フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

言語管理研究文献の更新

2009-10-20 23:56:09 | today's seminar
お知らせ1つ。
7月に大学院生たちにお願いしていたホームページの文献の更新が今週ようやく完了。2003年以降の論文を集めて加えた。また今回は言語管理理論を使用していない接触場面研究の論文についても同じ期間についてまとめてみた。ただ、そうするとこちらはやはりもっと前の文献から入れたくなって、とりあえずスクータリデスさんのフォリナートークや尾崎先生の聞き返しなどの論文から始めている。

まだ大学の研究室HPにはアップロードしていないが、言語管理研究会HP(http://www2.atword.jp/languagemanagement/)のほうには掲載したので、ぜひご覧下さい。もしご自身やご存じの論文で掲載されていないものがありましたら、ぜひ言語管理研究会事務局:muraoka@shd.chiba-u.ac.jpまでご連絡下さい。すぐに対応します!

今日は大学院ゼミでSchiffrin(1993)の本からGoffmanについての紹介の3頁あまりを読む。この本は10年近く前に一度、全体を院生といっしょに読んだことがあったけど、書き方がなかなか難しいのと抽象的なのとで、充実感なく終わった記憶がある。今回読んで、やはり難しいと再確認した。それでも、Goffmanがつねに個人間の相互作用のレベルの現象と、社会的出遭いのレベルの現象とを両睨みしながら、なんとかディスコースの中に社会を見いだそうとしていることはよくわかった。たとえば、footingとframeはまさに相互作用レベルの参加のポジションと社会的規範という2つのレベルを結びつけるものとして考えることができる。ぼくらは自分の立ち位置を頻繁に変えると同時に、その場面の期待される意味の場を聞き手に参照するように促すことで、自分の本意を暗示したり隠したりすることが可能になるわけだ。立ち位置だけを変えても、それだけではたんに気まぐれと言われるに過ぎない。
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