阿部ブログ

日々思うこと

トロン被爆とペットボトル樹脂による放射線計測

2010年11月04日 | 日記
レアアースが世間の注目を集めている。レアメタルなど資源が確保出来ないと日本が国家として存立しえない事を国民一般が知ることは大切な事だ。ただ21世紀になって認識すると言うのは、間抜けな事で決して褒めらた事ではないが、何故かこの国はラッキーに恵まれている。
それに比べ朝鮮半島や中国大陸、これは悲劇の連続で悲運・不運の歴史で気の毒なくらい。これ中国や半島の人々は今後も不運を囲うことになるだろう。国家レベルでも陰徳の効と言うものはある、それが傍目にも理解できる時がせまる。

さてレアアースの採掘に伴いトロンというラドンと同様の天然に存在する放射性ガスが発生する。但し、その動態や人体への被爆などへ関与については明確な科学的解析がなれている訳ではなく、このトロンによる被爆は鉱山周辺環境などで問題となる。特に最大のレアアースを産出する中国包頭においては、深刻な放射能環境汚染が顕在化している事は容易に理解出来る。何せ、ダンピング攻勢でほぼ中国製のレアアースが世界を席巻しているのだから。

千葉にある放射線医学総合研究所(以下、放医研)は、このようなトロンによる被爆に関する問題解決に向けて世界各国の研究者で議論を行い、トロン被爆の問題解決に取り組んでおり、更にアジア諸国との研究ネットワークを構築・強化する取り組みを行っている。
特にアジアには自然放射能レベルが高い地域が点在しており、そこに住む住人などのへの被爆と健康障害に関心が高まっている。しかしながら、現地での放射能測定技術が十分ではなく、被爆の実態が解明・公開されていない地域も多い。

このような地域において、放医研の持つ最新の測定技術を駆使し放射能の正確な線量情報を提供し、各地域における健康影響調査の結果と組み合わせることにより、高自然放射線環境の居住者や鉱山労働者などの安全と安心を確保する事が可能になると考えている。
この分野では、特に若手による優れた研究がなされている。特筆すべきは(ちょいと長いが頂いた名刺に忠実に)

独立行政法人放射線医学総合研究所
基盤技術センター 研究基盤技術部 放射線計測技術開発室 研究員
企画部 人材育成・交流課 人材育成係 研究員
学校法人 大阪学園 大阪高等学校 教育アドバイザー
理学博士 中村 秀仁さん

中村さんの「ペットボトル樹脂による放射線計測」という「原子力eye」に掲載された論文を是非読んで頂きたい。途上国でも簡易に放射線計測が可能な技術について語られている。
彼の経歴もユニークであるが研究成果も非常にユニークで注目に値する貴重な成果であると評価出来る。
彼の今後の活躍に期待したい。