RURUのひとりごっち

「博多にわか」な「独り言」と「ごちそうさま」を鍋に放り込んでなんだか煮てみたら・・・ひとりごっちが生まれました。

短かった長い夜のNHK祭り

2009-04-20 14:08:32 | いうてなさい

(笹やかな窓にも意義はある)

日曜の夜中から朝に寝床で記す

胃が痛い
先週からずっと胃が痛い
胃酸が暴れて胃壁をちくるのかい?
ひとりごちる我に
泣けて来るさ
泣けばいいさ

眠れぬ夜
古本屋でみつけた睡眠本
「ポール・レオトーの肖像」という本を
読もうかと思ったが
胃の奴のおかげで
集中力・視力ゼロの焦点
松本清張のくちびるたらこ
だから
ビデオに撮ったNHKを見ることにする
払った受信料分はみなきゃなるまい


(帽子に付けたい実なんだ)



サラリーマンNEO
社宅の妻たち(極道の妻のパロディ風)のコント
ヘビィな笑いに次回作も期待しつつ
見終わって
教育テレビの竹本駒之助女義太夫『野崎村』
その技と絞り出すような語りに
おもわず聞き入り
その後録画は大河にそそぐ

『天地人』
カツゼツがいまひとつで
台詞がたどたどしい
妻ブッキーに
しっかりせんか!
とエールを送りつつも
今年の大河は視聴率が望めるのか?
と貢献していない視聴者が
余計なお世話を呟きながら見終わって
ビデオを消して


(歌え!日が昇るまで歌い続けろ!)

まだまだ
眠れぬ夜のNHK
深夜2時から3時台は
「日本夜景めぐり」
が延々と流れている
きらめく光きらめく明かりきらめくるめく夜の景

電飾ルミナリエなのか?なんなのか
そして
長崎ランタンフェステバル
になり
佐世保のなんか知らない祭りの電飾風景
ライトアップの熊本城と夜桜
それから博多の夜景は美しかった

岡山後楽園の夜
鳥取なんとか町の夜景の後
どこかの川で流し灯籠
ゆら ゆらゆらと集まっては
ゆれて流るる現象の火
そして花火。花火。花火
次から次に
夜景 めぐり 夜景 めぐり
めぐり めぐる
延々と 延々と 映像は写し流されている

それを見続ける馬鹿な女がひとり
京都~大原 三・千・院 であります

南から北へ適当に?ぶれつつ
日本列島逆上る夜景は
今まさに
熊野の花火から宮島の花火になり
厳島神社の鳥居や海上にキラメク
菊に牡丹に柳にヤシの木
銀冠に錦冠に銀蜂UFO 
ナイヤガラもスターマインも
花火好きのるるには
ますます眠れぬ展開だな

3時25分の表示を見つめ
何故か花火は北九州の夜景となり
逆上ってんのや なかったのかい?
と思ったとたん
夜景はぷっつんと終わる


(樹木ゲートにも意義はある)

そして
『世界の市場』の映像に 変化する
ドイツ、ミュンヘン時は冬。
クリスマスだ!
買い物客たちは
ところ狭し と並ぶ
クリスマスツリーの飾りものを見て歩く

きらきらきらきら

女の子は父に肩車されて
大人の頭越しに見入る

きらきらきら

男の子も肩車されている
だが店ではなく
後ろのレディ達を振り返って見ている

市場は行き交う ひとひとひと
それから
山積みのフルーツや鳥の唐揚げ
青い空に異国情緒の建築

ドイツから韓国に
チェジュ島の風景を海から
そして船から写す
上陸そして市場へ
入口にモアイ!
何故か!モアイ!

魚、野菜、くだもの、ペアルックの新婚さん
リュック姿の観光客
魚またさかな
銀色にきらめく太刀魚の行列
鯛もいる
綺麗に並ぶ魚をさばく手
おばちゃんのゴム手
ピンクサーモン色

次から次に
さばいては洗う
開かれた魚たちが緑色のざる皿に並ぶ
それから
いろんな いろんなキムチ

~あなたのキムチはわからない~

粉になった唐辛子の山たくさん
乾燥唐辛子の山も
たくさんたくさん
赤い山
ルージュブラン
街は白い
バスも車も白いが
歩いている人々は黄色い
私たちと同じ色
同じ色だけど
匂いはきっと違う


(この窓の中にも眠れぬ人生はある)


日本の夜を旅して
世界の市場を旅しても馬鹿な女は眠れない
眠れないのよ!
NHKさん

白菜が葱の束が茄子やにんにくの山が
わたしを眠りにつかせない
もういい
もうお腹いっぱい
胸いっぱい見たから
胃の痛みを消して
柿に林檎に梨に蜜柑
胡桃や砂糖菓子
あげ菓子かりんと饅頭
豆、豆、乾物
朝鮮にんじん!

~煎じておくれ!一杯くんなまし~

ありとあらゆる香辛料
辛い涙
もう眠りたい
四時だから
NHKさん
まだやるのか!


(日本の標準的4人家族)

インドはデリーの市場人力自転車リキシャ
デリーの市場は髭面おやじ
牛が街を我が物顔で のしのし歩く
空色の制服の女子たち
金糸のサリーの女たち
みたことのない食べ物が並ぶ
香辛料は半端なく種種雑多
おいしいカレーができるだろうね

薄曇り
小雨が降り出す
ビニールカッパの客
土産物屋露天商
スターフルーツ星のくだもの禿げた親爺

もういい
いつの間にかマレーシアの市場だった
おいらは目を閉じるさ
ふん!
胃が痛い

とうとう世界の市場も終わる
『日本自然百景』が始まる
知床だ!
しれとこ?しったことか!
流氷でおおいつくされたよ
あたしの寝床

咳が出る
流氷の下
海の底まできちまった
とうとうさ
とうとう
氷点下の世界だ
あたしの横をクリオネが泳いでヤンのさ
体長2センチメートルくねくねすんなって
ふん!

雪原では
エゾシカが木の皮をかじかじした
おっと
ヒグマが冬眠から目覚めやがった
ヒグマはエゾシカを襲う
いやはや
たまらん
溜め息と共に
天上を仰いでいたら
朝のニュースに突入した

NHK消す

NHKさん「日本の自然百景」

いまいち だったよ!
でも視聴率に貢献したよ

どうやら朝が来たね

紅茶を入れて
とりあえず賞味期限切れの胃腸薬
ハイウルソ・グリーンでも飲むか


明日と書いても
なんかまだ今日なんだ
なんか
明日は今日と
ひとつづきだ。
ことわりもなく

誰かが勝手に区切って
日付とやらが変わる
長い夜は結構短いと
最近とみに思う



(口直しの一枚ミルクティと共に)