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 玉川上水の木漏れ日の下

 ワヤン・トゥンジュク梅田一座のメンバー katakura のブログ  since 2013

スペイン旅45「空と水と石畳の街」タヴィラ

2019-06-06 | スペイン旅

スペインの兄の家から車で40分、
国境の川を渡りポルトガルのタヴィラに行く。
国境の川といってもEU内ですから何事もありません、多摩川を渡るようなものです。
・・・・・・・
タヴィラは水辺のとても美しい街。石畳が素敵です。
古い街なので街の中は道幅も狭くパーキングなどはありません。
事前に事情を知っていたので、車は街の城壁のすぐ外に止めてあとは歩きました。
人の少ない狭い道をノンビリ歩くこの感じがなかなか良いのです。
狭い道を抜け
やがて小さな広場に出ると大きな川が広がります。
開放感と清涼感、とても気持ちが良い!


街の中央に流れる大きな川にローマ時代に作られた橋があります。
ローマ時代って何年前なんだろう?


橋の上も石畳が綺麗です。
この辺りまで来ると観光客も多くなります。
これから「ファド(FADO)」を聴きに行きます。


タヴィラはここ。



スペイン旅44「素晴らしいオモテナシ」

2019-05-31 | スペイン旅

ホアンマさんのお宅でのオモテナシ。(スペイン・イスラクリスティナ)

(半年前のスペイン旅をまた思い出している今日この頃です。)
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兄の家のご近所(徒歩5分) 「ホアンマご夫妻」に昼食に招待された。(2018.10ごろ)
本当に「素晴らしいオモテナシ」ありがとうございました。
・・・・・・・
まず、このテーブルの配色の素晴らしさにドキッ!とします。
大胆だけどバランスがとれた良い感覚です、感心しました。
この「セッティングの素晴らしさを見るところから」食事は始まります。
・・・・・・・
兄とホアンマさんは同じ歳の親友。
二人で小さな船でポルトガルとの国境の海に出ては釣りをして遊ぶ仲間だそうです。
羨ましい。
・・・・・・・
「親友の弟夫婦が日本から来るなら大歓迎!」と私たちを招待してくれました。
スペインの素晴らしい家庭料理とワインを堪能しました。
ありがとうございました!

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そこで、その日の素晴らしいメニューをご紹介。
(今回はとても長くなります)


1.「アンチョビとキャビアのカナッペ」
先ずはこれから始まる。ワインが進む、会話も弾む。


2.「エビのボイル」
さっぱり系の塩味、日本人好みですね、
ワサビ醤油が欲しくなる、スミマセン


3.「オリーブ」
箸休め(箸はないけどね)
口の中がさっぱりします。


4.「ハモン・イベリコ」イベリコ豚
これは美味い!とにかく美味い!
スペインではやっぱりこれがご馳走だ!
ワインが止まらない。


5.「マスカット」
イベリコ豚の後に、一つつまむとさっぱりして良い。
イベリコ休め。


6.「イワシの酢とオリーブ油づけ」
缶詰ではない生のイワシなのでとても美味しい!
絶妙な酢・油・塩加減。
醤油を一滴垂らしたい、スミマセン


7.「トルティージャ」
スペイン風オムレツ。
中がしっとりとして具たくさん、美味しい。
大根おろしが欲しい、スミマセン


8.「ツナのステーキ、トマト添え」
ツナの焼き具合はレア、タタキ風ですね、とても美味しい!
新鮮なトマトにハーブとオイルがよく合います。
生姜醤油を一滴垂らして食べたい、スミマセン
どんぶり飯も欲しくなる、スミマセン
〜〜〜〜
スペイン料理はなんでこんなに日本人の舌に合うのでしょうか?
どれも素晴らしかった!
〜〜〜〜
ツナの話をしていると、
「スペイン沖でとれた素晴らしいマグロはみんな日本に買われてしまう」
とのスペイン人の言葉を聞いて、私たちは申し訳なく思いました。
スミマセン


9.「パコ・イ・ロラ」
とてもさっぱりとした美味しいスペインワイン。
冷えてます!

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そしてデザート!


10.さっぱりと「メロン」
スペインのメロンはすごく美味い!
「南国」の果物の美味しさ、南スペインは「南国」です。
このメロンとイベリコはとてもよく合う。


11.甘〜い「ケーキ」(たこ焼きではない)
眉間が痛くなるほど甘い。
濃厚でした。


12.仕上げは「カフェ・ドブレ」
エスプレッソをさらに濃くした感じ。
濃厚でとても美味しかった。
スペイン人は濃厚民族です。
ごちそうさまでした。


スペイン旅43「ワイルドだろ〜?」オレンジ絞り

2019-04-19 | スペイン旅

オレンジジュース販売機。「100%natural」と表示があった。
見たままである。「ワイルドだろ〜?」

スペインのスーパーにオレンジジュース製造販売機があった。
スペインは果物がすごく美味い!
・・・・・・・・・・
なんという大げさな機械であろうか?
ジュースを売るだけでこんなに売り場のスペースを占有して良いのだろうか?
日本のスーパーではありえないと思う、スペインは広いから。
・・・・・・・・・・
機械の横に並べられたボトルから好きなサイズを選び機械にセットする。
ジュースの量を選びボタンを押すとオレンジが動き始める、
オレンジは丸ごとブチュブチュと潰されていく、
絞られたジュースがボトルに注がれる仕掛けだ。
「ワイルドだろ〜?」
・・・・・・・・・・
絞り終えたオレンジのカスは左右のダストボックスに捨てられ、
新しいオレンジが上から順番にゴロゴロと降りてきては補充される、この感じが良い!
くら寿司のビックラポンを思い出す。
ジュースの詰まったボトルをレジに持って行き精算をする。
・・・・・・・・・・
シリーズ「スペイン旅」まだまだ続きます。
「ワイルドだろ〜?」

スペイン旅42「泥棒たちの天国」イスラクリスティナ

2019-03-20 | スペイン旅

「誰もいない町」
スペイン最西南端の小さな町「イスラクリスティナ」
(この大きな木と影を見ていると「かたあしだちょうのエルフ」の絵本を思い出しました
・・エルフ知ってますか?)

 この写真は去年9月末の撮影です。この頃のスペインはまだまだ日差しが強く、まるでインドネシアみたい。でもこれがバリ島の道だと、荷物や家族を満載したバイクがパタパタと行き交い、大きなお供えを頭に載せた女性や学校帰りの子供達とすれ違ったり賑やかですが、この道には誰もいない。
・・・・・・・
 マドリードからAVE(高速鉄道)で4時間ほど南下して夜ウエルバ駅へ着く、とても小さな駅。降りる客もまばら「ついにスペインの果てまで来てしまったナ〜」と演歌的な気持ちになる。
 兄が車で駅まで迎えに来てくれていた。駅からさらに暗い道を車で1時間走るとやっと「イスラクリスティナ」の兄の別荘に着く。スペインの果ての果ての果てまで来た感じ。(地図参照↓)
・・・・・・・
 ここは大西洋に面した小さな保養地、隣はすぐにポルトガル。ほとんどが夏用の別荘とホテルと商店で成り立っている町。だから夏のシーズンが終わるとこの町から人がいなくなる。
 本当に誰もいなくなってしまうのです!・・これがすごい!
 すると何が起きるのか?・・そうです、泥棒たちの天国になります。
・・・・・・・
 兄の家を例にすると「向こう三軒両隣」の合計六軒がみな被害にあっている、二回も入られた家もある、要するにこの町の全部の家がなんらかの泥棒被害にあっているらしい。
 兄の家ももちろんそう。幸い、建物の中には侵入されなかったが、こじ開けようとした形跡があったそうだ。高さ2メートルほどの塀の中に置いてあった兄の「車」と「車整備用具」、コツコツ集めた自慢の「大工工具一式」がきれいに持って行かれた。
 泥棒たちは兄の車に全てを載せて堂々と出ていき、門の扉はちゃんと閉めて帰ったそうだ。ハハ、余裕だね。
・・・・・・・
 今のEUは陸続き、どこまで行っても国境がない、盗難自動車は絶対に出てこないそうだ。「モスクワまで行けば見つかるかもね?」と兄の冗談。(彼はドイツでも自動車を盗まれている)
 その後の自衛策は「盗まれてもいいものしかここには置かない!」「持ってけドロボー!」の居直った心構えだけ。
・・・・・・・
 地元の警察はこんな状況なのに本腰を入れて対策を考えようとはしないらしい。「スペンだからね、日本とは考え方が違うんだよ」と兄夫婦はあきらめ顔。
 「そのうち中国製の激安防犯カメラが町中に設置されるかもしれないね?そしたら泥棒はいなくなっても、この町はいつも中国共産党に見られているのかな?ハハ」との冗談も、近い将来本当にそうなりそうなので、「そのほうが怖いね」とスペイン人と日本人は不安げに笑い合うのでした。


真っ青な空の下、散歩していても誰にも会わないのです。
この日は泥棒さんにも会わなかった。
日差しだけがむだに強かった。


スペインの果ての果ての果て「イスラクリスティナ」
ポルトガル国境の大西洋に面した小さな町。

スペイン旅41「みんなで道飲み」カサ・ラブラ:マドリード

2019-03-10 | スペイン旅

「カサ・ラブラ」みんなで道飲み!   
ここは道なんです。
車が来たらみんなでテーブルを持って道の端に寄るのでしょうね。
でもこの光景はこの日が特別ではありません、ここは158年前からみんなで「道飲み」なんです。

 古都トレドからまたマドリードに戻りました。
・・・・・・・・・・
 次の予定は、マドリードからスペイン最西南端の小さな町「イスラクリステ」に向かうのですが、列車の関係で半日ほど時間が空きました、特に予定はありません。
・・・・・・・・・・
 「それならここに行こう!」とマドリード在住の友人たちが口を揃え、連れて行ってくれたお店がこの「カサ・ラブラ」。
 マドリードの王宮とプラド美術館のちょうど中間ぐらいかな、アトーチャ駅からも歩いて近い。
 このあたりは東京で言うと神保町〜淡路町みたいな下町の歴史のあるエリア。低層のビルがきちっと並んでいた。この「カサ・ラブラ」は1860年創業の老舗、今はビルの一階にある。
・・・・・・・・・・
 周囲に飲食店など何もないビル街の静かな裏通りを歩いていると、突然、通りを占拠するようにテーブルを並べワイワイガヤガヤと立ち飲みで盛り上がっている人たちがいた。
 椅子もあったが基本的にはみなさん立ち飲み!最近の「赤羽」のノリである。さすがに赤羽は道路までは占拠していないが、もしこの人たちが「おでん」をつまんでいたらマジ赤羽だ。スペイン人と赤羽人はなんだか似ている。
・・・・・・・・・・
 ここ「カサ・ラブラ」の名物は「タラのフリッター」と「タラのコロッケ」。間違いなく客の全員がこれを食べていた。手でつまめないようなアッツアツの揚げたてをハフハフいただきながら、冷えたビールでグビグビと流し込む。この達成感の連鎖はもう完璧だ!ハンパない!


店内は飲み物を出すカウンターと、
タパス(つまみ)を出すカウンターが別れていて機能的。
客が自分達で運ぶ「元祖セルフサービス」だ。
店内は人が少なく整然としていたが、これは当たり前、
だってお客は全員、外で「道飲み」だから。
道路全体がお店です。「い〜いオミセだな〜!」
創業から158年、誰にも文句は言わせない。


「タラのフリッターとコロッケ」
すッごくおいしい!ムイ ブエノ!




スペイン旅40「カリグラファー」トレド

2019-03-07 | スペイン旅

お仕事中のカリグラファー(カリグラフィーを書く人)。
セルバンテス風の髭に衣装。

トレドの広場、文豪セルバンテスの銅像の脇で「カリグラフィー」を書いている人がいました。
羽のペンを使ってとても優雅な書体で客の名前を書いていました。
横長のサイズの紙に客のフルネームを丁寧に書いて2ユーロ(260円)。
客が順番に並び結構繁盛していた、時給に換算すると〜・・・これは凄い!
道具はペンとインクと紙だけです、やはり手に技術は付けておくべきです。
今のデザイナーなんかMacが無いと何もできない、困ったことです(私もです)。
・・・・・・・・
カリグラフィーとは「美しい書き物」という意味のギリシャ語。
文字を美しく見せるための書く技術。
この人は・カチ・カチと文字を打ち込むように正確に美しく書いていました。
・・・・・・・・
文豪セルバンテスは「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」の作者。
(このドン・キホーテは24時間営業の安売りショップではありません)
・・・・・・・・
このカリグラファーのオジサン、セルバンテス像の脇での商売なので、
どこかセルバンテスに似せる工夫があってなかなか楽しかった。
特にセルバンテスに頭と髭がよく似てる、営業努力か?
・・・・・・・・
机の前には数カ国の国旗と言葉で
「あなたのフルネームを使用してブックマーク」とありました。
この日本語を見てしばらく考えてしまいました、
やがて「ブックマーク」とは本に挟む「紙のしおり」だと気がつきました。
私の中では「ブックマーク」は完全にPC用語になっていました。
・・・・・・・・
表記していた国の順番をチェック。
上から
1>スペイン
2>イギリス
3>イタリア
4>ロシア
5>中国
6>ポルトガル
7>フランス
8>日本
9>韓国
やはりトレドです、地域的な特徴も出ていますね。


文豪セルバンテスの像。
オジサンの机はこの像のすぐ横にありました。
この像、オジサンに似てるでしょ?・・アレ


 カリグラフィーの例
(トレドの人とは無関係です)





スペイン旅39「結婚日和」トレド大聖堂

2019-03-04 | スペイン旅

トレド大聖堂の小さな礼拝堂で「結婚式」が行われていました。
参列のみなさんもラフな服装の、簡素なとてもいい感じの式でした。

・・・・・・・・
 この素朴な良い雰囲気の結婚式、まるで洒落た映画を見ているようでした。
 見ていて「かっこいいな〜」と思いながら、実は映画ゴッドファーザーをイメージしてしまったのですが、これからの展開が恐ろしいので考えないことにしました、スミマセンでした。
 とにかく、おめでとう!
・・・・・・・・
 トレド大聖堂には、聖堂の大きな空間を囲うように小さな礼拝堂が複数ありました。カトリックの大きな教会では内陣や側廊などに小さな礼拝堂が並んでいるところが多くあります。貴族や富豪のものから、教区の信者の便宜のために設けられたものもあるようです。
・・・・・・・・・・
 この日のトレドはカトリックの「結婚日和」(と同行のスペイン人が教えてくれた)。日本の「大安吉日」と同じ?なのかは知りませんが、この日は結婚式がとても多かった。
・・・・・・・・・・
 「おめでたい」ことなので「文句」は言いたくありませんが、この日のトレド旧市街の交通状況は最悪でした。
>トレド旧市街の一車線の狭い道が「結婚式関係」の車で渋滞してしまう。
>いろいろな広場が「結婚式関係」のお祝いの人たちで溢れていて車が通れない。
>「結婚式関係」でタクシーの空車がなくて観光客はなかなか利用できない。
 だからこの日は観光客には「もの凄く不便!」でした。でも仕方がありませんね、トレドはトレドの人たちの街です。文句は言いません。
 おめでとうございます!お幸せに!


式が終わると正面の扉から出てきてこのカーペットを歩きます。
いいですね〜〜。おめでとう!
(カーペットがちょっと曲がっているのが気になりましたが)


スペイン旅38「聖具室」トレド大聖堂

2019-03-01 | スペイン旅

エル・グレコ作「聖衣剥奪」
トレド大聖堂聖具室正面の祭壇画、絵を囲う建築的な装飾も立派です。

中央のキリストの衣服の鮮やかな「赤」
キリストの顔と、胸に置かれた手の「白」
衣服に手をかけようとする男の「深緑」
左の甲冑の男の「灰色」
左下の「紺」と「黄」
色の配置がとても鮮やかな作品です。
・・・・・・・・・
エル・グレコは「黒」の使い方のとても上手い画家。
画面の中の「黒」の扱いが上手いから「他の色」を鮮やかに引き立てます。
・・・・・・・・・
 エル・グレコはギリシァ・クレタ島出身のギリシャ人、スペインに渡りトレドで活躍した画家。「エル」は冠詞、「グレコ」はイタリア語で「ギリシャ人」を意味するそうです。「エル・グレコ = ギリシャ人」そのままですね。
・・・・・・・・・
 私はこのことを今回の旅でガイドブックをペラペラ見ていて初めて知りました。エル・グレコの絵は知っていたけどスペイン人だと思い込んでいました。この発見が嬉しかったので「エル・グレコって、なんと!スペイン人じゃないんだよ、知ってた?」と妻に得意げに聞いてみた。
 「知ってるわよギリシャ人でしょ、名前でわかるでしょ。」と簡単に言われたので面白くなかった。
・・・・・・・・・
 トレド大聖堂の聖具室にはエル・グレコの他にも沢山の宗教画があります。聖具室は礼拝の道具などを保管するための部屋ですが、ここはとても大きく複数の部屋が連続していてまるで美術館のような空間でした。


カラヴァッジオ作「洗礼者ヨハネ」



ヴァン・ダイク作「聖家族」



ティツィアーノ作「パウロ三世」(ルパンではない)



こんな素敵な本もありました。
キラキラ輝いていました。



聖具室の天井のフレスコ画もとても綺麗でした。
帰りに首が痛くなりました。



スペイン旅37「キラキラ・ドロドロ」トレド大聖堂主祭壇

2019-02-23 | スペイン旅

トレド大聖堂「主祭壇」
これがまた「キラキラ・ドロドロ」と凄い迫力なんです!
「スペイン人恐るべし!」

主祭壇は「キラキラ」と黄金色に輝いていました!
「ドロドロ」とまるで黄金が溶け出している様にも見えました。
当時の世界中の黄金を集めたスペインです、やることに半端はありません。
「スペイン半端ない!」
・・・・・・・・・
 高さ約30mもある巨大なレリーフの祭壇を前にして、初めはどこを見て良いのかわからずにキョロキョロしていましたが、目が慣れてくると全体の構成がわかってきました。
 この主祭壇は全体が大きく20の区画から構成されています、それぞれの区画にはキリストの生涯の有名な場面が木彫りのレリーフに彩色の手法で描かれています。とても繊細に表現された素晴らしいレリーフです。
 そして区画ごとの縁取りに黄金の装飾が施されています、この黄金が凄い量感と迫力なので、祭壇全体が「キラキラ・ドロドロ」と輝いているのでした。(悪口ではありません・・・褒めてもいないけど)
・・・・・・・・・
 物語のレリーフを一場面ごとによ〜く見ていくと、精巧に作られた「人形劇」を見ている様で楽しくなってきます(人形劇好きなものなので)。
 「どうせなら登場人物の手足や天使の羽とか、人形仕掛けで少し動いていたりするともっと楽しいのに」と思いましたが、そんなことにしたら「菊人形」になってしまいます(スミマセンでした)。
・・・・・・・・・
 このキラキラ・ドロドロの濃厚なレリーフを見ていると、日光東照宮の陽明門を思い出します。古今東西どこの国でも「権力と富の象徴」は黄金色に輝くものです。
・・・・・・・・・
 今の日本は超観光ブーム。
 スペインからの旅行者が陽明門を見上げ、「凄いな〜!なんで門がこんなにキラキラ・ドロドロしているんだろう?」「日本人恐るべし!」とか寿司でもつまみながら語り合っていることでしょう。




スペイン旅36「聖歌隊席」トレド大聖堂

2019-02-20 | スペイン旅

「トレド大聖堂聖歌隊席」
大聖堂の中央に位置する「白い微笑みのマリア」。
やはりスペインの感じがする美しいマリア像でした。

・・・・・・・・・・
このマリア像を囲う様に聖歌隊席があります。
聖歌隊席上部は「ルネサンス様式」の美しい構成、
重厚な「ゴシック様式」の大聖堂の中で軽快な印象でした。
この建物は複数の様式が混在しているのでそのコントラストが面白い。
・・・・・・・・・・
ここで問題です。
ルネサンス様式とゴシック様式はどちらが古いでしょうか?
正解は、ゴシックが古く、次がルネサンス、さらにバロックと続きます。
建築様式として大ざっぱに表現すると、
ゴシック様式は高く高〜く重厚、ルネサンス様式は幾何的で軽快、バロック様式は複雑でモ〜濃厚。
(だいたいそんな感じです)
・・・・・・・・・・
トレド大聖堂は13世紀着工〜15世紀完成。
スペインゴシック様式の最高傑作と言われています。
15世紀の完成後も様々に改修の手が加えられ、現在も改修が続けられています。
だからこの大聖堂はいろいろな時代の建築様式が混在していて面白い。
・・・・・・・・・・

建物本体はゴシック様式。
とても大きな建物です。


聖歌隊席はルネサンス様式。
キラキラと軽快でした。


バロック様式の祭壇もありました。
ものすご〜く濃厚なんです。
あまりにも複雑で何がどうなっているのかわかりませんでした。




スペイン旅35「イベリの子豚」ハモンイベリコ

2019-02-11 | スペイン旅

「イベリコ豚の専門店」トレド
店内はイベリコ豚でいっぱい。

・・・・・・・・・・・
薄くスライスしたイベリコ豚の生ハムとワインを買い、
ホテルの部屋に戻ってトレドの夜景を眺めながらいただきます。
生ハム→ワイン→オリーブ→ワイン→チーズ→ワイン→マスカット→ワイン→また生ハム→
これを順番に口に入れていると止まらなくなります。
とても結構でした。
・・・・・・・・・・・
スペイン人はイベリコ豚の生ハム「ハモンイベリコ」がとても好きです。
彼らには「ご馳走」と「ハモンイベリコ」は同義語、日本人の「お刺身」と同じ感覚。
今回の旅で何軒かスペイン人のお宅にお招きいただきましたが、
どのお宅でも「ハモンイベリコ」のお皿が食卓を飾っていました。
日本でも客を招くときに「刺し盛り」のお皿を食卓中央に並べるのと同じですね。
・・・・・・・・・・・
旅の間はどこでもハモンイベリコだったので少し飽きてしまいましたが、
帰国後、日本のデパ地下でハモンイベリコの値段を改めて見て驚きました!
「これならスペインでもっと真面目に味わって食べればよかった」と妻と悔やんでいます。
ハモンイベリコもマグロと同じで、産地や部位や脂の具合によって価格が変わるようです。
・・・・・・・・・・・
「イベリコブタ」という言葉を日本で聞くようになったのはせいぜい20年ほど前でしょうか?
私は「イベリコブタ」と聞いて、しばらく「イベリ子豚」だと思っていました。
「イベリの子豚」を寄ってたかって食べてしまったらかわいそうダ、
子豚ばかり食べてしまったら絶滅してしまう?と心配しました。
・・・・・・・・・・・
そして時が経ち
「ハモンイベリコ」
今はもちろん大好きです。


 ハモンイベリコ
「もっと真面目に味わって食べればよかったナ」





スペイン旅34「人ごみふれあい街歩き」トレド旧市街

2019-02-03 | スペイン旅

「トレド旧市街」観光客であふれていました。

・・・・・・・・・
トレド旧市街の観光用の道は歩行者専用。
古い建物に挟まれた石畳の細い道がウネウネと続く、
トレドはそもそも山に作られた街なので全体がゆるい坂道、
両側に土産物や飲食のお店が並んでいる、大道芸人もいた、
ワイワイガヤガヤと楽しい道でした。


みなさんブラブラと、私たちもブラブラと、
特に目指すものもなくブラブラするのは楽しい。


こんな人もいました。
「ハイッ!チップはずんでネ」

・・・・・・・・・
トレドの観光客であふれたゆるい坂道の感じが
京都の清水寺の参道に似ていました、
でも清水寺の方がトレドの100倍混んでたな!


「清水寺の参道」
ほら100倍混んでるでしょ?
今の日本の観光地はどこも凄いんです!



スペイン旅33「眺めの良い部屋」パラドール・デ・トレド

2019-01-31 | スペイン旅

パラドール・デ・トレドの部屋からの眺め、トレド旧市街が広がります。
左の鐘楼がカテドラル、右の四つのとんがり屋根がアルカサル(元要塞、今は博物館)。

 トレドの宿は旧市街を見渡す小高い丘に建つパラドールに泊まった。
・・・・・・・・・・・・・・
 パラドールとはスペイン国営のホテル、スペイン各所にあり古城や修道院など歴史的な建物をホテルに改修して運営している。確かに建物の雰囲気や設備のクオリティーはとても良かった、食事はイマイチ。
 このホテル「四つ星」ですがそんなに高くはなかったようです(お会計担当は妻)、国営だからかな?
・・・・・・・・・・・・・・
 特に部屋からの眺めは素晴らしかった。タイムスリップしたような街並み、まるで「見習い魔女のキキがホウキに乗って飛んで来そうな」そんな景色が広がっていました、ここはジブリか?
・・・・・・・・・・・・・・


夕方の眺めも良い。


夜の眺めも良い。
いつ外を眺めても「眺めの良い部屋」でした。


フロント・ロビー
この空間、実際はもっと暗い。欧米人は暗いのがお好き。
壁の絵は全てエルグレコ。もちろん・・・。


エントランス
瓦、壁、石畳、素朴な素材感がとても良かった。
新建材などどこにも使っていないこのこだわり、素敵でした。



スペイン旅32「装飾が綺麗」トレド駅

2019-01-26 | スペイン旅

「トレド駅」装飾が綺麗な駅でした。
建物の大きさもちょうどいい。
特にこの日は日差しが強かったので駅舎外側の装飾にクッキリと影が落ちてとても綺麗でした。
強い日差しを避けて木陰でタクシーを待つ人たち。

 トレドにはマドリードからAVE(高速鉄道)で30分程で到着する、途中停車駅もなくとても早い。乗客もほとんどがトレドを目指す観光客。
・・・・・・・・・・・・・
 トレドの街はまだ鉄道などない時代に山に築かれた要塞都市、だから鉄道駅から旧市街までは坂道をかなりの距離登っていかなくてはならない。
 ガイドブックには「徒歩30分」とある。元気な若者たちは旧市街を目指して歩き始めるのだが、とにかく日差しが強いし登り坂なので大変そう、汗だくで肩で息をしながら歩いていた。
 そんな光景を追い越しながら、「この炎天下に歩いていたら我々は今日一日寝込むね」と、シニアの一行はクーラーの効いたタクシーに乗って坂道を登って行くのでした。
 年寄りになったものです。無理は禁物。


トレド駅ホーム。
新しいホームのデザインと古い駅舎とのコントラストが良い。


旧切符売場。
今は使用していません(時計はちゃんと動いていた)。
みなさんここで記念写真!


木とタイルの繊細な装飾です。
右下が券売窓口(窓は閉まった状態)。


天井の装飾。
イスラムを感じるとても綺麗な模様。


タイルの模様もイスラム風。
素晴らしい!
・・・・・・・・・・・・・
トレド駅は装飾が綺麗なとても素敵な駅舎でした。


スペイン旅 31「・カッチ・カッチ」ソフィア王妃芸術センター

2019-01-17 | スペイン旅

作品名「破壊されるべきオブジェ」 1923年 マン・レイ
この巨大なサイズ(高さ2mほど?)のメトロノームは多分ここの展示用のリメーク。
オリジナルは普通サイズの市販メトロノームを使用したレディ・メイドの作品。

・・・
ソフィア王妃芸術センターの廊下の突き当たりに巨大なメトロノームがあった。
「・カッチ・カッチ・カッチ・カッチ」とゆっくりと振り子が動いていた。
だんだん近づいて行くと振り子に付けられた「目」が「閉じたり・開いたり」している。
それだけの単純な仕掛けなのだが、メトロノームが馬鹿らしく大きいのでそれがおかしかった。
なんだか面白かったのでこの巨大なメトロノームは「いいね!」。
・・・
このオブジェの作者はマン・レイ(1890〜 1976)
アメリカの画家、彫刻家、写真家。
私が学生の頃(50年前)、マン・レイの作品はカッコよくて当時の美大生たちの憧れでした。
・・・
このメトロノームのオブジェが一体何を表現しているのか私にはわかりません。
この「目」はマン・レイとケンカ別れして去ってしまった「恋人Lee の目」だそうです。
でも「もしそうだったらそれが一体どうなんだい?」と思うだけですが。ハハ


「目を閉じたり」


「目を開いたり」
・カッチ・カッチ


この作品は、美術館のこの廊下の突きあたりにありました。
今もきっと「・カッチ・カッチ」と動いていることでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


油彩画「天文台の時刻に_恋人たち」1934年 マン・レイ
(この絵はソフィア美術館 にはありません)

この「森の上空を飛ぶ唇」はマン・レイの最も有名な作品です。
この唇もマン・レイの別れた「恋人Lee の唇」だそうです。
よほど「恋人Lee 」が忘れられなかったようです。
好きだったんですね〜。
・・・
「じゃ〜別れなければいいじゃん!」
・・余計なことを言ってスミマセンでした。