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フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

日本語での誘い

2007-11-30 23:58:21 | today's seminar
秋も深まり、風も強くないのに、しきりに枯れ葉が舞います。

今日は学部ゼミでは3年生の予備調査報告の第1回です。勧誘と非言語の発表があり、ものすごく頑張る人たちで、何と10頁のレジュメ(長すぎ!)を書いてきてくれました。どちらも面白かったのですが、知り合い同士の日本人学生と留学生で、留学生から自然な勧誘をする場面のほうが考えさせられました。

というのも、どの会話でもいつ、どこでという具体的な約束が行われていなかったのです。その点を学生達に聞いてみると、これはやはり第1段階の誘いであって、もし本当にどこかに一緒に行くなら第2段階で、具体的に日取りを決める話があると言います。つまり、予告の勧誘なのです。

彼らの勧誘はとても微妙なもので、まず勧誘も間接的な「今度、いっしょに飲みに行かなきゃね」というようなもので、それに相手が「そうだね」とまずは応答したところで、予告の勧誘が終わり。そこからしばらく経って会ったときに、もう一度その話が出てきたら、これは本気なんだと思って具体的な第2段階が始まるのだそうです。

勧誘談話の研究では、まずはその第2段階をデータ収集するし、ロールプレイでもその部分をさせることが多いのですが、じつは日本語(特に若者?)では予告の勧誘という段階があって、その部分にこそ日本語の特徴的な勧誘が示されている、そんなふうなことを考えたのでした。
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