ジョージ・いまさきもり の アンダンテ・カンタービレ

晴れた日は農業とウォーキングとライカ、雨なら読書と料理。
そして毎日ラジオがお伴です。

坂東眞理子さんの文化講演会

2011年09月25日 | 社会について独り言

昨日と今夜は、私がこの頃思ったことを少し書いています。

1.森永卓郎さんのわかりやすい経済学
2.坂東眞理子さんの講演会とNHK
3.野田政権の姿勢

2.坂東眞理子さんの講演会とNHK

去る9月4日のNHKラジオ『文化講演会』で坂東眞理子さんがお話をされました。
坂東さんは昭和女子大学の学長さんで、
かつて著書『女性の品格』がベストセラーになって、作家としても活躍されています。

 この日は『錆びない生き方』と題して、
老後の夫婦や親子関係の在り方、生きがい探し、自立能力の高め方などを
ユーモアを交えて面白く講演をされました。

さて、その講演の中に次のようなお話がありました。
『老後の為にお金をたくさん貯めこんでいてもしょうがない』
『それよりも、どんな事があっても生きて行ける様に、
65歳になっても70歳になっても働けるようにしておくのが良い』
『会社のアドバイザーであっても、農業でもなんでも、
なんとか自分が食べて生きて行けるようにすることです』
『第2次大戦に負けた時、お金は超インフレでパーになった』
『戦争や大きな災害があると、いくらお金を持っていてもどうしようもない』

私はここで、ビクッとしました。
大きな災害....東日本大震災と福島原発事故があったからです。

実は、今回の放送開始の時もビクッとすることがありました。
それは、講演会の録音日時をいつもは、放送の最後に案内するのに、
今回は、異例で、放送の始めに、
『この講演は去る2月5日に日比谷公会堂で録音した』と案内があったからです。
『7ヶ月前に録音したものですよ』とわざわざ事前に断りを入れていたわけです。

普通なら1ヶ月から3ヶ月くらいで放送されることが多いですから、
こんなに遅れての放送は、NHKに何か意図があったのでしょうか。

もし、あったとすれば、
上述の部分が大震災後の日本国民には馴染まないと配慮されたのでしょうか。
それで、今なら多少国民も落ち着いてきたから放送しても動揺しないだろうと
判断されたのでしょうか、
今回のこの程度の意図であれば、
それならそれで、NHKの放送倫理は尊重したいと思います。

ですが、NHKには、
私たちにとって、辛い・苦しい・心痛なことであっても
タイムリーに、偏りや恣意なく放送して欲しいものだと思います。

また今回の放送の遅れが、全く別の理由であったり、
あるいはもともと『敬老の日』近くで放送する予定であったとか、
講演者である坂東さんのご配慮があったからかもしれません。
私もそう願っておりますが、その場合は以上は私の寝言とお見逃しください。


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森永卓郎さんのわかりやすい経済学

2011年09月24日 | 社会について独り言

だいぶ凌ぎ易い(しのぎやすい)季節になってきました。
今夜と明日は、私がこの頃思ったことを少し書きたいと思います。

1.
森永卓郎さんのわかりやすい経済学
2.坂東 眞理子さんの講演会とNHK
3.野田政権の姿勢

1.
森永卓郎さんのわかりやすい経済学
9月9日の『ビジネス展望』の放送で、森永さんは、
『全国の公務員の給与を、総ての民間労働者の給与水準と同等に落とせば、
約6兆円の人件費節減ができて、震災復興の為の増税など全く必要ない』
と言われました。

視聴者の多くの方は、『いっぺんに35%も役人の給与を減らせるわけがないだろう』
と思われたと思います。私もそうでした。
ですけど森永さんが本当に言いたかったのは
『10兆円の増税がどれくらい大変なことなのか』を、
わかやすい初歩的な説明をされたのだ思います。

当日のお話の中でもそれに少しふれています。
なんと解りやすいお話ではないですか!

きっと、財務省を筆頭に官僚や政治家の方々にもわかりやすかったでしょう!、

ところが、NHKのMCは超真面目な方のようで
『それは暫定的にですか?、それとも恒久的にですか?』
と突っ込んだので、森永さんはちょっと苦笑をしていた感じでした。

『ビジネス展望』9月9日の要約はこちら
http://blog.goo.ne.jp/22jpgoo/d/20110909

同じ日の夜、森永さんはBS11の番組にも出ておられました。
野田新政権をケチョンケチョンに論評した後、
小宮山厚労相の『たばこ値上げによる増税』をメッタ切りしました。

森永さんのお考えは、
『たばこを値上げすると、買いだめ等の影響で、その年は税収は増える』
『翌年からは禁煙者が増えるので、税収は減少する』
『関連企業(フィルターを作る、運送をする、販売する等)の売り上げが落ち、税収が減る。
”たばこをやめると寿命が3.5年延びる”という厚生省の統計を持ち出して、
『皆が健康になって3.5年も寿命が延びたら、老齢年金の支給額がとんでもなく増えてしまう』
『つまり、たばこ値上げは、たばこ税収が増えないどころか、社会保障費の増加になる』

森永さんは一日2箱(40本)の愛煙家です。
愛煙家は自分の嗜好と責任内で吸っているのだから、
したり顔で、「健康のためを思って」と、
たばこ増税を持ち出すのは、とんでもないということです。
わかりやすいですよね。

森永さんは、地上波のTVなどに多数出演されていますが、
庶民的な視線で、庶民的なお話をされることが多いです。
例えば、得するクレジットカードの利用法とかの話です。

だから、”本格的な政治・経済のお話を聞くのはちょっとネ”と言う方もいるようです。
とんでもないです。
森永さんは、核心をついたお話を平易な言葉でしてくれていると思います。


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中国の賃金事情

2011年09月08日 | ラジオ番組

9月8 NHK『ラジオあさいちばん』から
☆☆☆ ビジネス展望 ☆☆☆う
[中国の賃金事情
 遠藤 功さん

中国の上海方面を視察してきた。
中国は相変わらず好調な経済成長を続けている。
懸念されることは食品をはじめとする物価上昇である。

中国政府も物価上昇に対する国民の不満を重視し、
当面はインフレ抑制を優先しなければいけないというスタンスに変わってきている。
つまり、物価上昇を抑えてインフレを回避しようとしているが、
一方で中国政府は賃金水準を引き上げるということも考えている。

物価が上昇しているので賃金を引き上げて
国民の不満を解消しようというわけである。
この結果現実に賃金水準は大幅に上昇し、
採用ができない企業も続出している。
   
こうしてみるともはや中国は低賃金国ではない。
一方賃金格差も拡大していて、
優秀な人材はより高い賃金を求めて、極めて流動的になっている。

ただ中国に進出している日本企業としては、
高くなってきた賃金水準に右往左往するのではなく、
どうしたら長く働いてもらえる会社になれるのかということを考えていくべきだと思たう。      



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##この文章は私の覚えとして放送を要約したものです。##
今週金曜午後から、NHKホームページで放送が聴けます。
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戦時の生き方、現代の生き方

2011年09月06日 | 社会について独り言

日曜の夜、NHKのETV特集『おじいちゃんと鉄砲玉』を見た。

去年7月、NHKディレクター久保田瞳の祖父・北島源六(享年90)が荼毘(だび)に付された時、
お骨に混じって出てきたものがあった。それは「鉄砲ダマ」。
生前、戦争体験に関してほとんど語らなかった祖父が、唯一話していたことが、
「航空隊員として出撃したとき、敵の攻撃を受け、今も頭の中にその時の鉄砲玉が入っている」
ということだった。いつ、どこで被弾したのか。
祖父の戦争体験を調べようと戦友を訪ね歩いたディレクターは、
祖父が亡くなるまで心に秘めていた意外な事実を知ることになる。
   以上NHKのWEBサイト
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2011/0904.htmlより

「鉄砲だま」を被弾したのは、
『一式陸上攻撃機』という7人乗りの飛行機で、偵察員として出撃を重ねていた時に
被弾したということがわかった。
しかしその被弾で負傷したのを機に、祖父の戦い方が変わっていった事を新たに聞き出す。

ちょうど日本軍が劣勢に廻る頃で、攻撃作戦も無謀さが目立ち始めていた。
祖父は出撃しても10回のうち5~6回は、
爆弾を途中で海に投げ捨てて、帰ってくるようになったらしい。

その後の戦友を訪ねてのインタビューでは、
この『逃げ帰ってきたらしい』祖父について質問するようになる。

どの戦友も口が重く硬い。
ある戦友は『そんなことはなかったよ。』と涙しながら言う。
ある戦友は『部下にも「犬死にをするな」としきりに言っていた。
そのお陰で助かった部下は多いはずだ。』とも言う。
その他の戦友の証言を聞いても
どうもこれは旧軍人は皆『墓場まで黙って持って行く』ことのようだ。

祖父もまた長年連れ添った祖母が
家族の前で戦争の話をしない訳が孫娘のディレクターにも漠然とわかってくる。

私が思うには、『逃げ帰ってきたらしい』についてのインタビューでは、
取材や証言を拒否をされた戦友の方が多かったのではないかとも推測した。

つい60年ばかし前なのに、
自分の生き方に、これほど苦悩せねばならないという時代があった。
今の世に生きていれる幸せをつくづく感じる。

それにしても、天竜川下り船で、亡くなられた船頭さん。
渦の上を通過するのが会社の決めだったかもしれないが、
「危険だ、自分の腕では無理だ」と思われていたなら
他の船頭さんも『4~5回に1回は内緒でそうだった』ように、
渦を避けて安全な流れのところを下れば良かったのではないか。

私とほぼ同じ年齢なのに、難関の”船頭職”に果敢に挑戦いていた船頭さん。
”半隠居”でだらだらしている私とは大違いで、敬意を表している。
しかし今の時代だから、自分の生き方、仕事のやり方に
もっと自由というか、幅広さを持って欲しかったと思う。
犠牲になられた5名の方のご冥福をお祈り申し上げたい。

川下り船関連の私の投稿
http://blog.goo.ne.jp/22jpgoo/d/20110820
http://blog.goo.ne.jp/22jpgoo/d/20110821
http://blog.goo.ne.jp/22jpgoo/d/20110827


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