まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

高崎市、 電気館、シネマテークたかさき

2022-07-16 15:45:09 | 建築まち巡礼関東 Kanto

富岡製糸場からの帰りに、途中駅の高崎で下車し、少しだけまちの中をぶらつきました。

考えてみると、高崎のまちを歩くのは初めてです。

古くからの商店街と思しきアーケード街。人口40万人弱の中格的な都市でも、古くからの商店街はさみしくなっているようです。日曜の夕方です。商店も日曜はお休みですし、商店主の自宅は郊外にあるので、ひっそりとした雰囲気になるのだと思います。平日はもっと活気があるはずです(?)。

覗いてみたかったのが高崎電気館。大正時代にできた由緒ある映画館です。電気館というのは浅草にあった(おそらく)日本でも最も古い映画館と同じ名前ですから、全国にある電気館という名前の映画館は、概ね古くからあるものだと想像できます。なお、建物は昭和のものです。

私の育った町にもこういうのがありました。懐かしいです。映画館は2階にあります。

この電気館(全体)は市の施設です。所有者の寄贈を受けた高崎市が映画館と、研修室、集会所からなる地域交流館として運営しています。私たちがリノベーション設計をして昨年オープンした酒田市日和山小幡楼と同じ仕組みです。映画館は劇場空間として様々な活用が可能です。地域の財産、文化の場(Cultural Venue)です。中心部にあり市民にとって親しまれてきた文化の場(Cultural Venue)を、みすみす失っていくとすると、都市は魅力を失い、結果的には後々に禍根を残すことになるでしょう。地方都市の行政の目の確かさが問われる(試される?)時代になっています。

さてこちら(下写真)は民間の映画館、シネマテークたかさき。新潟のシネウインドもそうですが、ある程度大きな都市では名画座的な運営で、がんばっている映画館があるんですね。素晴らしい。

ほんのちょっと、群馬音楽ホールにも立ち寄りました。アントニンレーモンドの設計。今度時間をつくってきちんと見学しようと思っています。

高谷時彦

建築・都市デザイン

Tokihiko Takatani

architect/urban designer

 

 

 

 


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