練習オタクの日々

3日ぼうずにはしたくありません!この日記とピアノのお稽古。練習記録とその他読書などの記録をつけておきます。

『強運の持ち主』 瀬尾まいこ

2006-11-21 | 読書
ショッピングセンターの占いコーナーで働く占い師のルイーズ(もちろん仕事上の名前)。
お客としてやってきた最高に強運の男をなんだかんだうまいことやって自分の彼氏にしてしまう。仕事の占いのほうは最近はちゃんと占いもしないで自分の直感でお客にそれらしいことを言って納得させている。でも、大丈夫、私には絶対的な強運の持ち主のカレがいるんだから。

4話あるうちの始めの2話は占いコーナーにやってきたちょっと変わったお客さんが主人公の話。
いろいろとルイーズに相談するのだけれど、どうも的を得ないし、相談事の全貌が見えてこないのだ。よくよく話を聞いてみたりしてみるとどうやら人には言えない「家族のことでの悩み」があるようなのだ。

それから残りの2話はなんとなくルイーズ自身が主人公の話。
自分は最強の男をゲットしたんだから大丈夫、と思っていたけれど、なんだか未来が見えてしまう青年に「終わりが見える」とか予言されて大慌てになってしまったり、その強運の持ち主の彼氏自体にも終わりが見えるとか言われてまたまた大慌てでなんとかしなくちゃと思ったり。

でも、結局はルイーズが職場でやっているように直感を信じて自分の気持ちが向かう方向に人生向けてゆくのが万事においては正解なんだ、と確信できるような話。
占いっていうのは迷っている人が先に進めるようにほんのちょっとだけ背中を押してあげるようなもの、という言葉が印象的でした。