◎最強の魔女、少女ドロシーに敗れる
映画『オズの魔法使』(一九三九)は傑作だと思う。原作を読んだのは、映画を観たあとであった。ストーリーの上で、両者の間に若干の相違があったが、先に観た映画のストーリーのほうが、いまだに強く印象に残っている。
この映画の中で、主人公の少女ドロシーが、最強の魔女を、意外な手を使って倒す場面があった。魔女のまわりには、その臣下がひしめいている。魔女が倒されたあと、その臣下たちはどうしたか。ドロシーに向かって襲いかかってくるのかと思いきや、そうではなかった。
なんと、魔女が倒されれたことを喜び、踊り狂ったのである。
今回の都議選の結果を、各マスコミがどう報じるかは、まだ確認できていない。しかし、それまで「魔女」を支持していた一部マスコミ・評論家等が、手のひらを返すように、「ドロシー」を讃えるといった変化が生じるのではないかと、ひそかに予想している。