桐野夏生さんの小説はものすごくアブナイところが好きだ。
普通の暮らしをしているつもりの私たちとはまるで世界が違うあぶなさ。
だから安心してそのあぶなさを楽しめたはず・・・。
でもこの短編集に描かれているのは、あまりにも身近なシチュエーションばかりで、それが怖い。
なんだか自分の身近にもありえそうな、自分自身がそうなってしまいそうな可能性がなきにしもあらず、といったところがなおさら怖い。
昼間はOL、夜はウリをやってしまう女、上の階で妻が聞き耳をたてているのを知っていて、階下の女と通じてしまう男、夫の浮気相手との長電話にはまってしまう女。
そんな中で、日本人の母、ドイツ人の父を持つ青年が母の再婚のために日本を訪れて過去の記憶を思い出してゆくという話がちょっと異質でおだやかな雰囲気だった。しかし、その話も最後はちょっとあぶなかった。
普通の暮らしをしているつもりの私たちとはまるで世界が違うあぶなさ。
だから安心してそのあぶなさを楽しめたはず・・・。
でもこの短編集に描かれているのは、あまりにも身近なシチュエーションばかりで、それが怖い。
なんだか自分の身近にもありえそうな、自分自身がそうなってしまいそうな可能性がなきにしもあらず、といったところがなおさら怖い。
昼間はOL、夜はウリをやってしまう女、上の階で妻が聞き耳をたてているのを知っていて、階下の女と通じてしまう男、夫の浮気相手との長電話にはまってしまう女。
そんな中で、日本人の母、ドイツ人の父を持つ青年が母の再婚のために日本を訪れて過去の記憶を思い出してゆくという話がちょっと異質でおだやかな雰囲気だった。しかし、その話も最後はちょっとあぶなかった。