阿部ブログ

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ジプチの米軍が中国からレーザー攻撃を受け公式に警告〜昔からあるレーザー照射事案

2018年05月04日 | 雑感
米軍は、ジプチ(République de Djibout)にCamp Lemonnierを設置しアフリカの角統合任務部隊が展開している。場所は、ジブチ国際空港に隣接しアフリカで唯一の常設基地である。主にアフリカ東部と対岸のイエメン、ソマリアにおける対テロ作戦の策源地として使われている。ジプチには、米軍の他、宗主国のフランスやドイツ、イタリア、スペイン、日本、そして中国が軍事拠点を設置。これらの中でも中国の拠点は最大であり、敷地は約2万3000平方mで、米ストラトフォー・ワールドビュー社とオールソース・アナリシス社が撮影した衛星写真には、地下構造物が写っており、南シナ海なみに恒久基地化が進んでいる。
米国によれば、ジプチ国際空港に着陸しようとしたC-130の乗員が、中国基地方面からのレーザー照射により、眼球に軽微な損傷を受けたとしている。レーザーは、軍用レーザーであり照射事件は、確認されているだけでも2件以上10件以下。この中国による航空機に対するレーザー照射は以前から発生していたが、最近照射頻度が増えているとしている。海上自衛隊のP3C対潜哨戒機も照射を受けているのだろうが、隠蔽しているのだろう。今話題の日報問題で、これは透けて見える。海上自衛隊は、ジプチの拠点を恒久基地化したいようだが、今の日本にそんな余裕はない。ソマリア海賊事案も終息しており、現地の隊員は暇を持て余している。海賊対策など他国にやらせておけば良い。速やかに撤収し、日本本土の国防任務につくべきである。

さて、この手のレーザー照射は、ソビエトが常套化しており、米軍の偵察行為を妨害する意図があった。21世紀の中国はこれを学び実行している。
1994年4月4日、米国ワシントン州ピュージェット湾北方をロシア極東船舶会社(FESCO】所属の「カピタン・マン」が航行しており、カナダ海軍ヘリが追跡していた。米海軍の原子力潜水艦を偵察する目的がある「カピタン・マン」は、追跡しているCH-123に対してレーザーを照射してコダックDSC-460で同船を撮影していた乗員の眼球を永久的な損傷を与えた。乗員は、米海軍情報将校であった。ロシアは、レーザーで視覚機能を麻痺させ生涯に亘る障害を与える兵器開発では世界一であり、今は中国がそれを真似で攻撃しているのだ。1998年10月にも、ボスニア上空を飛行していた米軍ヘリに対し、やはりレーザー照射を行い乗員が障害を負っている。ロシアのレーザーは、ネオジム・イットリウム・アルミ・ガーネット・レーザー(Ng-TAG)で、不可視レーザーを照射している。

因みにカピタン・マンは、僚艦アナトール・コレシニチェンコと共に北部太平洋海域で電子スパイ活動を行っており、T7ソナー・ブイを搭載し、適宜ブイを海中投下して対潜水艦情報の収集を行う。また、麻薬、武器、毛皮、宝石などの密輸も行うなど破格の活動を行っている。