9月1日の続きです。(9月1日の記事はこちら)
行員 『満期の1ヶ月前に、当行から満期のお知らせのお電話を差し上げたのですが、
覚えていらっしゃいますか?』
私 『ああ、電話をいただきましたね』
行員 『その時に、「満期資金の用途がお決まりでなければ、継続して頂けないでしょうか。
もし、そうでなければ、継続しないでおきましょうか」と、お聞きしたと思いますが』
私 『そうでしたね。それで、私は、「まだ決めかねているが、近いうちに御行に出向きます」
とお答えしましたよ』
私 『そうお答えしたのに、自動継続をはずして、勝手に期流れ定期にしてしまったのでしょうか?』
行員 『その時の担当に聞いてみないとわかりません』
私 『この自動継続定期は、何月何日に、期流れ定期になったのですか?』
行員 『それは、本部に問い合わせないとわかりません。少し時間がかかります』
段々行員さんの顔が強張ってきているのがよく解った。
私 『わかりました。どっちみち、解約するつもりで来ましたから、そのことは不問にしますよ』
ところで、
放っておけば自動的に継続してこちらの銀行に残る、自動継続定期預金について、
なぜ、わざわざ、自動継続を外すかどうかお伺いする電話をするのですか?』
行員 『それは、すべて、満期後も自動継続で定期預金を継続させてしまうと、
たった数日後でも、お客様が「満期の預金を下ろしたい」と言ってみえると、
途中解約の扱いになり、本人証明が必要だったり、手続きが面倒で
お客様にお待ち頂く時間が長くなります。
ですので、そういうご意向のお客様の便宜のために、
満期前にお電話して指示を伺っている訳です』
私 『なるほど、とても親切な電話を頂いていたのですね。
私の心の内を、見事に見抜いていてくれましたね。
それでは、解約して、B銀行に振り込みの手続きをして下さい』
結局、私にも実質的な損はなし、A銀行も少しばかりの預金残を減らしたが損はない、
という格好で、銀行さんの顔を立てて、その場は納めてきた。
しかし、私の3年定期(自動継続)が『期流れ』になっていることに気が付かないでいたら、
2018年11月には、この預金は、完全に『休眠預金』となってしまって、
A銀行がその気なら、A銀行に没収される所であった。
少し前まで、
東京のある銀行は『自動継続の定期預金』でも10年以上ほおっておくと、
預金者に断りなく没収してしまっていたようである。
「これはちょっとひどい」とある預金者が訴えたが、中々決着せず最高裁まで行った。
しかし良識に溢れる裁判長が、預金者を擁護する判決を下してくれた。(2007年頃)
まあ、これで、自動継続さえ維持しておけば、定期預金を横取りされる事は心配しなくて良い。
ただ、自動継続の定期預金でさえ、危うく、預金者のものでなくなってしまう所だったのだから、
期流れの定期預金などにしておいては、銀行に当然の顔をして没収されてしまっても、
泣き寝入りするしかないだろう。
世に恐ろしきは、女性行員の優しい声の電話。
余分なことは言わず、「定期預金はずっと継続します」とだけ答えよう。
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その後、同級生で、銀行OBの友人に、この話をした。
彼の話では、
『多少考え過ぎのところもあるけど、当たらずとも遠からず、かもしれない。』
『ただ、僕のいた静銀では、
そういう電話で客の契約を替えるような事は絶対できないシステムだったね。』
『ニンジンぶら下げられても、ウロウロせず、信用のおける銀行と付き合うことだね。』
ということであった。
ほんと、反省しきりの、いまさきもりでした。
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