フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

29年経っての感慨

2010-10-14 23:43:41 | Weblog
今日は大学の会議である報告を聞いて、感慨をもった。

というのも、ぼくの職場先でもようやくInternational Support Deskという名の、大学全体の留学生を対象とした支援組織が出来たというのを聞いたからだ。私立大ではとっくにやっていることだけれど、国立大は学部ごとの「縦割り」があって、留学生は所属する学部や学科の事務が対応することが多い。だから学部や学科で対応がバラバラだし、留学生の質問に対する応答もまちまちになってしまっている。もし会う人ごとに応答が違ったら留学生はどうしたらいいだろう?

29年前にアメリカの大学に行ったとき、まずその学期開始のときに、大学のInternational Centerがほやほやの留学生たちを集めてガイダンスを行い、必要なパンフレットを配布してくれた。そして何でもいいから質問や困ったことがあったらCenterを訪ねてほしいと言われ、とても心強く感じたものだ。しかし、日本に戻ってみると、そんな組織は何もなかった。

そんな経験があるから、留学生サポートの一元化は当たり前のことだと思っていたのだけど、日本の国立大学ではむりなのかなと思っていたわけだ。それがなぜ出来るようになったのか経緯はしらないけれど、ようやく実現するという。

願わくばちゃんと魂を入れるのを忘れないように。

じつは組織はいくらでも出来るわけで、大切なのはサポートにまわる人間なのだ。アメリカのCenterだって、留学生の話を真剣に聞いてくれる人とそうでもない人の違いはあって、英語のわからない留学生にもその違いははっきりわかるものだったから。
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