ジョージ・いまさきもり の アンダンテ・カンタービレ

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『日本のLNG(液化天然ガス)調達コストの引き下げ策はあるか』~十市 勉さんの「ビジネス展望」の要約

2012年09月12日 | ラジオ番組

『日本のLNG(液化天然ガス)調達コストの引き下げ策はあるか』
       9/12 NHKラジオ 十市 勉さんの「ビジネス展望」の要約です。

日本の電気料金は高い。
家庭用を除くと電気料金の2/3は自由化されているのであるが、高い。
この理由は、
1.日本の輸入するLNGの価格が高い事、
2.電力の発電・配送電事業が既存の電力会社に独占されている事、にある。

まず、1について。
LNGを燃やして発電する火力発電は、日本の総発電量
の40%弱を占めている。
従って、LNGの輸入価格が、電気料金に大きな影響を与えている。

日本はLNGを、マレーシア・カタール・オーストラリアなどから輸入しているが、
原油価格連動で買っているので高いものを買わされている。
日本は今原発を止めていて、その分をLNGの火力発電に頼っているので、
足元を見られて、尚更高くなっている。

外国を見てみると、
ドイツは、ロシアからパイプラインで天然ガスを買っているので、日本より3割安い。
米国は、シェールガスが開発されて、大幅に安いエネルギー源を手にしている。

それでは、LNGをより安く調達するには、どうしたら良いか?
それには、LNGの調達方法を多様化したり、価格交渉力を強める等の必要がある。

具体的には、
ロシアやアフリカなど新しい輸入先を増やす。
米国のシェールガスの輸入をする。
電力・ガス事業者が、共同でまとまって交渉する。
ガス田の上流権益を取得する、
等が有効な手段である。

次に、2について。
日本では、制度上では発電事業は自由化されているが、
それは、名ばかりの自由化で、実際には、9電力会社の独占状態であり、
電力会社以外の発電業者の発電量は、僅か3~4%に限らている。
これが、日本の電気料金の高い、もう一つの理由である。

そのためには発送電を分離して、
発電市場に強力な電力会社のライバルを登場させ、競争を促進させるのが良い。

それに手っ取り早いのは
ロシア、カタール等の外国のガス供給会社に、日本で発電事業をしてもらう事である。
自国の安い天然ガスを使ってもらえば、発電コストが安くてすみ、
日本の発電市場に、大きな競争を引き起こしてくれるだろう。

その他、政府の果たすべき役割が多々ある。
上述の通り、外国企業の発電事業への誘致でも、上流権益の取得についても、
また、米国のシェールガスの輸入の実現についても、
どれをとっても、政府の大きな支援が必要である。



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