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2月25日 今朝のNHK「ラジオ朝一番」から
(今週金曜午後からNHKのホームページで放送が聴けます。
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☆☆☆ビジネス展望☆☆☆
「財政改革に必要なこと」 水谷研治さん
財政赤字による国の借金が膨大なものになっている。
ところが国内ではどうも危機感が無い。
なぜなら、
国債は相変わらず売れているし、
インフレにもなっていない。
むしろ、
デフレを和らげるために
赤字国債を発行して、
景気を押し上げているほどだ。
日本の財政赤字は40年以上続いている。
これが普通の状態で、
これからもこういう状態が続くだろうと
国民の多くは思っているようだ。
今こうして静穏な中に暮らしていけるのは、
ずっとデフレが続いていることにある。
デフレに慣れてしまって
今後もずっとデフレが続くと思っているようだ。
このデフレ下にあっても、
今のところは、
まだまだ国内で物を作ることができるから良いが、
現実には、国内の企業は、
経営が成り立たなくて困っている。
技術や品質は良いのだが、
もっと安価に作らねばならないからだ。
その為には、
海外で安く作って、
国内へ輸入して売る方法を進めている。
これがどんどん進行してしまって、
繊維製品・電器製品に見られるように、
海外から安い製品が入ってくるので、
国内の産業が成り立たなくなってきている。
いわゆる国内産業の空洞化である。
これはデフレが続くかぎり、
さらに拡大するだろう。
これで国内で物が作れなくなり、
どんどん輸入に頼るようになる。
いったん海外からの輸入が
できなくなったらどうなるか。
ここでインフレが起きる。
インフレになれば、
国内で生産がやれるようになる、
と思うかもしれないが、
国内では物が作れなくなっている。
これは米国が経験したことだ。
インフレの状況に戻ると、
金利が上がるので
国債の利払い負担が大きくなって大変だ。
インフレはどんどん進み、
悪性インフレになって
国民生活も継続的に下がっていく。
今こそ借金を返す必要がある。
その為には支出を減らし、増税をする必要がある。
ところが
支出を減らすのに反対の勢力が強い。
元々財政の赤字は、
今後の景気を良くする為にした施策だ。
景気を良くしてからバランスさせれば良いと、
”先送り”をして、これを繰り返してきた。
もう先送りはできない。
高度経済成長期なら、
やがて景気が良くなることは考えられるが、
今は、
景気を異常に押し上げているのであり、
現状維持させ長期的に見て覚束ない。
先送りせず、今すぐやるのが良い。
ここで心を決めて、
支出を徹底的に減らし、
大増税をする必要がある。