フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

科研研究会

2005-10-02 21:14:32 | research
28日(水)は科研研究会でした。久々ということで、勉強会として桜美林大を終えてATOSで仕事をしている大関さん、千葉大大学院の薄井さん、そして日本に一時帰国していた齊藤さんに話をしてもらいました。大関さんは、Mehanの枠組みでメキシコの大学の授業参加を調査したもの、薄井さんはEricksonの枠組みで13秒の沈黙を分析したもの、そして齊藤さんは科研コーパスのための指針をまとめて下さいました。

大関さんの研究は、非常に綿密で授業全体の教室参加から、メキシコの学習者参加が多く、しかも適切な位置での参加になっていることを明らかにしています。薄井さんは、教師が指名もせず「ほかには?」と言って教科書に目を落としながら続いた13秒の沈黙が、Academic task structureとsocial participation structure、つまり授業の内容による構造と参加順序との共有が崩れたときに、沈黙が起きたことを明らかにしています。どちらも興味深いわけですが、それでも授業の構造と、ミクロなシグナルとの両面からの調査の視点が必要というのが結論のようでした。

しかし、両方の調査分析を行うことの大変さはだれもがわかっていることではあるのです。
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