静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

 次期首相:岸田氏は 日本を停滞させ貴重な時間を失った過去の政治スタイルと 訣別できるのか??  ”自分達はガラパゴス島の茹でガエルだ” との自覚は有るか?

2021-10-03 08:07:21 | 時評
「小李白よ。お前は政治なんて、もうどうでも良い爺になったのに、よく毎日のように懲りずに書くな」・・こう呆れる内外の声が聞こえるが、愛する母国を想うなら 書かずには居られない。
此の気持ちは”自分達はガラパゴス島の茹でガエルだ”と、政治家だけでなく、国民自身も感じていないのでは?との恐ろしい想像が頭から去らないためだ。


毎日【時代の風】自民党新総裁決まる 惰性の政治、変われるか=藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員
・岸田文雄氏が自民党総裁に選ばれた日の晩に、この原稿を書いている。党員・党友票で大差をつけた河野太郎候補に、党所属国会議員票は流れなかった。野党支持層にまで人気のある彼を掲げての
 衆院選突入を、改選される彼らの方で拒否したのは、何とも因果な話である。

・新総裁は「生まれ変わった自民党を国民にしっかり示し、支持を訴えなければならない」と語った。「生まれ変わった」とは何か。野田聖子候補の得票は「善戦」のレベルにも達しなかったが、
 だからこそ本音が言えたのだろう。彼女が述べた多くの正論は、「自民党にもこういう声があるのか」と強い印象を与えた。その一瞬は、この党の中にも“公論”があったのだ。
  だが、これを最後に元に戻るのであれば、何も変わらなかったことになる。

・安倍晋三氏、麻生太郎氏、菅義偉氏、二階俊博氏と鉄面皮の面々が上に立ち、裏で官邸官僚が権勢を振るった安倍・菅政権の9年間。マスコミや検察や学界にも統制が広がり、反対論は封殺された。
 石破茂氏は「安倍・菅への反対姿勢が過ぎて、党内で反感を持たれた」と聞くが、第2次安倍内閣発足当初の党幹事長に対する、その後の冷遇・排除ぶりの方が、異様ではなかったか。
 岸田氏も、多くの辛酸をなめたはずだ。コロナ対策で彼の進めた「困窮世帯への30万円支給」が、途中で「全国民への10万円支給」にすり替わり、十数兆円がばらまかれた。にもかかわらず、
 昨年の個人消費が一昨年より18兆円も減ったのは、多くの国民が、案の定、支給分を貯蓄してしまったからだが、岸田氏はいま何を思うのか。
  そもそも彼は、安倍路線を継承するのか、そうしたものと縁を切るのか。


・安倍政権は、選挙で勝つことを目的に経済政策や外交をその手段に使った。目的と手段が転倒しており、選挙に勝てば政策実現はうやむやになる。たとえば北朝鮮のミサイル配備を受け、
「国難突破解散」なるものを行ったが、その先には何ら進展がなかった。対ロシア外交も同じだ。異次元の金融緩和にしても、日銀や年金基金まで総動員して株価だけは上げたものの、消費が一向に
 増えないのを見ると、安倍氏は3%成長などの当初目標について一切語らなくなった。しまいには、少子化の末の人手不足に伴う若者の雇用改善を、成果だと牽強付会する始末である。

・そんな安倍首相に、実効的な政策立案・実施の能力のないことは、コロナ禍へのお粗末な対応でさすがに明らかになった。後を継いだ菅政権は、ワクチン接種を加速し、前政権の放り投げた
 東京オリンピック・パラリンピックを満身創痍(そうい)ながら実施し、コロナ対応病床の絶対的不足という課題にもようやく手を付けた。政治家に不可欠な言語能力を欠き、人事権による
 抑え込みに頼った彼が去るのは、それはそれで当然としても、その後に安倍氏とその取り巻きが復活したのでは、日本はこの9年間のよどみから何も学んでいないことになる。

 本当に変わるべきは、岩盤のような惰性に乗っかった政治そのものだ。安倍氏をみこしに担いだ空疎な騒ぎの間に、日本は多くの時間を失った。
 野田候補の語った通り、「少子化こそ最大の有事」である。河野氏並みに敵を作る覚悟がなければ、デジタル後進国を脱することもできない。岸田氏自身は変われるのか?
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  嗚呼、藻谷氏の声に誰が耳を傾け、自分の事として考えるのだろう????
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【再録】≪ 安倍晋三氏に首相としての資質は やはり無いのでは? ≫ それでも我々は 彼をトップに戴き続けるのか? ← 自民党をトップに、と言い換えても同じ

2021-10-03 07:32:24 | 時評
以下は、2019年11月13日に掲げた一文であるが、菅政権及び昨今の自民党総裁選挙をみていても自民党政治家の本質が何ら変わっていないことに驚き呆れるばかりなので再掲する。
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★ 民間試験と桜の会の共通点=与良正男 https://mainichi.jp/articles/20191113/dde/012/070/013000c?fm=mnm
・ <ようやく開かれた衆参の予算委員会は、両日ともに安倍晋三首相が下劣なヤジを飛ばす、一段と異様な質疑となった。すぐにこらえ性がなくなって
  強がってみせるリーダーの姿に、私も「この国は大丈夫か」と不安になったほどだ。> ← そのとおり! 
  <延期された大学入学共通テストの英語民間検定試験に関して首相はこう言った。「私には民間はよこしまな考えを持っているとの考え方はない」
 * 質問した大串博志氏(立憲)は「民間はよこしまだ」とは一言も言っていない。「民間活力は大事だが、利益誘導のような形で国民に疑念を持たれては
   ならない」とただしたのである。
  相手の話をねじ曲げ、論点をそらすのは首相の常とう手段だが、民間試験をめぐる問題の本質の一端がここに表れていると思う。>

 与良氏がここで問うのは、「長期政権ゆえの驕り」とこれまで評されてきた自民党幹部の様々な言動と責任回避の構えを風土とか体質で整理するのではなく、
  特定の個人の問題と捉えるものだ。 与良氏の次の言葉は、まさにここ何年も続いている【国家リーダーとしての器の欠如】である。
  <いや、そもそも首相はなぜ、批判されるかが理解できないのではないかと思い始めた。だから深刻で危機的なのである。> 
 つまり、相手の話を捻じ曲げ、論点をそらすのは意図的なレトリックではなく、何を問われ・何を批判されているのか安倍氏が判らないからではなかろうか? 
  という資質への根本的な疑念だ。 与良氏の投げかけに、私は完全に同意する。 皆さんも正直なところ、同じではありませんか?
 ← これは菅氏も同じだった

 こういうと例の消去法が出てくる;「確かに安倍も自民党も駄目だが、野党が嘗ての民主党政権と似たような失敗を繰り返さないと思える節は無い。
 どうすればいいんだよう?」 
 ⇒ 何度も私は此のブログで述べてきたが、旧民主党政権の過ち/未熟さが無くなった兆しはみられないので即座に政権交代はさせられないものの、自民党が
  好き放題できないレベルに議席数を減らせば覚醒するのは間違いない。 愚かで傲慢な総裁が犯す失敗を減らすには、当面自民党を政権から外すのではなく、
  勢力を減らして慎重にならせ、お友達&情実人事ができないようにするしかあるまい。 それが有権者の執るべき行動ではないかな?

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今日現在、安倍・菅スタイルの総括も反省もない。それは、岸田氏の論功行賞人事をみれば一目瞭然だ。およそ2年前に訴えた『有権者の執るべき行動』は少しも変わらない。
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