠組み会議(COP27)が始まった。

 温室効果ガスを排出し続ければ、地球表面や海洋の温度を上昇させ、各地に異常気象をもたらす。

 実際、気候変動による自然災害は、世界各地で発生しており、対策は急務だ。

 だが、ここにもウクライナでの戦争が暗い影を落としている。

 脱炭素化と電力の安定供給をどう両立させるか、という問題だ。

 各国の対応はまちまちだが、ロシア依存のエネルギー政策から脱却するため一時的に石炭などの化石燃料に回帰する動きも見られる。

 自国優先の結果、COP27が実効性のある温暖化対策をまとめることができなければ、先進国と発展途上国の対立を深める結果を招きかねない。

■    ■

 茶の間には毎日のように戦争報道が流れる。その衝撃があまりにも大きいだけに、地球温暖化に対する危機感や人々の関心が薄らいでいる印象は否めない。

 「気候変動の影響によって戦争のリスクが高まっていく」という指摘にあらためて耳を傾ける必要がある。

 気候変動は洪水、熱波、食糧不足などを通して戦争のリスクを高める

 「戦争は最大の環境破壊である」という言葉は、沖縄の人々が沖縄戦と戦後の米軍統治の経験から学んだリアルな認識でもある
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1612909.html

<社説>国際NGO対策要求 米軍の環境破壊を止めよ
2022年11月9日 05:00

 世界遺産の保全に取り組むNGO「ワールド・ヘリテージ・ウオッチ(WHW)」は、国頭、大宜味、東の3村の世界自然遺産に接する米軍北部訓練場で廃棄物が撤去されず、土壌汚染も除去されていないとして日米両政府に調査と対策を求める内容を2022年次報告に掲載した。

 環境団体「オキナワ・エンバイロメンタル・ジャスティス・プロジェクト(OEJP)」がWHWに問題を指摘していた。日米両政府に解決への具体策を提案しており、国際組織への働き掛けを強化する。

 世界自然遺産である山原の自然が米軍の活動によって破壊されることは許されない。今回の報告は、この問題が国際問題化している証しである。日米両政府は米軍の活動がもたらす山原への影響を網羅的に調査し、悪化原因を取り除く国際的責務がある

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は21年7月、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録を決めた。世界的に希少な亜熱帯の森に、数多くの固有種が生息する生物多様性を評価した。

 「沖縄・奄美」は16年に世界自然遺産の国内候補として暫定リストに記載された。しかし18年に政府が推薦した区域のうち、沖縄島北部地区は、隣に広がる米軍北部訓練場の返還地約4千ヘクタールを含んでいなかったことから国際自然保護連合(IUCN)が生態系の連続性を維持するよう地域の再考を求めるなどしたため、世界自然遺産登録まで長期間かかった経緯がある。

 返還跡地からは、放射性物質や薬きょうなどの廃棄物が見つかっている。16年の訓練場の過半の返還に伴い、ヘリパッドが残りの訓練場内に併設され、米軍は昼夜を問わず訓練を繰り返し、騒音や振動を引き起こしている

 今回の報告内容は、これらを背景に作成された。報告は、米軍機騒音による生物への影響が調査されていないことや、遺産に関わる問題が日米合同委員会環境分科会で議論されていないこと、米軍廃棄物が撤去されず土壌汚染も除去されていないことなど六つの問題を指摘している。

 OEJPの吉川秀樹代表はWHW報告を活用し、山原の森を米軍廃棄物のない「真の世界自然遺産」にするため取り組むと強調した。日米地位協定で米国は返還地の原状回復義務を負っていないが、日米両政府は世界自然遺産を保護する責任がある

 奄美・琉球諸島の豊かな自然は陸域に限らない。今後、遺産地域は海域にも拡大し、生物多様性などを次世代に伝える取り組みが必要だ。一方で遺産地域と連続する貴重な海域である辺野古沖で米軍の新基地建設が進められている豊かな自然を破壊する行為は、自然遺産を守る取り組みと逆行する最大の環境保全策は登録地域と隣り合わせの米軍施設の全面返還であり、訓練や新基地建設の中止だ
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211150000048.html

コラム
政界地獄耳
2022年11月15日7時19分
防衛大綱「多次元統合防衛力」とは

★13日、首相・岸田文雄はプノンペンでの日米首脳会談で「同盟の抑止力・対処力を一層強化することで一致」したが、その準備は着々と進められている。首相は昨年12月に「新たな国家安全保障戦略防衛大綱中期防衛力整備計画を、1年をかけて策定する」と、いわゆる安保3文書の大幅見直しを検討中だ。防衛大綱では「多次元統合防衛力」という言葉が出始めた。また「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」が内閣官房に設置され議論が続けられているが「総合的な防衛力」は大綱の考える「多次元-」と同義ととらえるべきだろう。

★13日付「琉球新報」は長崎県五島列島の津多羅島で陸上自衛隊が11日に実施した尖閣諸島での対処を想定した訓練に沖縄県警の警備部に属する「国境離島警備隊」と第11管区海上保安本部の巡視船数隻が参加していたことが分かったと報じた。県警の国境離島警備隊は「20年4月に発足し、自動小銃やサブマシンガン、小型ヘリなどを装備しており、今回は実際に陸自などと対処訓練に加わったとみられる」とあり、同紙によれば「昨年11月にも津多羅島で陸自水陸機動団、沖縄県警、大阪府警、海保など約400人が参加」しているという。

★まさに多次元統合防衛力であり総合的防衛力とはこういった防衛省、海上保安庁、警察と役割が違う組織を一元化するということにほかならず、それに米軍やNATOが加わる大規模編成が想定されているのではないか。既に海自と海保の合同訓練や連携は“役割の違い”を乗り越えて実施されつつある。安保3文書改定で消え去る運命にあるであろう海上保安庁法第二十五条を書き留めておく。「この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解釈してはならない」。海保設立の誇りと独立性をついえさせるべきなのだろうか。(K)※敬称略
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●《炎上を恐れずに、地雷を踏みに行く――。…小田嶋隆さんの鋭い批評》《安倍政権は「ヤンキー的」…『一つになろう』って空気が大嫌い》

2022年07月03日 00時00分27秒 | Weblog

(20220626[])
毎日新聞の訃報記事【コラムニスト・小田嶋隆さん死去 65歳 政治や社会を鋭く批評】(https://mainichi.jp/articles/20220624/k00/00m/040/074000c)によると、《政治や社会を反権力の立場から鋭く批評したコラムニストの小田嶋隆(おだじま・たかし)さんが24日、病気のため死去した。65歳。葬儀は近親者のみで営む。東京都生まれ。早稲田大卒。食品メーカーを退社後、ラジオ局アシスタントディレクター、作詞家などを経験する。雑誌「噂の真相」(2004年休刊)でコラムを連載し幅広い支持を得た。最近ではツイッターでも積極的に発言。19年に脳梗塞(こうそく)を公表し、その後入退院を繰り返していた。今月、自身初の小説集「東京四次元紀行」を刊行したばかりだった。著書に「日本語を、取り戻す。」「小田嶋隆のコラムの切り口」「超・反知性主義入門」など多数。》

 とても、とても残念だ。ご冥福をお祈りいたします。


   『●『1984年のビーンボール ~オダジマタカシ スポーツコラム大鑑~』読了
   『●『テレビ霊能者を斬る ~メディアとスピリッチュアルの蜜月~』読了(1/3)
   『●『テレビ霊能者を斬る ~メディアとスピリッチュアルの蜜月~』読了(2/3)
   『●『テレビ霊能者を斬る ~メディアとスピリッチュアルの蜜月~』読了(3/3)
   『●『人はなぜ学歴にこだわるのか。』読了
    「小田嶋隆著。《…旧弊な身分制度社会の桎梏から近代の人間を
     解放する役割を果たしてきたはずの学歴システムが、いつの間にやら
     階級固定の道具になっている現実…》。《…子供の学力は、低年齢で
     あればあるほど、親の教育水準および経済状態をストレートに反映…》。
     《…学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない…》。
     斎藤貴男さんの『機会不平等(※1) と同じ指摘。」

   『●『テレビ救急箱』読了 (1/2)
   『●『テレビ救急箱』読了 (2/2)
   『●「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」
               (『カナエール福岡応援ページ』)

     「番組を見て、そして、そのWPの一つのフレーズ
      「生まれた環境に縛られる、子どもたちの夢」を見て、
      小田嶋隆さんの本の言葉を思い出しました……
      「子供の学力は、低年齢であればあるほど、
      親の教育水準および経済状態をストレートに反映
      学歴における機会均等なんてものは、もはや建前でさえない…」
      http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2a1cb2eb9e660199cf4fcdc12a4a8d1f

   『●小田嶋隆さんの『偉愚庵亭憮録』
   『●新手の愉快犯?…と言えば、言い過ぎか
   『●アベ様らが《霞が関官僚》を支配して堕落させ、《国会の質疑、
     ひいては、国権の最高機関たる国会の存在価値それ自体を貶め》た
    「日経ビジネスのコラム【小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」
     ~世間に転がる意味不明/「募集」と「募る」の違いはどうでもいい】」
    「#募ってはいるが募集はしてないの両者の違いよりも、小田嶋隆さん、
     《募集に応じて応募した人間はどこからどう見ても「選ばれた人」
     ではないからで、とすると、「安倍事務所の募集に応募して会に
     参加した後援会のメンバーは、言葉の正確な意味において絶対に
     「招待客」ではあり得ないからだ。当たり前の話だが、
     「招待客を募集するという言い方自体が、そもそも矛盾している》、
     そりゃぁ~そうだ。」

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、
     学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの……
     そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の
     著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップ
     だけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候
     広がりつつあるという》
    「アベ様らだけが「反知性主義」者ではなく、《そういう政権を
     選んだ国民にも危険な兆候》を見てとる小田嶋隆さん。
     青木理さんや内田樹さんが仰っていることも、
     そういうことなのかもしれない」
    《ユネスコの記憶遺産に南京大虐殺が登録された時、菅官房長官は
     分担金を減らすことを示唆しました。驚天動地の発言で、昔だったら
     クビが飛んでいると思う。虐殺した数についての議論はあってしかるべき
     だが、虐殺の事実そのものを否定したり、分担金を減らしてユネスコに
     圧力をかけるのは別次元の話でしょう。しかし、菅官房長官がああ言うのは、
     国民の方に『ユネスコはケシカラン』という応援の声があるのを感じたから
     だと思う。ああいう発言ができちゃう空気が、すでに存在しているんですよ》

   『●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を
            造りたい強権的政治手法好きな二人
    「…う ん ざ り。「反知性主義者たちが「反日」といって
     思考停止してしまうように安倍晋三やその支持者たちを
     反知性主義者だと非難するだけでは思考停止してしまう
     ことは分かっているのだけれども…。
      青木理さんも仰ってます、
     「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している
      高橋源一郎想田和弘小田嶋隆は、反知性主義に
     ついて語ることのむずかしさを指摘している」

   『●アベ様お得意の《政治の私物化》の極致…《「桜を見る会」…
            公的イベントを支援者接待と政治資金集めに利用》
    「アベ様の私的文化的?な《安倍総理のサクラになる会》(©小田嶋隆さん、
     https://twitter.com/tako_ashi/status/1178523901380317184)」
    「「桜を見る会」前夜祭という立派な政治資金パーティーについて、
     《政治資金規正法違反の疑い》だそうですよ。あぁ、でも
     《自民党の最近のルールは「返せば問題ない」と、なかったことに
     できるというもの》でしたねぇ。あれぇ~、もし「資料は破棄した
     といったことになると、「返し」ようもないですよね…」

   『●萩生田光一文科相《テロ予告や脅迫で「表現の不自由展」を
     中止させた勢力に加担する行為…表現の自由を圧殺する暴挙》
    「《萩生田氏自身のゆがんだ歴史観や嫌韓感情、憲法が保障する
     表現の自由への無理解…「表現の不自由展」を中止に追い込んだ
     勢力と同じ思想・感情》…《検閲国家》へと着々と。《文化庁の
     補助金7800万円全額》不交付の一方で、アベ様の私的文化的?な
     《安倍総理のサクラになる会》(©小田嶋隆さん、…)には
     《予算3倍…5700万円もの血税》が飲み代へとドブガネ。」

   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
       という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
    「【安倍政権が残したもの/類を見ない「言葉」の空疎さと不誠実さ
     小田嶋隆さんが見た7年8カ月】…《コロナ対応などでは適切な判断を
     する自信がないのに、後継者選びに関しては判断ができる、というのは
     矛盾しています。つまり、次にどんな政権ができて、自分をどう断罪する
     のかを見極める余力を残しての辞任だったということです》」

   『●小田嶋隆さん《行政の担当者としてのあたりまえの習慣を、
     安倍晋三氏とその追随者たちは…この8年の間に完膚なきまでに破壊》
   『●武田砂鉄さん《小田嶋隆さん…予言めいたもの…〈日本学術会議から
     学術を追放すると日本会議になることからも、学術の必要性は明らか〉》


 毎日新聞の記事【「炎上恐れず、地雷を踏みに」 小田嶋隆さんの発言振り返る】(https://mainichi.jp/articles/20220624/k00/00m/040/161000c)によると、《社会や政治、そして世相を絶妙な文章技でバッサ、バッサと斬ってきた小田嶋さん。その数々の発言を毎日新聞に掲載された記事から振り返った》。

 今のこの悲惨な「政」小田嶋隆さんの素晴らしき結論…《結論を述べる。安倍政権は外交と経済をしくじり、政治的に失敗しただけではない。より重要なのは、彼らがこの国の文化と社会を破壊したことだ。私はそう思っている。一刻も早くこの国から消えてもらいたいと思っている》。
 最後の言葉《上から目線で他人の命の価値を測るな》という言葉も重く、勁い。

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https://mainichi.jp/articles/20220624/k00/00m/040/161000c

「炎上恐れず、地雷を踏みに」 小田嶋隆さんの発言振り返る
毎日新聞 2022/6/24 17:25(最終更新 6/24 22:02)

     (インタビューに答えるコラムニストの小田嶋隆さん=
      東京都千代田区で2015年11月30日、小出洋平撮影)

 炎上を恐れずに、地雷を踏みに行く――。6月24日に65歳で亡くなったコラムニストの小田嶋隆さんの鋭い批評を、毎日新聞の見出し(2015年10月20日東京本社夕刊)はこう表現した。社会や政治、そして世相を絶妙な文章技でバッサ、バッサと斬ってきた小田嶋さん。その数々の発言を毎日新聞に掲載された記事から振り返った。【デジタル報道センター】


安倍政権は「ヤンキー的」

 17年7月、東京都議選の街頭演説で「辞めろ」コールを浴びた自民党の安倍晋三首相(当時)は「こんな人たちに皆さん、私たちは負けるわけにはいかない」と言い放った。この発言を、小田嶋さんは「国会で民進党(当時)や共産党を相手に言うのとは意味が違います。自分に賛成しない人間を『国民とは別のカテゴリー』に分けたようなものですから」と強く批判。そんな安倍政権の姿勢を「ヤンキー的」と表現した。

     (都議選で自民党候補者への支持を訴える安倍首相
      =東京都千代田区のJR秋葉原駅前で2017年7月1日
      午後5時3分、藤井達也撮影拡大)

 そのうえで「最近の若い人たちは『雰囲気を壊さず、仲間を大切にしよう』という考えを重んじる傾向が強い。仲間内では意見を主張せずに、我慢して秩序を保とうという気分と『ヤンキー志向』は無縁ではないと思っています」と指摘してみせた。

 その安倍首相が20年8月に辞任を表明すると、「病気の再発を辞任の理由として挙げているが、『今、逃げるしかなかった』というのが実情ではないか」とバッサリ。

 「アベノミクスでは株価をつり上げることで好景気を演出してきたが、新型コロナウイルスの影響で不況が本格化すれば、フェイクだったことが国民にばれてしまう。東京オリンピックの開催も見通せない。『森友問題』もくすぶったままで、河井克行前法相(当時)らの選挙違反事件買収の原資を巡って自身に飛び火する恐れもあった。政権が火だるまになることが分かっていたのではないか」


菅氏は「一貫した『麦踏み』の発想」

 安倍氏の後任として首相になった菅義偉氏についても手厳しかった。21年9月に菅氏が退陣の意向を表明すると、在任時の所信表明演説などで目指す社会像として「自助・共助・公助」と強調したことについて、自らの病気の体験も踏まえてこう語った。

 「何か困ったときや、苦しいときに公である国が手を差し伸べてくれることが、国が国としてあり、私たちがその国の住人であることの意味じゃないですか。そこを、まず自助、つまり転んだら自分で起きろよと言うんだったら、その国の住人である必要はありません

     (自民党総裁選不出馬について表明する菅義偉首相
      =首相官邸で2021年9月3日、竹内幹撮影拡大)

 「菅さんに一貫していたのは、弱い立場の人への感受性の乏しい『麦踏み』の発想ではないでしょうか。弱い麦は踏んでいるうちに死ぬけれど、強い麦は生き残る。だから麦畑全体の麦の強度はやがて上がるんだと。だけど、それを人間社会に応用したらダメなわけで、だから国民皆保険制度があって、年寄りだって病人だって生きている限りは面倒を見ますよ、という建前で今まで動いてきたわけです。人が生きるってそういうことじゃないですか。でも菅さんは、そういうところに対する感受性が非常に乏しい人なのかなと思ってしまいます」


「『一つになろう』って空気が大嫌い」

 批判を恐れずに、鋭い批評を繰り返した小田嶋さん。「一つになろうって空気が大嫌いなんです」。安倍政権が掲げた「1億総活躍」という言葉も「まるっきり戦前的なキャッチフレーズ」と批判し、こう案じた。「今の日本には個人主義に対する嫌悪感のようなものが徐々に広まっている。元来、周囲の空気から浮き上がることを嫌い、周囲と同じように振る舞うことを内面化している国民です。多様性より秩序の方が心地よいという人が増えているのではないか」

 「音楽に政治を持ち込むな」。16年にこんな批判がネット上でわき起こり、大きな論争になった時にはこう言った。「音楽は純粋なもので、政治はあしきもの、忌まわしいもの、場違いな場所で持ち出してはいけないもの、という空気が背景にあるのではないか。皆が楽しんでいるところで政治的な主張をすると、葬式にアロハシャツで来たヤツみたいな扱いを受けてしまう」

 そして続けた。「自由や平和や憲法や人権など党派色とは無縁と思われていたものが段々と『政治的』『偏っている』と受け止められる時代になっている」「怒りや異議申し立ての歌より『人生賛歌』が好まれる。人とのあつれきを極度に避けようとし、論争や異議申し立て自体が嫌われる風潮も強まっている。しかし過度に『中立性』を求め、論争的な話題を避けることは結局、表現の豊かさや意見の多様性を狭めてしまう


「上から目線で他人の命の価値を測るな」

     (小田嶋隆さん=東京都千代田区で2020年10月6日、
      武市公孝撮影拡大)

 16年のリオデジャネイロ五輪。日本選手団主将でレスリング女子53キロ級の吉田沙保里選手が決勝で惜敗し、「主将として金メダルを取らないといけないところだったのに、ごめんなさい」と泣いて謝罪したことについては、こう指摘した。

 「実績があって、ある程度年齢が高く責任感のありそうな人が主将になるが、本人に要らぬ重圧を与えている印象を受ける。アテネ五輪で主将を務めた井上康生さんも負けるはずのないところで負け、すごく責任を感じていた。4年後の東京五輪では、主将はまったく要らないと思う」

 「安楽死」を希望する難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に頼まれ、薬物を使って殺害したとして、医師2人が20年に嘱託殺人容疑で逮捕・起訴された事件についても発言。「最近は『生きているだけで価値がある』『弱者に寄り添おう』『人権を守ろう』などの正論が『偽善』とされ、反発を受ける場面が目立って増えている。ポリティカルコレクトネス(政治的公正さ)が広まり、差別的な発言をしにくくなった社会に、人々が閉塞(へいそく)感を覚え、反発しているのかもしれない」

 そのうえで語った。「そもそも、一度や二度、死を考えた経験のある人は少なくないだろう。それでも、自死をしなかった人には『あの時死ななくてよかった』と振り返る機会がありうる。自死を願う人に死を提供することは、その機会を永遠に奪う、取り返しのつかない行為なのだ」「健康な人の物差しで、病と闘う人生を測ってはならない。『寝たきりでかわいそう』『さぞやつらいだろう』と上から目線で勝手に推し量り、他人の命の価値や意味を勝手に判定するのはとても暴力的な行為だ
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●《柔らかな響きと独特の語感が特徴のアイヌ語は、消滅の危機にあるとされています》…萱野茂さんは「言葉は民族の証」と訴えてきた

2022年06月10日 00時00分41秒 | Weblog

サケ漁をするアイヌ民族の畠山敏さん… (東京新聞2019年9月2日)(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201909/images/PK2019090202100232_size0.jpg)↑】


(20220515[])
NTVのTVドキュメント【アイヌ アナクネ ピリカ/アイヌ語を未来へ/NNNドキュメント‛22】(https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894870v9g2ue67x0ctc.html)。

 《アイヌの言葉、「アイヌ語」を聞いたことはありますか? 柔らかな響きと独特の語感が特徴のアイヌ語は、消滅の危機にあるとされています。日本の先住民族、アイヌの血を引く大学生の関根摩耶さん。口伝えで残されてきたアイヌ語を守ろうとSNSで発信しています。その摩耶さんの恩師がアイヌ民族初の国会議員になった萱野茂さん。「言葉は民族の証」と訴えてきた萱野さんの思いを胸に、彼女が選んだ進路とは…。》

 萱野茂さん《言葉は民族の証》。とても印象深いドキュメンタリーだった。沙流川二風谷
 そして、アイヌの歌歌いの豊川容子さん(https://twitter.com/WRHMURAMOTO/status/1518849409462972416)も出演。

 映像に、故・萱野茂さんが使っておられた録音機が出てくる。あれは、本多勝一さんが寄付された物だろうか?

 アイヌ語。《明治政府はアイヌを日本人に組み込む同化政策で日本語を強制し…》。
 再度、引用する。2019年9月の琉球新報のコラム【<金口木舌>「言葉が死ぬ」前にできること】…《長田弘さんの詩「言葉の死」…》《無自覚なまま、黙って死んでいく言葉を見たくはない。できることはまだある》、言葉を殺すな! 殺させるな! 

   『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
             (沖縄人を見くびってはいけない)」
   『●【<金口木舌>二風谷判決と沖縄】:
     「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み…先住民族に該当する」
    《「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み、独自の文化を保っており、
     先住民族に該当する」。1997年3月、札幌地裁で言い渡された判決に
     原告のアイヌ民族の人々は驚き、涙を流した ▼司法の場で初めてアイヌを
     先住民族と認めた、二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る訴訟の判決だ…
     ▼しかし政府は沖縄の人々の権利保護を求めた国連自由権規約委員会
     勧告を無視

   『●《アイヌ民族…サケの捕獲は認められた先住権…
      儀式用のサケ十数匹を捕獲…サケ漁をするかどうかは自己決定権だ》

    《畠山敏さん(77)が、サケの捕獲は認められた先住権だとして、
     道の許可を得ずに儀式用のサケ十数匹を捕獲した。道職員が制止する
     場面もあったが、畠山さんは「サケ漁をするかどうか自己決定権だ」
     として決行した。》

   『●【<金口木舌>サケ漁は自己決定権】…《アイヌ民族は
     先住民族と認められたが、権利回復の闘いは沖縄同様、道半ば》

    《▼アイヌ民族は先住民族と認められたが、権利回復の闘いは
     沖縄同様、道半ばだ
。「アイヌモシリ(北海道)に土足で
     上がり込んできた和人には左右されない
」と訴える畠山さんの
     言葉は重くて深い》

   『●《「アイヌの伝統」…捨て身ともいえる畠山さんの行動が
      先住民族とは何かを問いかける》…そして、「言葉」を殺すな!
   『●「国が象徴空間に集約することに我慢がならない。
           先祖の遺骨をコタンに返してほしい」
   『●琉球遺骨返還請求訴訟《旧京都帝国大…の人類学者が今帰仁村の
     百按司墓から持ち出した遺骨を京大が占有》は違法…京都地裁が請求を棄却
   『●琉球遺骨返還請求訴訟《沖縄アイデンティティーのよりどころである
      遺骨を本来あるべき場所に-という原告の訴えが…入り口論》で棄却

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-991842.html

<金口木舌>「言葉が死ぬ」前にできること
2019年9月19日 06:00
しまくとぅば ユネスコ 金口木舌

 「言葉が死んでいた。/ひっそりと死んでいた。/気づいたときはもう死んでいた。」。長田弘さんの詩「言葉の死」の冒頭部分を読んで、びくっとした

▼「想(おも)ったことすらなかったのだ、/いったい言葉が死ぬなんて。」。そう、思いもよらなかった。言葉が生き物のように「死ぬ」という表現も衝撃的だが、「言葉が死ぬ」というのがどういう状態なのかにも思いを巡らせる

▼ユネスコが宮古語や八重山語、与那国語などを消滅の危機に瀕(ひん)する言語に指定して今年で10年。県の2018年度のしまくとぅば県民意識調査では、共通語と同じくらいかそれ以上使う県民は24・8%。2年前よりも3ポイント減り、減少傾向が続く

▼同じ消滅危機言語のアイヌ語を広める大学生の関根摩耶さんは、動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用して発信している。もともとアイヌ語にはない若者言葉も造語して、楽しくアイヌ文化を実践している

言語には、それを使う人々の暮らしが反映される。暮らしから生まれてきた、その言語にしかない単語や表現もある。アイヌ語にはクマを表す言葉が83あるという「言葉の死」は、それらの概念をも消し去る

▼長田さんの詩はこう締めくくる。「誰が言葉を殺したか?/『私だ』と名乗る誰もいなかった。」。無自覚なまま、黙って死んでいく言葉を見たくはない。できることはまだある。
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https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894870v9g2ue67x0ctc.html

2022年3月27日(日) 25:25
アイヌ アナクネ ピリカ
アイヌ語を未来へ


アイヌの言葉、「アイヌ語」を聞いたことはありますか? 柔らかな響きと独特の語感が特徴のアイヌ語は、消滅の危機にあるとされています。日本の先住民族、アイヌの血を引く大学生の関根摩耶さん。口伝えで残されてきたアイヌ語を守ろうとSNSで発信しています。その摩耶さんの恩師がアイヌ民族初の国会議員になった萱野茂さん。「言葉は民族の証」と訴えてきた萱野さんの思いを胸に、彼女が選んだ進路とは…。
※タイトル「アイヌ アナクネ ピリカ」の「ク」と「リ」は正しくは小さい字になります。

ナレーター/白石晴香  制作/札幌テレビ  放送枠/30分

再放送
2022年4月3日(日)5:00~/24:00~ 日テレNEWS24
2022年4月3日(日)8:00~ BS日テレ
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●〝宿題〟も提出せずに、佐渡島金山を持ち出す…《「約束破りな上、二枚舌を使う」という国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為》…

2022年03月01日 00時00分59秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


――――――《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね》(前川喜平さん)

―――――― 上野英信さん『追われゆく坑夫たち』には、《Yさん…「…」と鉄棒をさすりながら勤労係が言いました。こうして私は海のなかの恐ろしい監獄島――三菱端島炭鉱で働くことになりました》



(20220215[])
デモクラシータイムスの映像記事【佐渡は、軍艦島の二の舞になる ~政治が歪めた世界遺産推薦~【The Burning Issues vol.20】】(https://www.youtube.com/watch?v=rYxgSOzyeAM)。

 《佐渡島金山(鉱山)を、日本政府が世界文化遺産に推薦しました。しかし、現状において、登録の見通しは立っていません。それはなぜなのか。何が問題なのか。詳細に分析しました。このままでは、ユネスコから問題を指摘されている軍艦島問題の二の舞になりかねません。 2022年2月6日 収録》

 〝宿題〟も提出せずに、佐渡島金山を持ち出す…(リテラ)《「約束破りな上、二枚舌を使う」という国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為》、恥ずかし過ぎる。

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》
   『●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に
     …ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?

 佐渡金山、その前に。軍艦島について、ユネスコでの日本側のアノ「約束」はどうなったの…? まずは、アノ「約束」から履行してみては如何だろうか? ニッポンに対して、2021年7月、《ユネスコが、守られていないと批判する決議を採択》したわけですが、その後、どうなったのですか? (リテラ)《こんな不誠実な態度、下劣な二枚舌を使えば、国際社会は呆れ返り、すでにガタ落ちしている信頼はさらに失墜し、相手にされないのは目に見えている》《「約束破りな上、二枚舌を使うという国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為にほかならず、日本が歴史修正主義による“ならず者国家”だと印象づけるだけの、愚行以外の何ものでもない。世界遺産登録をめぐって「歴史戦」などというネトウヨ用語が飛び交う状況こそが異常なのだ》…あぁ、情けなく、恥ずかしいニッポン。


【佐渡は、軍艦島の二の舞になる ~政治が歪めた世界遺産推薦~【The Burning Issues vol.20】】
https://www.youtube.com/watch?v=rYxgSOzyeAM


 再度、貼ります。


【軍艦島展示を改めよ!~約束守らぬ日本にユネスコ決議~ 植松 青児さん
 【The Burning Issues vol.17】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=KyZPIQpKPqM

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●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

2022年02月21日 00時00分48秒 | Weblog

(2022年02月13日[日])
リテラの記事【右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!】(https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html)。

 《そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ》。

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》
   『●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に…
     ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?

 《保守》? 《プロパガンダ》?? 〝否定派〟の論客の皆さん《自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など》は…カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなのか? 
 (リテラ)《彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。当然の判決だろう》。

   『●《○○しかいない》お維の《言論の自由…憲法に反する発言を
           言論府が放置することこそ自らの首を絞める行為》
           ↓   ↓   ↓
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 デマ屋・ヘイト者についての話題。…言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満なのか
 東京新聞の小倉貞俊記者による記事【慰安婦問題に迫るドキュメンタリー 映画「主戦場」めぐりバトル】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019053102000136.html)によると、《旧日本軍の慰安婦問題に迫るドキュメンタリー映画「主戦場」をめぐり、場外バトルが過熱している。四月に封切られるや、ネットを中心に賛否が噴出。出演した保守系論客らは三十日、都内で会見を開き「だまされた」と抗議した。日系米国人で来日中の監督側は六月三日に反論の会見を開くという。 (小倉貞俊)…元慰安婦の支援団体や研究者だけではなく、慰安婦問題に否定的な立場からも「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝副会長や米国の弁護士ケント・ギルバート氏、ジャーナリスト櫻井よしこ氏、杉田水脈衆院議員らが出演し、持論を展開している…作品中では複数の保守系出演者から差別的な発言が続出する。会見ではこの点もただされたが、発言内容の訂正などはなかった…デザキ監督は公式サイトで「彼らの発言は、彼らの自由意思。一般公開も考えている、との合意書を交わしている」とコメント…慰安婦問題の激戦地となりつつある作品について映画監督の森達也氏は「慰安婦問題を取り上げる映画は多いが、主張が対立する人たちが同じ作品中で語る例はほとんどなく意義がある。ドキュメンタリーは作家性もあり、完全な中立にはなり得ない。対象者が主張したいことと、監督が聞きたいことが食い違うのは当然だ」と話した》。
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   『●国連《表現の自由侵害許されぬ》…アベ様や最低の官房長官ら
                 馬さんや鹿さんの耳には、哀しき馬耳東風…
           ↓   ↓   ↓
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 ところで、映画『主戦場』について。《保守》? 《プロパガンダ》?? カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなか? 与党自公や癒党お維を支えているニセ保守・ニセ右翼な人たちは、恣意的な言論の自由、表現の自由の使い分けがお好きだね。アベ様の《メディアコントロール》を放置した〝毒〟は、ニッポンの社会のいろいろな部分に相当な悪影響を及ぼしている。
 マガジン9のコラム【こちら編集部/映画『主戦場』その後〜デザキ監督の記者会見から】(https://maga9.jp/190605-5/)によると、《藤岡氏らの記者会見では、内容が「フェア」なものになっておらず、「一方的なプロパガンダ映画だ」との主張も展開されました。デザキ氏は、「物事がフェアであるかどうかという判断は常に主観的なものです。もし、映画が彼らの主張に沿った(『慰安婦』問題の存在を否定するような)内容になっていたら、彼らはこれ以上フェアな映画はないと言っていただろうと確信しています」と指摘…「さまざまな意見に耳を傾けた上で、自分なりの結論を映画の中に入れることが、責任を果たすことだと考えました。すべての主張に同等の説得力があるわけではないことを示すのが重要だと思ったのです。私は、どちらの意見に説得力があるかを自分で判断して結論を導いたし、そのプロセスは映画の中で明らかになっています。それを見た上で、観客は私の結論に同意することも、同意しないこともできるのだから、プロパガンダとはいえません。私の出した結論そのものは重要ではなくて、観客自身が映画を見てそれぞれの論点について検証することを推奨しているのです」…そうした状況を生み出してきた責任の一端が、「慰安婦」問題を「タブー」としてなかなか扱わず、歴史修正主義の言説のおかしさをきちんと指摘してこなかったメディアにあることは言うまでもありません》。
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https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html

右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!
2022.02.06 05:00

     (『主戦場』公式HPより)

 戦時中に朝鮮人の強制労働が行われていた歴史をめぐり韓国が異を唱えていた、「佐渡島の金山」の世界遺産登録への推薦に踏み切った岸田政権。「登録が見込めない」としていったんは推薦見送り方針だったにもかかわらず、「歴史戦」とやらを連呼する安倍晋三元首相ら極右勢力に媚びる形で一転、推薦強行に転じたのだ。

 戦時中、佐渡鉱山でも長崎の端島をはじめとする地域と同様、朝鮮人が強制的に連行された上で危険な労働を強いられていたことは新潟県が編纂した通史でも記述されている史実にもかかわらず、「韓国人強制労働の痛ましい歴史に目を背けている」という韓国政府からの当然の抗議に、林芳正外相は「韓国側の独自の主張は受け入れられず遺憾」などとフェイクまがいの反論

 「ハト派」「リベラル」を自称する岸田首相だが、岸田政権になっても歴史修正主義・韓国ヘイト路線を改めるつもりはまったくないらしい

 そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。

 旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ。

 2019年に公開された映画『主戦場』は、日系アメリカ人のデザキ監督が、慰安婦問題をめぐる“否定派”と“リベラル派”双方の主張を対比させ、一次資料を分析しつつ検証するという内容。なかでも見所は、自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など右派論客が垂れ流す歴史修正や差別主義丸出しの言辞の数々だ

 たとえば、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は「フェミニズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と性差別を剥き出しに。杉田水脈議員は「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」などと陰謀論をぶちまけている

 同作はこうした“否定派”のトンデモ発言や、監督によって緻密に論点整理された構成が話題を呼び、国内外の多くのメディアに取り上げられた。2019年4月の東京を皮切りに全国順次公開し、大きな話題になったのだが、これに対してインタビューでトンデモ発言を口にしていた一部の右派論客が上映を中止させようと裁判を起こしたのである。

 訴えたのは、“否定派”の出演者であるケント・ギルバート氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏、元「在日特権を許さない市民の会」の山本優美子氏(「なでしこアクション」代表)ら5名。彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。

 当然の判決だろう。実際、藤岡氏らの主張は説得力に欠けるものばかり。たとえば映画で「歴史修正主義者」「否定論者」「ナショナリスト」「極右」「性差別主義者」などと紹介されたことで著作者人格権を侵害されたと主張したが、その発言や主張から考えれば、正当な論評であると言っていい。

 また、「商業映画と知らされていなかった」などと難癖をつけていたが、事前にデザキ監督側の用意した「承諾書」「合意書」にサインしていた。この経緯については、2019年藤岡氏らが上映中止要求の会見を開いた際、本サイトでも報じていたが(https://lite-ra.com/2019/06/post-4752.html)、今回の判決でも退けられた。

 デザキ監督は判決後の会見で「この裁判の勝利は、日本における表現の自由の勝利」と判決を評価したうえで、右派連中の狙いについてもこう喝破した。

裁判の目的は、この映画の評価を毀損し、上映を止めるためのものだと明らかになったと思います」
「裁判に負けてしまうと、原告は慰安婦自体をフェイク、嘘の話と言ったはずですそういうことがあってはいけないということで、裁判に対して非常に重みを感じながら今日にいたりました」

 デザキ監督の言うとおり、歴史戦叫ぶ極右連中のやり口は、慰安婦問題の本質とは関係のない裁判を持ち出して「慰安婦はフェイク」「慰安婦は嘘」など史実を捻じ曲げるものだ。実際、映画『主戦場』でも彼らの歴史否認の本音がどこにあるかが否応なく伝わってくる。

 本サイトでは、2019年4月映画公開当時、デザキ監督のインタビューとともに映画『主戦場』を紹介する記事を配信した。以下に再録するので、歴史修正主義がいかに差別と表裏一体であるか、極右連中の「歴史戦」なるものの正体をあらためて認識してほしい。

(編集部)


■テキサス親父は慰安婦像を「ブサイクのガラクタ」杉田水脈は韓国を「嘘は当たり前の社会」と、加瀬英明は吉見義明も秦郁彦も「読んだことない」

 戦中の日本軍による慰安婦問題を題材にした映画『主戦場』が、反響を呼んでいる。

 出演者には杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏などといった従軍慰安婦を否定・矮小化する極右ネトウヨ論客が勢揃い。「慰安婦はフェイク」と喧伝する歴史修正主義者たちと、慰安婦問題に取り組むリベラル派の学者や運動家らがスクリーンのなかで“激突”するドキュメンタリー作品だ。

 同作の見所は何と言っても、慰安婦問題をめぐる国内外の“論客”を中心とする30名余りへのインタビューだろう。

 櫻井よしこ氏ら“極右オールスターズ”の面々は「慰安婦は売春婦だった」「合法であり犯罪ではない」「慰安婦像設置の背景には中国の思惑がある」などの主張を展開。これに対して、吉見義明・中央大学名誉教授や「女たちの戦争と平和資料館」の渡辺美奈事務局長、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)の尹美香常任代表らが反論を展開する。

 出演者らは顔を付き合わせて討論するわけではないが、論点を明確にして構成されていることで主張の対立点や強度を意識しやすく、ハイテンポなカット割りも相まって飽きさせない。映画は双方の主張を取材や資料を用いて細かく比較・検証し、その矛盾や恣意性を明らかにしていく

 とくに、本サイトがオススメする同作の鑑賞法は、歴史修正主義者の口から発せられる主張のトンデモさをじっくりと吟味することだ。

 たとえば保守派の重鎮で、慰安婦否定論者の加瀬英明氏(日本会議代表委員)の場合、「慰安婦問題に関して正しい歴史認識をしている歴史家は?」と聞かれて「私がそのひとり」と自認する。しかし驚くことに、加瀬は慰安婦問題研究の第一人者のひとりである吉見名誉教授のことは「知りません」と嘯く。それどころか、保守派の歴史家である秦郁彦・千葉大学名誉教授の著書すら「読んだことない」「人の書いたものあまり読まないんです。怠け者なもんで」などと宣うのだ。

 ちなみに、加瀬氏は「『慰安婦の真実』国民運動」という団体の代表も務めている。この極右団体は昨年、監事(当時)の藤井実彦氏が台湾で慰安婦像を蹴り、大きな国際問題になったことも記憶に新しい。他にも、同会は加瀬氏自身の名義で地方地自体が慰安婦問題を扱う映画を後援することにクレームをつけている。そんな人物が、基本的な慰安婦研究すら「知らない」「読んだことない」などと恥ずかしげもなく開陳するのだから、呆れてものも言えない。

 もちろん、右派のトンデモはこれだけではない。右派陣営のインタビューからは明確な人種差別・性差別の意識が浮かび上がる。

 たとえば杉田水脈は“米国での慰安婦像設置のバックにいるのは中国”などと言い出し、「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」と陰謀論を全開。さらには「日本が特殊なんだと思います。日本人は子どものころから嘘をついちゃいけませんよと(教えられてきた)」「嘘は当たり前っていう社会と、嘘はダメなのでほとんど嘘がない社会とのギャップだというふうに私は思っています」とヘイトスピーチを連発する。

 また、テキサス親父は「慰安婦像を見に言ったとき、私は(像の顔にかぶせるための)紙袋を持って行った。それがふさわしいと思ってね。ブサイクのガラクタには紙袋がお似合いだ」などと笑いながら語り、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は、「フェニミズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と言い放つ

 映画のなかでもナレーションで「差別意識が元慰安婦は偽証しているとの考えに繋がっているようだとはっきり指摘されていたが、まさにその通りとしか言いようがないだろう。


■暴かれるIWG報告書の虚構と櫻井よしこの調査費支払いの事実

 慰安婦問題をめぐる右派の性差別的・人種差別的な態度については、映画の後半でも「元修正主義者」と紹介される女性が証言する。保守界隈に身を置いた立場から否定主義者たちの振る舞いについて語るのだが、実はこの女性は、数年前まで「ネクスト櫻井よしこ」として保守論壇で注目を浴び、実際、右派の月刊誌にも何度か寄稿したことのある人物。だが、あるときから「ナショナリスト」たちの主張を疑うようになり、今は距離を置いているという。

 さらに、この女性が“否定主義者の嘘”を告白する場面は、映画『主戦場』のハイライトのひとつとなっている。詳しくは劇場で直接見ていただきたいのだが、ここでは予備知識として、あるいは鑑賞後のための補足情報として記しておこう。

 はじまりは、産経新聞が2014年11月1日の紙面で〈著名な米国のジャーナリストが日本の慰安婦問題の調査に本格的に取り組み始めた〉として、マイケル・ヨン氏というフリージャーナリストを紹介したことだった。これに続けて産経は、同月27日付で「慰安婦『奴隷化』文書なし 米政府2007年報告に明記」と題した記事を掲載。ともに古森義久・ワシントン駐在客員特派員による署名記事である。書き出しはこうだ。

〈米政府がクリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施したドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏づける米側の政府・軍の文書は一点も発見されなかったことが明らかとなった。〉

 記事の言う「大規模な再調査」というのは、2007年に米政府がまとめた「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班米国議会あて最終報告」(通称・IWG報告書)のことを指している。産経は、〈慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏とその調査班と産経新聞の取材により、慰安婦問題に関する調査結果部分の全容が確認された〉として、IWG報告書のなかに「慰安婦関連は皆無」だったことを根拠に〈日本側の慰安婦問題での主張の強力な補強になることも期待される〉と書いた。

 マイケル・ヨン氏は「IWG報告書をスクープ」ともてはやされ、「正論」(産経新聞社)や「週刊文春」(文藝春秋)でも「報告書は『二十万人の女性を強制連行して性奴隷にした』という事実が一切ないことを証明している」などと触れ回った。これ以降、保守界隈では「結果的にIWGは『慰安婦を軍が強制連行などして性奴隷とした証拠はなかった』とするもの」(ケント・ギルバート)などとして広く流通。ようするに、IWG報告書は右派陣営から“慰安婦問題の犯罪性を否定する切り札”として扱われてきた。

 ところが、である。映画『主戦場』では、このIWG報告書をめぐる右派の言説が見事にひっくり返される。実は、前述の「元修正主義者」の女性こそ、ヨン氏とは別の米国人とともにくだんの報告書を「発見」した人物で、いわば真のオリジネーター。その彼女が、映画のなかで後悔の言葉とともに語るのが、“IWG報告書をめぐる右派の宣伝がいかに虚構であるか”という具体的な説明なのだ。

 しかも、映画のなかでは名指しこそされていないが、マイケル・ヨン氏は慰安婦問題をめぐって、普通では到底考えられない額の「調査費」まで受け取っていたとされる。実際、ヨン氏は自身のブログに〈櫻井女史らは、私に調査をするようにお金を支払った〉と記しているのだ。あまりに生臭い話だが、映画ではこの「高額調査費」問題についても監督が櫻井氏に直撃しているので、ぜひ櫻井氏の“反応”をスクリーンで確認してほしい。


■『主戦場』ミキ・デザキ監督が本サイトに語った「どっちもどっち」批判

 ちなみに、映画の公開前には、出演者に極右歴史修正主義者やネトウヨ文化人が多数ラインナップされていることから「否定派の宣伝になるのではないか」との懸念の声もネット上で散見された。だが、この映画は単なる「両論併記」で終わらない。

 本作が映画デビュー作となるミキ・デザキ監督は、1983年生まれの日系アメリカ人2世。日本での英語教師やYouTuber、タイでの僧侶経験もあるという異色の映像作家だ。2013年にYouTubeで日本社会のなかのレイシズムの存在を指摘したところ、ネトウヨに炎上させられた。そうしたなかで、朝日新聞の植村隆・元記者に対するバッシングを目の当たりし、慰安婦問題への関心を高めたという。両陣営から介入されないため、クラウドファウンディングで資金を集めて『主戦場』を製作した。

 デザキ氏は本サイトの取材に対し、「両方の主張のどちらがより筋が通っているかを比較するべき」と語る。

「論点を並べて“どっちもどっちだ”というやり方は、実のところ政治的なスタンスの表明に他なりません。慰安婦問題に関しては、いま日本では右派の主張がメインストリームになっている。そこに挑戦を示さないことは、彼らの言いなりになるということであり、その現状を容認することに他なりませんから。日本のメディアの多くは両論併記を落としどころにしていますが、それは、客観主義を装うこと語るべきことにライトを当てていないということ。単に並べるだけでなく、比較することで生まれる結論があります」

 従軍慰安婦をめぐる否定派/肯定派の「論争」にスポットライトを当てながらも、決して“どっちもどっちにならない映画『主戦場』。終盤では、日本の歴史修正主義の背景にある極右団体「日本会議」や安倍晋三首相に連なる戦後日本政治の流れもフォーカスされる。

 一般公開に先駆けて行われた日本外国特派員協会での上映会後の質疑応答では、デザキ監督に対し否定派の言論人から批判的な質問も飛んだ。4月19日には、日本会議が〈この映画には、日本会議に関して著しい事実誤認が含まれている〉などとする声明をHPで公表。4月25日発売の「正論」ではケント・ギルバート氏が「とても見るに値しない映画」などとこき下ろしている。まさに大慌てといった感じだが、ようするに、それだけ否定論者たちの核心に迫った映画だということだろう。いずれにせよ、判断するのは観客だ。

(編集部)
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●日刊ゲンダイ【疑惑まみれの安倍政権「負の遺産」に断罪続々…当の本人は反省の色ナシ!】…《ジャパンライフ元会長に実刑、参院広島…》

2022年02月14日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2022年02月06日[日])
日刊ゲンダイの記事【疑惑まみれの安倍政権「負の遺産」に断罪続々…当の本人は反省の色ナシ!】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300628)。

 《■ジャパンライフ元会長に実刑、参院広島買収事件で「起訴相当」… 28日は、マルチ商法で詐欺罪に問われたジャパンライフの元会長、山口隆祥被告に懲役8年の実刑判決。山口被告は当時の安倍首相が主催した「桜を見る会」に招待されたことを宣伝材料に使い、荒稼ぎしていた。事件の被害者は7000人、被害総額2000億円に上る。くしくも同日、東京第6検察審査会は2019年の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、河井夫妻側から現金を受け取りながら不起訴となった地元県議ら100人のうち35人を「起訴相当」とする議決を公表。》

   『●《「その後、体調は」と問われた安倍前首相は、こう答えているのだ。
            「新しい薬が効いている。もう大丈夫だ。」》(リテラ)…仮病?
    「御病気で首相辞任されたアベ様、御快癒、おめでとうございます。
     では、数々のアベ様案件の真相究明と責任をお願いします。
     《その体調を本人が「もう大丈夫」と言い張るのであれば、
     しっかりとこれまでの疑惑にケリをつけていただこうではないか
     とりわけ、「首相枠」で「桜を見る会」に招待されていた
     ジャパンライフの元会長・山口隆祥容疑者がついに逮捕されたが、
     安倍首相が「桜を見る会」に招待したことが「最後の荒稼ぎ
     に利用され、被害を拡大させた事実は非常に重い》。《体調が
     「もう大丈夫となったいま、「説明責任」という政治家に
     課せられた使命を果たしていただかなくてはならないだろう》」

   『●《広島県府中町議が、昨年5月に克行容疑者に白封筒に入った現金
     30万円を渡された際、克行容疑者から「安倍さんから」と言われた》
    「アベ様マネー1.5億円の原資は? 税金でしょ? アベ様のポケット
     マネーな訳がない。《安倍マネー》の原資は、まさか、税金?
     #素淮会方式? 官房機密費? 河井夫妻の捜査が進めば、その辺も
     掘り繰り返されるのかな? しかも、そもそもアベ様の《私怨》を晴らす
     ために選挙を私物化…《刺客を放った》トホホなニッポンのリーダー。
     さらに問題なのは《1・5億円の一部が還流!?》 それを自公に
     《還流》してやしないでしょうね?」

 数多のアベ様案件。一つとして責任取らずなアベ様。投獄されるべき身であり、国会議員で居ること自体が不思議だし、「桜を見る会前夜祭の明細書と領収書をさっさと出してくれよ
 詐欺の片棒を担いだかと思えば、広島の河井夫妻事件では、アベ様の《私怨》を晴らすために選挙を私物化…《刺客を放った》トホホなニッポンのリーダー。

 一方、それを追求する姿が失われたように見える立憲民主党、その野党共闘は迷走を続けている。マスコミや連合、お維がその主因とはいえ、立憲は「テイクテイクテイク…」に逆戻りのようだ。他の野党をバカにし、立憲自身は弱党化の泥沼へ…。
 週刊朝日のコラム【室井佑月「苦情じゃなく陳情」】(https://dot.asahi.com/wa/2022020200016.html)によると、《「夏の参院選比例投票先…」…。だってさ。野党連合、立憲+共産+社民+れいわの支持率を足してみたけど、自民党どころか維新にも勝てないやんけ。これってなにがまずかったんだろうか。コロナ禍で生活格差は広がっている。新聞を読めば、毎日のように貧困者についての話題が書かれている。野党はもっとはっきりと、「弱っている人、困っている人に寄り添うと打ち出すべきなんじゃないか。それができてたらこんな数字になるわけがない。…野党側は、なぜ困っている人、弱っている人を救いたいとダイレクトに打ち出さないのだろう。それは今、最も困っている女性が真っ先に救われることになるだろうに。どうしてそれじゃダメなのか。》
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/維新と正々堂々と立ち向かう覚悟見えない立憲民主党】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202202020000063.html)によると、《最大の目的は自らの当選と、比例票の上積みだがそんなにうまくいくのだろうか。夏の参院選のころには立憲には勢いが戻っているのだろうか。…何より自民と立憲が応援しても今の大阪で維新には勝てない。また田中の市会議員辞職に伴う補選には維新の候補しか出馬せず、維新は労せず市会議員の議席も増やした。 ★結局、維新と正面からぶつからず、対決を避けながらしのごうとする立憲らしい態度に問題があるのではないか。正々堂々と立ち向かう覚悟がない限り、今の維新に勝つすべはない》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300628

疑惑まみれの安倍政権「負の遺産」に断罪続々…当の本人は反省の色ナシ!
公開日:2022/01/29 14:30 更新日:2022/01/29 14:30

     (「アベ印」をカネ集めに利用(C)日刊ゲンダイ)

 「官邸の守護神」と呼ばれた黒川弘務・元東京高検検事長の失脚が影響しているのか。安倍政権時代の「負の遺産」が続々と断罪され始めた。


■ジャパンライフ元会長に実刑、参院広島買収事件で「起訴相当」…

 28日は、マルチ商法で詐欺罪に問われたジャパンライフの元会長、山口隆祥被告に懲役8年の実刑判決。山口被告は当時の安倍首相が主催した「桜を見る会」に招待されたことを宣伝材料に使い、荒稼ぎしていた。事件の被害者は7000人、被害総額2000億円に上る

 くしくも同日、東京第6検察審査会は2019年の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、河井夫妻側から現金を受け取りながら不起訴となった地元県議ら100人のうち35人を「起訴相当」とする議決を公表。カネを配った河井克行元法相は実刑で服役中、妻の案里氏は執行猶予中の身だが、20日に自殺未遂を起こして救急搬送されたと報じられたばかりだ。

 また、25日にはジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏から性暴力を受けたとして損害賠償を求めた裁判で、1審に続いて2審の東京高裁も「同意なく行為に及んだ」と認め、山口氏に約332万円の支払いを命じた。こうなると、逮捕状の執行が取り消されたことの是非も焦点になってくるのではないか。山口氏は安倍元首相に極めて近いことで知られた。


■当の安倍元首相は相変わらずキングメーカー気取り

 次々と“アベ友”案件が炸裂するなか、当の安倍元首相は相変わらずキングメーカー気取りで岸田政権にケチをつけている。ユネスコ世界文化遺産に韓国が難色を示す「佐渡島の金山」の推薦を見送る方針について、安倍元首相や取り巻きが「弱腰外交」と批判。高市政調会長が予算委員会で今年の推薦を迫り、安倍元首相もフェイスブックで「冷静な判断が求められる」「(韓国側に)歴史戦を挑まれている以上、避けることはできない」とプレッシャーをかけていた。

 再検討を迫られた岸田首相は一転、23年の登録を目指して佐渡金山を推薦すると28日、表明した。

疑惑にまみれた元首相の脅しに屈するなんて情けない統計不正もしかり、“アベノ遺産”の悪事がボロボロと暴かれていますが、安倍氏はまったく反省の色が見えず、むしろ疑惑を押し潰すために影響力を誇示しようとしている。しかし、政権を放り投げた人間現政権に圧力をかけて自分の思い通りにさせること害悪でしかありませんこんな人物をのさばらせている自民党もどうかしている。多くの国民は呆れているはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 安倍元首相にこそ、「冷静な判断」が求められる。
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●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に…ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?

2022年02月10日 00時00分50秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


――――――《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね》(前川喜平さん)

―――――― 上野英信さん『追われゆく坑夫たち』には、《Yさん…「…」と鉄棒をさすりながら勤労係が言いました。こうして私は海のなかの恐ろしい監獄島――三菱端島炭鉱で働くことになりました》



(2022年01月30日[日])
日刊ゲンダイのコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/「佐渡島の金山」世界文化遺産登録をめぐる「めざまし8」での私の発言が批判を浴びているが】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300424)。 

 《まず、世界遺産には自然遺産と文化遺産があり、文化遺産については歴史もその評価の対象となる。その上で、負の歴史があるならそれも含めて遺産と考えるべきで、反論するよりも、そうした事実を含めて遺産として考えるべき。予想通り、「反日」の言葉とともに罵詈雑言が浴びせられている。発言はあくまで一般論として私見を語ったものだが、別にそう釈明する気もない。安倍元首相は「歴史的な事実に基づき」と言うが、「過酷な労働」の「過酷な」は認識だ。認識は事実ではないのでファクトチェックできない。双方の主張は平行線をたどるしかない》。

 まず、同コラムで、立岩陽一郎さん《そこまで考えて気づく。番組担当者は仮のような番組は間違っても作らない。その「ミス」が深刻な事態を招くことを誰もが知っているからだ。私たちはそういう社会に生きており、メディアはそれにあらがう力を既に失っている》。
 《失われ尽くしつつあるマスコミの矜持と信用》(斎藤貴男さん)。

   『●《黒田さんは「差別」と「戦争」を最も憎んだ。人々の幸福実現が
     新聞の最大の使命なら、それを最も阻害するのが差別と戦争だからだ》
   『●お維の大阪府と包括連携協定の下足番広報紙…《メディアの役割は
     府政の監視をし、その政策を客観的・批判的な視点から報じること》
   『●エール ―――《そんな世の中において、一つの言論機関としての矜持を
       持ってやっていく、しかも…貫くことの大変さは身に染みてわかる》

 さて、佐渡金山。軍艦島について、ユネスコでの日本側のアノ「約束」はどうなったの…? まずは、アノ「約束」から履行してみては如何だろうか? ニッポンに対して、2021年7月、《ユネスコが、守られていないと批判する決議を採択》したわけですが、その後、どうなったのですか? 《こんな不誠実な態度、下劣な二枚舌を使えば、国際社会は呆れ返り、すでにガタ落ちしている信頼はさらに失墜し、相手にされないのは目に見えている》《「約束破りな上、二枚舌を使うという国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為にほかならず、日本が歴史修正主義による“ならず者国家”だと印象づけるだけの、愚行以外の何ものでもない。世界遺産登録をめぐって「歴史戦」などというネトウヨ用語が飛び交う状況こそが異常なのだ》…あぁ、情けなく、恥ずかしいニッポン。

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》

 リテラの記事【安倍のせいで「佐渡金山」世界遺産は逆に絶望的に! 歴史修正主義宣伝と影響力誇示のためだけに“安倍フォン”かけまくり関係者に圧力】(https://lite-ra.com/2022/01/post-6155.html)…《安倍のせいで「佐渡金山」世界遺産は逆に絶望的に!》の可能性が高く、でも、アベ様にとってそんなことはどうでもよく、「力を誇示」できればそれが本望だったというオチのようだ。日夜キシダメ首相、そして、マスコミも情けないなぁ…。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/300424

立岩陽一郎 ジャーナリスト
ジャーナリスト。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て退職。現在は調査報道とファクトチェックを専門とするNPOメディアInFact編集長。同コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」発売中。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」出演中。

ファクトチェック・ニッポン!
「佐渡島の金山」世界文化遺産登録をめぐる「めざまし8」での私の発言が批判を浴びているが
公開日:2022/01/26 06:00 更新日:2022/01/26 06:00

     (安倍元首相(C)日刊ゲンダイ)

 1月21日のフジテレビの情報番組「めざまし8」での私の発言が批判を浴びているようだ。「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録について、韓国政府が「朝鮮半島出身者が過酷な労働をさせられた場所だ」などと反発したため、政府が推薦を見送る方針との内容について話したものだ。

 番組では安倍晋三元首相の「歴史的な事実に基づき、しっかり反論すべきだ」との発言や、新潟県知事の「(韓国政府の反発は)世界遺産の価値とは関係がない」などの発言が紹介され、それを受けて私が意見を求められた。

 私の発言は以下だった。まず、世界遺産には自然遺産と文化遺産があり、文化遺産については歴史もその評価の対象となる。その上で、負の歴史があるならそれも含めて遺産と考えるべきで、反論するよりも、そうした事実を含めて遺産として考えるべき

 予想通り、「反日」の言葉とともに罵詈雑言が浴びせられている。発言はあくまで一般論として私見を語ったものだが、別にそう釈明する気もない。安倍元首相は「歴史的な事実に基づき」と言うが、「過酷な労働」の「過酷な」は認識だ。認識は事実ではないのでファクトチェックできない。双方の主張は平行線をたどるしかない。

 これも当然だが、もし仮に私が「政府の弱腰は情けない。韓国にしっかり反論して世界遺産に推薦すべきだ」と言っていればこうした批判を受けることはない。その発言に失望を覚える人は、表現の自由を理解している可能性が高く、ましてネットで罵詈雑言を書き連ねるような真似はしない。それがわかっているから、罵詈雑言をする側に配慮した発言に終始する人はいるだろう

 この仮に、という仮定を現在起きているメディアのさまざまな問題に当てはめて考えてみたい。仮に、民放テレビ局が正月の特別番組で共産党から出た自治体の長2人と共産党で長く活躍した著名な識者を出し、タレントの司会で政治や社会について語らせたらどうだろうか? 放送後しばらく経った後に社長が記者会見で調査をすると語るだけで済むだろうか

 これも仮に、だが、NHKが東京五輪の公式記録映画を製作する映画監督に密着取材した番組で、「五輪『賛成』デモに参加している」「お金をもらって動員されていると打ち明けたとテロップで紹介したらどうだろうか? 実際にはそうした証言はなかったにもかかわらず番組を制作した大阪拠点放送局の局長が謝るだけですむだろうか

 説明するまでもなく、前者は政党名を変えて、後者は「賛成」を「反対」に変えて実際に起きたことだ。それだけの違いだが、仮に、この仮の話が起きていたら与党は大騒ぎし、「国会に関係者を呼んで事実関係をただせ」と大物議員が発言するニュースが飛び交っていただろう

 そこまで考えて気づく。番組担当者は仮のような番組は間違っても作らない。その「ミス」が深刻な事態を招くことを誰もが知っているからだ。私たちはそういう社会に生きており、メディアはそれにあらがう力を既に失っている

※コラムへの感想や意見は以下のアドレスへ。
 tateiwa@infact.press
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https://lite-ra.com/2022/01/post-6155.html

安倍のせいで「佐渡金山」世界遺産は逆に絶望的に! 歴史修正主義宣伝と影響力誇示のためだけに“安倍フォン”かけまくり関係者に圧力
2022.01.30 08:00

     (安倍晋三Facebookより)

 2023年の世界文化遺産登録を目指す国内候補に選ばれた「佐渡島の金山」(新潟県佐渡市)について、政府がユネスコへの推薦を「見送る」とした報道から一転、28日、岸田文雄首相は「本年申請をおこない、早期に議論を開始することが登録実現への近道であるという結論に至った」と公表、ユネスコへ推薦すると表明した。

 岸田首相は「変わったとか(方針を)転換したとの指摘は当たらない」と述べたが、安倍晋三・元首相からのゴリ押しに屈したことは一目瞭然だ

 佐渡金山は昨年末の2021年12月28日に文化庁が文化審議会においてが国内候補に選定されたと発表したのだが、この決定に対し、佐渡金山は戦時中に朝鮮人の強制労働がおこなわれた歴史があることから韓国政府が反発。外務省も「登録が見込めない」という理由からユネスコへの推薦に消極的な姿勢を示していた。

 ところが、急に安倍元首相がしゃしゃり出るようになり、「(韓国に)ファクトベースでしっかり反論すべきだ」「論戦を避けた形で申請しないのは間違っている」などと主張。自民党政調会長である高市早苗氏やネトウヨ論客たちも一斉に岸田バッシングを開始し、ついに岸田首相は見送りの方針を一転させたのだ。

 だが、暗澹とさせられるのは、今回のユネスコ推薦決定に対し、ネトウヨたちだけではなく、マスコミや世論からも「安倍元首相や高市氏の主張は当然」「韓国が政治問題化させているだけ」という声があがり、「岸田首相が弱腰すぎた」など安倍元首相のゴリ押しを評価する向きがあることだ

 まったく何を言っているんだか、という話だろう。まず、そもそも岸田首相や外務省がユネスコへの推薦に消極的だったのは、戦時中の朝鮮人強制労働の歴史を重く見たとか、そういう理由ではまったくなく、自分たちの「二枚舌」が国際的に問題となることを見越した上での判断だった

 というのも、日本政府は2015年に中国が世界記憶遺産(現・世界の記憶)に申請した「南京大虐殺の文書」が登録されたことや2016年に日中韓などの民間団体が旧日本軍「従軍慰安婦」にかんする資料を申請したことに対して政治利用されているなどと猛反発し、ユネスコに審査方法の見直しを要求。2017年には日本政府の強い反対によって慰安婦関係資料の登録判断が延期され、登録申請の受付も中断させていた。そうしたことを受けて、ユネスコの執行委員会は2021年4月、加盟国による異議申し立てを認め、関係国が無期限で対話するなど「加盟国の反対がある限り遺産登録を見合わせるという制度改革案を承認したのだ。

 つまり、日本政府が南京大虐殺や従軍慰安婦にかんする文書・資料の登録・申請に猛反発し、加盟国の反対があれば遺産登録を見合わせられるという制度をユネスコに導入させたというのに、今回は韓国から反対の声があがっていることも無視して推薦しようというのだ。

 今回は世界文化遺産への登録をめざすもので「世界の記憶」とは制度が異なるが、無論、「言っていることとやっていることが違う」とユネスコや国際社会から反感を買うのは火を見るより明らか。だからこそ、外務省は佐渡金山のユネスコ推薦に消極的だったのだ。現に、〈外務省内では、「今回は日本が逆の立場になり、韓国の反発がある中で推薦すれば国際社会の信用を失いかねない」との判断も働いた〉(読売新聞20日付)といい、今回の推薦決定を受けて、〈韓国が反発する中で推薦することで「日本のこれまでの主張と整合性がとれなくなる」(外務省幹部)との懸念が出ている〉(毎日新聞29日付)という。


■「明治日本の産業革命遺産」では、「徴用の実施」をきちんと説明すると言いながら約束を反故に

 しかも、問題はこれだけではない。世界遺産登録をめぐっては、日本側はユネスコの世界遺産委員会との約束を堂々と破り、昨年には世界遺産委員会が「強い遺憾を示す」とする決議を採択しているからだ。

 問題となっているのは、2015年に当時の安倍首相の肝いりによって世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」。この世界遺産登録には韓国が反発していたが、日本側は朝鮮人徴用工について意思に反して連れて来られ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者等がいたことを認め、〈第二次世界大戦中に日本政府としても徴用政策を実施していたことについて理解できるような措置を講じる〉(内閣官房「産業遺産情報センターの在り方等について(第一報告書))」)約束していた

 ところが、世界遺産登録後の2017年に日本側がユネスコへ提出した「保全状況報告書」では、朝鮮人徴用工について「戦前、戦中、戦後にかけて日本の産業を支えた多くの朝鮮半島出身者がいた」という記述で強制連行や過酷労働の実態を矮小化。2019年に出された「保全状況報告書」では朝鮮人徴用工について一切触れないという下劣な手に出た

 さらに、「徴用政策を実施していたことについて理解できるような措置を講じるという約束から設置された「産業遺産情報センター」の一般公開では、徴用工の置かれた過酷な状況を説明するどころか、父親が軍艦島炭鉱で働いていたという人の「いじめられたとか、指さされて『あれは朝鮮人ぞ』とは全く聞いたことがない」という証言を紹介、給与やボーナスが支払われていた物証などを展示したのだ。

 あらためて言っておくが、戦時中の朝鮮人強制連行は、当事者の証言だけでなく、公文書を含んだ史料がいくつも残っている歴史的事実だ。また周知のように、徴用工は企業によって、一部、日本人と変わらない待遇を受けているケースもあったが、大半が日本人とまったく違う劣悪な環境で働かされ、虐待や暴力を受けていた。そのことは、戦時中の日本政府の文書など公文書にも記録されている客観的事実だ。

 ところが、同センターはそうした事実をほとんど無視して、逆にごく一部のケースを強調して強制労働の否定を宣伝したのだ。

 当然、こうした展示実態をユネスコの世界遺産委員会も問題視。2021年7月の報告書では、「産業遺産情報センター」への専門家の現地視察を踏まえて、「朝鮮半島出身者らが意思に反して連れてこられ労働を強いられたと認識するのは難しそうだという強い印象が残った」と指摘。そして、2021年7月22日に世界遺産委員会は朝鮮半島出身者らが強いられた労働についての説明が不十分なままだと判断し、「強い遺憾を示すとする決議を全会一致で採択。「意思に反して連れてこられ、厳しい環境の下で働かされた多くの朝鮮半島出身者らがいたことや、日本政府の徴用政策について理解できるような措置を考慮することを迫ったのだ

 だが、このユネスコの決議に対しても、当時の加藤勝信官房長官は「約束した措置を含め誠実に実行し、履行してきた」と反論。まるで反省がないという絶句するような態度をとったのである。


■安倍は自らネトウヨ用語の「歴史戦」を宣言! おかげで佐渡金山の世界遺産登録は絶望的に

 ユネスコとの約束を反故にして、突きつけられた決議に真摯に向き合うこともないのに、平然と次の世界文化遺産候補を推薦することは、怒りを買う行為にほかならない。しかも、前述したように「加盟国の反対がある限り遺産登録を見合わせる」という制度変更を要求してきたくせに、今度は加盟国から反発が起こっている案件を推薦しようというのだこんな不誠実な態度、下劣な二枚舌を使えば、国際社会は呆れ返り、すでにガタ落ちしている信頼はさらに失墜し、相手にされないのは目に見えている。外務省が消極的だったのは当たり前の話だろう。

 ところが、安倍元首相はこうした国際的な常識もおかまいなし。ここぞとばかりに佐渡金山のユネスコ推薦をゴリ押ししたのである。

 言っておくが、安倍首相の目的は、「世界遺産登録によって佐渡金山の価値を広めたい」というようなものではまったくない。なぜなら、安倍首相がやろうとしているのはまったく逆の結果を生むものだからだ。

 もし、日本が本気で佐渡金山の登録をめざすのであれば、まずは「明治日本の産業革命遺産」に対して出された決議に基づいて「産業遺産情報センター」の展示を見直し、国際社会にその姿勢を示すのが先決だし、さらに今回の佐渡金山の推薦も「江戸時代の手掘りの伝統手工業遺産に対するものだ」(高市早苗政調会長の発言)などとただ反発するのではなく、佐渡金山における戦時中の強制労働の実態についてもしっかりと認めた上で韓国と対話することが必要だ

 そうした努力もしないまま、強引に佐渡金山の世界遺産登録を主張しても、ユネスコがそれに応じることは、まずありえないだろう。それだけではない。一度世界遺産への登録が不可能と判断された推薦候補がその後、登録された例はない

 つまり、安倍元首相のこのゴリ押しによって、佐渡金山は今回だけでなく、将来にわたっても世界遺産登録が難しくなる可能性が高いのだ。

 しかし、安倍元首相は、そんなことはどうでもいいのだろう。なぜなら、安倍元首相やネトウヨの目的は、佐渡金山の世界遺産登録ではなく、今回の問題を朝鮮人強制労働の事実を否定する「歴史修正」に利用しようというものにすぎないからだ。

 事実、安倍元首相が勢いづいたのは、佐渡金山が国内候補に決定して韓国から反発を受けて以降のこと。しかも、27日には自身のFacebookでこう主張していた。

「(韓国側に)歴史戦を挑まれている以上、避けることはできない」

 周知のように、「歴史戦」という言葉は先の戦争を肯定する歴史修正主義者の言論拠点である産経新聞が生み出したネトウヨ用語。そんな言葉を堂々と使ったことからも、「徴用工問題は絶対に認めない」という、歴史的事実を捻じ曲げるためだけにユネスコへの推薦をゴリ押ししたのは明らかだ。


■安倍の頭の中は「ネトウヨ趣味」と「政治力維持」だけ、関係者に「安倍フォン」かけまくり

 そもそも、佐渡金山の世界遺産登録の大きな阻害要因となっている「明治日本の産業革命遺産」をめぐる国際公約破りや、「産業遺産情報センター」での歴史修正主義宣伝も、安倍元首相の意向に基づくものといわれている。

 実際、安倍元首相は2020年、「産業遺産情報センター」を視察した際、Twitterで展示パネルの「戦時中の長崎造船所 徴用工に支払われていた給与+ボーナス」写真を貼り付けた上で〈当時の彼らの労働に対する待遇が本当はどうであったかを物語る貴重な資料〉〈いわれなき中傷への反撃はファクトを示す事が一番〉などと主張していた。

 当時、本サイトでは、安倍元首相が挙げた資料が徴用工の差別的待遇や強制労働を否定する「ファクト」ではけっしてなく、元徴用工の人びとが証言している強制動員・強制労働や差別的な扱いを「いわれなき中傷」などと決めつけている主張こそがフェイクであることを歴史的資料・証言に基づいて検証したが(既報参照→ https://lite-ra.com/2020/10/post-5682.html)、安倍元首相は今回の佐渡金山をめぐっても、同じようなフェイク宣伝をやろうとしているのだろう。

 佐渡鉱山では長崎の端島をはじめとする地域と同様、朝鮮人が強制的に連行された上で危険な労働を強いられていたことが指摘されており、それは新潟県が編纂した通史でも記述されている事実だが、安倍元首相は佐渡金山の世界遺産登録働きかけ運動によって、同じように徴用工の強制労働、虐待否定を展開するはずだ。

 しかも、安倍元首相には、今回のユネスコへの推薦問題を歴史修正に利用しているだけではなく、自身の政治的影響力を誇示する目的もある。

 実際、外務省が今回のユネスコへの推薦に消極的な姿勢を見せると、安倍元首相は安倍派の会合で「論戦を避ける形で登録を申請しないというのは間違っている」「しっかりとファクトベースで反論していくことが最も大切だ」と発言。これは〈推薦を見送れば、党内の安倍氏に近い議員らが首相を見放しかねないとのメッセージ〉(朝日新聞29日付)だったが、じつは安倍元首相は裏でも策動息のかかった関係官僚やメディア関係者に次々と「安倍フォン」をかけまくり、「世論を盛り上げろ」と指示していたという

 安倍元首相は最近、自分と距離を置こうとする岸田首相に対して焦っていたというが、そんななかで持ち上がった今回の問題は、自分の政治力を岸田首相に見せつける絶好のチャンスだった。安倍元首相は昨年の総裁選でも自分の影響力を誇示して岸田氏を服従させるべく、高市支持を呼びかける「安倍フォン」を発動させたが、今回も同じように岸田首相を揺さぶろうと必死になっていたのだ。

 そして、安倍元首相の目論見どおり事は運び、岸田首相は完全に屈服。NHKや読売新聞までもついに産経用語の「歴史戦」という文言まで用いて推薦することを後押しし、世間も「弱腰の岸田」「安倍元首相の主張はもっとも」などと評価しているのだ。つまり、すべては安倍元首相の思うツボとなったわけだ。

 だが、繰り返すが、今回の決定は「約束破りな上、二枚舌を使うという国際社会からの信頼を失墜させる自殺行為にほかならず、日本が歴史修正主義による“ならず者国家”だと印象づけるだけの、愚行以外の何ものでもない。世界遺産登録をめぐって「歴史戦」などというネトウヨ用語が飛び交う状況こそが異常なのだと強く言っておきたい。

(編集部)
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●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》

2021年10月11日 00時00分15秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち 報道特集(2017年7月8日)↑]

――――――《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね》(前川喜平さん)

―――――― 上野英信さん『追われゆく坑夫たち』には、《Yさん…「…」と鉄棒をさすりながら勤労係が言いました。こうして私は海のなかの恐ろしい監獄島――三菱端島炭鉱で働くことになりました》



(2021年09月15日[水])
デモクラシータイムスの記事【軍艦島展示を改めよ!~約束守らぬ日本にユネスコ決議~ 植松青児さん【The Burning Issues vol.17】】(https://www.youtube.com/watch?v=KyZPIQpKPqM)。

 《デモクラシータイムス 長崎の軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に指定されたのが、2015年。しかしこの時の日本側のユネスコでの「約束」を巡って、今年7月、ユネスコが、守られていないと批判する決議を採択しました。いったい何があり、どこが問題なのか、その裏側について解説します。
 ゲスト:植松青児さん (「週刊金曜日」編集者)
 司会:高瀬毅》



【軍艦島展示を改めよ!~約束守らぬ日本にユネスコ決議~ 植松 青児さん
 【The Burning Issues vol.17】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=KyZPIQpKPqM


 加藤康子氏らの〝活躍〟により、《長崎の軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に指定》された背景。

―――――――――――――――――――――――
●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
   《病的な嘘つき》アベ様…全てのアベ様の「政」のデタラメさ

http://lite-ra.com/2017/09/post-3473.html

室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第7回ゲスト 前川喜平(後編)
前川喜平・前文科次官が安倍政権の愛国教育、親学を痛烈批判! 室井佑月に立候補を薦められた前川氏の答えは…
2017.09.24

………。

室井 政府の審議委員とか第三者委員とかは、思想チェックがあるとは思ってましたが、やっぱりね。政府や政策に批判的だと入れないんだ。怖い。思想や政策とは関係ない、文化系の専門家なんですよね。政治に関してモノが言えなくなるってことですから、本当に怖い。
前川 もうひとつは、2015年に世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」です。世界遺産への推薦案件は通常、文科省の外局である文化庁の文化審議会で審議するのですが、2013年は審議会で「長崎の教会群とキリスト教関連遺産を推薦」という結論となったこれを押しのけて軍艦島などの「明治産業革命遺産」が出てきたんです。しかし、安倍首相の地元・山口県の松下村塾は八幡製鉄所(福岡県)や軍艦島との関連性はないし、軍艦島は保全措置さえ取られていない。ところが、これを加藤康子さんという女性が中心になって、官邸と一体になって強力に進めたんです。

室井 加藤さんって、亡くなった加藤六月議員の娘で安倍さんの幼馴なじみなんでしょ。それで安倍ちゃんが「俺が(世界遺産登録を)やらせてあげる」と約束しちゃったという。


安倍政権の道徳教育は、戦前の国体思想、教育勅語につながるもの

前川
 そのようですね。内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の産業革命遺産を推薦する」と言ってきた。最後は官邸主導の政治決断となり、「長崎教会群」ではなく「明治産業革命遺産」が選ばれたんです。初めから結論は決まってたんですよね。そのときに官邸で中心になって進めた人物が、和泉さん(洋人・首相補佐官)。そして一緒になって進めた内閣官房参与が木曽(功)さん、文科省で私の先輩なんですけどね。これは官邸が強力に推し進め、あらゆる政治力・外交力を駆使して勝ち取った行政が歪められた、かなり怪しい案件です。

室井 それに抵抗した西村さん(幸夫・日本イコモス委員長)が辞めさせられたんでしょ。それも和泉首相補佐官が「外せ」と圧力をかけて。
前川 詳しいですね(笑)。和泉さんの横やりで、西村さんは文化審議会の委員から外されたんです。「産業革命遺産」を推進したのは、当時の内閣官房の地域活性化統合事務局で、その局長が和泉さんです。世界遺産は、ユネスコの諮問機関であるイコモスが審査するんですが、その審査はかなり厳しいことで知られているんです。富士山を指定するときも、難儀したくらい。明治産業革命遺産は普通に考えるとまだ登録できる状態じゃなかった。それでもかなり強引に推し進めた。和泉さんにとっては、日本イコモスはただの邪魔者だったんでしょう。

室井 理由はお友だち優遇ともうひとつ。“明治”をクローズアップさせ、美化、正当化したい安倍さんの趣味もあったのかな。大日本帝国はよかった、みたいな
前川 そう思います。戦前日本の植民地主義的な膨張主義の根っこは松下村塾にあると言ってもいいし、日本の膨張主義政策を支えたのが産業遺産。それで韓国が大反対した。軍艦島は徴用工が強制労働させられた場所で、それを無視して世界遺産登録するなんて、批判があるのは当然でしょう。

室井 「産業遺産」にしても根っこでは全部つながっていると思います。安倍さんの思想と一致するもの。日本会議が「明治の日」をつくろうとしたり、明治をテーマにした映画なんかを支援すると言ったり、福井国体に「明治150年」と付けようとしたり。それと前川さんの専門だと思うんですけど、安倍政権は道徳教育愛国教育教育勅語の問題など、すごい力を入れてきてるじゃないですか。
前川 教育基本法改正道徳の教科化ですね。もうひとつ大きな問題があります。それが家庭教育の重視です。国民はまだはっきりと問題として認知していないと思いますが、家庭での教育こそが大事なんだという考え。

………。
―――――――――――――――――――――――

   『●取巻きに堕さず《官邸と距離を置》くような官僚を左遷するアベ様や
       スガ様…《人事でも異常なことが続いています》(前川喜平さん)
    《前川:和泉さんは、2015年7月に世界遺産に登録された
     「明治日本の産業革命遺産」でも、この案件だけ文化庁の審議会から
     外し、内閣官房で特別に“審査”しました。この世界遺産は、
     産業革命遺産なのになぜか松下村塾まで入っている。これを熱心に
     推進していたのが、安倍さんの幼なじみの加藤康子さん(加藤六月
     元農林水産相の長女)。加藤康子さんの妹婿は加藤勝信官房長官です》


 上野英信さん『追われゆく坑夫たち』にも触れられている。

   『●「「慰安婦」問題と言論弾圧」
     『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号)について
    「三木健氏【本 推理小説さながら心の闇に挑んだ労作/
     『上野英信・萬人一人坑 筑豊のかたほとりから』河内美穂=著
     現代書館】…《「筑豊の炭住長屋を改造して施設の「筑豊文庫」を設立
     …「英信は過去を忘れた訳ではない。…葬り去ったわけでもない。
     …過去を背負ったまま、天皇制のゴウカキ(業担き)として生きる。
     …その罪業を担い続けていく覚悟だったのだ」と》。上野英信さんは
     「「侵略する側」にいた過去に戦後、どう向き合った」のか?」

   『●『キジバトの記』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(2/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(3/3)
   『●上野英信さんは「「侵略する側」に
       いた過去に戦後、どう向き合った」のか?

   『●《エネルギーのルツボ》《火床》の《暗い地の底》にて…
     【セレクション (3)「地の底の声筑豊・炭鉱に生きた女たち」】
    「上野英信さんと筑豊文庫。《筑豊よ 日本を根底から変革する
     エネルギーの ルツボであれ 火床であれ 上野英信》…
     「暗い地の底」で。…そして、やはり、山本作兵衛さん。」

   『●県内初の記録文学碑『眉屋私記』、上野朱さん「屋部の人の誇りや
     民衆史を後世に残すためのもの。英信も心から感謝し、喜んでいるだろう」


 また、山本作兵衛さんについても触れられています。

   『●山本作兵衛翁の作品がユネスコ世界記憶遺産に!!
   『●記憶遺産その後 ~山本作兵衛翁のスケッチブック見つかる~
   『●「筑豊よ 日本を根底から
      変革するエネルギーの ルツボであれ 火床であれ 上野英信」

   『●筑豊の炭鉱記録画家山本作兵衛翁の記憶遺産、ユネスコが展示打診
   『●上野英信さんは「「侵略する側」に
       いた過去に戦後、どう向き合った」のか?

   『●山本作兵衛翁のヤマの「記憶の記録」と
        アベ様の「アメリカのために戦争できる国」へ

   『●『坑道の記憶~炭坑絵師・山本作兵衛~』:
        「歴史はあらゆる側面から語られる必要がある」

    「「一国の首相が歴史修正主義者なんて恥ずかしいし、…
     …羞恥心の無さと自覚の無さという救いの無さ」なニッポン国。
     教科書に載っている歴史さえも矮小化させようといつも画策。ましてや、
     歴史をあらゆる側面から考える頭も無しなアベ様達。
     歴史から教訓を得ることもない」

   『●熊谷博子監督《当時の炭鉱の姿ではあるが、私には、そのまま
         現代に思えた…労働、貧困、差別…戦争…今と同じだ》
   『●《エネルギーのルツボ》《火床》の《暗い地の底》にて…
     【セレクション (3)「地の底の声筑豊・炭鉱に生きた女たち」】


 冒頭のデモクラシータイムスの映像記事から。
 《〈労働史〉抜きでは、石炭産業は語れない》《日本の石炭採掘は容易ではない》《労働者への負荷が大きい》➙《労働力の調達が困難》《囚人労働》《暴力的に労働者〈坑夫〉をつなぎとめる》…逃亡すれば、納屋頭が《労働者をリンチする場合も》あった。
 《センター展示には、このような説明はない》。

 《三池での暴力的労務支配も知らんぷり》《港湾に荷役に従事した、与論島からの移住者への差別》、さらに《朝鮮人労働者の強制連行》《中国人の強制連行》。
 《高島での暴力的労務支配も知らんぷり》《田川市の「山本作兵衛コレクション」》…図録番号576 タイトル: リンチ4 (ミセシメ)》。

―――――――――――――――――――――――
https://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/y_sakubei/default.html

福岡県 田川市
ユネスコ世界の記憶 (世界記憶遺産)
山本作兵衛コレクション

……

図録番号571~580

2017年4月13日更新 図録番号576 タイトル:リンチ4(ミセシメ)
https://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/y_sakubei/kiji0034594/index.html

(解説文要約)
この作品は、肥前の高島の炭坑で行われたという「リンチ」を描いたものです。
高島から、泳いで逃げ出そうとして捕まった炭鉱労働者に納屋頭領が制裁を加えています。
その前で食事をする同僚たちも描かれています。
この様に、リンチはミセシメの要素も強かったようです。

This shown method of torture was said to be used at the pit in Takashima Island in Hizen, or Nagasaki Prefecture.
The Nayadoryo, orminer group boss is applying sanctions against a miner who were captured on the run after trying to escape from the island by swimming across the sea.
The victim’s coworkers are eating breakfast beside him.
In this way, torture was mainly used as exemplary punishment to miners.
―――――――――――――――――――――――

 前述の上野英信さん『追われゆく坑夫たち』には、《Yさん…「…」と鉄棒をさすりながら勤労係が言いました。こうして私は海のなかの恐ろしい監獄島――三菱端島炭鉱で働くことになりました》と、あるそうだ。
 このようなことは一切紹介されていない…。

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●来年の「5・15」で50年…屋良朝苗氏は「基地のない平和の島としての復帰」を望んだ…モノクロから「天然色」に変わっても現実は…

2021年06月01日 00時00分18秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]


(2021年05月22日[土])
琉球新報の【<社説>日本復帰49年 自らの未来は自ら決める】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1321637.html)。
沖縄タイムスの【社説[5月15日に]復帰50年の焦点化図れ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/753909)。

 《日本復帰に際し、沖縄が求めたのは「国家権力や基地権力の犠牲となり手段となって利用され過ぎて」きた地位からの脱却だった。「5・15」は、自らの未来は自ら決めることを宣言したことを再確認する日としたい》。
 《軟弱地盤の問題を抱える辺野古の新基地建設は、常識で考えれば、「万事休す」のプロジェクトである。…復帰50年は本来、こうした状況を改め、沖縄問題への関心を高める絶好の機会であった。沖縄問題は何一つ終わっていない、ということを、説得力をもって政府に示し、焦点化することが重要だ》。

   『●沖縄の「屈辱の日」を祝う神経
    「コラム「筆洗」の云う「仲井真弘多沖縄県知事は欠席する。当然だ。
     沖縄にとっては、祖国から切り離された「屈辱の日」なのだから
     ▼「憲法改正よりも日米地位協定を改定することが主権回復だ」。
     保守系の翁長雄志那覇市長が語っていた。こうした正論は安倍晋三首相の
     耳には聞こえないようだ」、に全く同感。
      「屈辱の日」を祝う神経を疑う。
      「安倍政権を礼賛している右寄りの人たちは、実は自分たちも
     切り捨てられる側にいることに気づいていない」、これってハシズム
     大絶賛している人たちにも言えます」

   『●屋良朝苗氏は「基地のない平和の島としての復帰」を望んだ…
                …モノクロから「天然色」に変わっても現実は…
   『●「空疎で虚飾に満ち」た弔辞を代読する
     最低の官房長官に怒声…「翁長氏の遺志に応える唯一の道」とは?
   『●《権力をほしいままにし、国家を私物化してきた安倍首相も官邸を
      出てしまえば“ただの人”…司直の手に落ちることになるのか》?
   『●独裁をサポートさせるための《安倍政権の「未来投資会議」を解体し、
       菅政権が新たに始動》した「成長戦略会議」…その面子の悍ましさ
    「沖縄イジメオジサンは、かつて、「私は戦後生まれなので沖縄の歴史は
     なかなか分からないが、19年前の日米合同会議の辺野古が唯一というのが
     私の全てです」…あぁぁ…。」

   『●《そんなふうに静かに始める抵抗にこそ、人々を変える力があるの
      かもしれない》(北原みのりさん)――― 辺野古破壊と《人柱》
   『●自公政権やお維に壊され行く沖縄: 沖縄「屈辱の日」を「主権回復の
     日」と言う元首相、沖縄の戦後史を知らないという元最低の官房長官…

 来年の「5・15」で50年。半世紀経っても、《屋良朝苗氏は「基地のない平和の島としての復帰」を望んだ…モノクロから「天然色」に変わっても現実は…》何も変わらない沖縄。《施政権返還後も沖縄が抱える最大の課題は基地問題だ日本政府が沖縄に米軍基地の負担を押し付ける結果、米兵が引き起こす事件や事故、騒音被害、環境汚染、人権侵害が続く沖縄に矛盾をしわ寄せする仕組みは「構造的差別」に他ならない》。特に、元最低の官房長官=現首相の沖縄イジメは目を覆うばかりだ。典型が高江や辺野古。

 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/沖縄の施政権返還=日本への再併合から49年、日米両軍の殺戮と破壊の訓練が続けられている】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/5f6b3eeaeefc09c00f5ca12f697b63b6)によると、《上に紹介した動画は、2013年から16年にかけて、東村高江のヘリパッド建設反対の取り組み中に撮影したものだ。私のような素人にもこういう映像が撮れるのは、住民が生活に使用している道路のすぐそばで、小銃を手にした米軍の訓練が行われているからだ。…どんなきれいごとを並べようと、軍隊が行うのは殺戮と破壊であり、住民も必ず巻き添えになる。現代戦は無人の荒野で行われるのではない。沖縄で訓練を積んだ米軍の兵士たちが、朝鮮やベトナム、アフガニスタン、イラクなどで何をやってきたかどれだけの市民が米軍によって殺されてきたか。沖縄の施政権が返還され、日本の支配下に再併合されてから49年になる。日米安保条約にともなう米軍基地の負担を沖縄に集中させることで、日本人の多くは基地がもたらす負担と犠牲から免れ、あたかも日米安保体制が自分たちに平和と安全を与えているかのような幻想に浸ってきた。そして、米軍の侵略戦争を支持、支援しながら憲法9条があるから「平和国家」であるかのような欺瞞を重ねてきた。そういう幻想と欺瞞の上に今度は、中国に対抗する軍事拠点として沖縄で自衛隊の強化を進めている。仮に尖閣や台湾をめぐって日米中で紛争が発生しても、被害を被るのは沖縄・奄美であり、日本「本土」まで軍事的被害は及ばないだろう。それが日本人の大多数の本音である。日本にとって沖縄は、いざとなれば切り捨てられるトカゲのしっぽでしかない本土復帰という欺瞞に満ちた言葉といい加減決別すべきだ。沖縄にとって日本・ヤマトゥは本土であるはずがない》。

   『●写真家・嬉野京子さん…
      「自分は逃げられるが、沖縄の人たちは逃げられない」
    《1964年に初めて行われた祖国復帰行進が、復帰協としての
     コンセンサスを取れずに、沖縄人民党だけが取り組んだ結果、
     米軍の弾圧を受けたため、「祖国復帰の思いは共通。取り組むなら、
     やはり統一してやるべき」という声が強まり、1965年に実現。
     嬉野さんはこの初めての祖国復帰行進に参加している最中、
     米軍トラックによる女児轢殺事件の写真を撮影した》

 《少女れき殺現場を映した1枚の写真は全国に衝撃を与えた》。
 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]脱「沖縄の問題」】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/753919)によると、《1冊の本の中の写真に胸がかきむしられた。あおむけに倒れた女児の姿、脇に立つのは数人の米兵。復帰前の1965年、宜野座村で米軍のトラックに女児がひき殺された事故だ▼報道写真家の嬉野京子さんが撮影した。「撮ったらあなたの命はない」という周囲を説得して撮影し、米軍統治下の沖縄の実態を本土へ知らしめた》。

 琉球新報のコラム【<金口木舌>正しく恐れる】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1321638.html)によると、《▼コロナ禍と米軍基地被害はどこか似ている。人命に害を及ぼす。人権を傷つける。教育環境を台無しにする。沖縄の自立的発展を妨げる。いくらでも列挙できよう。基地と長年暮らしていると、そんな被害に慣れてしまうのだ ▼基地との共生・共存を沖縄に求めた人がいた。宝珠山昇防衛施設庁長官である。県民の怒りを買った「宝珠山発言」から27年。そして沖縄はきょう、施政権返還から49年を迎えた。「基地との共生・共存」の強要が続く ▼県民や国民の生命を守るべき政府の無責任が目に付く。コロナと米軍基地被害の最大の共通点であろう。困っている人や苦しんでいる人が放置されている。それを黙認するような空気が広がるならば怖い。正しく恐れたい》。
 東京新聞の【<社説>沖縄復帰から49年 米軍基地の跡地に花を】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/104497?rct=editorial)によると、《沖縄の施政権が米国から日本に返還されて、十五日で四十九年がたちました。この間、米軍基地の返還は本土では進みましたが、沖縄県では遅々として進まず、県内にある在日米軍施設の割合はむしろ増えているのが現状です。茨城県ひたちなか市の国営ひたち海浜公園にある小高い「みはらしの丘」は、この春もネモフィラの青い花で埋め尽くされました。花が終わるとコキア(ホウキグサ)に植え替えられ、夏には緑色の、秋には紅葉した赤い束が訪れる人々の目を楽しませています。…◆増える沖縄の基地負担 …沖縄の米軍基地も花があふれる公園にできないでしょうか沖縄の人々と本土の私たちの力を結集して政府を動かせば、返還が実現し、憩いの場に変えることができるそんな可能性や希望を、ネモフィラの青い花は示しています》。

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1321637.html

<社説>日本復帰49年 自らの未来は自ら決める
2021年5月15日 05:00

 沖縄の施政権が日本に返還(日本復帰)されてから49年を迎えた。そして沖縄返還協定の調印と、返還協定の批准を決定する「沖縄国会」から50年の節目である。

 日本復帰に際し、沖縄が求めたのは「国家権力や基地権力の犠牲となり手段となって利用され過ぎて」きた地位からの脱却だった。「5・15」は、自らの未来は自ら決めることを宣言したことを再確認する日としたい。

 軍事植民地のような米国統治を終わらせた最大の要因は、圧倒的な力を持つ米国に立ち向かった沖縄側の民意だった。自治権拡大の象徴として琉球政府行政主席の直接選挙を認めさせた。1968年11月の初の主席公選で当選した屋良朝苗氏は、就任後初の佐藤栄作首相との会談前にこう語っている。

 「私が当選したことによって具体的に示されている沖縄県民の本当の願いとか、要求とか、民意を率直に確認してもらって、国の政治に、外交に十分反映していただきたい」

 屋良主席は「民意」という言葉を使っている。しかし佐藤首相は、その後の施政権返還交渉で、屋良氏の公約「即時無条件全面返還」を選択した沖縄側の民意をくみとらなかった

 佐藤首相は「核抜き」返還を実現する代わりに、有事の際に沖縄への核再持ち込みを認める密約を結んだ。米側は支払うべきコストを日本に肩代わりさせて沖縄に投入した資産を回収、「思いやり予算」の原型となる財政密約に合意した。そして米軍は基地の自由使用権を手放さなかった。

 1971年の「沖縄国会」は「非核兵器並びに沖縄米軍基地縮小に関する決議」を全会一致で可決している。しかし、基地の過重負担は変わらず国会の総意は半世紀たっても実現していない

 施政権返還後も沖縄が抱える最大の課題は基地問題だ日本政府が沖縄に米軍基地の負担を押し付ける結果、米兵が引き起こす事件や事故、騒音被害、環境汚染、人権侵害が続く沖縄に矛盾をしわ寄せする仕組みは「構造的差別」に他ならない

 今年4月の日米首脳会談で「台湾の平和と安定」に言及したことは看過できない。台湾有事の際、沖縄が直ちに最前線となる可能性をはらんでいるからだ。宮古、石垣、与那国への自衛隊配備と合わせ、沖縄が再び戦場となる可能性を県民は危惧している。沖縄の平和と安全を度外視した日米同盟は認められない。

 屋良主席に託された民意は、現在に受け継がれている。

 復帰後、沖縄は琉球王国のグスクおよび関連遺産群が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。先日、世界自然遺産への登録が確実視されるなど、島の宝は無尽蔵にある。豊かな自然を生かし、未来の沖縄どうつくるか。「復帰の日」にいま一度、沖縄の姿がどうあるべきかを考えたい。
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/753909

社説[5月15日に]復帰50年の焦点化図れ
2021年5月15日 08:11

 「5月15日」と聞いて、直ちに「復帰」を思い浮かべる県民は、今、どのくらいいるだろうか。

 戦争で破壊され尽くした沖縄県は、講和条約が発効して日本が独立を回復した後も、同条約3条に基づいて米国の統治下に置かれた

 米国は冷戦下の沖縄に巨大な基地群を建設し、いざというときに備えて核兵器や毒ガスまで貯蔵していた

 憲法は適用されず、1970年に国政参加選挙が実現するまで、国会に代表を送ることもできなかった。

 施政権が日本に返還され、沖縄の復帰が実現したのは1972年5月15日、今から49年前のことである。

 来年は復帰50年という節目の年に当たる。沖縄振興特別措置法(沖振法)も来年3月末に期限が切れ、新制度がスタートする。

 本来であれば今の時期は、政治・経済・暮らしなどの分野で復帰の総括が進み、沖縄の将来像を巡る議論が熱っぽく交わされているころだ。

 だが復帰50年を巡る議論はいたって低調である。新型コロナウイルスの猛威に、行政も市民生活ものみ込まれてしまった。

 労働団体などによる平和行進は昨年に引き続き中止となった。各種の大型イベントも軒並み中止に追い込まれた。

 絶好調だと言われた観光関連産業は、一転して絶不調の谷底に突き落とされた。

 豚熱、首里城火災、コロナと、災厄の対応に追われ続ける県から明確なメッセージはなく、復帰50年を焦点化し切れていない。

■    ■

 軟弱地盤の問題を抱える辺野古の新基地建設は、常識で考えれば、「万事休す」のプロジェクトである。

 最終的な総工費も完成時期も不透明で、普天間飛行場の「一日も早い危険性除去」という当初の目的が、事実上、実現不可能になったからだ。

 政府は、工事を中断して県と話し合うことなく、ひたすら工事を強行するだけ。それなのにコロナ禍と米中対立の激化で、沖縄の基地問題は、本土側の関心を呼ばなくなった。

 復帰50年は本来、こうした状況を改め、沖縄問題への関心を高める絶好の機会であった。

 沖縄問題は何一つ終わっていない、ということを、説得力をもって政府に示し、焦点化することが重要だ。

 県は1月に「新たな振興計画(骨子案)」をまとめ、公表した。各種制度の継続を前提とした案で、変革の強い意志は伝わってこない。

■    ■

 政府や自民党の中には「単純延長なし」という空気が強い。「末永く特別措置を」という発想はもはや限界だ。

 なぜ高率補助が必要なのか、復帰特別措置をいつまで継続するつもりなのか。次期計画で優先されるべき事業は何か。

 沖縄の米軍基地について、当面、専用施設面積の50%以下を目指すという方針は、具体的にどの基地の返還を想定しているのか。

 こうした論点は、まだ議論が尽くされたとはいえず、議論が低迷すれば変革のエネルギーは生まれない。
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●《エネルギーのルツボ》《火床》の《暗い地の底》にて…【セレクション (3)「地の底の声筑豊・炭鉱に生きた女たち」】

2020年05月30日 00時00分58秒 | Weblog


2020年5月21日放送。NHK【セレクション (3)「地の底の声筑豊・炭鉱に生きた女たち」】(https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/Q615RY32YK/)。

 炭鉱王一族の末裔ウルトラ差別主義者麻生財閥もその一つ。

   『●炭坑王一族の末裔による凄まじいまでの暴言・差別意識

 上野英信さんと筑豊文庫。《筑豊よ 日本を根底から変革するエネルギーの ルツボであれ 火床であれ 上野英信》。

   『●「「慰安婦」問題と言論弾圧」
     『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号)について
    「三木健氏【本 推理小説さながら心の闇に挑んだ労作/
     『上野英信・萬人一人坑 筑豊のかたほとりから』河内美穂=著
     現代書館】…《「筑豊の炭住長屋を改造して施設の「筑豊文庫」を設立
     …「英信は過去を忘れた訳ではない。…葬り去ったわけでもない。
     …過去を背負ったまま、天皇制のゴウカキ(業担き)として生きる。
     …その罪業を担い続けていく覚悟だったのだ」と》。上野英信さんは
     「「侵略する側」にいた過去に戦後、どう向き合った」のか?」

   『●『キジバトの記』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(2/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(3/3)

 「暗い地の底」で。

   『●『松下竜一未刊行著作集2/出会いの風』読了(7/9)
    「田中さんや、「筑豊の地に蟠踞 (ばんきょ) して〈地の底の人々〉を
     記録しつづけた上野英信」に見られるように、「どんなに赤字であれ
     書かずにおれぬ (ごう) を負っている者が、
     ノンフィクションライターとして生き残っていくのだろう」」

   『●『松下竜一未刊行著作集2/出会いの風』読了(3/9)
    「筑豊の泥くさき「ドロキツイスト」上野英信。『暗闇の思想を
     は僭称であり、「…筑豊の地の底の闇を知らぬ私に「暗闇の思想」を
     名乗る資格は、もとよりないのであった」。晴子さんやさんのことも。
     町立病院での最後のやり取り。また、センセの書いた書評に対して、
     上野さんは「…いま、ぼくは泣いていました」。このエピソードは
     「筑豊を掘り進む 上野英信著『出ニッポン記』解説」(pp.199-204) にも」

   『●記憶遺産その後 ~山本作兵衛翁のスケッチブック見つかる~
    《▼筑豊地方などに数多くあったボタ山は、炭鉱の閉山とともに姿を
     消した。明治から戦後にかけての日本のエネルギーを支えた労働の
     記憶は、六十六歳でツルハシを絵筆に持ち替えた作兵衛の存在
     よって、後世に伝わった▼出水やガス爆発、逃亡者へのリンチ、
     米騒動を鎮圧する軍隊…。その絵はまるで人間扱いされなかった
     地の底での過酷な労働の実態を詳細に描き出す。それだけではない。
     ヤマで暮らしていた労働者たちのたくましさも同時に伝えているのだ》

   『●追われゆく坑夫と脇に追いやられた原発人災
    《まだ貧しかった戦後の時代、這(は)い上がる日本を地の底から支えた
     のがヤマの人たちだった▼国が豊かになるのと入れ違いに炭鉱はさびれていく》

   『●『坑道の記憶~炭坑絵師・山本作兵衛~』:
      「歴史はあらゆる側面から語られる必要がある」
    《熱く暗い地の底で石炭を掘る男と女の姿、道具、共同風呂、
     子どもたちの遊び、縁起や迷信》

 そして、やはり、山本作兵衛さん。

   『●山本作兵衛翁の作品がユネスコ世界記憶遺産に!!
   『●記憶遺産その後 ~山本作兵衛翁のスケッチブック見つかる~
   『●「筑豊よ 日本を根底から
      変革するエネルギーの ルツボであれ 火床であれ 上野英信」

   『●筑豊の炭鉱記録画家山本作兵衛翁の記憶遺産、ユネスコが展示打診
   『●上野英信さんは「「侵略する側」に
       いた過去に戦後、どう向き合った」のか?

   『●山本作兵衛翁のヤマの「記憶の記録」と
        アベ様の「アメリカのために戦争できる国」へ

   『●『坑道の記憶~炭坑絵師・山本作兵衛~』:
        「歴史はあらゆる側面から語られる必要がある」

    「「一国の首相が歴史修正主義者なんて恥ずかしいし、…
     …羞恥心の無さと自覚の無さという救いの無さ」なニッポン国。
     教科書に載っている歴史さえも矮小化させようといつも画策。ましてや、
     歴史をあらゆる側面から考える頭も無しなアベ様達。
     歴史から教訓を得ることもない」

   『●熊谷博子監督《当時の炭鉱の姿ではあるが、私には、そのまま
         現代に思えた…労働、貧困、差別…戦争…今と同じだ》

=====================================================
https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/Q615RY32YK/

セレクション (3)「地の底の声筑豊・炭鉱に生きた女たち

コロナ禍で生活や社会に脅威や制限が加わる中、今こそ見つめ直したい問題を過去の番組から厳選して届けるシリーズ。第3回は、筑豊の炭鉱で命がけで働いた女性たちの記録。

【「地方の時代」映像祭2017選奨】井手川泰子さんの手元に残る100本に上るカセットテープ。そこには大正から昭和、炭鉱で働いた女性たちの声が記録されている。暗い地の底で腰巻き一つの姿で石炭を掘った女性たち死と隣り合わせの肉体労働炭鉱住宅での共助、女ならではの所帯の苦労と喜びが、泣いたり、笑ったり、ときには歌ったりしながら語られる。働くこと、生きること、女であることの真実をつく言葉に耳を傾ける
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●中村敦夫さん《「反知性主義」…知識や教養、思考力の欠如。調査やデータの軽視。事実の隠蔽と改ざん。…わが国の内閣の面々》

2020年05月09日 00時00分45秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



日刊ゲンダイのコラム【中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議/阿呆の出る幕なし “反知性主義”のポピュリスト政治家たち】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268888)。

 《「反知性主義」という言葉があちこちで使われておる。学術用語でもないし、辞書にもない。「一体これは何なのか」と、閻魔堂会議の話題になった。結論。どうやら、ポピュリスト政治家たちを、揶揄する表現のようだ。彼らに共通しているのは、知識や教養、思考力の欠如調査やデータの軽視事実の隠蔽と改ざん依怙贔屓とエゴイズム嘘言癖人種差別女性蔑視こうしてみると、わが国の内閣の面々が、そのままスッポリ入っちまうような気もするな。もっとも日本の場合は「漢字が読めない」とかも共通しとるがの。》


   『●中村敦夫さん、《経済的に弱い地域が犠牲になって危険を
             引き受ける構図は、原発も基地も同じだ》
    「《権力にへたへた》しない中村敦夫さん、「経済的に弱い地域が
     犠牲になって危険を引き受ける構図は、原発も基地も同じだ
     と訴えたそうだ。《経済的に弱い地域》、そして、外国人労働者の
     ような弱い立場の人々への押し付け。」

 中村敦夫さんの仰る通り、《「反知性主義」…知識や教養、思考力の欠如。調査やデータの軽視。事実の隠蔽と改ざん。依怙贔屓とエゴイズム。嘘言癖。人種差別。女性蔑視。わが国の内閣の面々》…本当にそうです。
 番犬様の本国も含めて、《そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候》…。与党自公や癒着党お維を直接的に支持し、選挙にもいかない眠り猫な皆さんは独裁政権を間接的に支持。未だ内閣支持率が4割程度ときている。そういう悲惨な状況を生み出した元凶は、アベ様による《メディアコントロール》、アベ様の〝唯一上手く行っている〟「政」

   『●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を
            造りたい強権的政治手法好きな二人
    「『日本の反知性主義』は内田樹が依頼した9人と内田自身に
     よる論考からなる評論集だ。9人の顔ぶれはさまざま。
     作家の赤坂真理や高橋源一郎もいれば、精神科医の
     名越康文や映画作家の想田和弘もいる。最年長は
     哲学者の鷲田清一で、最年少は政治学者の白井聡。
     つまり、いろんな人がいろんな立場で反知性主義について考える」

   『●内閣法制局は最後の一線を越えていた: アベ様達と何を
                協議したのか「内情」をどう検証?
    《問題の閣議決定は安倍首相が設置した有識者懇談会の報告書を受けて、
     与党の幹部が横畠裕介内閣法制局長官と非公式協議を重ねた上で、
     与党協議会において文言が練られた。その議事録がないとは、
     反知性主義政権の正体をむき出しにするものだ》

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」
    《反知性主義という言葉が流行している。立憲主義を否定し、
     学者の声も黙殺した安倍首相に対して向けられたもの……
     そこで話題なのが「超・反知性主義入門」(日経BP)の
     著者・小田嶋隆氏(58)だ。反知性主義なのは野蛮政権のトップ
     だけではないそういう政権を選んだ国民にも危険な兆候
     広がりつつあるという》
    「アベ様らだけが「反知性主義」者ではなく、《そういう政権を
     選んだ国民にも危険な兆候》を見てとる小田嶋隆さん。
     青木理さんや内田樹さんが仰っていることも、
     そういうことなのかもしれない」
    《ユネスコの記憶遺産に南京大虐殺が登録された時、菅官房長官は
     分担金を減らすことを示唆しました。驚天動地の発言で、昔だったら
     クビが飛んでいると思う。虐殺した数についての議論はあってしかるべき
     だが、虐殺の事実そのものを否定したり、分担金を減らしてユネスコに
     圧力をかけるのは別次元の話でしょう。しかし、菅官房長官がああ言うのは、
     国民の方に『ユネスコはケシカラン』という応援の声があるのを感じたから
     だと思う。ああいう発言ができちゃう空気が、すでに存在しているんですよ》

   『●「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」の行きついた先
                 …「平成の治安維持法」が衆院を突破

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268888

中村敦夫 怒りん坊の閻魔堂会議
阿呆の出る幕なし “反知性主義”のポピュリスト政治家たち
2020/02/11 06:00

     (トランプ大統領(C)ロイター)

 「反知性主義」という言葉があちこちで使われておる。学術用語でもないし、辞書にもない。「一体これは何なのか」と、閻魔堂会議の話題になった。

 結論。どうやら、ポピュリスト政治家たちを、揶揄する表現のようだ。彼らに共通しているのは、知識や教養、思考力の欠如。調査やデータの軽視。事実の隠蔽と改ざん。依怙贔屓とエゴイズム。嘘言癖。人種差別。女性蔑視。こうしてみると、わが国の内閣の面々が、そのままスッポリ入っちまうような気もするな。もっとも日本の場合は「漢字が読めない」とかも共通しとるがの。

 反知性主義者の厄介な点は、選挙で多数を取れば、何をしても許されると勘違いしていることじゃ。これがOKなら、議会などいらないことになる。アホノミクスが延命してきたのは、国会の議論から逃げ出しマスコミも世論も深追いしなかったからじゃ。

 さて、これがアメリカともなるとスケールが全然違う。なにせ、大統領をやっておるのが、反知性主義の世界チャンピオンみたいな男じゃ。

 この男は、本来の意味での政治家ですらない。どこから見ても、怪しげなカジノ経営者であり、脱税と脅迫で財を築いた不動産業者だ。

 政治家は「交渉」によってものごとを決めるが、この男は「取引(DEAL)」する。勝ち負けと損得だけが価値観で、地上げ業者のやり口を政治に持ち込んだ

 その究極の手段が「殺人」ときた。アメリカ大統領の指示で、イラン軍司令官が殺害された。国際社会では、前代未聞の蛮行じゃ。自分が気に入らなければ、他国の高官を殺してもよいのか?

 仏教は殺生を禁じておる。殺すことで何かを解決するなんぞは、閻魔様が絶対にお許しにならぬ。

 イランは今のところ、ペルシャ帝国のプライドを胸に秘め、大統領選で不動産屋が落選するのを待っている。その結果次第で、報復の形が変わるじゃろう。

 一方、国とは別に、中東は強烈な血族社会である。一族の誰かの名誉が傷つけられたら、7代後の子孫まで、復讐を誓うと聞いたことがある。なんとも物騒な話じゃ。

 今や、イラン国内も分裂気味になってきた。

 金髪薄毛の不動産屋は、イランの反政府デモを外から煽り、事態を悪化させようと騒ぎ立てている。やることなすこと、行き当たりばったりじゃ。

 ここは、「反知性主義」など、出る幕ではない。

(筆者は2016年に出家得度)
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